JPS631802Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は多数の穿孔を設け、長方形等に裁断し
た芝種苗に関する。

従来、芝生地を造成するには、裁培した芝生地よ
り芝を長方形等にソツドカツターで切断して芝種
苗を作り、その芝種苗を芝生造成個所に張り付け
て、薄く表土を掛ける等して植付けを行い、芝の
乾燥枯死を防止しながら、活着繁殖させて芝生地
を造成する。

しかし、通常の場合、芝種苗を育成していた土
壤の性質と、新たに芝生地を造成する場所の土壤
（床土）の性質が相違している場合が多く、この
場合には、芝の植付け後の活着に時間が掛り、芝
種苗相互の継ぎ目（目地）がなかなか埋らず、全
面に芝生地が形成されるまでには日時が掛るもの
である。

これは、芝種苗を育成していた土壤と新たに芝
生地とする土壤（床土）の境界が明確にできて、
土質、土壤水分、肥料、土壤改良剤等が異なり、
芝の地下茎、根が、境界面を越えて伸張すること
が容易ではないものと考えられる。

本考案は上記のような芝生の成育に妨げとなる
土壤の相互の異質を改良し、短期間に芝生地を造
成することを目的とするものである。

本考案の穿孔を設けた芝種苗の構成、および作
成方法を実施例により示せば次の通りである。

先ず、芝種苗を採取する芝生に予め、グリーン
セアーを掛けて、芝生に穿孔径10〜15mmで、孔間
隔25〜50mmの穿孔を行う、然る後この芝生をソツ
ドカツターにより長方形等に切断して地面より剥
ぎ取り、本考案の穿孔を設けた芝種苗を得る。

また、別方法として、切取つた芝種苗に適宜の
方法により上記のような穿孔を行つても良い。

本考案の穿孔は、実施例に限定されることな
く、穿孔の大きさ、形状、孔間隔、深さ等適宜変
更しても良く、また、芝種苗の形状も長方形に限
ることなく適宜の形状とすることが可能である。

本考案の穿孔を設けた芝種苗を植付けることに
よる作用効果について説明すると、穿孔を設けた
芝種苗を新造成の土壤（床土）の上に張り付け、
植付床土と同じ組成の目土を施用すれば、芝種苗
の穿孔に目土が一部浸入する等により、土壤の相
互異質性が改善され、土壤水分が均一になり、肥
料、土壤改良剤も分散されて平均し、芝の成育に
良い土壤環境を形成し、良質の芝生地を短時間に
形成することができる。

また、植付後の施肥や病、虫、線虫害防除のた
めの薬剤の施用、土壤改良剤の施用も穿孔部を通
して、芝草根圏への浸透移動を促し、それらの効
果をより出さしめるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の芝種苗の斜視図。 １……芝種苗、２……芝の葉部、３……芝の地
下茎および根部、４……培養土砂、５……穿孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の穿孔を設け、長方形等に裁断した芝種
   苗。