JPS6039804Y2 - 連続式沸点測定装置用フラスコ

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【考案の詳細な説明】本考案は連続式沸点測定装置用フラスコに関する。

連続式沸点測定装置は石油類の蒸留工程の管理等に利用
されているが、運転変動を直ちに検知して工程をコント
ロールするためには測定時間を短縮することが必要であ
る。

本考案はこのような目的で改良されたフラスコを提供す
るものである。

本考案のフラスコを図面に基づいて説明する。

図面は本考案の一実施例たるフラスコを用いた連続式沸
点測定装置の一例を示したものである。

フラスコ１は金属製であり、その底部に試料加熱用熱源
（たとえばサーモスタットなど）２を内蔵した金属製台
座３を一体的に取付けである。

また、フラスコを冷却するための気流管４を該台座３を
貫通させて配設し、その先端５（複数個設けるのが望ま
しい）をフラスコ側面に向けて開口せしめる。

一方、フラスコ１には内部温度検出器（たとえばサーミ
スタなど）６を設け、フラスコ内部の温度が所定温度に
達した時点を検知できるようにしである。

該温度を検出し、これを信号に変換して前記冷却用気流
管４に取付けた弁７に伝えると、弁７は閉じ気流の供給
を遮断する。

本考案のフラスコは分留温度検出器、分留量検出器、リ
レーボックス、プログラマ−１記録計等を備えた連続式
沸点測定装置に用いることができる。

以下に本考案のフラスコを利用した沸点の測定方法の一
例を図面により説明する。

まず、試料をフィルター８、流量計９、バルブ１０を経
てサンプルカップ１１に導入する。

サンプルカップ１１の容量は一定値に設定されており余
剰のサンプルはオーバーフローライン１２を通って排出
される。

次いで、バルブ１０を閉じ、バルブ１３を開いて試料を
金属性フラスコ１に導入する。

バルブ１３を閉じた後、金属製台座３に内蔵された試料
加熱用熱源２のスイッチを入れフラスコ１を加熱する。

加熱により蒸発した試料は冷却水を通したコンデンサー
１４を経て液化し、分留量検出器１５に滴下する。

検出器１５に滴下した試料はＵ字管１６に入り分留量に
応じて上昇する液面を光電検出装置１７によって検出す
る。

設定された分留量が光電検出装置１７により検出される
と、リレーボックス１８、プログラマ−１９を経て記録
計２０にそのときの分留温度が記録される。

なお、分留温度の測定は分留温度測定器２１によって行
なわれる。

全試料の蒸留が終了すると蒸気温度が下がりはじめるの
で、その点を検出して蒸気温度を記録すると同時に加熱
用熱源２のスイッチを切る。

さらに、バルブ２２．２３を開いてフラスコ１内の残試
料と検出管１５内の蒸留液を排出する。

同時に弁７を開いて空気、窒素ガス等の冷却用気体を冷
却用気流管４を通して該管の先端の開口５からフラスコ
１の側面に向けて噴出して冷却する。

フラスコ１に取付けた内部温度検出器６によってフラス
コ１の内部が次の試料の測定操作に入るための支障にな
らない程度に冷却されたことが検出されると、信号によ
り前記弁７に伝えて弁７を閉じ一連の操作が終了する。

以上の説明から明らかなように、本考案のフラスコを用
いることにより試料の加熱を熱効率よく短時間に行なう
ことができる。

さらに沸点の測定が終了したのちに行なうフラスコの冷
却を短時間に、かつ必要最少限の状態にて行なうことが
できる。

したがって、本考案のフラスコは石油精製、石油化学そ
の他の工場における炭化水素類等の沸点の連続的測定装
置に有効に利用することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のフラスコの実施例と該フラスコを用いた
連続式沸点測定装置の一例を示す説明図である。１・・・・・・フラスコ、２・・・・・・試料加熱用熱
源、３・・・・・・台座、４・・・・・・冷却用気流管
、５・・・・・・該管の先端、６・・・・・・内部温度
検出器、７・・・・・・弁。

【実用新案登録請求の範囲】