JPS6318081Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は携帯電灯の改良に関し、特に、内蔵
されている電池の消耗度を容易に確認できるよう
にした携帯電灯に関する。

《考案の背景》 非常用の携帯電灯は普段はあまり使用されず、
停電などの予期しないときに使用することが多い
ものである。そして、必要となつた時携帯電灯の
電池が消耗していて、充分な照明を必要な時間維
持できなくて慌てるようなことが起きやすい。こ
のような事態を防ぐには、携帯電灯を使用するた
びに電池の残存容量を確認し、容量が特に少なく
なつているときには、次の使用に備えて新たな電
池を用意するとか交換することが必要である。

しかし、従来の携帯電灯は内蔵電池の容量を確
認するための機能を備えていない。照明ランプの
光が急に弱くなつたことから電池の容量低下を知
ることができるが、そのときにはすでに遅く、電
池はその後急速に用をなさなくなる。実際に役立
つ容量確認を行なおうとすると、従来は、別にバ
ツテリーチエツカーといつた装置を用意しておい
て、携帯電灯から逐一電池を取りだして調べなけ
ればならなかつた。これは非常に面倒なことで、
全く実用的でない。

《考案の目的》 この考案の目的は、内蔵電池の容量確認を簡単
に行なえるようにした携帯電灯を提供することに
ある。さらに詳細には、表示の見方を特に説明し
なくても、子供などにも直感的に理解できるグラ
フイク表示によつて電池の電圧レベルを表示する
ようにした携帯電灯を提供することにある。ま
た、電圧レベル表示を常時行なつていても、それ
に要する消費電力は無視できるほど小さい携帯電
灯を提供することにある。

《考案の構成》 上記の目的を達成するために、この考案は、電
池電圧を常時監視して複数段階にレベル弁別する
レベル弁別回路を設けるとともに、このレベル弁
別回路の出力をグラフイク表示する液晶表示パネ
ルを携帯電灯のケース外面部に配設し、さらに、
上記液晶表示パネルには電池の外観を示す電池マ
ークを形成しておき、その電池マーク中に上記レ
ベル弁別回路の出力をバーグラフで表示するよう
に構成したことを特徴とするる。

《実施例》 第１図はこの考案の一実施例による携帯電灯の
外観を示し、第２図はその電気回路の構成を示
す。また第３図は液晶表示パネルによる表示態様
を示している。この携帯電灯の基本構成は、複数
個の電源電池１０と、この電池１０にて点灯駆動
される照明用ランプ１２と、このランプ１２と電
池１０との間に直列に介在してランプ１２の点灯
制御を行なうスイツチ１４とを本体ケース１６に
備えるもので、従来からのものと変わらない。

この考案の携帯電灯は、上記の基本構成に加え
て、本体ケース１６の外面部に配設された液晶表
示パネル１８と、この液晶パネル１８の内面側に
実装されたICよりなるレベル弁別回路２０とを
備える。

レベル弁別回路２０は電池１０に常時接続され
ていて、電池電圧を例えば次の６段階にレベル弁
別する。電池１０の合計定格出力電圧を6Vとす
ると、5.6V以上（レベル１），5.6V未満5.4V以上
（レベル２），5.4V未満5.2V以上（レベル３），
5.2V未満5.0V以上（レベル４），5.0未満4.8V以上
（レベル５），4.8V未満（レベル６）の６段階に
レベル弁別する。レベル弁別回路２０は五つの出
力端子Ｔ１〜Ｔ５を有し、電池１０の出力電圧が
レベル６のときは出力端子Ｔ１〜Ｔ５がすべてロ
ーレベルになり、レベル５のとき端子Ｔ５のみが
ハイレベルとなり、レベル４のときは端子Ｔ４も
ハイレベルになり、レベル３のときは端子Ｔ３も
ハイレベルになり、レベル２のときは端子Ｔ２も
ハイレベルになり、レベル１では端子Ｔ１〜Ｔ５
がすべてハイレベルになる。

液晶表示パネル１８は反射形の電界効果形パネ
ルであり、その表示面には第３図に示すように、
乾電池の外観を表わす電池マーク２２が、例えば
印刷などによつて形成されている。そしてこの電
池マーク２２の内側にあたる部分に、１個の広い
共通電極ｆと、共通電極ｆと液晶をはさんで対向
する５個のセグメント電極ａ〜ｅとを備えてい
る。各セグメント電極ａ〜ｅは電池マーク２２の
高さを５等分する位置に均等に配設されている。
そして第２図に示すように、レベル弁別回路２０
の出力端子Ｔ１〜Ｔ５がそれぞれセグメント電極
ａ〜ｅに接続され、共通電極ｆは電池１０の負極
側に接続されている。

そして、例えば端子Ｔ５がハイレベルとなる
と、セグメント電極ｅが配設されている電池マー
ク２２の最下部が不透明の黒い表示状態となる。

従つて、電池１０の出力電圧の上記レベル１〜
レベル６にそれぞれ対応し、液晶表示パネル１８
の電池マーク２２には第３図Ａ〜Ｆの態様がそれ
ぞれ表示される。つまり、電池１０の電圧が
5.6V以上あれば電池マーク２２内はすべて黒く
なり、電池容量が充分であることを表示する。ま
た電池電圧が4.8V未満になると電池マーク２２
内はすべて白くなり、電池の残存容量がほとんど
無いことを表示する。そしてその間は第３図に示
すように４段階のバーグラフの表示で残存容量が
表示される。

《効案の効果》 以上詳細に説明したように、この考案に係る携
帯電灯によれば、電池の外観を表わす電池マーク
中にバーグラフの形で電池の電圧レベルを表示す
るので、表示の見方を特に説明しなくても、残存
容量と表示との関係が直感的に理解でき、電池交
換の時期あるいは予備電池の必要性がよく分り、
緊急時に電池がなくなつて慌てるような事態を未
然に防止することができる。またこの表示が液晶
表示パネルによつてなされているので、表示のた
めの消費電力は極めて僅かであり、電池を無駄に
消費することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による携帯電灯の
外観図、第２図はその電気回路図、第３図は電圧
レベルの表示態様を示す図である。 １０……電池、１８……液晶表示パネル、２０
……レベル弁別回路、２２……電池マーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電池を電源とする携帯電灯において、電池電圧
   を常時監視して複数段階にレベル弁別するレベル
   弁別回路と、ケース外面部に配設され、上記レベ
   ル弁別回路の出力をグラフイク表示する液晶表示
   パネルとを有し、かつ、上記液晶表示パネルは電
   池の外観を示す電池マーク中に上記レベル弁別回
   路の出力をバーグラフで表示するものであること
   を特徴とする携帯電灯。