JPS6323166Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプリンタ装置に使用されるインクリボ
ンカートリツジのインクリボンにインクを補給す
るインクリボンカセツトの改良に関する。

第１図にインクリボンを収納したインクリボン
カセツトを搭載したワイヤドツトプリンタを示
す。

第１図に示すようにプラテン１には印字媒体７
が供給されてセツトされる。この印字媒体７に対
向してヘツドキヤリア２がモータ３によりプラテ
ン１に沿つて平行にシヤフト４上をスライドして
往復運動する如く制御される。又、ヘツドキヤリ
ア２は印字ヘツド５を搭載し、その印字ヘツド５
の前面にインクリボン８をガイドするリボンマス
ク６が設けられている。このヘツドキヤリア２に
はインクリボン８を収納した図示省略したカート
リツジが設けられ、インクリボン８を印字部、即
ち、印字ヘツド５と印字媒体間に供給している。
印字ヘツド５には複数本の印字ワイヤが設けら
れ、この印字ワイヤはマグネツト等の駆動手段に
よりプラテン１方向に突出され、インクリボン
８、印字媒体７を介してプラテン１にインパクト
する。そのとき、インクリボン８のインクが印字
媒体７に転写され、ドツトの組合せによる文字等
のパターンを形成するものである。

さて、このようなインクリボンの寿命はインク
リボンに含浸されたインク量によつて規制されて
いた。このため、第２図に示すようカートリツジ
９内の補給機構１４は、インクを含浸したインク
ローラ１０を板バネ１１の押圧にて、アイドルロ
ーラ１２の表面にインクを転写し、そのローラ１
２にインクリボン８が供給されて駆動ローラ１３
とアイドルローラ１２と共同で移動されながらイ
ンクを補給することが提案されている。

ところが、このインク補給機構においてもイン
クローラ１０のインク量が減少した時点でインク
リボンカセツトの寿命が終り、カートリツジ９を
交換していたため、寿命が短かい欠点を有してい
た。

従つて、本考案の目的は上記欠点を解消せしめ
るもので、装着されたサブカセツトの位置決めを
確実にして浮き上がりを防止し安定したインクの
供給を計りインクリボンの寿命を高めるインクリ
ボンカセツトを提供するもので、この目的は、イ
ンクリボンが収容されたカートリツジ本体内にサ
ブカセツトが収納される空間を有し、空間の一面
にインクリボンを移送する送りローラにインクリ
ボンを介して転接する押えローラの面の一部が露
出しており、空間にインクを含浸したインクロー
ラを含むサブカセツトを着脱自在に装着して、押
えローラの面にインクローラを接触させてインク
リボンにインクを供給するインクリボンカセツト
であつて、サブカセツトの上下面に設けられ長孔
に摺動自在に嵌入されたインクローラの軸をイン
クローラが押えローラの露出面に接触し得るよう
に押えローラの方向へ付勢する第１の弾性部材
と、空間の一方向からカートリツジ本体に装着す
るサブカセツトの前面に設けられた突起部と、サ
ブカセツトの押えローラの露出面に対して反対側
の側面に少なくとも１端を固着した湾曲形状の第
２の弾性部材と、カートリツジ本体のサブカセツ
トの前面の突当て面に設けられた係合溝と、カー
トリツジ本体のサブカセツトの側面の第２の弾性
部材に対向する面にガイド溝とを備え、サブカセ
ツト装着時に、第２の弾性部材がガイド溝にガイ
ドされ、突起部が係合溝に係合する構成を有する
ことを特徴とするインクリボンカセツト実現され
る。

以下本考案によるインクリボンカセツトの一実
施例を第３図及び第４図に沿つて説明する。

第３図は補給機構のサブカセツトの側面図ａ、
並びにその断平面図であり、第４図はそのサブカ
セツトを含むインクリボンカセツトの平断面図で
ある。

第３図において、１４ａはサブカセツトであ
り、そのケース１９には、ダボ１５とストツパ１
６と第２の弾性部材であるバネ１７が樹脂モール
ド等で成形される。１８はインクローラであり、
ケース１９に設けられた長孔１９ａに軸２０が回
転及び摺動自在に支持され、軸２０は第１の弾性
部材である板バネ２１によつて図中矢印Ａ方向に
付勢されている。

第４図において、８はインクリボンを示し、カ
ートリツジ９ａに略密封状に収納され移送され
る。その経路の一部でインクリボン８はカートリ
ツジ９ａの外部に露出されており、ここで印字に
供される。カートリツジ９ａはサブカセツト１４
ａのケース１９が挿入されてインクローラ１８が
外周面一部が露出したアイドルローラ１２の表面
に接触する切込空間部を有して樹脂モールドで成
形されている。

