JPS63215501A - 酸素富化機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は酸素富化機に関するものである。

（従来の技術） 近年、通常空気（酸素濃度２０体積％）よりも酸素濃度
比率の高い酸素富化空気（酸素濃度２５〜４０体積％）
を生成するために、空気の組成である酸素と窒素に対し
、窒素よりも酸素の方が透過しやすい、いわゆる酸素選
択性透過膜（有機高分子膜）を用い、この酸素選択性透
過膜の両側に適当な圧力差を生じさせ、通常空気をこの
酸素選択性透過膜を透過させて酸素富化空気を生成する
構成の酸素富化機が実用化されるようになった。そのよ
うな酸素富化機としては、例えば第３図に示すような真
空式の酸素富化機（特開昭５８−２０５５２３号）や、
第４図に示すような加圧式の酸素富化機等を挙げること
ができる。

まず第３図に基づいて真空式酸素富化機を説明する。同
図において、２１は酸素選択性透過膜２２を備えた膜モ
ジュールであり、この膜モジュール２１の酸素選択性透
過膜２２を挟んで一方の側に真空ポンプ２３と加圧ポン
プ２４とが、また他方の側には送風ファン２５とフィル
タ２６とがそれぞれ酸素選択性透過膜２２に近接する側
から順に配設されている。真空ポンプ２３、加圧ポンプ
２４及び送風ファン２５をそれぞれ作動すると、フィル
タ２６を通して清浄化された通常空気が膜モジュール２
１の近辺に送風される。この通常空気が真空ポンプ２３
の吸引作用で膜モジュール２１の酸素選択性透過膜２２
を透過することによって、酸素富化空気が生成される。

この酸素富化空気は真空ポンプ２３の吸引作用によって
減圧状態（−４００〜−７５０ｍｍＨｇ）となっている
ため、加圧ポンプ２４によって略常圧（０，５〜１．５
　ｋｇ／ｃｉｉＧ）にまで昇圧され、次いで発酵槽２７
に供給されることとなる。なお膜モジュール２１の酸素
選択性透過膜２２を透過しなかった空気、すなわち酸素
貧化空気はそのまま排気される。

次に第４図に基づいて加圧式酸素富化機を説明する。同
図において、２１ａは上記略同様の酸素選択性透過膜２
２ａを備えた膜モジュールであり、この膜モジュール２
１ａの一方の側に水分離器３０と圧縮機３１とが酸素選
択性透過膜２２ａに近接する側から順に配設されている
。圧縮機３１を作動すると、通常空気がこの圧縮機３１
によって加圧され、加圧された通常空気が水分離器３０
を通過すると共に、この通常空気がその圧力（４〜１０
　ｋｇ　／ＣＴＩＩ　Ｇ　）によって膜モジュール２１
ａの酸素選択性透過膜２２ａを通過し、酸素富化空気が
生成される。

この酸素富化空気は例えば発酵槽２７ａに送られること
となる。なお膜モジュール２１ａの酸素選択性透過膜２
２ａを透過しなかった空気、すなわち酸素貧化空気は、
上記同様に、そのまま排気されることとなる。

（発明が解決しようとする問題点） ところで上記真空式酸素富化機、加圧式酸素富化機は共
に、酸素富化空気を生成するために、生成される酸素富
化空気量の約４〜２０倍の通常空気を必要とする。上記
真空式の瑞合、被処理空気の圧力が低いことから、その
体積は加圧式の場合よりも大となり、したがってその分
だけ膜面積の大きな酸素選択性透過膜を使用する必要が
生じ、装置価格の上昇を招くという欠点がある。これに
対し、加圧式の場合には、装置イニシャルコストは真空
式よりも低減し得るものの、多量の通常空気を加圧する
必要のあることから、ランニングコストが割高になると
いう欠点がある。

そこでこの発明は、イニシャルコストの安価な加圧式空
気富化機に着目し、そのランニングコストを低減するこ
とを目的としている。

（問題点を解決するための手段） そこでこの発明の空気富化機においては、酸素選択性透
過１ｆ！２と、この酸素選択性透過膜２に供給される通
常空気を加圧するための第１加圧手段７．１４とを有し
、上記加圧された通常空気を上記酸素選択性透過膜２を
通過させることによって酸素富化空気を生成する一方、
上記酸素選択性透過膜２を透過せずに排気される加圧状
態の酸素貧化空気によって第２加圧手段９を駆動し、こ
の第２加圧手段９によっても上記酸素選択性透過膜２に
供給される通常空気を加圧することとしている。

（作用） 上記構成の空気富化機においては、酸素選択性透過膜２
を透過せずに排気される加圧状態の酸素貧化空気を利用
し、この酸素貧化空気の圧力によって第２加圧手段９を
駆動し、その加圧作用によっても酸素選択性透過膜２に
供給される通常空気を加圧するようにして、排気される
酸素貧化空気の有するエネルギーを加圧エネルギーとし
て再利用するようにしている。

（実施例） 次にこの発明の酸素富化機の具体的な実施例について、
図面を参照しつつ詳細に説明する。

第１図にはこの発明の酸素富化機の第１実施例を示して
いる。同図において、ｌは酸素選択性透過膜２（例えば
、ポリジメチルシロキサン共重合体製）を備えた膜モジ
ュールである。この膜モジュール１は後述する圧縮機等
によって加圧された通常空気の供給される供給空気受入
部３と、酸素選択性透過膜２を透過して生成された酸素
富化空気を利用側に送給する酸素富化空気送給部１４と
、酸素選択性透過膜２を透過せずに排気される酸素貧化
空気を排気する酸素貧化空気排気部５とを有している。

