JPS63203296A - サブマ−ジア−ク溶接用フラツクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （航業上の利用分野） 本発明は船舶、海洋構造物、貯槽、鉄骨、橋梁等の鋼構
造物の溶接に用いられるサブマージアーク溶接用フラッ
クスに係り、さらに詳しくは優れたビード形状と共に良
好な機械的性質を得るサブマージアーク摺接用フラック
スに関するものである。

（従来の技術） 溶接構造物の溶接には一般にアーク溶接が用いられるが
、現在実用されている主なアークｄ接法としては、被覆
アーク浴遥法、ガス被包アーク濡凄法およびサブマージ
アーク溶接法があげられる。

このうちサブマージアーク溶接法は比較的大電流を用い
ることが可能で、溶接能率が最も良好であり、突合わせ
溶接やすみ肉溶接に広（用いられている。

サブマージアーク溶接法は、電極ワイヤとフラックスと
を組み合わせて行なう自動溶接法であるが、電極ワイヤ
は開先部への金属の充填と、合金の添加が主な目的であ
り、一方フラックスの目的は大気からの溶融池の保護と
フラックスが溶融して生成するスラグによるビードの整
形および脱酸・脱硫等による溶接金属特性の向上にあり
、溶接部品質に対するフラックスの役割は極めて重要で
ある。

ところで、フラックスの形態としては、製造方法により
溶融形フラックス、焼成形フラックス（焼結形フラック
スも含む、以下同じ）、原料混合形フラックスに大別さ
れるが、溶融形フラックスは原料を；気炉等の溶解炉で
溶融し、冷却後適正粒度に粉砕し、フラックスとしたも
のである。

焼成形フラックスは原料粉を水ガラス等の固着剤で適正
粒度に造粒した後、所定温度で加熱脱水しフラックスと
するものであり、又、原料混合形フラックスは適正粒度
の原料をそのまま機械混合して製造したものである。

以上のフラックスのうち、浴融形フラックスは、溶融処
理されて均一な化学組成のものとなっているため、その
品質特性は主に化学組成に依存するものであるが、他の
フラックスは、原料の状態が殆んどそのま〜製品フラッ
クスに持ち米たされるので、フラックスの組成と共に原
料の特性が、フラックスの品質にとって極めて重要なも
のとなる。

即ち、原料の物理的又は化学形態、■害な不純物の含有
、゛結晶水等の水分の含有あるいは吸湿特性等の要因は
、フラックスの品質に太き（影響するものである。

一般にフラックスに添加されるｔａ分としては、ｉｖｉ
ｇｏ、Ｔｉ０１　、５ｉｆｔ　、　ＡｊａＯａ　’４の
金属酸化物、ＣａＦ。

のような金属弗化物、ＣａＣＯ５のような金属炭酸塩あ
るいは金属類等であるが、峙に金属酸化物においては、
単一組成物ばかりでなく、珪灰石（ＣａＯ・５ｉＯ２）
、オリビンサンド（（Ｍｇ’、　Ｆｅ）ｚ　５ｉＯ４）
、紅柱石（Ａｔｔｏ３・５ｉＯ２）、スピネル（ｉ＊ｏ
　−Ａ４０ｓ　）のような複合酸化物も原料として用い
られる。

これは安価な天然鉱石の利用あるいは入手の容易性等に
もよるが、フラックスの品質面から言えば単一成分より
も多成分形の方が共晶組成の生成により、本来の成分の
場合より溶融点が低下し、溶融しやすくなるためビード
形状の改署、即ち表面の平滑化および跣端部のなじみの
同上に有効なことによる。

特に高浴融点（２８００℃）のｉＶｆｇＯを主成分に用
いる場合は、ｋｌｇＯを含Ｍする複合酸化物で添加した
方が低入熱浴接、高速溶接あるいはすみ肉溶接における
ピード形状の改署に有効である。

複合酸化物の適用は、このように大きな利点を有するも
のであるが、一方ではその種類の選択により必ずしも有
利な点ばかりでな（問題が生ずる場合もある。

例えは、特公昭５１−１４０９５号公報にはオリビンサ
ンドを５〜６０鼠量％（以下％という）含有する渣弧浴
接用焼結形フラックスが開示されているが、オリビンサ
ンドは天然鉱物で結晶水を有するため、これを原料とし
て用いると、浴接金属中の拡散性水素が著しく増加し、
高張力鋼、耐熱鋼寺水素割れを起しゃすい鋼種には用い
ることが出来ないものである。

