JPS6320999B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、油井ケーシング内部に管状油井孔ラ
イナーを支持するライナーハンガとその駆動工具
に関するものであり、特に遅延作動設定されるシ
ール要素を備えた液圧作動ライナーハンガに関す
るものである。

油井ケーシング内部に管状ライナーストリング
を設定しセメンチングする事は公知の方法であ
る。油井孔の中にこの種のライナーを設定する方
法および工程段階は公知である。ライナーを機械
的にまたは液圧的に設定するための各種装置が市
販されている。機械的または液圧的に設定される
ライナーハンガ装置およびその操作技術の代表的
なものは、機械的補助設定手段を備えた液圧設定
ライナーハンガおよび駆動工具に関する1978年６
月27日付、米国特許第4096913号、マルチプルコ
ーン ライナーハンガに関する1965年７月20日
付、米国特許第3195646号、液圧設定ライナーハ
ンガに関する1965年12月14日付、米国特許第
3223170号、液圧設定ライナーハンガに関する
1966年12月13日付、米国特許第3291220号、およ
び液圧設定ライナーハンガに関する1971年９月28
日付、米国特許第3608634号に記載されている。
機械的に設定されるライナーハンガは、特に導管
が油井孔の壁部を引抜く程度にこの油井孔が屈曲
している場合の導管操作上の困難がある等の欠点
を有する。この様な機械的に設定されたハンガに
伴う諸問題を解決するために開発された液圧設定
ライナーハンガは、ハンガの周囲においてケーシ
ング内壁面に密着するシール要素を含んでいなか
つた。油井のセメンチング工程に際してセメント
を凝固前に逆流させるＵ管効果等の問題を解決す
るために、この様なシール要素が望ましいのであ
る。

故に、本発明の主目的は、新規な改良型油井ラ
イナーハンガとその駆動工具を提供するにある。

本発明の他の目的は、ライナーハンガの周囲に
おいて油井孔の壁面を密着するシール要素を含む
液圧操作型ライナーハンガと駆動工具を提供する
にある。

本発明の更に他の目的は、まずライナーハンガ
のスリツプが設定され、そののち完全に別個の操
作で環状シールが拡張され固定される遅延作動型
の液圧操作型ライナーハンガと駆動工具を提供す
るにある。

本発明の更に他の目的は、ライナーハンガ設定
のために導管を回転させる必要のない前記の型の
ライナーハンガを提供するにある。

本発明の更に他の目的は、シール要素を通して
スリツプを設定するスリツプ操作を可能にする装
置を含む前記の型のライナーハンガを提供するに
ある。

本発明の更に他の目的は、スリツプエキスパン
ダを外側面に備えた内側管状マンドレルと、前記
内側マンドレル上に摺動自在に備えられ、固定ス
リツプを前記スリツプエキスパンダと協働する様
に配置し、また環状シール要素を支持する外側管
状マンドレルとを含む液圧設定ライナーハンガを
提供するにある。

本発明の更に他の目的は、ライナーハンガの外
側マンドレルを液圧移動させてスリツプを設定す
るためにこの外側マンドレルと連結可能の液圧ピ
ストン組立体と、ライナーハンガの外側マンドレ
ルが作動されている間に内側マンドレルを保持す
るためにこの内側マンドレルと連結可能のねじ山
を有する雄ねじ部材および環状スラストプレート
を含む連結組立体と、前記固定スリツプの設定後
のライナーハンガの環状シールを拡張するために
ライナーハンガ外側マンドレルと係合する拡張可
能ドツグ組立体とを含む、前記の型の液圧設定ラ
イナーハンガ用駆動工具を提供するにある。

本発明によれば、ライナーハンガは、上端に駆
動工具と連結するための手段、下端に管状ライナ
ーストリングと連結するための手段、および下部
に沿つてスリツプエキスパンダを備えた内側管状
マンドレルと、前記内側マンドレル上のスリツプ
エキスパンダと協働する固定スリツプを下端部に
備え、外側マンドレルの上端に対する下降力に対
応して膨張可能の外側環状シール組立体、前記ス
リツプの設定後に内側マンドレルと外側マンドレ
ルの相対運動を防止する固定手段、および環状シ
ール組立体を拡張状態に保持する固定手段を含む
前記内側環状マンドレル上に摺動自在に入れ子状
に取付けられた外側環状マンドレルとを含み、ま
た前記ライナーハンガと協働する駆動工具は、ラ
イナーハンガの内側マンドレルの上端と連結され
る連結ナツトおよびスラストプレートを下端部に
備えた中心マンドレル組立体と、前記スリツプを
設定するためライナーハンガの外側マンドレルを
内側マンドレルに対して移動させるため外側マン
ドレルの上端と連結可能の液圧ピストン組立体
と、前記スリツプの設定後にライナーハンガ上の
環状シール組立体を拡張するためライナーハンガ
外側マンドレルの上端に係合する拡張可能ドツグ
組立体とを含む様にしたライナーハンガ／駆動工
具組立体が提供される。

以下、本発明を図面に示す実施例について詳細
に説明する。

第１図において、油圧ライナーハンガ１００
は、駆動工具３００に連結されて油井孔Ｗの中に
駆動されている状態で示される。この油井孔Ｗは
その長さの一部に沿つてケーシングＣを有する。
このライナーハンガは、ケーシングＣの内壁面に
対してライナーハンガを固定するためのスリツプ
組立体１０１と、またこのケーシング内壁面に対
してライナーハンガの外周を密着させるための環
状膨張性シール組立体１０２とを有している。ラ
イナーハンガ１００は内部管状マンドレル１０３
を有し、このマンドレルは一組の上部スリツプエ
キスパンダ１０４と下部スリツプエキスパンダ１
０５とを支持している。内側マンドレル１０３は
外側マンドレルの下端部の中に嵌合されており、
この外側マンドレルは下環状マンドレル１０６と
上環状マンドレル１０７とから成る。上環状マン
ドレル１０７はシヤーピン１１０によつて下環状
マンドレル１０６と着脱自在に連結されている。
環状シール組立体１０２は、下記に詳述する機構
を介して下環状マンドレル１０６によつて担持さ
れ、この機構は、マンドレル１０６上のマンドレ
ル１０７の下降運動に対応して、ピン１１０の剪
断ののち、シール組立体の拡張を可能にするもの
である。一組の上スリツプ１１１と一組の下スリ
ツプ１１２が下環状マンドレル１０６の下端から
垂下して、それぞれスリツプエキスパンダ１０４
および１０５と協働し、これらのスリツプが拡張
されてライナーハンガ１００をケーシングＣの内
壁上に固定させる。駆動工具３００は、下記に詳
述する複数の管状部から成る細長い中心体マンド
レル３０１を有する。この駆動工具をライナーハ
ンガの内側マンドレル１０３の上端と連結するた
め、中心マンドレル３０１の下端に沿つて、雄ね
じ部材３０３と環状スラストプレート３０４とを
含む連結組立体３０２が設けられている。この組
立体３０２の上方には、駆動工具の中心マンドレ
ル３０１にシール設定ドツグ組立体３０５が取付
けられ、このドツグ組立体３０５は、シール組立
体１０２を拡張させる際に上環状マンドレル１０
７の上端と係合するために使用される。このドツ
グ組立体３０５の上方に、中心マンドレル３０１
の上に液圧ピストン組立体３１０が取付けられ、
このピストン組立体３１０は連結スリーブ組立体
３１１と協働する。この連結スリーブ組立体３１
１はシヤーピン３１２によつて、ライナーハンガ
の上環状マンドレル１０７の上端に連結可能であ
る。

簡単に述べれば、ライナーハンガ１００と駆動
工具３００の動作は下記の通りである。雄ねじ部
材３０３がライナーハンガの内側マンドレル１０
３の上端の中にねじ込まれる事によつて駆動工具
３００はライナーハンガ１００と連結され、スラ
ストプレート３０４は内側マンドレル１０３の上
端上に載置されて駆動工具の重量を支承し、また
導管ストリング３１３が油井の地表面端の駆動工
具操作装置まで延びている。上環状マンドレル１
０７の上端はシヤーピン３１２によつて駆動工具
連結スリーブ組立体３１１と連結されている。油
井中への駆動状態において、ライナハンガ上の固
定スリツプはスリツプエキスパンダの下方内側に
引込まれ、また環状シール組立体１０２は緩んだ
内側引込状態にある。駆動工具上に支持されたラ
イナーハンガは、ケーシングＣ内部で固定される
べき深さまで油井孔中を下降させられ、そこでラ
イナーハンガの下端から支持されたライナースト
リング１１３が油井中にライナーハンガによつて
懸垂され、次にセメントを操作ストリング３１３
と駆動工具の中を下方に圧送し、次に油井孔内部
において外向に、更にライナーの表面に沿つて上
向に流す。

