JPS63180336A - クランクシヤフトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ６発明の目的 （１）産業上の利用分野 本発明はクランクシャフトの製造方法、特に、クランク
シャフト素材を鋳造し、次いでそのクランクシャフト素
材に鍛造加圧を施してクランクシャフトを得る方法の改
良に関する。

（２）　　従来の技術 従来、この種製造方法において、鍛造加工はクランクシ
ャフト素材全体に施されている（特開昭５４−１３８８
４５号公報参照）。

（３）発明が解決しようとする問題点 クランクシャフトにおいて、鍛造加工により強度の向上
を図る必要性のある部分は、主としてクランクアームで
あり、したがって前記従来法のようにクランクシャフト
素材全体に鍛造加工を施すことはその必要性に乏しいだ
けでなく鍛造工数の増加を招き、また大型のプレス機を
必要とするので設備費が嵩み、その上ばりの発生量が多
くなって材料の歩留りが低下するといった問題がある。

本発明は前記に鑑み、部分的鍛造加工を採用することに
より前記問題を解決し得るようにした前記製造方法を提
供することを目的とする。

Ｂ０発明の構成 （１）　　問題点を解決するための手段本発明は、クラ
ンクシャフト素材を鋳造し、次いで該クランクシャフト
素材に鍛造加工を施すクランクシャフトの製造方法にお
いて、前記クランクシャフト素材の少な（ともクランク
アーム対応部に、前記鍛造加工を部分的に施すことを特
徴とする。

（２）作　用 前記手法によれば、クランクアームは鍛造加工により成
形されるので、その強度の向上が図られる。また部分的
鍛造加工であるから、鍛造工数が少なくなり、プレス機
も小型のものでよく、その上ばりの発生量も僅少となる
。

（３）実施例 第１図は本発明により製造された４気筒内燃機関用クラ
ンクシャフトｌを示す。このクランクシャフト１は形状
的には通常のものと同様であり、したがって複数のクラ
ンクジャーナル２と、複数のクランクビン３と、相隣る
クランクジャーナル２およびクランクピン３間を連結す
る複数のクランクアーム４と、各クランクアーム４と一
体の複数のバランスウェイト５と、−側のクランクジャ
ーナル２と一体のフライホイール連結端６と、他側のク
ランクジャーナル２と一体の伝動部材連結端７とより構
成される。

次に、前記クランクシャフト１の製造方法について説明
する。

第２図は、鋳造材として、ＪＩＳ　　５５０Ｃ相当のｍ
（ＳＡＥ　　９２５４．０．５５重量％Ｃ１）゜５重量
％Ｓｉ、０．７重量％Ｍｎ、０．７重量％Ｃｒ）を用い
て鋳造されたクランクシャフト素材１ａを示す。

このクランクシャフト素材１ａにおいては、第３図に示
すように各クランクジャーナル対応部２ａ１各クランク
ビン対応部３ａｓ各バランスウェイト対応部５ａ、フラ
イホイール連結端対応部６ａ　（第２図）および伝動部
材連結端対応部７ａ（第２図）が、クランクシャフト１
の各クランクジャーナル２等と略同−の形状を有する。

そして各クランクアーム対応部４ａの形状のみが各クラ
ンクアーム４のそれと異なっている。即ち、クランクジ
ャーナル軸線に対して交差する平面内でのクランクアー
ム対応部４ａの幅Ｗ、が、同平面内でのクランクアーム
４の幅Ｗｔよりも広くなっておリ、したがってクランク
ジャーナル軸線方向におけるクランクアーム対応部４ａ
の厚さは、同方向におけるクランクアーム４の厚さより
も薄い。

第２図中、８１は鋳型の湯口、湯道および堰により成形
された不要部、また８□は鋳型のオーバフロ一部により
成形された不要部である。

鍛造工程では、鋳造過程でクランクシャフト素材１ａの
温度が、１０００〜１２００℃のとき離型を行い、直ち
にそのクランクシャフト素材１ａを第４．第５図に示す
ように鍛造用上、下型９．。

