JPS6323067Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は歯根を確実に把持して抜歯する歯科用
鉗子の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来の歯科用鉗子は第４図に示すようにハサミ
状に交叉させた鉗子の尖部１は、外側に膨らんだ
膨隆部４が形成されている。

このため、歯根（残根）６を抜歯する場合、第
５図に示すように尖部１，１を挿入しようとする
と、膨隆部筒４，４が歯根周縁組織５に当つて鉗
子尖部１，１を歯根６と歯槽骨７との間に挿入す
ることが難しい。

またこの間に挿入できても、歯根周縁組織５を
損傷し、また尖部１，１の先端で、僅かに歯根６
の根面部の上部を少し把持できるだけで、把持力
ぶ弱く、容易に且つ確実に抜歯することが困難で
あつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、かかる従来の欠点を除去し、歯根周
縁組織を損傷せずに、根面部を確実に把持し、容
易に歯根を抜歯できる歯科用鉗子を提供するもの
である。

（問題点を解決するための手段） 以下、本考案を第１図乃至第３図を参照して詳
細に説明する。

ハサミ状に枢着部９で回動自在に交叉させた鉗
子の尖部１，１に所望形状の透孔２，２を夫々尖
設して、有窓部３，，３を対向して形成する。鉗
子尖部１は比較的肉薄の扁平をなす平板状に形成
されている。

なお図において８は鉗子を掌握する把柄部であ
る。

（作用） 上記構成の歯科用鉗子を用いて歯根５を抜歯す
る場合、把柄部８を握つて鉗子尖部１，１を歯根
６と歯槽骨７との間に挿入し、歯根６の根面部６
Ａを把持して抜歯する。

このとき、鉗子尖部１，１は肉薄の平板状に形
成されているので、歯根周縁組織５を損傷するこ
となく、深く挿入することができる。

また挿入と共に、歯根６の根面部６Ａが鉗子尖
部１，１で把持されると、第２図に示すように、
歯根６の根面部６Ａが少し押し潰されて、尖部
１，１の内面側が食い込み、有窓部３，３でアン
ダーカツトの状態となつて、滑りにくくなり、確
実に把持できると共に、把持力も増大する。

（考案の効果） 以上説明した如く、本考案に係る歯科用鉗子に
よれば、歯根周縁組織を損傷せずに、大きな把持
力で根面部を確実に把持して、容易に歯根を抜歯
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の歯科用鉗子を示す正面図、第
２図はその使用状態を示す平面断面図、第３図は
使用状態を示す斜視図、第４図は従来の歯科用鉗
子を示す要部正面図、第５図はその使用状態を示
す説明図である。 １……尖部、３……有窓部、５……歯根周縁組
織、６……歯根、６Ａ……根面部、８……把柄
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハサミ状に回動自在に交叉させた鉗子の尖部を
   平板状に形成し、ここに透孔を穿設して有窓部を
   形成したことを特徴とする歯科用鉗子。