所望の深さによつて、操作ストリング３１３を
通して圧液をピストン組立体の中まで下方に圧送
する事により、液圧ピストン組立体３１０から作
動され、これによつて連結スリーブ３１１が持上
げられ、ライナーハンガの上下の外側マンドレル
１０６，１０７を内側マンドレル１０３に対して
上昇させ、スリツプ１１１と１１２をそれぞれ上
下のエキスパンダ１０４，１０５に沿つて上方に
持上げ、これによつてスリツプを外側に押圧し
て、第２図に示す様にケーシングＣの内壁面と接
触させる。スリツプ１１１と１１２はスリツプエ
キスパンダとケーシング内壁面との間に強くクサ
ビ止めされ、この様にしてライナーハンガをケー
シングに対して強く固定する。スリツプ１１１と
１１２がケーシング内側面に対してクサビ止めさ
れた状態で、連結スリーブ３１１を持上げようと
する液圧ピストンの液圧が、この連結スリーブ３
１１を上外側マンドレル１０７の上端に連結した
シヤーピン３１２を剪断する。その場合、ライナ
ーストリング１１３の重量は、ケーシングと係合
したライナーハンガによつて支持されている。地
表面における操作ストリング３１３に対する持上
力が緩められると、この操作ストリング３１３と
駆動工具の重量はスラストプレート３０４を介し
て内側マンドレル１０３の上に掛かるので、スリ
ツプエキスパンダ１０４は下向に押圧されて、ス
リツプ１１１と１１２を更に強くケーシング内壁
面に対してクサビ止めする。次に通常のセメント
打込み法を使用して、セメントを操作ストリング
３１３と駆動工具の中を下方に圧送し、ライナー
ストリング１１３の下端から外側方に供給し、さ
らにセメント水準がシール組立体１０２の上方に
達するまで油井孔の内部においてライナーとライ
ナーハンガの周囲を上方に圧送する。そこで、操
作ストリング３１３と駆動工具を回転させてナツ
ト３０３を内側マンドレル１０３の上端から離脱
させる事によつて、ライナーハンガから駆動工具
を離脱させる。そこで、シール設定ドツグ組立体
３０５が上外側スリーブ１０７の上端の上方に来
るまで駆動工具３００を持上げ、次にこの駆動工
具と操作ストリング３１３とを下降させ、ドツグ
組立体３０５を上外側マンドレル１０７の上端に
係合させる。駆動工具と操作ストリングの重量に
よつて、この外側マンドレル１０７を下方に押圧
し、上外側マンドレル１０７と下外側マンドレル
１０６とを連結したピン１１０を剪断する。ピン
が剪断された時、上外側マンドレル１０７はその
内側の下外側マンドレル１０６に対して下方に押
圧され、シール組立体１０２を第３図に示す様に
ケーシングの内壁面に当接するまで拡張させる。
そこで駆動工具を他の所望の坑井工程のために取
はずす事ができる。駆動工具３００はライナーハ
ンガの上端と連結する事なく、単にその上に載置
されているだけであるから、操作ストリング３１
５によつて簡単に上方に引上げられる。

ライナーハンガ１００の構造細部を第４Ａ図〜
第４Ｄ図に示す。第４Ａ図について述べれば、上
外側ハンガマンドレル１０７の上端は、駆動工具
３００をライナーハンガと接続するためのシヤー
ピン３１２用穴１１４を有する。マンドレル１０
７は、駆動工具連結スリーブ組立体３１１上の対
応のテーパ形シヨルダと係合するための内部環状
テーパ形止めシヨルダ１１５を備えている。液体
の充満した油井孔の中を駆動工具を移動する際に
流体バイパスを生じるため、マンドレル１０７は
止めシヨルダ１１５の下方に複数の周方向に離間
された穴１２０を備えている。内側マンドレル１
０３の上端は、駆動工具上のスラストプレート３
０４に対するテーパ形止めシヨルダ１２１を備え
ている。また内側マンドレル１０３の上端部に
は、操作工具の雄ねじ部材３０３と係合するため
の内側ネジ山１２２を備えている。このねじ山１
２２の下方において、マンドレル１０３の外径は
縮小され、また環状シール１２３を備えている。
この環状シールはシールスペーサ１２４と１２５
との中間に配置され、これらのスペーサは、第４
Ｂ図に示すねじ山を備えたリテーナリング１３０
によつてマンドレルに定置されている。シール１
２３は内側マンドレル１０３によつて担持され、
内側マンドレル１０３の外側面と上外側マンドレ
ル１０７の内側面との間を密封している。第４Ｂ
図について述べれば、上外側マンドレル１０７の
下端はアダプタ１３１上にねじ込まれ、このアダ
プタ１３１は、下内側マンドレル１０６の上端部
上を摺動自在であつて、このマンドレル１０６に
対してシヤーピン１１０によつて固着されてい
る。アダプタ１３１の上端のすぐ上方において、
下外側マンドレル１０６の上端の内側環状くぼみ
の中に、環状固定スリツプ１３２が担持され、こ
の固定スリツプ１３２は、固定スリツプ１１１，
１１２が持上げられてスリツプエキスパンダと接
触する拡張固定位置をとつた時に、外側マンドレ
ルを内側マンドレル１０３上の上方位置に固定す
る様にこの内側マンドレル１０３と協働する。ア
ダプタ１３１はその固定スリツプ体１３３の中に
ねじ込まれ、このスリツプ体１３３は、固定スリ
ツプ１３４を収容した内側環状溝を有し、シール
組立体１０２の拡張のため上外側マンドレル１０
７が下方に駆動された時にシール組立体１０２を
拡張状態に保持する。シール組立体１０２は下外
側マンドレル１０６の上端部上に取付けられ、こ
のシール組立体１０２の下端に筒状シールハウジ
ング１３５が設けられている。このシールハウジ
ング１３５は内側環状くぼみを有し、このくぼみ
は、内側マンドレル１０３の外側面と密着するシ
ール組立体１４０を収容している。シールハウジ
ング１３５は連結スリーブ１４１の上端にねじ込
まれている。連結スリーブ１４１の下方におい
て、マンドレル１０３上に継手１４２がねじ込ま
れている。継手１４２の上端は、マンドレル１０
３に沿つた連結スリーブ１４１の下降運動を制限
する止めシヨルダである。更に第４Ｂ図について
述べれば、連結スリーブ１４１と、シール１４０
を担持したシールハウジング１３５と、マンドレ
ル１０６と、このマンドレル１０６上のシール組
立体１０２と、アダプタ１３１と、マンドレル１
０７は、すべて継手１４２の上方においてマンド
レル１０３に沿つて摺動自在である。駆動工具３
００が第３図の位置にある時、ドツグ組立体３０
５によつてマンドレル１０７の上端に加えられる
下降力に対応して、シール組立体１０２の拡張の
ためシヤーピン１１０が剪断されたのち、シール
組立体１０２と、固定スリツプ１３３と、アダプ
タ１３１と、マンドレル１０７は、マンドレル１
０６に沿つて、シールハウジング１３５に向つて
摺動自在である。ピン１１０の剪断以前において
は、外側マンドレル１０６と１０７が駆動工具連
結スリーブ３１１によつて持上げられる時に、ス
リツプ１１１と１１２を設定するためにこれらの
マンドレル１０６と１０７は一体として可動であ
る。

