JPS632083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は高温ガス中に含まれる液化成分を分留
する冷却管の改良に関するものである。

固形物に含まれる液化成分を測定する場合に
は、固形物を加熱して成分をガス化させて取り出
し、しかる後冷却してガス中の液化成分を取り出
す方法がある。

第１図にはオイルシエル中の油分を測定する為
の装置を示してある。

レトルト２内に入れられたオイルシエル１の粉
末は、加熱炉３によつて所定の温度（500℃）ま
で昇温され、熱分離生成物がガス化して発生す
る。発生したガスは取出管４より加熱炉３外に取
り出され、アダプタ５の入口側５ａ、遠心沈澱管
６、アダプタ５の出口側５ｂ、冷却管７を通つて
排出される。上記遠心沈澱管６は冷却槽８に浸さ
れており、冷却管７および冷却槽８には図示しな
いクーラより冷却媒体が供給される。

上記ガスは冷却槽８内で冷され、かつ冷却管７
内で冷却され、含まれる液化成分が凝縮される。
冷却管７は公知のように、ガスを下方から上方へ
流す中心管７ａと、それを囲繞する外筒７ｂとか
らなり、その間隙中に冷却媒体が導入流過させら
れるものである。

すなわち、遠心沈澱管６内で凝縮されたものは
そのまま、また冷却管７の中心管７ａ内で凝縮さ
れた液化成分はアダプタ５を介して遠心沈澱管６
内に溜められる。なおオイルシエル１から発生す
る液化成分は水と油分であり、ガスを０℃まで冷
却したときに分留した量を調べる必要がある。

従つて、冷却器７内に導入される冷却媒体も０
℃であり、冷却管７の外管７ｂ表面に大気中の水
分が凝縮する。

一方遠心沈澱管６内に溜つた水と油分を分離す
る為、遠心沈澱管６を遠心分離にかけてやる必要
があるが、冷却管７をアダプタ５の出口側５ａか
らはずす際に、外管７ａ表面の水滴が遠心沈澱管
６内へ流れ込み測定値を正しく求められない場合
もあつた。

本考案はこの欠点を排除するものであつて、熱
分解によつて生じたガスを下方より上方へ流す中
心管と、同中心管を囲繞する外管とからなり、上
記中心管と外管との間隙に冷却媒体を導入流過さ
せ上記ガスに含まれる液化成分を凝縮させて滴下
させる冷却器において、冷却管下端部外周に密着
させてドレン受を配設したことを特徴とし、その
目的とするところは、外管の表面に凝縮した大気
中の水分が測定結果に影響を与えないようにした
冷却管を提供するものである。

以下本考案を第２図および第３図に示す一実施
例について説明する。

９は円型のドレン受けであつて、中央部に冷却
管７の下部を通す孔９ａが開口しておりＯリング
１０が嵌合されている。また周辺部にはドレン孔
９ｂが開口しており、ドレンホース１１が接続さ
れている。

第３図に示すように、孔９ａに冷却管７の下部
を通しＯリング１０でその表面に密着させた状態
で、冷却管７とアダプタ５の出口側５ｂとを接続
する。

先に述べたようにしてオイルシエル１中の水・
油分の分留を行なうと、冷却管７の外管７ｂ表面
に水滴が生じ落ちて来るが、ドレン受９で全て受
けられドレン孔９ｂ、ドレンホース１１を介して
遠くへ捨てられる。

従つて、水・油分の測定に際し冷却管７をアダ
プタ５から取りはずす時に水滴がアダプタ５内に
入ることはなく、オイルシエル１から分留された
水・油分のみの量が正しく測定できることにな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はオイルシエル中の液化成分を測定する
装置の説明図、第２図は本考案の一実施例の冷却
管で用いるドレン受の斜視図、第３図は第２図の
ドレン受を取り付けた冷却管の使用説明図であ
る。 ７：冷却管、７ａ：中心管、７ｂ：外管、９：
ドレン受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱分解によつて生じたガスを下方より上方へ流
   す中心管と、同中心管を囲繞する外管とからな
   り、上記中心管と外管との間隙に冷却媒体を導入
   流過させ上記ガスに含まれる液化成分を凝縮させ
   て滴下させる冷却器において、冷却管下端部外周
   に密着させてドレン受を配設したことを特徴とす
   る冷却管。