JPS6321041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は例えば交通整理等に用いる携帯用の合
図灯に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

この種の合図灯として、筒状をなした握り部に
発光部側外被を連設し、この発光部側外被内にけ
い光ランプを同軸的に挿通配置するとともに、握
り部内にけい光ランプを点灯させるための高周波
点灯回路および電源としての電池を一体的に収納
したものが本考案者らにより開発されている。

ところで、このような構成の合図灯において、
握り部と発光部側外被とをねじ込みによつて相対
的に着脱可能に接続する構成とした場合、握り部
と発光部側外被とのねじ込み部には、これら両者
を接続した際に電池と高周波点灯回路又はけい光
ランプとを電気的に接続するための接点を設ける
必要がある。ところが、上記握り部と発光部側外
被相互の接続がねじ込みである都合上、そのねじ
込み強さによつては握り部と発光部側外被のねじ
込み先端面が周方向に変化してしまい、常に一定
の対向位置で固定されるとは限らないため、接点
間に位置ずれが生じ易く、したがつて電気的な接
続が不確実となる等の問題が生じる。

〔考案の目的〕

本考案はこのような事情にもとづいてなされた
もので、握り部と発光部側外被相互のねじ込み強
さに左右されることなく電気的接続を確実に行な
え、しかも高周波点灯回路の回路基板の固定も格
別な部材を必要とせずに確実かつ強固に行なえる
携帯用合図灯の提供を目的とする。

〔考案の概要〕

すなわち、本考案は上記目的を達成するため、
握り部と発光部側外被とをねじ込みによつて相対
的に着脱可能に接続して設けるに当り、これら握
り部と発光部側外被とのねじ込み部間に上記高周
波点灯回路の回路基板を挾持するとともに、この
回路基板の握り部側の中央部に上記握り部と発光
部側外被とのねじ込みに伴つて上記電池の一方の
端子に接触される高周波点灯回路の通電端子を設
け、かつ上記握り部のねじ込み先端面に電池の他
方の端子に連なる接触片を導出させるとともに、
このねじ込み先端面と回路基板との間には上記握
り部と発光部側外被とのねじ込みに伴つて上記接
触片と接触するリング状をなした給電端子を設
け、この給電端子を回路基板上の高周波点灯回路
と電気的に接続したことを特徴とする。

〔考案の実施例〕

以下本考案を図面に示す一実施例にもとづいて
説明する。

図中１は合成樹脂製の握り部であり、一端が閉
塞されるとともに、他端が開口された円筒形状を
なしている。握り部１内には収納室２が形成され
ており、この収納室２に連なる握り部１の他端開
口周縁には、雄ねじ部３が突設されている。

また４は外被チユーブであり、この外被チユー
ブ４は一端が閉塞されるとともに他端が開口され
た長尺な中空円筒状をなし、例えばポリカーボネ
ート等の透光性を有する合成樹脂材料によつて形
成されている。外被チユーブ４の開口端部には、
中空円筒状のホルダ部材４ａが取着されている。
このホルダ部材４ａの外被チユーブ４とは反対側
の内周面には上記雄ねじ部３がねじ込まれる雌ね
じ部６が形成され、本実施例の場合、上記外被チ
ユーブ４とホルダ部材４ａとで発光部側外被５が
構成されている。そして雌ねじ部６の終端には周
方向に連続する段部７が形成され、この段部７の
端面８に雄ねじ部３のねじ込み先端面９が対面さ
れるようになつている。したがつて、発光部側外
被５は雄ねじ部３を雌ねじ部６にねじ込むことに
よつて握り部１に対して着脱可能に接続され、全
体として１本の棒状をなしている。