第４Ｃ図について述べれば、内側マンドレル１
０３は下マンドレルセクシヨン１０３ｂを有し、
このセクシヨン１０３ｂに沿つて上下の固定スリ
ツプエキスパンダ１０４と１０５が溶接によつて
固着されている。各エキスパンダセツトは、第４
Ｃ図に示す様に上下に離間して、スレドレルセク
シヨン１０３ｂの外周面上に90゜の間隔で配置さ
れた４個のテーパ形部材から成る。マンドレルセ
クシヨン１０３ｂの上端部は継手１４２の下端の
中にねじ込まれ、これに対してマンドレルセクシ
ヨン１０３ｂの下端部は、この油井孔中にこのラ
イナーハンガによつて支持されるライナー１１３
と連結するために外側ねじ山を備えている。第４
Ｂ図と第４Ｃ図の両方について述べれば、固定ス
リツプ１１１と１１２の上下セツトは、シールハ
ウジング１３５の中にねび込まれた連結スリーブ
１４１から支持されている。即ち、これらの固定
スリツプセツトは、連結スリーブ１４１に対して
それぞれねじ１４４によつて上端部で固着された
４本のレインまたは設定アーム１４３から支持さ
れている。第４Ｂ図に示す様に、、連結スリーブ
１４１は外側環状フランジ部１４５を有し、この
フランジ部は外周に沿つて等間隔４カ所に縦方向
みぞ穴１５０を備え、各みぞ穴は対応の１個の設
定アーム１４３を受けて、これを連結スリーブ１
４１の外周に沿つて配置し整列保持する。第４Ｃ
図と第４Ｄ図において図示されている様に、上下
のスリツプ１１１と１１２を支持するため、上下
の装着リング１５１と１５２が設定アーム１４３
に連結され支持されている。これらの装着リング
はマンドレルセクシヨン１０３ｂの外周面に対し
て摺動関係に嵌合している。各装着リング１５１
はその外周面に沿つて90゜間隔の４カ所に縦みぞ
穴を備えて対応の設定アーム１４３を受けている
ので、４本の設定アーム１４３は上下のリング１
５１，１５２と連結し、これらリングの本体部分
がアームの内側のマンドレルセクシヨン１０３ｂ
を包囲している。またリング１５１と１５２はネ
ジ１５３によつて設定アーム１４３と連結されて
いる。第４Ｃ図に示す様に、各上固定スリツプ１
１１は縦ストラツプ１５５の上端に対してねじ１
５４によつて固着され、このストラツプ１５５の
下端はねじ１６０によつてリング１５１と連結さ
れている。これらのストラツプ１５５の下端は、
設定アーム１４３を受けるためのリング１５１の
みぞ穴の中間に形成された第２セツトの縦みぞ穴
の中に嵌入している。ストラツプ１５５はバネ様
金属から成り、これによつて上スリツプ１１１は
スリツプエキスパンダ１０４のエキスパンダ面に
沿つて外側に移動する事ができる。同様に第４Ｃ
図と第４Ｄ図に示されている様に、ストラツプ１
６１はねじ１６２によつて下スリツプ１１２に固
着され、ねじ１６３によつて下装着リング１５２
に固着されている。この下ストラツプ１６１と下
スリツプ１１２は上ストラツプ及び上スリツプと
全く同様に装着されているので、下スリツプ１１
２は、ハンガの外側マンドレルが内側マンドレル
に対して持上げられる時、下スリツプ１１２は下
エキスパンダ１０５のエキスパンダ面に沿つて上
方外向に動く。第４Ｄ図に示す様に、ストラツプ
１６１の下端下方において、マンドレルセクシヨ
ン１０３ｂの外周面上に90゜間隔でストツプ出張
１６４が溶接され、内側マンドレルに沿つた固定
スリツプ装置の下降運動を制限する。設定アーム
１４３と、設置リング１５１および１５２と、ス
トラツプ１５５および１６１とを含む組立体が上
下のスリツプを内側マンドレルの下端部の外周に
沿つて摺動関係に支持しているので、外側マンド
レルが駆動工具の連結スリーブ３１１によつて持
上げられる時に、これらのスリツプが上昇してエ
キスパンダ１０４，１０５と拡張係合する。

駆動工具３００を第５Ａ図乃至第５Ｄ図におい
て詳細に説明する。中心管状マンドレル３０１
は、上マンドレルセクシヨン３０１ａ（第５Ａ図
と第５Ｂ図）、中央マンドレルセクシヨン３０１
ｂ（第５Ｃ図）および下マンドレルセクシヨン３
０１ｃ（第５Ｃ図および第５Ｄ図）とによつて形
成される。駆動工具を操作ストリング３１３の下
端と連結するため、上マンドレルセクシヨン３０
１ａの上端に対して頂部サブアセンブリ３１４が
連結されている。このサブアセンブリ３１４はト
ツプサブ３１５を有し、このサブ３１５は、マン
ドレルセクシヨン３０１ａの上端上にねじ込まれ
ロツクキヤツプ３２０によつて定置保持される。
このキヤツプ３２０は、マンドレルの外周上にサ
ブ３１５の下端にねじ込まれ、また複数の止めネ
ジ３２１によつて緩まない様に保持されている。
マンドレルセクシヨン３０１ａと、ロツクキヤツ
プ３２０と、トツプサブ３１５の下端とに備えら
れたくぼみの中に割リング３２２が配置され、マ
ンドレル上のトツプサブ３１５の緩みを防止する
のに役立つ。マンドレル３０１ａの上端とトツプ
サブ３０５との中間にリングシール３２３が配置
されて、連結部回りの流体洩れを防止する。

第５Ｂ図と第５Ｃ図に示す様に、駆動工具液圧
ピストン組立体３１０と、駆動工具をライナーハ
ンガの上外側マンドレル１０７と連結するための
連結スリーブ組立体３１１は、共に駆動工具マン
ドレルセクシヨン３０１ａ上に装着されている。
連結スリーブ組立体３１１は、調整ナツト３２４
と、このナツトの上端フランジの下方においてこ
のナツト上に備えられたシヤーリング３２５と、
調整ナツト３２４上にシヤーリング３２５を保持
するための止めナツト３３０と、前記調整ナツト
の中にねじ込まれた外側ネジ山を有する調整ニツ
プル３３１と、このニツプル３３１の下端上にね
じ込まれたコレツトリング３３２とを有する。シ
ヤーリング３２５はその外周上に等間隔に配置さ
れた複数のシヤーネジ穴３２６を有し、連結スリ
ーブ組立体を外側マンドレル１０７と連結するた
めのシヤーネジ３１２を受ける。止めナツト３３
０は止めネジ３２７によつて調整ナツト３２４上
に固定される。同様に、コレツトリング３３２
は、止めネジ３３３によつて調整ニツプル３３１
の下端上に固定される。シヤーリング３２５は下
向外側環状シヨルダ３３４を有し、このシヨルダ
３３４は、連結スリーブ組立体が第１図に示す様
にライナーハンガに連結されている時にマンドレ
ル１０７の上端と係合する。コレツトリング３３
２は複数の下方に延びた固定コレツトフインガ３
３５を有し、これらのフインガはコレツトヘツド
３４０を有し、これらのヘツドは、マンドレルセ
クシヨン３０１ａの下方拡大部に沿つた固定くぼ
み３４１の中に係合して、マンドレルセクシヨン
３０１ａに沿つた連結スリーブ組立体３１１の上
向運動を固定する。マンドレルセクシヨン３０１
ａは上向止めシヨルダ３４２を有し、このシヨル
ダはコレツトリング３３２によつて係合されて、
マンドレルセクシヨン３０１ａ上の連結スリーブ
組立体３１１の下降運動を制限する。コレツトヘ
ツド３４０がマンドレルセクシヨン３０１ａの固
定くぼみ３４１から離脱された時に、連結スリー
ブ組立体３１１全体がマンドレルセクシヨン３０
１ａに沿つて、止めシヨルダ３４２の上方まで摺
動可能である。