従って、複合成化物を用いる場合は、溶融特性以外の材
料として適応性についても充分注意することが必要であ
る。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明はＭｇＯを多量に含有する焼成形フラックスある
いは原料混合形フラックスを用いて、低入熱溶接、高速
溶接あるいはすみ肉溶接を行なう場合に発生しゃすいビ
ード形状不良、ビード跣端部のなじみ不良およびアンダ
ーカット等の欠陥を防止することを目的とするものであ
る。

（問題点を解決するための手段作用） 本発明はニッケルスラグな３０〜９８％含有することを
特徴とするサブマージアーク溶接用フラックスにある。

本発明におけるニッケルスラグとは、ＮｉＯ製練工程に
おいて排出されるスラグな意味するものである。即ち、
ニッケル地金の生産はニッケル鉱石を電気炉等で溶解還
元し、Ｎｉ　’ｆａｔ回収することにより行なわれるが
、ニッケルスラグとはこのニッケル鉱石よりＮｉを取り
去られた後のスラグであり、組成としては５ｉＯｚ５０
〜６０％程度、Ｍｇ０３０〜４０％程度を主成分とし、
他にＡｔｔＯｓ　５％以下、ＣａＯ５％以下、Ｔ−Ｆｅ
ｌＯ％以下等から画成されるものである。

本発明フラックスは、上記のようなニッケルスラグを３
０〜９８％程度含有するものであるが、これは第１には
５ｉＯｚとＭｇＯがサブマージアーク溶接用フラックス
として極めて有用な成分であることによる。

５ｉＯｚは溶融スラグ中において、スラグの粘性を上げ
平滑でなじみのよいピード形状を生成するのに極めて有
用な成分であり、特に高速浴接および丁み肉ｒ６接にお
けるピード形状の改善に有効である。

一方、ニッケルスラグはｈｉｇｏを３０〜４０％程度含
有する。ＭｇＯは溶融点が高くサブマージアーク溶接の
ように、比較的高電流を用いる溶接においては、スラグ
の耐火性を上げビード形状に均一性を附与するのに効果
な■する。

又、ＭｇＯは塩基性酸化物であり、これにより溶接金属
中の酸累量を低減し、溶接金属の靭性を向上するのに有
効な成分であり、この観点からフラックスには多量のｙ
Ｌｇｏを添加するのが望ましい。

この場合、ＭｇＯをマグネシアクリンカ−あるいは電融
マグネシアの如き単一酸化物で添加すると、その融点が
２８００℃と極めて高（スムーズに溶は難いためスラグ
の流動性が阻害され、馬の背状のピード形状、跣端部の
なじみ不良等の欠陥が生ずる。

ところが本発明においてはＭｇＯをニッケルスラグとし
て添加するため、５ｉｎｓとの共晶組成の生成により本
来のＭｇＯの溶融度２８００℃より大巾に溶融点が低下
し、上記のような欠陥発生を防止することが出来る。

本発明におけるニッケルスラグにおいては、その組成に
より１６００℃迄溶融点が低−％−Ｌ、又軟化点は１１
００℃まで低下する。さらに、ニッケルスラグの長所は
それが精選された鉱石を浴融して得られたスラグであり
、有害な不純物の含有量が極めて少く、かつ、結晶水の
ような水分も全く含有しない点にある。

従って、通常の構造用鋼はもとより、高張力鋼、耐熱鋼
あるいは低温用鋼を目的としたフラックスにも適用する
ことが出来る。

ところで本発明においては、フラックス全体に対してニ
ッケルスラグを３０〜９８％に特定するものであるが、
ニッケルスラグが３０％未満では以上のような効果が得
られない。一方、ニッケルスラグのみでは、ビード表面
に微小あばたが発生する傾向力１あるので、若干量の脱
酸剤あるいはＣａＣＯ５の如きガス発生剤を添加する必
要がある。そこでニッケルスラグの譬は９８％以下でな
ければならない。

