JPS6323041B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は箱詰め機に紙片を供給するための装置
に関するものである。

〔従来の技術〕

箱詰め機においては、製品の使用法についての
指示を記した紙片を製品と一緒に箱の中に挿入す
るという良く知られた問題がある。この問題は現
在では、製品が箱の中に押し込まれる時に、紙片
が製品で押されながら折り曲げられるようにする
ことによつて、解決されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

紙片を製品と各別の箱の挿入口との間に置くた
めに現在使用されている装置は、紙片が予め幾つ
かに折りたたまれていることが多く、従つて注意
深く取扱うことを必要とするという事のためや、
紙片は種々の形状の箱に適合するために種々の形
を取ることがあり、従つて適当な位置ぎめ調整が
行われることを必要とするという事のために、非
常に複雑化している。

本発明は、上記の既知の装置の欠点をなくし、
且つその動作性能から考えて極めて低価格で、簡
単で信頼度の高い構造を持つ新規な装置を提供す
ることである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、対をなす無端ベルトとこの無端ベル
ト間に紙片貯蔵部から送り出され箱詰め機に供給
されるべき紙片を保持する隣接部分を有する箱詰
め機に紙片を供給する装置において、上記隣接部
分は下方に傾斜した第一の部分と同第一の部分に
対して90度以上の角度をなしていて横方向に突出
するようにシートを保持する第二の水平部分から
なり、同第二の水平部分は箱詰め機へ供給される
べき製品のためのコンベアと平行に配設され、同
コンベアは連続運動を行い同コンベア上に一様に
分布されコンベアの運動方向に対して横向きに開
口している複数の区画室を支持しており、上記区
画室は上記水平部分と実質上同一平面上に位置す
る基台を有し、更に、各区画室に設けられた把持
器と、紙片が傾斜部分に沿つて下方に送られる時
に区画室と干渉することなく紙片の突出部分が隣
接する区画室の間に進入しそれから加速して前方
の区画室の把持器に到達できるようにするよう前
記傾斜部分に沿つての速度の水平成分がコンベア
の速度と等しくなるようなコンベアの速度より大
きい速度で前記ベルトを駆動する機構と、前記水
平部分の終端の近傍で把持器が前記紙片突出部分
を把持するようにさせるカム機構とを具備するこ
とを特徴としている。

〔作用〕

本発明においては、紙片貯蔵部から送り出され
た紙片は対をなす無端ベルト間に保持されて、下
方に傾斜した第一の部分及び第二の水平部分へと
横方向にベルトから突出した状態で送られる。傾
斜する第一の部分に沿つて下方に送られる紙片
は、その突出部分がコンベア上を移動する区画室
と区画室との間に進入するが、この場合第一の部
分におけるベルトの速度の水平成分従つて紙片の
移動する速度の水平成分がコンベア速度と等しく
設定されているので、紙片の突出部分は干渉を受
けることなく隣接する二個の区画室の間に進入す
る。次いで紙片が水平な第二の部分に移動する
と、紙片の移動速度はコンベアの速度より大きく
なり、紙片は区画室に対して相対的に前進して区
画室と区画室の間の位置から前方の区画室に到達
する。この間区画室に設けられた把持器はカム機
構によつて開かれていて紙片の区画室に対する相
対的移動を妨げない。紙片が上記水平な第二の部
分の終端近傍に達すると、把持器はカム機構によ
つて把持位置に移動して紙片の突出部分を把持
し、以後この状態で紙片は把持器によつて把持さ
れ、水平な第二の部分を離脱しベルトに挾持され
なくなつた紙片を区画室と共に移動させる。紙片
はこの状態で区画室内にある製品と共に後にある
箱詰め機に送られる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図乃至第３図によつて
説明する。符号１は、本質的には、装置の各部に
運動を伝達するための総ての機構を内蔵する箱、
側の枠体によつて構成される処の、装置の基台を
示している。