連結スリーブ組立体３１１は液圧ピストン組立
体３１０によつて作動可能であつて、このピスト
ン組立体は環状ピストン３４３を有し、このピス
トンはシリンダ３４４の内部を摺動自在であり、
このシリンダはマンドレルセクシヨン３０１ａと
３０１ｂの上にコネクタ３４５によつて取付けら
れている。ピストンによつて担持された一対のリ
ングシール３５０がピストンとマンドレルセクシ
ヨン３０１ａの外側面との間を密封し、またシリ
ンダ内部の一対のリングシール３５１がシリンダ
の内壁面と環状ピストンの外側面との間を密封す
る。環状ピストンは拡大ヘツド部３５２を備え、
このヘツド部はコレツト解除くぼみ３５３を内側
に備えている。ピストンは、第５Ｂ図に示すその
下端位置において、シヤーネジ３５４によつて保
持される。このネジ３５４はシリンダの上端部の
壁部を貫通して、ピストンヘツドの外壁の中まで
延びている。コレツト解除くぼみ３５３は、コレ
ツトヘツド３４０を外向にこのくぼみ３５３の中
に弾発させコレツトリング３３２を解除してピス
トンと共に上方に移動させる寸法ならびに配置を
持つている。ピストンがコレツトリング３３２に
係合してこれを持上げる事ができる様に、ピスト
ン上端面３５５はコレツトリングの下向シヨルダ
３６０と係合可能である。マンドレルセクシヨン
の内孔からシリンダ３４４の中に圧液を流すた
め、マンドレルセクシヨン３０１ａの中に複数の
ポート３６１が周方向に離間配置されている。ピ
ストンが第５Ｂ図の最下位置にある時に圧液がこ
れらのポート３６１を通してシリンダ内部に流入
しピストンを上方に押圧する様に、ピストン３４
３はその下端部内側に切欠３６２を有する。シリ
ンダ３４４とポート３６１下方のマンドレルセク
シヨン３０１ａの外壁との間にリングシール３６
３が配置され、シリンダ３４とマンドレルセクシ
ヨン３０１ａとによつて限定されるピストン３４
３の移動するシリンダ室の下端を密封している。
マンドレルセクシヨン３０１ａと、シリンダ３４
４と、カツプリング３４５との間に配置された割
リング３６４は、マンドレルセクシヨンに沿つた
シリンダとカツプリングの運動を固定する。カツ
プリング３４５とマンドレルセクシヨン３０１ａ
の下端部との間のネジ連結と、シリンダ３４４の
下端部とカツプリング３４５との間のネジ連結
は、相互に逆方向であつて、一方は左ねじ、他方
は右ねじであるから、この連結部はねじ抜かれな
いで回転させる事ができる。またシリンダ３４４
の下端は止めねじ３６５によつてカツプリング３
４５に固着される。カツプリング３４５の下端は
中央マンドレルセクシヨン３０１ｂの上端にねじ
込まれ、また中央マンドレルセクシヨンを取巻く
固定キヤツプ３７０がカツプリング３４５の下端
上にねじ込まれている。マンドレルセクシヨン３
０１ｂの上端、カツプリング３４５の下端、およ
び固定キヤツプ３７０の中に備えられたくぼみの
中に、割リング３７１が配置される。また固定キ
ヤツプ３７０はカツプリング３４５に対して、止
めねじ３７２によつて固着されている。リングシ
ール３７３と３７４が、それぞれカツプリング３
４５と上マンドレルセクシヨン３０１ａ、下マン
ドレルセクシヨン３０１ｂとの間を密封してい
る。

第５Ｃ図に示す駆動工具のシール設定ドツグ組
立体３０５は、中央マンドレルセクシヨン３０１
ｂにねじ込まれ止めねじ３８０によつて保持され
たドツグリング３７５と、ドツグマンドレル３８
１と、周方向に離間配置された複数の設定ドツグ
３８２と、ドツグバネ３８３と、止めねじ３８４
と、固定ピン３８５とを含んでいる。ドツグリン
グ３７５は拡大下端孔部分を有し、この部分はド
ツグリングをドツグマンドレル３８１の上端上に
係合させるためのねじ山を備えている。ドツグリ
ング３７５は下方に開いた内部環状くぼみ３９０
を有し、このくぼみがドツグ３８２の上端を受け
ている。ドツグリング３７５の中にくぼみ３９０
を形成する事によつて限定された下向スカート部
は、その周方向に離間配置されたねじ穴を備え、
これらのねじ穴はそれぞれ内側に延びた止めねじ
３８４を受け、ドツグの上端を緩く保持してい
る。１個のドツグ３８２を平面で示す第８図につ
いて説明すれば、各ドツグの上端部３８２ａは薄
く成されまた穴３９１を備え、この穴は止めねじ
３８４を非常に緩く受ける寸法を有し、ドツグリ
ングのくぼみ３９０の中にドツグ上端部を緩く保
持し、ドツグが、その内部と止めねじとの中を通
る線を中心として内向と外向に自由に枢転できる
様に成す。各ドツグの内側面は盲穴３９２を備
え、各盲穴はドツグバネ３８３の外側端部を受け
てドツグの下端を外向に弾発する。各ドツグ３８
２の下端部は薄く成されて、リテーナフランジ３
９３を限定し、このリテーナフランジは固定ピン
３８５が入る切欠またはくぼみ３９４を有し、こ
の固定ピン３８５は、ドツグがドツグマンドレル
３８１上を圧縮されまた拡張される際に、ドツグ
の下端を案内しまた定置保持するために使用され
る。また各ドツグの下端部の厚さが薄く成されて
下向設定シヨルダ３９５を成し、このシヨルダ３
９５はライナーハンガの上外側マンドレル１０７
の上端縁と係合する事ができる。ドツグマンドレ
ル３８１はスリーブ状中心体部分３８１ａを有
し、このスリーブ状部分はマンドレルセクシヨン
３０１ｂ上に嵌合し、またその上端部に沿つてド
ツグリング３７５の中にねじ込まれる。スリーブ
状部分３８１ａはマンドレル３０１ｂの上に摺動
するのであつて、マンドレル上にねじ込まれるの
ではない。ドツグマンドレル３８１の下端部は拡
大され（３８１ｂ）、下方に延びたエンドフラン
ジ３８１ｃと、上方に開いた内部環状溝３８１ｄ
を備え、この溝３８１ｄはドツグの下端のリテー
ナフランジ３９３を受ける。ドツグマンドレルの
下端部上に形成された上方に延びるリツプ部分３
８１ｅは外周方向に離間された複数の穴を備え、
これらの穴が固定ピン３８５を受け、この固定ピ
ンは環状溝３８１ｄとドツグ３８２の下端のくぼ
み３９４とを通つてドツグマンドレル３８１の中
まで延び、各ドツグの下端部の内向と外向の移動
の自由を与えながらドツグマンドレルを中心に整
列保持する。リツプ３８１ｅはドツグの下端を保
持して、ドツグマンドレルからの離脱を防止す
る。ドツグマンドレルのスリーブ部分３８１ａの
外側面は複数の盲穴３８１ｆを備え、これらの盲
穴がバネ３８３の内端を受けて、各バネをドツグ
の背後に、マンドレルスリーブの回りに保持す
る。ドツグマンドレルの下端フランジ３８１ｃ
は、中央マンドレルセクシヨン３０１ｂの下端拡
大部３０１ｂの中に形成された上向くぼみ４００
の中に嵌入している。この様にして設定ドツグ３
８２は駆動工具マンドレルを中心にして内向に圧
縮されまた外向に拡張される様に設計され、また
ライナーハンガの環状シール組立体を第３図に示
す様に駆動工具を下降させて上外側マンドレルセ
クシヨン１０７の上端に当接させた時に、この工
具と操作ストリングの重量とを支持する事ができ
る。中央マンドレルセクシヨン３０１ｂの下端は
下マンドレルセクシヨン３０１ｃの上端にねじ込
まれている。固定キヤツプ４０１が中央マンドレ
ルセクシヨン３０１ｂの下端上にねじ込まれ、止
めねじ４０２によつて保持されている。割リング
４０３が、下マンドレルセクシヨン３０１ｃと、
中央マンドレルセクシヨンの下端部と、固定キヤ
ツプ４０１とのくぼみの中に配置されている。固
定キヤツプ４０１の下方に、下マンドレルセクシ
ヨン３０１ｃ上に玉軸受組立体４０４が装着され
ている。スラストプレート３０４がこの玉軸受組
立体４０４の下方に、下マンドレルセクシヨン３
０１ｃ上に配置されている。下マンドレルセクシ
ヨン３０１ｃは拡大部３０１ccを有し、この拡大
部はその外周に沿つて90゜間隔で４面の平坦側面
を備えて、大体正方形の断面を成している。拡大
部３０１ccの下端に、下マンドレルセクシヨン３
０１ｃの上向ストツプシヨルダ４１０が備えら
れ、このシヨルダは雄ねじ部材３０３の下降運動
を制限する。雄ねじ部材３０３は大体正方形の孔
３０３ａを有し、この孔はマンドレルセクシヨン
３０１ccの正方形断面より少し大であるので、ナ
ツトはマンドレル上を縦方向に摺動する。ライナ
ーハンガの内側マンドレル１０３の内側ねじ山１
２２と係合するため、雄ねじ部材３０３の外側面
上にねじ山３０３ｂが備えられている。スラスト
プレート３０４と雄ねじ部材３０３との間に張設
されたバネ４１１が雄ねじ部材３０３を下マンド
レル３０１ｃのストツプシヨルダ４１０に向つて
弾発している。ねじ抜き工程に際して駆動工具が
上向運動する事なく回転させられてライナーハン
ガから離脱される様にするため、雄ねじ部材３０
３は駆動工具に沿つて縦方向に移動する様に設計
されている。第５Ｄ図に示す様に、駆動工具の下
マンドレルセクシヨン３０１ｃの下端は内側ネジ
山４１２を備える。これは、ライナーハンガを設
定するために駆動工具を液圧作動する際にこの駆
動工具の内孔を一時的に閉塞するための適当な標
準工具を接続するためであり、またそののち駆動
工具を通して油井孔の中にライナーをセメンチン
グするためである。例えば、駆動工具の下端に
は、米国特許第4096913号の第１図、第２図およ
び第７Ｊ図に示す様に、シヤーピン１０４１によ
つて保持されたボールシート１０４０等のボール
シートおよび工具マンドレルからボールシート下
方に取付けられたフロートシユーを取付ける事が
できる。この種の装備は、液圧設定ライナーハン
ガ用駆動工具について標準型油井セメンチング操
作において使用される標準型装置である。剪断性
ボールシートは、駆動工具作動のため工具中に液
圧を形成させる事ができ、そののち、下方に移動
してセメントを駆動工具中に貫流させる事ができ
る。その間、油井孔中のライナーのセメンチング
に必要なセメント流を流し込みながら、フロート
シユーが剪断されたボールシートとボールを工具
内孔の中に保持する。

