JPS63211555A - 管球の圧潰封止用治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野〉 本発明は、管球ガラスバルブの端部を加熱軟化させて圧
潰封止する場合に使用する圧潰封止用治具に関する。

（従来の技術） 高圧放電灯の発光管、ハロゲン電球のバルブあるいは無
口金電球のバルブ等は、端部の封止構造として圧潰封止
（ピンチシール）が採用されている。

圧潰封止は、バルブの端部を加熱軟化させておき、この
軟化部を一対の圧潰封止用治具にて押し潰すことによっ
て形成されることは知られている。

この圧潰封止用治具として必要な機能は、耐高温酸化性
、耐摩耗性、耐熱衝撃性およびバルブ材料として使用さ
れるガラスや石英に対する耐濡れ性にそれぞれ優れてい
ることである。

従来において圧潰封止用治具は、ガラス押圧面を含む全
体が比較的高温酸化に強いステンレス鋼（ＳＵＳ３０４
）にて形成されていた。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、ステンレス鋼によって構成された治具で
は、鉛ガラスなどの軟質ガラスバルブの場合、圧潰作業
数が２０００〜３０００回毎にガラス押圧面に離型剤の
塗布が必要であり、しかも１５０万回〜２００万回程度
の使用によりバルブの圧潰封止面の表面形状が不揃いと
なって品質の低下を生じ、したがって頓繁な交換が必要
となる不具合がある。

すなわら、ガラスまたは石英よりなるバルブの端部を加
熱軟化してこれを圧潰封止する時には、治具の上記ガラ
スバルブに接触するガラス押圧面も瞬間的にはガラスま
たは石英の軟化温度（約８００〜１６００℃）まで加熱
されることになる。

このような状況下では、治具のガラス押圧面は酸化し易
くなる。治具のガラス押圧面が酸化すると石英またはガ
ラス材料に含まれている成分の一部と反応して合金を作
り出すことになり、この合金化は石英またはガラスと治
具との付着性（濡れ性）を助長させて、封止部とガラス
押圧面の離れ具合を阻害し、これら封止部およびガラス
押圧面のいずれか一方の表面が他方に付着して剥がれる
ことになり、出来上がった封止面の表面状態を悪くする
。

また、上記加熱による治具の酸化表面は、バルブとの繰
り返し接離作用によって早期に摩耗をする。

さらに酸化表面は急激な温度上昇および低下の繰り返し
のためヒートショックを受け、表面が剥離したり、クラ
ックを発生するなどの不具合を招く。

したがって、従来のステンレス鋼は、このような耐高温
酸化性、耐摩耗性、耐熱衝撃性およびバルブ材料に対す
る耐謂れ性における性能が充分でなく、その寿命が短い
不具合があった。

本発明は、耐高温酸化性、耐摩耗性、耐熱衝撃性および
バルブ材料に対する耐濡れ性に優れ、寿命が長くなる管
球の圧潰封止用治具を提供しようとするものである。

［発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 本発明においては、圧潰封止用治具の少なくともガラス
押圧面は金属炭化物で形成したことを特徴とする。

（作用） 本発明によると、圧潰封止用治具の少なくともガラス押
圧面は金属炭化物で形成されているから、耐高温酸化性
に優れ、軟化状態のバルブ表面に接触しても合金を作る
ことがなく耐摩耗性、耐熱衝撃性およびバルブ材料に対
する耐濡れ性が向上する。

（発明の実施例） 以下本発明について、第１図ないし第５図に示す一実施
例にもとづき説明する。

図において１は、無口金電球のバルブであり、一端が開
放されたガラスチューブよりなる。このバルブ１は、例
えば酸化けい素を主成分とし、酸化鉛、酸化カリウム、
酸化ナトリウムなどを含む、いわゆる鉛ガラスにて形成
されている。２はフィラメントであり、リード線３．３
に接続されている。４はガラスビードであり、リード線
３．３を保持している。

５．５は本発明に係る圧潰封止用治具であり、これら治
具５．５は、本実施例の場合、第５図に示すように、そ
の母材５ａが炭化タングステンＷ　Ｃよりなり、その表
面に炭化チタンＴｉＣを厚み３〜５／ＪＭ程度にコーテ
ィング５ｂＬ、て構成されている。

これら治具５．５は図示しない駆ｖＪ装置により、互い
に接離する方向に作動されるようになっている。

このような圧潰封止用治具５，５は以下のように使用さ
れる。

すなわち、第２図に示すように、バルブ１内にフィラメ
ント２を挿入し、このバルブ１の開口端からリード線３
．３を導出した姿勢で、該バルブ１の開口端部を図示し
ないがスバーナで加熱する。

