JPS632034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動整骨治療装置に関するものであ
る。

〔従来の技術とその問題点〕

従来整骨治療装置は被術者が臥するベツドの下
方にその長手方向に亘つて往復走行する台車上
に、腰椎より脊椎にかけてその両側の筋肉を押圧
もしくはマツサージを行なう如くなした整骨用ロ
ーラーを設け、このローラーを駆動装置にて強制
的にしかも上下方向に出没せしめるようになして
いる。

また首部の整骨マツサージはこの台車上に設け
た整骨用ローラーと別にベツドの一端即ち被術者
が臥した時、頭部側となる一端に首部整骨用ロー
ラーを昇降並びに回動自在にして設けている。従
つて構造が複雑となると共に特に駆動用モータ数
が多くなつて高価となる欠点がある。

本考案はこれに鑑みて台車上の整骨用ローラー
駆動装置にて同時に首部整骨用ローラーを駆動
し、且台車の走行により同調して定位置で昇降せ
しめるようになしたことを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

一対の整骨用ローラーの軸を中心に揺動する揺
動アームを上記整骨用ローラーの支持枠の外側に
配し、この揺動アームの先端に首部整骨用ローラ
ーを具備し、且前記整骨用ローラーと同一の駆動
装置にて駆動されるよう揺動アームに複数の歯車
群を設け、また台車がベツドの長手方向に沿つて
走行する時定位置で揺動アームを上昇方向に揺動
させるガイドレール又はカムをベツドフレーム側
に設ける。

〔実施例〕

以下本考案を図示の実施例に基づいて説明す
る。

図に於て１は自動整骨治療装置のベツドフレー
ムで、これは成人が充分に臥せられるような大き
さと、また治療が容易に行なえる高さとを有し、
このフレームの頂面で、その長手方向に亘つて中
央部は開口されており、さらにこの頂面には中央
の開口部をも覆うようにしてネツト布などにて覆
われ、治療を受ける人が安全に臥せられるように
なつている。また、このベツドフレーム１の下部
には、ガイドレール２をベツド長手方向に沿つて
配設されているが、このガイドレール２は直線で
あつてもよいが整骨ローラーを人体に沿わせるよ
うにするには波形状に起伏せしめることが望まし
い。そしてこのガイドレール２上には車輪３を具
備せしめた台車４を往復走行自在に載置する。ま
たこの台車４上には図示の如き整骨用のローラー
５を１組又は２組以上設置するが、この整骨ロー
ラー５は台車上に回転自在に支持したローラー支
持枠５ａにその外周に遊星歯車状に複数個例えば
図示では三個を設け、この支持枠５ａをモータＭ
にて回動することによつて各ローラーは人体又は
人体下部のネツト等に接して上下しながら自由回
転するようにする。この場合２組以上整骨ローラ
ーがある時一台のモータにて駆動するがその回転
速度は同一もしくは異なつてもよい。

さらにこの整骨ローラーの台車上の取付位置は
図示の実施例では固定式であるが台車走行方向及
び横方向に可調整的に固定する方式であつてもよ
い。

上記台車を往復走行せしめる装置はシリンダに
て行なうが、その他チエン、片ねじトラバーサ等
９を用いることも可能である。

ローラー支持枠５ａの駆動は台車上に設置され
たモータＭより減速機Ｇを介して歯車又はスプロ
ケツトホイール、チエンによつてローラー支持枠
を固定した軸５ｂに固着された歯車又はスプロケ
ツトホイールを駆動せしめるようになす。ローラ
ー支持枠の軸５ｂは台車に軸受を介して支持され
ると共に支持枠５ａの外側には揺動アーム６を配
し、該アームの一部を軸５ｂに揺動自在に支持せ
しめる。そしてこの整骨用ローラー５を挟むよう
に対向して設けた揺動アーム６の先端間には軸６
ａを横架して支持し、この軸６ａにしかも揺動ア
ーム６，６間に於て首部整骨用ローラー６ｂを固
着せしめる。軸６ａの一端には歯車７ａを固定
し、これに揺動アーム外側に支持した歯車７ｂを
噛合すると共に軸５ｂに係着した歯車７ｃと上記
歯車７ｂとを互いに噛合して支持枠が駆動される
と歯車群を介して首部整骨用ローラー６ｂも回動
せしめられるようになす。そしてこの揺動アーム
の揺動は台車が進行してきて定位置に達した時、
即ち被術者の頭部位置にきたとき揺動アーム６が
上昇せしめられ、整骨用ローラー５の下方位置に
あつた首部整骨用ローラー６ｂが上記ローラー５
より上方位置となつて常に歯車群を介して回動さ
れている上記ローラー６ｂにてベツド上に臥して
いる被術者の首部の整骨あるいはマツサージを行
なうものである。この揺動アームの上昇即ち揺動
は台車が定位置まで進行してきたとき、本体フレ
ーム側に突設されたガイドレール又はカム８に揺
動フレームの一部又はカムフオローが当接されガ
イドレール又はカムの形状によつてさらに台車が
進行しようとする時揺動アームが上昇するように
してもよいが、揺動アームの一部と本体フレーム
間を一定の長さを有するチエン又はロープにて締
結し、台車の走行によつて定位置に達した時該チ
エン（ロープ）が緊張されこれにて揺動アームが
上昇するようになすことも可能であり、この揺動
アームが上昇し、予め可変的に定めた一定時間首
部の整骨又はマツサージを行なうようアーム上昇
状態で台車を停止せしめる。これは図示省略した
が付属の制御回路にて任意に行なうものである。
また一定時間首部の整骨又はマツサージを行なつ
た後台車が後退し始めると揺動アームはその自重
にて降下し、待機位置に復帰せしめられるが首部
整骨用ローラーは常に回動している。

〔考案の効果〕

本考案による時はベツドの長手方向に沿つて進
退自在に往復走行する台車に設けた一台の整骨用
ローラー駆動用の駆動装置で同時に駆動され、且
つ該整骨用ローラーの支持枠外側に揺動自在に設
けた揺動アームに首部整骨用ローラーを具備し、
台車の定位置で該揺動アームが上昇し、首部の整
骨又はマツサージを行なうようになしているため
構造が簡単でしかも動作が確実である等の利点を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は外観図、第２図，第３図は要部の説明
図である。 １……ベツドフレーム、２……ガイドレール、
３……車輪、４……台車、５……ローラー、５ａ
……ローラー支持枠、５ｂ……軸、６……揺動ア
ーム、６ａ……軸、６ｂ……首部整骨用ローラ
ー、７ａ，７ｂ，７ｃ……歯車、８……ガイドレ
ール又はカム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 治療用ベツドの長手方向にベツド上に臥した身
   体に沿つて往復走行する台車に複数個の整骨用ロ
   ーラーを一対とし、これを少なくとも一対以上設
   け、このローラーが駆動装置にてベツドの長手方
   向に移動しながらベツドフレームの上面に対して
   出没するようになした自動整骨治療装置に於て、
   上記一対の整骨用ローラーの軸を中心に揺動する
   揺動アームを上記整骨用ローラーの支持枠の外側
   に配し、この揺動アームの先端に首部整骨用ロー
   ラーを具備し、且前記整骨用ローラーと同一の駆
   動装置にて駆動されるよう揺動アームに複数の歯
   車群を設け、また台車がベツドの長手方向に沿つ
   て走行する時定位置で揺動アームを上昇方向に揺
   動させるガイドレール又はカムをベツドフレーム
   側に設けてなる自動整骨治療装置。