駆動工具３００によるライナーハンガの駆動と
設定の第１段階は、ライナーハンガに対する駆動
工具の連結段階である。ライナーハンガが第４Ａ
図〜第４Ｄ図に示す状態にあり、駆動工具が第５
Ａ図〜第５Ｄ図に示す状態にある時、駆動工具の
雄ねじ部材３０３のネジ山３０３ｂをライナーハ
ンガの内側マンドレル１０３の上端のネジ山１２
２の中に係合させる事によつて、駆動工具がライ
ナーハンガと連結される。工具のスラストプレー
ト３０４がライナーハンガの内側マンドレル１０
３の上端面１２１上に載置される。連結スリーブ
組立体３１１はライナーハンガの上外側マンドレ
ル１０７の上端の中に入子になり、スリーブ組立
体の止めナツト３３０の下端シヨルダ３３０ａが
ライナーハンガマンドレル１０７内部のシヨルダ
面１１５の上に乗り、またシヤーリング３２５の
止めシヨルダ３３４がライナーハンガマンドレル
１０７の上端に係合している。シヤーピン３１２
は、マンドレル１０７のシヤーピン穴１１４を通
して、シヤーナツトの穴３２６の中に挿入され
る。この様にして、液圧作動連結スリーブ組立体
３１１はライナーハンガの上外側マンドレル１０
７に対してシヤーピンで連結され、これに対して
駆動工具のマンドレルセクシヨン３０１ｃは雄ね
じ部材３０３を介してライナーハンガの内側マン
ドレル１０３の中に連結される。駆動工具のマン
ドレルの下端は、米国特許第4096913号に記載の
様に、ボールシヤーシートおよびフロートシユー
等のセメント打込装置が備えられる。その場合、
駆動工具とライナーハンガは、駆動工具の頂部サ
ブアセンブリ３１４に連結された操作ストリング
３１３から支持される。第１図は、ライナーハン
ガと駆動工具が油井孔の中に降される際に相互に
連結された状態を示す。

駆動工具によつて支持されたライナーハンガが
油井孔中の所望深さに達した時、操作ストリング
の中にボールが落されて、このボールは駆動工具
の中を通り剪断型ボールシートに達し、駆動工具
の内孔を閉鎖する。そこで駆動工具を通して駆動
工具中の液圧が増大される。駆動工具のマンドレ
ルの内孔から、上マンドレルセクシヨン３０１ａ
のポート３６１を通してシリンダ３４４の中に圧
力が加えられ、ピストン３４３の下端に作用す
る。ピン３５４が剪断されて、ピストンは解除さ
れる。ピストンが解除されて上方に移動する際
に、そのくぼみ３５３が、コレツト３３２から垂
下したコレツトフインガ３３５の下端のコレツト
ヘツド３４０と整列し、このコレツトヘツドは外
側に移動してくぼみ３５３の中に入れる様にな
る。ピストン３４３の上端３５５がコレツトのシ
ヨルダ３６０と係合した時、コレツトヘツドとフ
インガは外側に撥ねて、連結スリーブ組立体３１
１を解除するので、ニツプル３３１がマンドレル
セクシヨン３０１ａに沿つて摺動してスリーブ組
立体全体がピストン３４３に加えられる液圧によ
つて上方に押される。ライナーハンガの上外側マ
ンドレル１０７が駆動工具の連結スリーブ組立体
３１１に対してシヤーピンで連結されているの
で、この外側マンドレル１０７は液圧によつて上
方に持上げられる。この外側マンドレル１０７は
内側マンドレル１０３に対して上昇し、シール組
立体１０２と、シールハウジング１３５と、連結
スリーブ１４１とを内側マンドレル１０３に沿つ
て上方に持上げる。連結スリーブ１４１の上昇運
動は設定アーム１４３を上昇させ、これらのアー
ムがスリツプ装着リング１５１と１５２を引上
げ、上スリツプ１１１と下スリツプ１１２をそれ
ぞれ上エキスパンダ１０４と下エキスパンダ１０
５に沿つて上方に押上げる。上スリツプと下スリ
ツプがそれぞれ上エキスパンダと下エキスパンダ
に沿つて上方外側に移動するに従つて、これらの
スリツプはケーシングＣの内側面と係合し、この
ケーシングとエキスパンダとの中間にクサビ止め
される。この時点においてピン３１２が剪断し、
これにより連結スリーブ３１１はライナーハンガ
の外側マンドレル１０７の上端から離脱される。
第６Ａ図乃至第６Ｄ図は、ピン３１２が剪断され
る前に上下のスリツプがそれぞれエキスパンダに
沿つて部分的に拡張した時の駆動工具とライナー
ハンガの各部の位置を示す。第６Ａ図に見られる
様に、コレツトフインガヘツド３４０は固定くぼ
み３４１からカム作用で出されて、ピストン３４
３のくぼみ３５３の中に入つており、ピストン３
４３はニツプル３３１を上方に押上げ、スリツプ
設定のためスリーブ組立体３１１を持上げてい
る。また第６Ｂ図に見られる様に、ナツト３０３
とスラストプレート３０４はライナーハンガの内
側マンドレル１０３と係合してこの内側マンドレ
ルを保持しており、これに対して外側マンドレル
１０７はスリツプの設定のために持上げられてい
る。このスリツプ設定段階中、ライナーハンガの
外側マンドレルの上セクシヨン１０７と下セクシ
ヨン１０６を連結するシヤーピン１１０はそのま
まであるから、シール組立体１０２はスリツプ設
定工程によつて影響されない。ピン３１２が剪断
されたのち、工具とライナーストリングを保持す
る油井ヘツドの持上力が緩められるので、上下の
スリツプがライナーの重量を支持する。ライナー
ストリング１１３と工具およびそのストリングが
内側マンドレル１０３に加える下降力がスリツプ
を更に締付ける。なぜかなら、エキスパンダ１０
４と１０５は直接に内側マンドレルに固着されて
いるので、これらのエキスパンダはスリツプの中
間に更に下降させられるからである。