本発明におけるニッケルスラグ以外の他の成分は、通常
のサブマージアーク溶接に用いられる原料であり、Ｃａ
Ｏ、Ａｔ２０ｓ　、　ＭｎＯ、Ｔｉ１ｔ等の金属酸化物
、又ニッケルスラグ中に含まれるＳｉＯｘおよびＭｇＯ
も、場合によりニッケルスラグに追加して添加すること
も可能である。

さらにＣａＣＯ５、ＭｇＣＯ５、Ｎａ、ＣＯａの如き金
属炭酸塩、ＣａＦｔ　、　ＮａＦ、　ＡｔＦｓ　、Ｎａ
ａＡｔＦｓの如き金属弗化物、Ｃａ、　Ｍｇ、　Ａｔ％
Ｓｔ　、　Ｍｎのような脱酸剤、Ｎｉ、１ｖｌｏ％Ｃｒ
のような合金剤等を添加するものである。

又、上記原料の他に一旦製造された浴融形フラックスも
原料として用いることが出来る。

フラックスの形態としては、焼成形フラックス。

焼結形フラックスあるいは原料混合形フラックスである
。

（実施例） 第１表に示すようなＦｌ−；ＦＩＯのＩＯＦ！！類のフ
ラックスを作成した。Ｆ１〜Ｆ６は本発明の７ラツクス
で、Ｆ７〜ＦＩＯは本発明の効果を明確にするための比
較例に用いたフラックスである。

第１表の最下欄にそれぞれのフラックスの形態を示すが
、焼成形および焼結形フラックスの場合は、原料粉を水
ガラスで１２〜１００メツシユに造粒し、前者は５００
℃Ｘ　２　ｈｒ、後者は８００℃Ｘ２ｈｒの条件で加熱
脱水した。

原料混合形フラックスでは、２０〜６０メツシユの範囲
で調整した原料を、単純機械混合して作製した。なお、
ここで用いたニッケルスラグの組成を第２表に示す。

次に本フラックスを用いて突合わせ溶接および水平すみ
肉播接を実施した。この場合の供試ワイヤと供試鋼板を
第３表（Ｗｌ、Ｗ２　）および第４表（ＰＩ、Ｐ２）に
示す。又、浴接条件を第５表（ＷＣＩ〜ＷＣ４）に示す
。

実施した溶接は１０種類であり、これらにおける材料と
溶接条件の組み合わせを第６表左ｍＡ１〜ＡＩＯに示す
。

溶接実施後、溶接作業性について評１ｉ１［ｉすると共
に、割れの有無の調査および溶接金属の＠撃試験を実施
した。割れの有無は浴接ピードについて５０間毎にマク
ロ断面試敦片を作製し、断面観察により調査した。さら
に、突合わせ溶接では直接その試験片から又、すみ肉浴
接を実施した組み合わせについては、鋼板Ｐ３（第４表
）を用いて。

別途に溶接条件ＷＣ５（Ｍ５表）により、全溶層金属を
作製し、それぞれ衝撃試験を実施した。

衝撃試験は第２図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）に示すような
位置よりｖノツチシャルピー試験片４　（ＪＩＳＺ３１
１２４号）を採取した。

なお、第１図（ａ）、（ｂｌ、（ｃ）、（ｄ）は実施例
の溶接に用いた開先形状を示すもので、１．１ａは母材
、２は墓はつり形状、３は裏当金を示すものである。

以上の結果を第６表右楠に示すが、＆１〜ムロは本発明
の効果により充分満足し得る結果が得られたが、煮７〜
ＡＩＯではニッケルスラグの不足あるいは過剰等が原因
して不洞足な結果どなった。

弔　２　渋 ふ　３　表 第４表 （発明の効果） 本発明フラックスにおいては、ニッケルスラグの適正量
添加の効果により、優れたビード形状および針端部のな
じみが得られるとともに、割れ発生の問題がなく、かつ
良好な靭性の溶接金属を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図１ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄｌは本発明実施例
に用いた開先形状の正面図、第２図（ａ）、（ｂｌ、（
ｅ）は本発明実施例において実施した暫撃試験に用いた
試し９片の採取位置を説明するための正面図である。 １．１ａ・・・母材　　　　２・・・裏はつり形状３・
・・裏当金　　　　　　４・・・ｍ’ｓ試験片代址人　
弁理士　茶野木　立　夫 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ニッケルスラグを３０〜９８重量％含有することを特徴
   とするサブマージアーク溶接用フラックス。