符号２，３は垂直平面内に横たわる１対のロー
ラを示し、それらのローラのまわりには１対の無
端平ベルト４が配置されている。ローラ３は、ベ
ルトが矢印Ａの方向に動くように駆動される。ジ
ヨツキー・プーリがベルト４を緊張させるために
設けられ、それはアーム６の端に遊んだ状態で支
持されたローラ５の形を取り、そのアーム６は他
端で、基台１に回転できるように支持されたピン
７に固定されている。アーム６は図示しない弾性
機構によつてＢの方向に力を加えられている。

第２の対のベルト８が別の１対のローラ９，１
０とアーム１２により支持されピン１３上に蝶番
取付けされ図示されていないばね機構によつてや
はりＣの方向に力を加えられているジヨツキー・
ローラ１１のまわりに、配置されている。

ローラ３，１０はそれぞれの軸棒上にキー止め
された歯車によつて一体に結合されており、それ
らの歯車の内、ローラ１０に固定されたものだけ
が第２図に示され、符号１４を付されている。こ
の歯車係合のために、ベルト８も矢印Ａの方向に
動く。

ローラ３，１０は同じ高さにあるが、これに対
してローラ９はローラ２の上方約45゜の処にあり、
既知の型の貯蔵部から送り出される紙片の入口と
なる傾斜した導入部を形成するようにローラ９は
ローラ２と接触している。上方のローラ２，９の
対と下方のローラ３，１０の対との間にあるベル
ト４，８の部分は、紙片を保持するように互に隣
接しており、その紙片は既に必要な形に折りたた
まれた状態になつていることもあり、貯蔵部から
引出された後、ローラ２，９の間に１枚ずつ導か
れる。

ローラ３，１０の下方には、別の対をなすベル
ト１７，１８のための別の遊びローラ１５，１６
が配置されている。ベルト１８は、水平面内に配
置された２つのローラ１９，２０のまわりに無端
的に配置され、５及び１１として示されたものと
類似し外側からベルト１８に作用するジヨツキ
ー・ローラ２１によつて、正しく緊張させられて
いる。ローラ１６，１９の軸を通る平面とローラ
１９，２０の軸を通る平面とはそれらの間に90度
以上の鈍角をなしている。

ベルト１７はローラ１５とローラ２２，２３の
両方を通過し、それらのローラの内ローラ２３は
ローラ２０の直下にある。ジヨツキー・ローラ２
４はベルト１７に正しい張力を与え、ローラ２２
はベルト１７の下部がその上部と摺動接触する状
態にならないように防止する。

ローラ２０，２３は、ベルト１７，１８を第１
図中の矢印の方向に移動させるように、一緒に連
結され且つ駆動装置に対して連結されている。

ローラ１５，１６，１９，２０，２３の配置に
よつて、ベルト１７，１８は２つの部分において
互に隣接しており、２５と記されたその一方の部
分は傾斜して、他方の水平部分２６に対して90゜
より大きい角度をなす。箱の中に挿入され且つ紙
片がそれに添附されるべき製品を中に納める区画
室２７は、ベルト１７，１８に対する遊びローラ
の前方へ移動する。これらの製品とは例えば瓶と
か、他の種類の容器などである。第２図、第３図
から解るように、各区画室２７は、ベルト１７，
１８の水平部分２６に定められるレベルに横たわ
る長方形の基台２８から形成され、その基台の両
縁端から２枝の成形された側枝２９がローラ軸に
平行に直立している。

区画室２７は、正方形断面の棒３１の上に乗つ
て摺動可能なように案内される部材３０の上に固
定され、その棒３１の両端は各別の平行なチエー
ン３２，３３に固定されている。チエーン３２，
３３は数対のスプロケツトを通過する。スプロケ
ツトの内軸棒３６にキー止めされたスプロケツト
対３４，３５が第２図に示されている。