前述のスリツプの設定ののち、セメントスラリ
を操作ストリング３１３と駆動工具を通して下方
にポンプ輸送し、外側に油井孔の中に、次にライ
ナーハンガの周囲を上方に送る事によつて、油井
孔中のライナー１１３のセメンチングを実施す
る。これは、米国特許第4096913号においてある
程度詳細に図示説明された公知の標準的方法であ
る。この工程においては、まず、ボールシート組
立体１０４０に加えられる液圧がシートを保持す
るシヤーピンを剪断させるまで駆動工具の内圧を
増大させてシートを下方に落下させる。そこで、
米国特許第4096913号第２図と第３図に示す様に
駆動工具を通してセメントスラリをポンプ輸送す
る。ボールシート組立体が下端位置にある時、セ
メントスラリを駆動工具の下端のフロートシユー
を通して油井孔の中に外向に送り、ライナーとラ
イナーハンガの周囲を上方に、シール組立体１０
２の上方水準まで送る。シール組立体１０２はま
だ設定されておらず、故にケーシング内壁面から
引込んでいる。セメントスラリは、操作ストリン
グと、米国特許第4096913号の第４〜６図に示す
組立体１００の如きプラグ組立体を備えた駆動工
具を通して下方に輸送される。セメントがシール
組立体１０２の上方まで輸送されたのち、操作ス
トリング３１３と駆動工具を回転させて雄ねじ部
材３０３をライナーハンガの内側マンドレルのネ
ジ山１２２からねじ抜く事によつて駆動工具３０
０をライナーハンガ１００から離脱させる。雄ね
じ部材は駆動工具マンドレルの正方形断面部分の
上に緩く嵌合されているので、回転させられなが
らバネ４１１に対抗して上方に移動する事がで
き、この様にして駆動工具とその操作ストリング
を持上げる事なく雄ねじ部材をライナーハンガの
内側マンドレルわら離脱させる事ができる。雄ね
じ部材が離脱された時、操作ストリングと駆動工
具はライナーハンガの上方まで持上げられ、次に
工具の設定ドツグ組立体３０５がライナーハンガ
の上外側マンドレル１０７の上端縁と係合するま
でライナーハンガの中に降される。この段階は第
３図と第７Ａ図に図示されている。駆動工具がラ
イナーハンガから上方に持上げられるに従つて、
ドツグ３８２がライナーハンガの外側マンドレル
の上端の上方に出た時、バネ３８３がドツグを拡
張させるので、駆動工具が再びライナーハンガの
中に降される時、ドツグのシヨルダ３９５がライ
ナーハンガのマンドレル１０７の上端縁に係合す
る。駆動工具とその操作ストリングの重量が外側
マンドレル１０７の上端に加えられて下向力を生
じ、この下向力がマンドレルパーツを介して、ア
ダプタ１３１の下降を防止するシヤーピン１１０
に対して伝達される。シヤーピン１１０は下外側
マンドレル１０６の上端部に係合し、このマンド
レル１０６は下降運動を防止されている。なぜか
なら、上スリツプ１１１と下スリツプ１１２がケ
ーシング内壁面に対してクサビ止めされ、マンド
レル１０６から連結スリーブ１４１までの下降運
動を防止しているからである。ピン１１０が剪断
するやいなや、上外側マンドレル１０７と、アダ
プタ１３１と、固定スリツプ体１３３が滑落ち
て、シール組立体１０２を圧縮しまた拡張させ、
ケーシングＣの内壁面と係合させる。シール組立
体がマンドレル１０７の下降運動を停止させる程
度に圧縮された時、固定スリツプ１３４が下外側
マンドレル１０６に対する上外側マンドレル１０
７とその関連部分の下向運動を固定し、シール組
立体１０２を拡張された状態に保持する。駆動工
具とライナーハンガの関連部分および上スリツプ
１１１の相対位置を第７Ａ図乃至第７Ｃ図に詳細
に示す。今やライナーハンガが完全に設定されシ
ール組立体が拡張された状態で、駆動工具は操作
ストリング３１３によつて地表面まで持上げられ
る。