なお、外被チユーブ４の内周面には、例えば赤
色の着色シート１０が被着されている。

一方、上記雄ねじ部３の先端面９と段部７の端
面８との間には、円板状をなした回路基板１１の
外周縁部が挾持固定されている。この回路基板１
１は握り部１内と発光部側外被５とを区画してお
り、この回路基板１１によつて区画された発光部
側外被５内には、光源として耐振性に優れ、しか
も瞬時点灯が可能な直管形冷陰極けい光ランプ１
２が全長に亘つて挿通配置されている。このけい
光ランプ１２は管形バルブ１３の両端部内に電極
１４，１４を有し、これら電極１４，１４は管形
バルブ１３の両端部に導出された棒状の口金１
５，１５に接続されている。そして口金１５，１
５には例えばリン青銅板等の導電性材料からなる
ソケツト金具１６，１７が着脱可能に嵌め込まれ
ており、一方のソケツト金具１６は上記回路基板
１１の外被チユーブ４側の面の中央部に半田付け
等により直付けされている。また外被チユーブ４
の先端側に位置する他方のソケツト金具１７に
は、第５図に示したように例えばスパイラル状を
なしたサポートリング１８の一端が取付けられて
おり、このサポートリング１８の他端側は外被チ
ユーブ４の内周面に弾性的に接触あれて、上記け
い光ランプ１２の他端側を外被チユーブ４に対し
同軸的に位置決め保持している。なお、けい光ラ
ンプ１２の管形バルブ１３内には、所定量の水銀
と不活性ガスが封入されているとともに、内面に
はけい光体が被着されている。

上記回路基板１１の握り部１側の面には、高周
波点灯回路１９の各種回路素子２０……が取付け
られており、これら回路素子２０……は回路基板
１１の外被チユーブ４側の面に設けた図示しない
プリント配線によつて互に接続されている。この
高周波点灯回路１９は回路基板１１に被冠した合
成樹脂製の回路容器２１によつて覆われており、
この回路容器２１とともに上記握り部１内の収納
室２に収納されている。またこの収納室２内に
は、電源としての複数の乾電池２２……が収納さ
れており、これら乾電池２２……は回路容器２１
の先端面と収納室２の底面との間に直列状態で介
装されている。回路容器２１の先端面中央部に
は、上記握り部１と発光部側外被５とのねじ込み
に伴つて乾電池２２……のプラス端子２３に接触
する通電端子２４が取付けられており、この通電
端子２４はリード接２５を介して高周波点灯回路
１９のプラス側と接続されている。上記乾電池２
２……のマイナス端子２６には、スイツチ２７お
よびスプリング２８を介して帯状の通電金具２９
が接続されており、この通電金具２９は収納室２
の内面に沿つて雄ねじ部３側に導びかれるととも
に、その先端部は外向きに直角に屈曲されて雄ね
じ部３の先端面９に導出される接触片３０をなし
ている。また雄ねじ部３の先端面９と回路基板１
１との間には、リング状をなした給電端子３１が
同軸的に介装されており、この給電端子３１は上
記握り部１と発光部側外被５とのねじ込みに伴つ
て回路基板１１のプリント配線に接触され、高周
波点灯回路１９のマイナス側との電気的な接続が
なされるとともに、その周面の一部が上記接触片
３０に対して接触するようになつている。したが
つて、高周波点灯回路１９と乾電池２２……と
は、上記ねじ込みによつて接続状態となり、高周
波点灯回路１９は乾電池２２……の出力電圧を高
周波電圧に変換して出力するようになつている。
そしてこの高周波点灯回路１９の出力端に、上記
一方のソケツト金具１６が直接半田付けされてい
るとともに、他方のソケツト金具１７がリード線
３２を介して接続されている。

このような構成によれば、雄ねじ部３を雌ねじ
部６にねじ込むことにより、この雄ねじ部３の先
端面９に導出された接触片３０と接触する給電端
子３１を、上記ねじ込み方向に沿うリング状に形
成したので、ねじ込み強さのばらつきに伴つて接
触片３０の位置が周方向にずれた場合でも、この
接触片３０は必ず給電端子３１の周上に位置する
ことになる。したがつて、握り部１と発光部側外
被５とのねじ込み強さに左右されることなく、接
触片３０と給電端子３１との電気的な接続を確実
に行うことができる。