９８間に挟圧する。

この挟圧操作により、高温状態に在るクランクシャフト
素材１ａの各クランクジャーナル対応部２ａ、各クラン
クピン対応部３ａｓ各バランスウ工イト対応部５ａｓフ
ライホイール連結端対応部６ａおよび伝動部材連結端対
応部７ａに矯正加工が施されるので、各クランクジャー
ナル２等の寸法精度が良好となる。また、この挟圧工程
では、上、下型９４．９□に設けられた除去機構（図示
せず）を作動して各不要部り、８ｇをクランクシャフト
素材１ａより折る等の除去処理が行われる。

次いで、第６．第７図（第１図鎖線示）に示すように両
型９１．９□の本体１０１．１０□に対して摺動自在の
加圧パンチ１）１，１）１により各クランクアーム対応
部４ａを上、下方向から加圧して各クランクアーム４を
成形する。この部分的鍛造加工は、クランクシャフト素
材１ａが高温状態にあるので容易に行われる。

前記のように各クランクアーム１を鍛造加工により成形
すると、各クランクアーム４の金属組織を緻密化してそ
の強度の向上を図ることができる。

第８図（ａＪは、鋳造後のクランクアーム対応部４ａに
おける金属組織を示す顕微鏡写真（１００倍）であり、
その金属組織が粗いことが明らかである。

第８図（ｂ、）は、温度１０００℃のクランクシャフト
素材１ａのクランクアーム対応部４ａに、据込み率２２
．５％の鍛造加工を施した後油冷して得られたクランク
アーム４の金属組織を示す顕微鏡写真（１００倍）であ
り、その金属組織の緻密化が図られていることが明らか
である。

第８図（ｂ、）は、前記鍛造加工において据込み率を４
１．６％に設定し、また鍛造加工後の冷却手段を大気中
に放置とした場合におけるクランクアーム４の金属組織
を示す顕微鏡写真（１００倍）であり、その金属組織は
、据込み率の上昇に伴い同図（ｂ、）に比べて一層緻密
になっていることが明らかである。

このようにクランクアーム４の金属組織を緻密にするた
めには、据込み率を２０％以上に設定するのが良い、ま
たクランクシャフト素材１ａの温度も問題となり、１０
００℃を下回ると、クランクアーム対応部４ａの塑性変
形が十分に行われず、クランクが発生する。一方、１２
００℃を上回ると、クランクシャフト素材１ａの保形能
が低く、取扱い性が悪化する。

前記部分的鍛造加工によれば、鍛造工数が少なく、また
プレス機も小型のものでよく、その上ばりの発生量も僅
少となる。さらに鋳造過程の保有熱を利用してクランク
シャフト素材１ａに鍛造加工を施すので、クランクシャ
フト素材１ａの再加熱のために要する時間、コスト等を
低減することができる。

第９〜第１）図はクランクシャフト１の製造方法の他の
実施例を示す。

クランクシャフト素材１ｂは前記実施例と同様の鋼を用
いて鋳造され、このクランクシャフト素材１ｂにおいて
は、第９図に示すように各クランクジャーナル対応部２
ｂ、各バランスウエイト対応部５ｂ、図示しないフライ
ホイール連結端対応部および図示しない伝動部材連結端
対応部が、クランクシャフトｌの各クランクジャーナル
２等と略同−の形状を有する。そして各クランクピン対
応部３ｂおよび各クランクアーム対応部４ｂの形状のみ
が各クランクピン３および各クランクアーム４のそれと
異なっている。即ち、クランクジャーナル軸線に対して
交差する平面内でのクランクアーム対応部４ｂの幅Ｗ、
が、同平面内でのクランクアーム４の幅ｗ１よりも狭く
なっている。また各クランクピン対応部３ｂは前記平面
内で略楕円形をなし、その平面内における断面積は、各
クランクピン３の同平面内での断面積よりも大きく、さ
らにクランクジャーナル２およびクランクピン３の中心
Ｏ１，０＊を結ぶ直線方向における長さＬｌはクランク
シャフト１の同方向における長さし、よりも短い。