本発明による新規な改良型ライナーハンガと駆
動工具は上述により完全に説明されたものと了解
される。ライナーハンガと駆動工具は液圧作動さ
れて、操作ストリングの動作を最小限に成す。こ
のライナーハンガは遅延作動型であつて、まずス
リツプが完全に設定され、そののち全く別の動作
でシールが拡張される。拡張性シール組立体はラ
イナーハンガの外側スリーブ状マンドレルの上に
装着されているので、スリツプ設定動作はシール
組立体を通して実施する事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は油井孔の中に降されている駆動工具に
連結されたライナーハンガの縦断面を示す側面
図、第２図は駆動工具の液圧ピストン組立体の動
作によつてライナーハンガのスリツプが油井ケー
シングの内壁面まで拡張された状態を示す第１図
と類似の図、第３図は駆動工具をライナーハンガ
から離脱させてその上端に載せて環状シール組立
体を拡張させた状態を示す第１図および第２図と
類似の図、第４Ａ図乃至第４Ｄ図は本発明のライ
ナーハンガのそれぞれ各部を示す縦断面図、第５
Ａ図乃至第５Ｄ図は本発明の駆動工具のそれぞれ
が各部を示す縦断面図、第６Ａ図乃至第６Ｅ図は
固定スリツプを部分的に拡張した状態を示すライ
ナーハンガと駆動工具の各部の縦断面を示す立面
図、第７Ａ図乃至第７Ｃ図は環状シール組立体を
拡張させた状態を示すライナーハンガと駆動工具
の各部の縦断面を示す立面図、第８図は駆動工具
の拡張可能な鎖錠ドツグの正面立面図である。 １００…ライナーハンガ、１０１…拡張スリツ
プ組立体、１０２…シール組立体、１０３…内側
マンドレル、１０４…上スリツプエキスパンダ、
１０５…下スリツプエキスパンダ、１０６…下外
側マンドレル、１０７…上外側マンドレル、１１
０…シヤーピン、１１１…上スリツプ、１１２…
下スリツプ、１１３…ライナーストリング、１３
２，１３４…固定スリツプ、１４３…スリツプ支
持アーム、１５１，１５２…スリツプ支持リン
グ、３００…駆動工具、３０１…駆動工具マンド
レル、３０３…雄ねじ部材、３０４…スラストプ
レート、３０５…ドツグ組立体、３１０…ピスト
ン組立体、３１１…連結スリーブ組立体、３１２
…シヤーピン、３３２…コレツトリング、３４３
…ピストン、３４４…シリンダ、３４１，３５３
…くぼみ、３６１…ポート、４０４…軸受、４１
１…バネ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管状マンドレルと、このマンドレルと油井壁
   部との間を密封するためこのマンドレル上に備え
   られた拡張可能シールと、前記マンドレルを前記
   油井の壁部に固定するため前記マンドレル上に備
   えられた常態では引込まれた拡張可能把持装置
   と、前記把持装置を拡張するため前記マンドレル
   に対して着脱自在に連結された液圧装置と、前記
   把持装置の液圧拡張ののち前記シールを機械的に
   拡張するため前記マンドレルと機械的に着脱自在
   に係合するために前記液圧装置に連結された機械
   力付与装置とを包含する事を特徴とする、油井の
   中に油井孔ライナーストリングを固定する装置。 ２ 前記マンドレルは、入れ子式内側マンドレル
   と外側マンドレルとを有し、前記シールは前記外
   側マンドレル上に装着され、前記把持装置は前記
   内側マンドレルと外側マンドレルとの中間に連結
   され、前記液圧装置は前記内側マンドレルと外側
   マンドレルとの中間に連結可能であり、また前記
   機械的装置は前記外側マンドレルと係合可能であ
   る事を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の装
   置。 ３ 上外側管状マンドレルと、この上外側管状マ
   ンドレルと入れ子式に連結された下外側管状マン
   ドレルと、前記外側マンドレルのいずれか一方の
   上に取付けられ、これら外側マンドレル間の相対
   運動によつて拡張可能のシール組立体と、前記外
   側マンドレルの中に摺動自在に入れ子式に装着さ
   れた内側管状マンドレルと、前記外側マンドレル
   の下方において前記内側マンドレルの周囲に配置
   され、前記下外側マンドレルに連結され、前記内
   側マンドレルと外側マンドレルとの間の相対運動
   によつて拡張可能の常態で引込んだ把持装置と、
   前記内側マンドレルと着脱自在に連結する第１機
   械装置と、前記第１機械装置に連結され、前記把
   持装置を拡張するため前記内側マンドレルに対し
   て前記外側マンドレルを移動させるため、前記外
   側マンドレルと着脱自在に連結される液圧装置
   と、前記第１機械装置および前記液圧装置と連結
   し、前記把持装置の拡張後に前記シール組立体を
   拡張するため前記外側マンドレルの一方に対して
   他方を移動させるためにこの他方マンドレルと着
   脱自在に係合する第２機械装置とを有する事を特
   徴とする、油井孔の中にライナーストリングを固
   定し油井孔の壁部を密着する装置。 ４ 前記把持装置を拡張状態に保持するため内側
   マンドレルと外側マンドレルの一方との間に備え
   られる固定装置と、前記シール組立体を拡張状態
   に保持するため前記の両方の外側マンドレルの中
   間に配置される固定装置とを含む事を特徴とする
   特許請求の範囲第３項記載の装置。 ５ 前記把持装置は、前記内側マンドレル上に備
   えられたスリツプエキスパンダと、前記下外側マ
   ンドレルから支持されたスリツプとを含み、この
   スリツプは、前記内側マンドレルと外側マンドレ
   ルの間の相対運動に対応して前記スリツプエキス
   パンダと協働して拡張される様に成された事を特
   徴とする特許請求の範囲第４項記載の装置。 ６ 前記の第１機械装置は、前記内側マンドレル
   と係合する様に成されたネジ山を有する雄ねじ部
   材である事を特徴とする特許請求の範囲第５項記
   載の装置。 ７ 前記の第２機械装置は、前記上外側マンドレ
   ルの上端縁と係合する様に成された放射方向可動
   ドツグを有する拡張可能設定ドツグ組立体を有す
   る事を特徴とする特許請求の範囲第６項記載の装
   置。 ８ 前記の液圧装置は、環状シリンダと、前記シ
   リンダ中を可動の環状ピストンと、前記環状ピス
   トンによつて係合される固定コレツトを備えたス
   リーブ部材と、前記スリーブ部材を前記の上外側
   マンドレルに連結する手段とを包含する特許請求
   の範囲第７項記載の装置。 ９ 前記内側マンドレルの上端と係合するため前
   記第１機械装置と前記第２機械装置とに連結され
   たスラストプレートを含む事を特徴とする特許請
   求の範囲第８項記載の装置。 １０ 上外側管状マンドレルと、下外側管状マン
   ドレルと、前記の下外側マンドレルの上部を前記
   の上外側マンドレルの下部と連結するシヤーピン
   装置と、前記の下外側マンドレル上に支持され、
   前記下外側マンドレルに沿つた上外側マンドレル
   の下降運動に対応して拡張する様に成された外側
   環状拡張可能シール組立体と、前記シール組立体
   の拡張後に前記上外側マンドレルと下外側マンド
   レルの面の相対運動を防止する様にこれらマンド
   レルを保持するためその中間に配置された固定ス
   リツプと、前記外側マンドレルの中に入れ子関係
   に挿入され一端において前記下外側マンドレルの
   下端から突出した内側管状マンドレルと、前記外
   側マンドレル中への前記内側マンドレルの運動を
   制限するため前記内側マンドレル上に備えられた
   外側環状フランジと、前記フランジ下方において
   前記内側マンドレル上に備えられた上スリツプエ
   キスパンダおよび下スリツプエキスパンダと、上
   端部において前記下外側マンドレルの下端に固着
   されたスリツプ支持アームと、前記内側マンドレ
   ルの周囲において前記スリツプ支持アームに固着
   されたスリツプ支持リングと、前記内側マンドレ
   ルに沿つた前記外側マンドレルの上向運動に対応
   して前記スリツプエキスパンダに沿つて運動して
   拡張され前記ライナーハンガを油井孔の内壁面に
   対して固定するために前記支持リングに固着され
   たスリツプと、前記スリツプを前記スリツプエキ
   スパンダ上に設定したのちに前記内側マンドレル
   と前記下外側マンドレルとの相対運動を防止する
   様にこれらマンドレルを固定するためその中間に
   配置される固定スリツプと、油井孔ライナースト
   リングを連結するため前記内側マンドレルの下端
   に沿つて備えられた装置と、駆動工具をライナー
   ハンガに連結するため前記内側マンドレルの上端
   に沿つて備えられた内側ねじ山を有する装置とを
   含むライナーハンガ、および管状操作ストリング
   と連結するための装置を上端に備えた駆動工具管
   状マンドレルと、前記ライナーハンガの前記上外
   側マンドレルの上端の中にシヤーピンによつて固
   着されるシヤーピンナツトを含み前記駆動工具マ
   ンドレル上に摺動自在に備えられた連結スリーブ
   組立体と、前記連結スリーブに連結され前記駆動
   工具マンドレルに対して着脱自在に固定される着
   脱自在固定装置と、前記駆動工具マンドレルの周
   囲に配置され一端において前記連結スリーブと係
   合可能の環状ピストン、このピストンの周囲に配
   置された環状シリンダ、前記駆動工具マンドレル
   の内孔から前記環状シリンダの中に圧液を送入し
   て前記ピストンを前記連結スリーブに対して圧着
   するため前記駆動工具マンドレル中に備えられた
   ポートおよび前記環状ピストンの運動に対応して
   前記連結スリーブの固定装置と協働してこれを解
   除するため前記環状ピストン上に備えられた装置
   を有する液圧ピストン組立体と、前記駆動工具マ
   ンドレル上に前記液圧シリンダから離間して配置
   され、前記ライナハンガの上外側マンドレルの上
   端面に係合してこのマンドレルを下方に押し前記
   ライナーハンガ上のシール組立体を拡張させるシ
   ヨルダ面を有する複数の放射方向可動設定ドツグ
   を含む設定ドツグ組立体と、前記ライナーハンガ