加えて高周波点灯回路１９を保持した回路基板
１１は、握り部１と発光部側外被５とのねじ込み
部分間で挾み込まれた状態で固定されるので、格
別な回路基板固定用の部材を用いることなくこの
回路基板１１を簡単かつ確実強固に位置決め固定
することができる。

なお、上述し実施例では、光源はけい光ランプ
であるが、電求等を用いてもよく、またリング状
の給電端子も回路基板と別体とする必要もなく、
例えば回路基板を、その回路素子側の面の外周部
にも周方向に連続するプリント配線を施したいわ
ゆる両面基板とし、この回路基板と一体をなした
プリント配線をリング状の給電端子として利用し
ても良い。

また高周波点灯回路は必ずしも回路基板の握り
部側に設置する必要はなく、光源とともに外被チ
ユーブ側に設置しても良い。

さらに上述した実施例では、握り部に雄ねじ部
を設け、外被チユーブ側に雌ねじ部を設けたが、
これとは逆に握り部側に雌ねじ部を設けるととも
に、外被チユーブ側に雄ねじ部を設けても良い。

さらに発光部側外被も別体の外被チユーブとホ
ルダー部材とを連設するものに限らず、これら両
者を一体成形したものでも良い。

〔考案の効果〕

以上詳述した本考案によれば、握り部と発光部
側外被とのねじ込み強さのばらつきにより、接触
片の位置が周方向にずれた場合でも、上記ねじ込
み等にこの接触片と接触する給電端子はリング状
に形成されているので、接触片は必ず給電端子上
に位置することになり、したがつて、握り部と発
光部側外被とのねじ込み強さに左右されることな
く、接触片と給電端子相互間の電気的接続を確実
に行うことができる。しかも高周波点灯回路の回
路基板は、握り部と発光部側外被とのねじ込み部
分間で挾持されるので、格別な回路基板を簡単か
つ確実強固に位置決め固定することができる利点
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の斜視図、第２図は全体の断面図、第３図は第２
図中部を拡大して示す断面図、第４図は分解斜
視図、第５図は第２図中−線に沿う断面図で
ある。 １……握り部、５……発光部側外被、９……ね
じ込み先端面、１１……回路基板、１２……光源
（冷陰極けい光ランプ）、１９……高周波点灯回
路、２２……電源（乾電池）、２３……一方の端
子（プラス端子）、２４……通電端子、２６……
他方の端子（マイナス端子）、３０……接触片、
３１……給電端子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 筒状をなした握り部と、この握り部にねじ込
   みによつて着脱可能に連設された発光部側外被
   と、この発光部側外被内に収容された光源と、
   上記握り部内に収容され、上記光源を点灯させ
   るための高周波点灯回路と、この高周波点灯回
   路を装着し、上記発光部側外被と上記握り部と
   のねじ込み部間に挾持された回路基板および電
   源としての電池とを具備し、上記回路基板の握
   り部側の中央部に上記握り部と発光部側外被と
   のねじ込みに伴つて上記電池の一方の端子に接
   触される高周波点灯回路の通電端子を設け、か
   つ上記握り部のねじ込み先端面に電池の他方の
   端子に連なる接触片を導出させるとともに、こ
   のねじ込み先端面と回路基板との間には上記握
   り部と発光部側外被とのねじ込みに伴つて上記
   接触片と接触するリング状をなした給電端子を
   設け、この給電端子は回路基板上の高周波点灯
   回路と電気的に接続されていることを特徴とす
   る携帯用合図灯。 (2) 上記光源は冷陰極けい光ランプであり、上記
   発光部側外被内に同軸的に挿通配置されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)
   項記載の携帯用合図灯。