尚、この例ではインクリボン８はエンドレスに
なつているが、必らずしもエンドレスである必要
はない。

アイドルローラ１２はバネ２２によりインクリ
ボン８を介して駆動ローラ１３方向に圧接してい
る。１３は駆動ローラであり、図示しない駆動源
を介して矢印方向に回転される。この駆動ローラ
１３はアイドルローラ１２と共同してインクリボ
ン８を矢印方向に移送する。尚インクリボン８の
露出した部分が印字に供されることは前記した
が、印字部において、インクリボン８が弛まない
ように、リボン８にテンシヨンを与えるためのス
プリング（図示せず）がリボン８の経路に設けら
れている。

更に、第４図に示すようにサブカセツト１４ａ
のケース１９が挿入されるカートリツジ９ａには
そのケース１９が挿入される切込空間部の左方に
バネ１７がガイド溝２３と、下方に突起部（以下
ダボという）１５が嵌入して係合する係合溝２４
が設けられている。

従つてサブカセツト１４ａを白抜き矢印方向に
押し込むことにより、バネ１７の弾力とダボ１５
の嵌込みで一定のクリツク感でセツトできる。す
るとアイドルローラ１２にインクを含浸したイン
クローラ１８が板バネ２１の押圧力によつて接触
する。そのアイドルローラ１２に付着したインク
がインクリボン８に染み込んでインクが供給され
る。またインクリボン８のインクが薄くなれば、
白抜矢印Ａと逆方向にインクローラ１８のサブカ
セツト１４ａを抜き出して簡単に交換できる。

このようなインクの供給において、カートリツ
ジ９ａの振動等によりサブカセツト１４ａに図面
に対して垂直方向の力が掛かつても、ダボ１５と
係合溝２４、バネ１７とガイド溝２３との係合に
よりサブカセツト１４ａの浮き上がりを防止でき
安定したインクの供給ができる。

以上実施例により説明したように、着脱が容易
で、しかもと装着時の位置決めを確実にし、更に
浮き上がりを防止することができ、カートリツジ
９ａの寿命を長くさせるためのインク供給カセツ
ト化の利点を一層発揮させることができる。

以上実施例により説明したように、本考案によ
るインクリボンカセツトによれば、そのインク補
給機構のインク含浸ローラをパツケージにして、
カートリツジ本体としてのカセツト化したインク
含浸ローラによりインクリボンにインクを補給す
ることにより、インク補給がカセツトの交換で簡
単にでき、そのインクリボンの寿命を高めると共
に、その操作性が容易である等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はワイヤドツトプリンタの概略構成図
で、第２図はその従来のインクリボンカセツトの
平断面図、第３図は本考案のインク補給機構のカ
セツトの側面図ａ、並びにその断平面図ｂで、第
４図はインク含浸ローラカセツトをインクリボン
カセツトに装着した平断面図を示している。 図において、１はプラテン、２はヘツドキヤリ
ア、５は印字ヘツド、７は印字媒体、８はインク
リボン、９，９ａはインクリボンカートリツジ、
１０，１８はインクローラ、１１，２１は板バ
ネ、１２はアイドルローラ、１３は駆動ローラ、
１４は補給機構、１４ａはサブカセツト、１５は
ダボ、１６はストツパ、１７，２２はバネ、１９
はケース、２０は軸、２３はガイド溝、２４は係
合溝を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 インクリボンが収容されたカートリツジ本体内
   にサブカセツトが収納される空間を有し、該空間
   の一面に該インクリボンを移送する送りローラに
   該インクリボンを介して転接する押えローラの面
   が露出しており、該空間にインクを含浸したイン
   クローラを含むサブカセツトを着脱自在に装着し
   て、該押えローラの面に該インクローラを接触さ
   せて前記インクリボンにインクを供給するインク
   リボンカセツトであつて、 前記サブカセツトの上下面に設けられ長孔に摺
   動自在に嵌入された前記インクローラの軸を該イ
   ンクローラが前記押えローラの露出面に接触し得
   るように該押えローラの方向へ付勢する第１の弾
   性部材と、 前記空間の一方向から前記カートリツジ本体に
   装着する該サブカセツトの前面に設けられた突起
   部と、 該サブカセツトの前記押えローラの露出面に対
   して反対側の側面に少なくとも１端を固着した湾
   曲形状の第２の弾性部材と、 該カートリツジ本体の該サブカセツトの前面の
   突当て面に設けられた係合溝と、 該カートリツジ本体の該サブカセツトの該側面
   の第２の弾性部材に対向する面にガイド溝とを備
   え、 該サブカセツト装着時に、該第２の弾性部材が
   該ガイド溝にガイドされ、該突起部が該係合溝に
   係合する構成を有することを特徴とするインクリ
   ボンカセツト。