上記膜モジュールｌの供給空気受入部３には、水分離器
６を介して第１加圧手段となる圧縮機７が接続されてい
る。なおこのように水分離器６を使用するのは、酸素選
択性透過膜２が水分を通し易い特性のものであるため、
予め通常空気から水分を除去し、生成された酸素富化空
気の過湿状態を防止するためである。また上記膜モジュ
ールｌの酸素富化空気送給部４には酸素富化空気を利用
することとなる発酵槽８が接続されている。そして上記
膜モジュール１の酸素貧化空気排気部５には、第２加圧
手段となるタービン９が接続されている。このタービン
９は、膜モジュール１の酸素貧化空気排気部５から排気
されてくる加圧状態の酸素貧化空気を受けて回転駆動す
る入力側羽根車１０と、入力側羽根車１０の回転力を伝
達する伝達軸１２と、伝達軸１２からの回転力を受けて
回転駆動する出力側羽根車１１とから成り、上記出力側
羽根車１１はその回転によって通常空気を吸入、加圧し
、加圧した空気を吹き出す機能を有するものである。そ
して上記膜モジュール１．１の酸素貧化空気排気部５が
タービン９の入力側羽根車１０に、出力側羽根車１１の
吹出側が水分離器６にそれぞれ接続されているのである
。

次に上記構成の空気富化機の作動状態を説明する。圧縮
機７を作動すると、圧縮機７は周囲から通常空気を吸込
むと共にその通常空気を圧縮、加圧する。加圧された通
常空気は水分離器６を介して膜モジュール１の供給空気
受入部３を通して酸素選択性透過膜２に供給される。酸
素選択性透過膜２に供給された通常空気は酸素選択性透
過膜２を透過し、酸素富化空気となって、酸素富化空気
送給部４から発酵槽８に送給される。また酸素選択性透
過膜２を透過せず酸素含量の低下した加圧状態にある酸
素貧化空気は、酸素貧化空気排気部５から排気され、タ
ービン９の入力側羽根車１０に供給される。これにより
入力側羽根車ｌＯが回転駆動されると共に、その回転駆
動力が伝達軸１２を介して出力側羽根車１１に伝達され
、出力側羽根車１１が回転駆動される。その結果、出力
側羽根車１１が通常空気を吸込み加圧し、加圧した通常
空気を水分離器６に送り込むこととなる。すなわち酸素
選択性透過膜２に供給される通常空気は、圧縮機７で加
圧された通常空気と、さらにタービン９によって加圧さ
た通常空気とから成り、タニビン９によって加圧された
通常空気の分だけ、加圧された通常空気の量が増加する
こととなる。

このことは見方を変えれば、上記第１実施例における圧
縮機７への供給電力を従来よりも低下させても従来と同
じ量の加圧された通常空気を得ることができるというこ
とである。

このように上記第１実施例においては、加圧状態にある
酸素貧化空気によってタービン９を駆動し、このタービ
ン９にて加圧された通常空気を供給するようにしている
ので、イニシャルコストの安価な加圧式酸素富化機のラ
ンニングコストを低減することが可能である。

第２図にはこの発明の酸素富化機の第２実施例を示して
いる。この第２実施例においては、上記第１実施例にお
ける第１加圧手段となる圧縮機７に代えて、加圧ポンプ
１４を採用し、タービン９によって加圧された通常空気
を、上記加圧ポンプ１４の吸入口へと供給し、加圧ポン
プ１４の吸入口における圧力を上昇させることによって
、吐出口における圧力をこの上昇分だけ高めようとする
ものである。したがって加圧ポンプ１４の吐出口からの
吐出される通常空気の加圧量はタービン９による加圧量
だけ増加することとなる。このことは見方を変えれば、
上記加圧ポンプ１４への供給電力を従来よりも低下させ
ても従来と同じ圧力の通常空気を得ることができるとい
うことであって、この第２実施例においても上記第１実
施例と同様の効果を奏することが可能である。なお、こ
の第２実施例においては、上記第１実施と同一の部分を
同一の符号で示し、その説明を省略している。

以上、この発明の酸素富化機の具体的な実施例について
説明したが、この発明の酸素富化機は上記各実施例に限
定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更し
て実施することが可能である。例えば上記第２実施例に
おいて、タービン９と加圧ポンプ１４とを逆に配置し、
加圧ポンプ１４にて加圧された通常空気を、タービン９
によってさらに加圧するような構成を採用してもよい。

（発明の効果） 上記したように、この発明の酸素富化機においては、排
気される加圧状態の酸素貧化空気の有するエネルギーを
再利用するようにしたので、イニシャルコストの安価な
加圧式酸素富化機において、そのランニングコストをも
低減することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の酸素富化機の第１実施例を示す説明
図、第２図はその第２実施例を示す説明図、第３図及び
第４図はそれぞれ従来例を示す説明図である。 ２・・・酸素選択性透過膜、７・・・圧縮機（第１加圧
手段）、９・・・タービン（第２加圧手段）、１４・・
・加圧ポンプ（第１加圧手段）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、酸素選択性透過膜（２）と、この酸素選択性透過膜
   （２）に供給される通常空気を加圧するための第１加圧
   手段（７）（１４）とを有し、上記加圧された通常空気
   を上記酸素選択性透過膜（２）を通過させることによっ
   て酸素富化空気を生成する一方、上記酸素選択性透過膜
   （２）を透過せずに排気される加圧状態の酸素貧化空気
   によって第２加圧手段（９）を駆動し、この第２加圧手
   段（９）によっても上記酸素選択性透過膜（２）に供給
   される通常空気を加圧することを特徴とする酸素富化機
   。