鍛造工程では、鋳造過程でクランクシャフト素材１ｂの
温度が１０００〜１２００ｔ：のとき離型を行い、直ち
にそのクランクシャフト素材１ｂを第１０図に示すよう
に鍛造用上、下型１２１，１２□の下型１２．上に設置
し、第１）図に示すように上型１２．により加圧する。

この加圧操作により、高温状態にあるクランクシャフト
素材１ｂの各クランクジャーナル対応部２ｂ、各バラン
スウエイト対応部５ｂ、フライホイール連結端対応部お
よび伝動部材連結端対応部に矯正加工が施されるので、
各クランクジャーナル２等の寸法精度が良好となる。ま
た前記実施例同様に各不要部の除去処理が行われる。

さらに各クランクピン対応部３ｂが前記直線方向に伸ば
されると共に縮径化を施されて各クランクピン３が成形
される。同時に前記縮径化に伴い発生する過剰となった
材料は各クランクアーム対応部４ｂ側に流れるので、各
クランクアーム４が成形される。

前記のように各クランクピン３および各クランクアーム
４を鍛造加工により成形すると各クランクピン３および
各クランクアーム４の金属組織を緻密化してそれらの強
度の向上を図ることができる。

Ｃ９発明の効果 本発明によれば、少なくとも、最も強度を要求されるク
ランクアームを鍛造加工により成形するので、前記要求
を十分に満たすことができる。また部分的鍛造加工の採
用により、鍛造工数が少なくなり、プレス機も小型のも
のでよいから設備費を廉価にして、その上ばりの発生量
も僅少であるから材料の歩留りも向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はクランクシャフトの正面図、第２図はクランク
シャフト素材の斜視図、第３図はクランクシャフトとク
ランクシャフト素材との形状関係を示す第２図ｍ−ｍ線
断面図、第４図は鍛造工程における加工前の断面図、第
５図は第４図Ｖ−Ｖ線断面図、第６図は鍛造工程におけ
る加工後の断面図、第７図は第６図■−■線断面図、第
８図は金属組織を示す顕微鏡写真、第９図はクランクシ
ャフトと他のクランクシャフト素材との形状関係を示す
第３図と同様の断面図、第１０図は他の鍛造工程におけ
る加工前の断面図、第１）図は、その鍛造工程における
加工後の断面図である。 １・・・クランクシャフト、ｌａ、ｌｂ・・・クランク
シャフト素材、４・・・クランクアーム、４ａ、４ｂ・
・・クランクアーム対応部 第３図 第８図 （ａ、） （ｂｌ） （ｈ、） 第９図 第１０図

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）クランクシャフト素材を鋳造し、次いで該クラン
   クシャフト素材に鍛造加工を施すクランクシャフトの製
   造方法において、前記クランクシャフト素材の少なくと
   もクランクアーム対応部に、前記鍛造加工を部分的に施
   すことを特徴とするクランクシャフトの製造方法。
2. （２）前記クランクシャフト素材は鋼よりなり、鋳造過
   程で該クランクシャフト素材の温度が１０００〜１２０
   ０℃のとき離型を行い、次いで該クランクシャフト素材
   に直ちに前記鍛造加工を施す、特許請求の範囲第（１）
   項記載のクランクシャフトの製造方法。
3. （３）前記鍛造加工を、前記クランクシャフト素材のク
   ランクアーム対応部にのみ施す、特許請求の範囲第（１
   ）または第（２）項記載のクランクシャフトの製造方法
   。
4. （４）前記鍛造加工を、前記クランクシャフト素材のク
   ランクアーム対応部およびクランクピン対応部にのみ施
   す、特許請求の範囲第（１）または第（２）項記載のク
   ランクシャフトの製造方法。
5. （５）前記鍛造加工において、前記クランクシャフト素
   材のクランクアーム対応部の据込み率が２０％以上であ
   る、特許請求の範囲第（３）項記載のクランクシャフト
   の製造方法。