チエーン３２，３３と棒３１とは、箱の中に挿
入されるべき容器Ｇを中に納めた区画室２７を移
送するためのコンベアを形成し、そのコンベアは
Ｅの方向に連続運動を行うが、部分２６に沿つて
のベルト１７，１８の速度より低い速度で連続運
動を行う。区画室２７は、部材３０の下方に取付
けられた遊びローラ３７がレール３８，３９と係
合することにより、予め定められた軌道に沿つて
延長する２つのレール３８，３９の間で、棒３１
に沿つて移動せしめられる。詳しく説明すれば、
前記レール３８，３９の路に従つて、区画室２７
は、基台２８の前縁が部分２６に沿つたベルト１
７，１８の間の接触面より僅かに高い平面内に横
たわるように、ローラ１９，２０，２３に前方か
ら接近せしめられる。

把持器の枝４１が区画室の下方で部材３０のピ
ン４０の上に蝶番取付けされ、その前縁４２は上
向きに曲げられている。一端をその枝の上の突起
４４に引掛けられ他端を部材３０の上のブラケツ
ト４５に引掛けられた張力スプリング４３を用い
て、前縁４２は基台２８に押しつけられ、その押
しつけられた位置で、前縁４２は基台に設けられ
た溝４６と係合する。このようにして、実際に
は、把持器は枝４１と基台２８とから構成され
る。

この把持器の開口は直線カム４７によつて制御
され、その直線カムの縁端は枝４１の上に遊び状
態で支持されたローラ４８と係合する。

ローラ１９及び２０の間に横たわるカム４７の
部分は方向Ｅと平行に延長する。この部分におい
ては、把持器４１は開口したままになる。

上述の装置の動作は次の通りである。ベルト１
７，１８の移動速度は区画室コンベア３１−３３
の移動速度より大きく、部分２５の傾斜はその速
度の水平成分が前記コンベアの速度に等しくなる
ような傾斜であると仮定しよう。

紙片貯蔵部から送り出された支持書紙片はベル
ト４，８により受取られ、ベルト１７，１８の間
に移送され、それらのベルトは紙片を下方に運
ぶ。

紙片Ｆの一例を鎖線で示す第３図から、紙片は
ローラの前端を越えて一端が突出しているという
事が明らかである。紙片が部分２５に沿つて降下
する時に紙片Ｆの突出端が区画室と接触するよう
にあることを防止するために、紙片は、それらが
隣接する区画室と区画室の間に降下し得るような
区画室の移動の段階において貯蔵部から引出され
る。紙片の降下速度の水平成分は区画室の移動速
度に等しく選ばれているので、紙片は、それが部
分２６に沿つてその間を降下する２つの区画室か
ら完全に等距離に保たれるという事を注意すべき
である。紙片が水平部分２６に入るや否や、その
前進速度は区画室の前進速度より大となり、従つ
て各紙片は手前から区画室に到達する。ローラ４
８とカム４７との間の係合のために、把持器は部
分２６に沿う間は開口位置に維持され、従つて紙
片Ｆの側端が基台２８及び縁端４２の間に嵌入で
きるようにする。区画室がローラ２０，２３に達
した時、ローラ４８はカム４７から離れ、把持器
の枝４１はばね４３の作用によつて閉じて紙片Ｆ
を把持し、紙片Ｆを溝４６に押しつけて保持す
る。区画室が更に移動する時、紙片はベルト１
７，１８を離れ、固定折り曲げ器４９と係合する
状態にもたらされ、その折り曲げ器４９は、ロー
ラ２０，２３に近接した側で区画室２７を閉じる
ように紙片を上方に折り曲げる。レール３８，３
９の作用の下で、それから区画室は棒３１に沿つ
て横方向に移動し、上方に折り曲げられた紙片Ｆ
が各々その附随する区画室と関連する箱の挿入口
との間に置かれるように、平行なコンベアによつ
て移送される箱と整列した状態にされる。最後に
適当な押く棒機構が区画室内に置かれた容器Ｇ
を、把持器が開くと同時に、箱の中に移送する。
容器Ｇの移送は紙片が同時に挿入されるように
し、紙片は容器の底部のまわりをＵ字形に包んだ
形となる。