上記バルブ１の開口端部が軟化状態に達すると、圧潰封
止用治具５，５を相互に接近する方向に作動させ、第３
図に示すように、その一対のガラス゛押圧面５ｃ、　５
ｃで上記バルブ１の軟化している端部を押圧する。する
とバルブ１の端部は押し潰され、これにより圧潰封止さ
れる。

この後、圧潰封止用治具５，５を第４図に示すように離
間させ、上記圧潰封止部６を自然空冷すると、バルブ１
の封止が終了する。

上記治具５，５のガラス押圧面５ｃ、　５ｃは、高温に
加熱軟化されているバルブ１の開口端部に当接すること
により高温状態になるが、母材５ａを炭化タングステン
ＷＣにて形成しであるから、この母材５ａが酸化するこ
とはなく、かつ表面に炭化チタンＴｉＣをコーティング
５ｂＬ、であるから、炭化チタンも酸化することはない
。したがって、治具５゜５が高温に加熱軟化されている
バルブ１に接触しても合金を作りだす心配がなく、摩耗
が軽減されるとともに熱衝撃にも強くなり、ざらには軟
化しているガラスバルブ１との離間性が向上する。特に
、軟化状態のガラスに接触するガラス押圧面５Ｃ。

５Ｃは炭化チタンで形成されているから、ガラスとの耐
濡れ性が向上する。

このため、治具５，５のガラスバルブ１に接離するガラ
ス押圧面５ｃ、　５ｃはいつまでもきれいな状態に保た
れ、圧潰封止面の成形面の精度が良好になる。

すなわち、上記実施例の場合には、鉛ガラスなどの軟質
ガラスバルブの場合、圧潰作業を５００万回以上繰返し
使用しても、ガラス押圧面に離型剤を塗布することなく
、交換せずに使用可能なことが確認されており、治具の
寿命がきわめて向上した。

なお、上記実施例では治具５の母材５ａを炭化タングス
テンＷＣにて構成し、その表面に炭化チタンＴＩＣをコ
ーティング５ｂＬ、たちのについて説明したが、コーテ
ィング５ｂを炭化タンタルＴａＣ１炭化クロムＣｒ３Ｃ
２で形成してもよい。

また、上記実施例では、炭化タングステンＷＣからなる
母材５ａの表面を炭化チタンＴｉＣでコーティング５ｂ
Ｌ、たちのについて説明したが、第６図に他の実施例と
して示すように、治具５の全体が金属炭化物、例えば炭
化タングステンＷＣ１炭化チタンＴｉＣ，炭化タンタル
ＴａＣ，炭化クロムＣｒ３Ｏ２等で形成するようにして
もよい。

さらにまた、上記実施例では、鉛ガラスをバルブに用い
た無口金電球を圧潰封止する場合について説明したが、
ソーダガラスやはうけい酸ガラスからなるバルブを用い
た管球であってもよい、また、高圧放電灯の発光管バル
ブやハロゲン電球のバルブを圧潰封止する治具であって
もよい。これら高圧放電灯の発光管バルブやハロゲン電
球のバルブは、石英が使用されることが多く、石英は先
に説明した鉛ガラスよりも軟化温度が高いのでこれに使
用する治具は一層使用条件が厳しくなり、したがって、
本発明の治具はこれらに使用してその効果が顕著になる
。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によると、圧潰封止用治具の
少なくともガラス押圧面を金属炭化物で形成したから、
耐高温酸化性に優れ、軟化状態のバルブ表面に接触して
も合金を作ることがなく、耐摩耗性゛、耐熱衝撃性およ
びバルブ材料に対する耐濡れ性が向上する。このため、
封止面の表面形状を高精度に成形するとともに、治具の
寿命が飛躍的に延び、生産能率の向上が可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の一実施例を示し、第１図
ないし第４図は無口金電球における圧潰封止工程を順を
追って示す説明図、第５図は封止用治具の断面図、第６
図は本発明の他の実施例を示す封止用治具の断面図であ
る。 １・・・バルブ、２・・・フィラメント、３・・・リー
ド線、５・・・圧潰封止用治具、５ａ・・・母材、５ｂ
・・・コーティング、５ｃ、　５ｃ・・・ガラス押圧面
。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第１図 第４図 第５図 第６図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）管球ガラスバルブの端部を加熱軟化させて圧潰封
   止する場合に使用する封止用治具であつて、該治具のガ
   ラス押圧面を金属炭化物で形成したことを特徴とする管
   球の圧潰封止用治具。
2. （２）上記封止用治具は全体を金属炭化物にて構成した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の管球の圧
   潰封止用治具。