   内側マンドレルの内側にネジ山を備えた上端部と
   係合可能の、前記駆動工具マンドレル上に備えら
   れた連結雄ねじ部材と、前記雄ねじ部材が前記内
   側マンドレルと係合している時にこの内側マンド
   レルの上端と係合する様に前記雄ねじ部材と前記
   ドツグ組立体との中間において前記駆動工具マン
   ドレル上に備えられた環状スラストプレートと、
   流れ制御工具と油井セメンチング工具を接続する
   ため前記駆動工具マンドレルの下端に備えられた
   装置とを有する前記ライナーハンガ用駆動工具を
   包含する、油井孔内部において油井孔ライナーを
   駆動し固定する装置。 １１ 前記駆動工具マンドレル上の前記雄ねじ部
   材は正方形断面内孔を備え、また前記駆動工具マ
   ンドレルは、前記雄ねじ部材を装着したその部分
   に沿つて正方形断面を有し、前記雄ねじ部材は前
   記駆動工具マンドレル上に摺動自在に嵌合されて
   いるので、前記駆動工具マンドレルによつて回転
   させられながら前記マンドレル上を縦方向に可動
   であり、前記環状スラストプレートと前記雄ねじ
   部材との間において前記駆動工具マンドレルを包
   囲するバネが前記雄ねじ部材を前記スラストプレ
   ートから離れる方向に弾発し、また前記スラスト
   プレートと前記設定ドツグ組立体との間において
   前記スラストプレートに隣接して前記駆動工具マ
   ンドレルの周囲に軸受が備えられて、前記駆動工
   具とこれに連結した操作ストリングの重量が前記
   ライナーハンガ内側マンドレル上の前記スラスト
   プレートによつて支持されている間に前記駆動工
   具を回転させて前記内側マンドレルから前記雄ね
   じ部材を離脱させる事ができる事を特徴とする特
   許請求の範囲第１０項記載の装置。 １２ 前記連結スリーブの前記固定装置は、拡大
   コレツトヘツドを備えたコレツトフインガを有す
   る環状コレツトと、前記コレツトの前記駆動工具
   マンドレルに沿つた運動を固定するため前記駆動
   工具マンドレルの周囲に備えられた前記コレツト
   ヘツドの係合用外側環状固定くぼみと、前記連結
   スリーブに向う前記環状ピストンの運動に対応し
   て前記コレツトヘツドと整列し、前記コレツトを
   解除し、前記環状ピストンの液圧運動に対応する
   前記連結スリーブの運動を生じるため、前記環状
   ピストンのヘツドエンドの中に備えられたくぼみ
   とを包含する事を特徴とする特許請求の範囲第１
   １項記載の装置。 １３ 上外側管状マンドレルと、下外側管状マン
   ドレルと、前記下マンドレルの上部を前記上マン
   ドレルの下部と連結するシヤーピン装置と、前記
   下マンドレル上に支持され、前記下マンドレルに
   沿つた前記上マンドレルの下降運動に対応して拡
   張する様に成された外側環状拡張可能シール組立
   体と、前記シール組立体の拡張後に前記上外側マ
   ンドレルと下外側マンドレルとの相対運動を防止
   する様にこれらマンドレルを保持するためその中
   間に配置された固定スリツプと、前記上下の外側
   マンドレルの中に入れ子関係に挿入され一端にお
   いて前記下外側マンドレルの下端から突出した管
   状内側マンドレルと、前記外側マンドレルの中へ
   の前記内側マンドレルの運動を制限するため前記
   内側マンドレル上に備えられた外側環状フランジ
   と、前記フランジ下方において前記内側マンドレ
   ル上に備えられた上スリツプエキスパンダおよび
   下スリツプエキスパンダと、上端部において前記
   下外側マンドレルの下端に固着されたスリツプ支
   持アームと、前記内側マンドレルの周囲において
   前記スリツプ支持アームに固着されたスリツプ支
   持リングと、前記内側マンドレルに沿つた前記外
   側マンドレルの上向運動に対応して前記スリツプ
   エキスパンダに沿つて運動して拡張され前記ライ
   ナーハンガを油井孔の壁面に対して固定するため
   に前記支持リングに固着されたスリツプと、前記
   スリツプを前記スリツプエキスパンダ上に設定し
   たのちに前記内側マンドレルと前記下外側マンド
   レルとの相対運動を防止する様にこれらマンドレ
   ルを固定するためその中間に配置される固定スリ
   ツプと、油井孔ライナストリングを連結するため
   前記内側マンドレルの下端に沿つて備えられた装
   置と、駆動工具をライナーハンガに連結するため
   前記内側マンドレルの上端に沿つて備えられた内
   側ねじ山を有する装置とを含むマンドレル組立体
   から成る、油井孔中に油井ライナストリングを支
   持するためのライナーハンガ。 １４ 管状操作ストリングと連結するための装置
   を上端に備えた駆動工具管状マンドレルと、ライ
   ナーハンガの上外側マンドレルの上端の中にシヤ
   ーピンによつて固着されるシヤーピンナツトを有
   し前記駆動工具マンドレル上に摺動自在に備えら
   れた連結スリーブ組立体と、前記連結スリーブに
   連結されまた前記駆動工具マンドレルに対して着
   脱自在に固定される着脱自在固定装置と、前記駆
   動工具マンドレルの周囲に配置され一端において
   前記連結スリーブと係合可能の環状ピストン、こ
   のピストンの周囲に配置された環状シリンダ、前
   記駆動工具マンドレルの内孔から前記環状シリン
   ダの中に圧液を導入して前記環状ピストンを前記
   連結スリーブに対して圧着するため前記駆動工具
   マンドレル中に備えられたポート装置、および前
   記環状ピストンの運動に対応して前記連結スリー
   ブの固定装置と協働しこれを解除するため前記環
   状ピストン上に備えられた装置を有する液圧ピス
   トン組立体と、前記駆動工具マンドレル上に前記
   液圧シリンダから離間して配置され、前記ライナ
   ーハンガの上外側マンドレルの上端面に係合して
   このマンドレルを下方に押し前記ライナーハンガ
   上のシール組立体を拡張させるシヨルダ面を有す
   る複数の放射方向可動設定ドツグを含む設定ドツ
   グ組立体と、前記駆動工具マンドレルの上に備え
   られ、前記ライナーハンガの内側マンドレルの内
   側ネジ山を有する上端部と係合可能の連結雄ねじ
   部材と、前記ナツトが前記ライナーハンガ内側マ
   ンドレルと係合している時にこの内側マンドレル
   の上端と係合する様に前記雄ねじ部材と前記ドツ
   グ組立体との中間において前記駆動工具マンドレ
   ル上に備えられたスラストプレートと、流れ制御
   工具と油井セメンチング工具を接続するため前記
   駆動工具マンドレルの下端に備えられた装置とを
   包含する油井孔ライナーハンガを駆動し、設定し
   固定するための駆動工具。 １５ 第１管状外側マンドレルと、前記第１外側
   マンドレルに対して入れ子状に連結された第２管
   状外側マンドレルと、前記外側マンドレルの一方
   の上に支持され、この外側マンドレルの他方外側
   マンドレルに対する入れ子型運動に対応して拡張
   可能の外側環状拡張可能シール組立体と、前記マ
   ンドレルの一方に対して加えられる所定値以下の
   縦方向力に対応して両方の外側マンドレルをユニ
   ツトとして運動する様に相互連結保持し、また前
   記外側マンドレルの一方に対して加えられる所定
   値以上の縦方向力に対応して解除されて前記シー
   ル組立体を拡張させる解除可能装置と、前記シー
   ル組立体が拡張されたのち前記外側マンドレルの
   相対運動を固定するため、これら外側マンドレル
   の中間に配置された固定スリツプ装置と、前記外
   側マンドレルの中に入れ子挿入され一端において
   一方の外側マンドレルから突出した第３管状内側
   マンドレルと、前記内側マンドレルに対する前記
   外側マンドレルのユニツトとしての運動に対応し
   て拡張する様に前記内側マンドレルの周囲に、こ
   の内側マンドレルと前記外側マンドレルの一方と
   の間に連結された、ライナーを油井孔壁面に対し
   て固定するための、拡張可能のスリツプ組立体
   と、前記スリツプ手段を前記油井孔壁部に当接し
   た拡張状態に保持するため、前記内側マンドレル
   と前記外側マンドレルの一方との間に配置された
   固定スリツプ装置とを包含する、油井内孔中にラ
   イナストリングを支持し油井内孔壁と密着させる
   ためのライナーハンガ。 １６ 前記のスリツプ装置は、前記内側マンドレ
   ル上に備えられたスリツプエキスパンダと、前記
   外側マンドレルの一方に連結し前記内側マンドレ
   ルの周囲に支持された固定スリツプ装着装置と、
   前記内側マンドレルに対する前記外側マンドレル
   の相対運動に際して前記スリツプエキスパンダと
   係合する様に前記スリツプ装着装置に取付けられ
   た固定スリツプとを包含する事を特徴とする特許
   請求の範囲第１５項記載のライナーハンガ。 １７ 油井孔中にライナーハンガを駆動し設定す
   るための駆動工具において、管状操作工具マンド
   レルと、前記工具をライナーハンガの内側マンド
   レルと着脱自在に連結するため前記管状操作工具
   マンドレルの一端に沿つて備えられた連結部材
   と、前記ライナーハンガの前記内側マンドレルの
   一端に係合するため前記駆動工具マンドレル上に
   前記連結部材から離間して備えられたスラストプ
   レートと、前記操作工具マンドレル上に備えられ
   放射方向に拡張および収縮して前記ライナーハン
   ガ外側マンドレルの一方の一端と係合し前記ライ
   ナーハンガ外側マンドレル上のシール組立体を拡
   張するための設定ドツグ組立体と、前記ライナー
   ハンガの外側マンドレルを移動させてライナーハ
   ンガのスリツプ装置を拡張するため、これらライ
   ナーハンガ外側マンドレルの一方と着脱自在に連
   結する装置を有する前記操作工具マンドレル上の
   連結スリーブ組立体と、この連結スリーブ組立体
   を液圧的に作動して前記ライナーハンガの前記ス
   リツプ装置を設定する様に前記連結スリーブ組立
   体と協働する前記操作工具マンドレル上の液圧ピ
   ストン組立体とを包含する駆動工具。