〔発明の効果〕

本発明は、次の効果を奏することができる。

(1) 紙片貯蔵部から送り出された紙片は、傾斜す
る第一の部分でベルトに挾まれて突出した状態
で下方に送られるが、紙片の移動する速度の水
平成分がコンベア速度と等しいので、紙片はコ
ンベアに支持されている区画室と干渉すること
がなく確実に隣接する区画室の間に導かれる。

(2) 上記のようにして区画室と区画室の間に導か
れた紙片は第二の水平部分で移動する際に前方
にある区画室に向つて相対的に移動して同区画
室に到達するが、このとき把持具は開かれてい
るので紙片はこれに妨げられることはなく把持
器の把持位置に導かれ、第二の水平部分の終端
近傍で紙片は確実に把持器によつて把持され
る。

(3) 以上の通り、本発明によれば、簡単な装置に
よつて、紙片貯蔵部から送り出された紙片を円
滑に、かつ確実に製品を収納した区画室の把持
器によつて把持し、製品と共に箱詰め機に送る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の側面図、第２図は
第１図の線−に沿つて画かれた側面図、そし
て第３図は第２図の線−に沿つて画かれた平
面図である。 １……基台、２，３，９，１０，１５，１６，
２０，２３，３７……ローラ、４，８，１７，１
８……ベルト対、５，１１，２１，２４……ジヨ
ツキー・ローラ、２５……ベルト傾斜部分、２６
……ベルト水平部分、２７……区画室、３１……
棒、３２，３３……チエーン、３４，３５……ス
プロケツト、３８，３９……レール、４１……把
持器の枝、Ｆ……紙片、Ｇ……容器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 対をなす無端ベルトとこの無端ベルト間に紙
   片貯蔵部から送り出され箱詰め機に供給されるべ
   き紙片を保持する隣接部分を有する箱詰め機に紙
   片を供給する装置において、上記隣接部分は下方
   に傾斜した第一の部分と同第一の部分に対して90
   度以上の角度をなしていて横方向に突出するよう
   にシートを保持する第二の水平部分からなり、同
   第二の水平部分は箱詰め機へ供給されるべき製品
   のためのコンベアと平行に配設され、同コンベア
   は連続運動を行い同コンベア上に一様に分布され
   コンベアの運動方向に対して横向きに開口してい
   る複数の区画室を支持しており、上記区画室は上
   記水平部分と実質上同一平面上に位置する基台を
   有し、更に、各区画室に設けられた把持器と、紙
   片が傾斜部分に沿つて下方に送られる時に区画室
   と干渉することなく紙片の突出部分が隣接する区
   画室の間に進入しそれから加速して前方の区画室
   の把持器に到達できるようにするよう前記傾斜部
   分に沿つての速度の水平成分がコンベアの速度と
   等しくなるようなコンベアの速度より大きい速度
   で前記ベルトを駆動する機構と、前記水平部分の
   終端の近傍で把持器が前記紙片突出部分を把持す
   るようにさせるカム機構とを、具備することを特
   徴とする箱詰め機に紙片を供給する装置。 ２ 前記コンベアが、数対のスプロケツトのまわ
   りに配置され連続運動を行うように駆動される１
   対の平行チエーンから成り、それらチエーンは横
   向きのロツドにより一体に連結され、製品を内蔵
   する区画室がそれらロツドの上に乗つて案内され
   る第１項記載の装置。 ３ 前記把持器が、区画室の下方に蝶番止めされ
   板部材により支持されたローラと係合するように
   配置された定置カムによつて開口位置と閉結位置
   との間で駆動される板部材と、前記ローラをカム
   と係合した状態に維持するために弾性機構から成
   る第１項記載の装置。 ４ 定置カムはベルトの水平部分の長さと事実上
   等しい長さにわたつて延長している第３項記載の
   装置。