JPS6317491Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案はフエース、ソール等複数の金属板を
結合した中空ヘツドのネツクにシヤフトの基端部
を挿着するゴルフクラブ用ヘツドのシヤフト取付
構造に関する。

［従来の技術］ 従来、中空のヘツドの製作はロストワツクス方
法によつて製作されてきたが、このロストワツク
ス方法ではピンホールやラツクが生じ易い為に製
作上大きな問題となつている。

この問題点を解決する一手段としてフエース、
ソール等の各面を複数の金属板で形成するととも
に、これらを一体に結合してヘツドを形成するこ
とを出願人は実願昭57−82494号（実開昭58−
185252号）で提案している。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来技術においては、各面が比較的薄い金属板
から成る為に、シヤフトの基端部の取付けが困難
であり、大きな問題となつている。

この問題を解決する一手段として、実公昭53−
2683号公報のゴルフクラブが知られる。この従来
公報の考案は中空ヘツドであつて、ネツクのシヤ
フト挿入孔を肉厚を厚くして形成するものであ
る。しかしながら本来中空ヘツドは軽量化が目的
である為にネツクの肉厚を厚くすることは軽量化
が図れなくなる問題点がある。

この考案は、上記の問題点を解決する考案であ
つて、フエース、ソール等をステンレス等の金属
板をプレス加工し、これらの部分化された金属板
の縁部を固着して中空ヘツドを形成すると共にヘ
ツドのネツクにシヤフトの基端部を挿着するゴル
フクラブ用ヘツドにおいて、シヤフトの取付構造
の軽量化を図り、かつ堅牢な構造とすることを目
的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、複数の金属板を結合した中空ヘツド
のネツクにシヤフトの基端部を挿着するゴルフク
ラブ用ヘツドにおいて、前記ネツクを縦割りして
半円筒状の一側及び他側ネツク部を形成し、前記
一側ネツク部の内側に該一側ネツク部の上端に連
設して一側半円筒部を下方へ垂設し、前記他側ネ
ツク部の内側に該他側ネツク部の上端に連設して
他側半円筒部を下方へ垂設し、前記一側及び他側
半円筒部から成る円筒部にシヤフトの基端部を挿
着するものである。

［作用］ 一側及び他側半円筒部から成る円筒部にシヤフ
トの基端部を挿着してヘツドにシヤフトを挿着す
る。

［実施例］ 次にこの考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。

中空ヘツド１はフエース２、ソール部３ａと側
周部３ｂと一側ネツク部であるネツク後側３ｃを
形成した本体３、及び上面部４ａ並びに他側ネツ
ク部であるネツク前側４ｂを形成した蓋４の３つ
のステンレス鋼等金属板をプレスで各々加工し、
これらの縁部を固着して一体に結合したものであ
る。この中空ヘツド１のネツク５の内側に後述す
るシヤフト挿入用の円筒部６を形成する。即ち前
記本体３のネツク後側３ｃの内側に上端３ｄを連
設して前下方向に折曲げて一側半円筒部３ｅを連
設し、一方前記蓋４のネツク前側４ｂの上端４ｃ
を連設して後下方向に折曲げて他側半円筒部４ｄ
を連設し、この一対の半円筒部３ｅ，４ｄによつ
て前記円筒部６が形成される。この円筒部６を形
成する一対の半円筒部３ｅ，４ｄは各々本体３、
蓋４のプレス加工時に一体に形成されるものであ
る。

そして前記円筒部６にシヤフト７の基端部７ａ
が挿着され、これら両者を接着、溶接によつて固
着して中空ヘツド１にシヤフト７の基端部７ａが
取付けられるものである。

尚、フエース２と本体３の固着を補強する為に
この実施例では、前辺部８ａをフエース２裏側
に、底辺部８ｂをソール部３ａ裏側に固着した略
直角三角形状の補強部材８を設けており、中空ヘ
ツド１内にはウレタン等の樹脂９が弾力増強の為
に充填している。

以上のように、プレス加工等によつてヘツド１
の各面を形成すると共に同時にシヤフト７の挿入
用の円筒部６をもプレス加工で形成するものであ
るから、ネツク５にはネツク前後側４ｂ，３ｃに
連設して成る前後一対の半円筒部４ｄ，３ｅによ
つて形成される円筒部６が設けられるため、ネツ
ク５が肉厚とならず、ネツク５においても軽量化
が施される。

さらに円筒部６は一対の半円筒部３ｅ，４ｄか
ら形成され、これら半円筒部３ｅ，４ｄは本体
３、蓋４のプレス加工時一体にて形成されるもの
であるので、シヤフト７のライ角等を正確に設け
ることができる。

しかも中空ヘツド１とシヤフト７の基端部７ａ
の取付け強度は、インパクト時の強度に耐えなけ
ればならないが、ネツク５の上端３ｄ，４ｃから
下方へ半円筒部３ｅ，４ｄを折曲げて比較的長い
円筒部６を形成し、この円筒部６にシヤフト７の
基端部７ａを挿着することによつて、取付長が大
きくなり、さらに半円筒部３ｅ，４ｄは略相似形
状となるためいずれか一方にのみ局部的な力が加
わらずインパクト時に耐え得る強度を有する。

尚、本考案は前記実施例に限定されるものでは
なく、種々の変形が可能である。

［考案の効果］ 以上詳述したように、本考案ではネツクの内側
に設ける円筒部を縦割りした一側及び他側半円筒
部により構成したことにより、軽量化を図るとと
もに堅牢にシヤフトの基端部を挿着できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示しており、第１
図は分解斜視図、第２図は一部切欠正面図であ
る。 １……ヘツド、３ｃ……ネツク後側（一側ネツ
ク部）、３ｄ，４ｃ……上端、３ｅ……一側半円
筒部、４ｂ……ネツク前側（他側ネツク部）、４
ｄ……他側半円筒部、５……ネツク、６……円筒
部、７……シヤフト、７ａ……基端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の金属板を結合した中空ヘツドのネツクに
   シヤフトの基端部を挿着するゴルフクラブ用ヘツ
   ドにおいて、前記ネツクを縦割りして半円筒状の
   一側及び他側ネツク部を形成し、前記一側ネツク
   部の内側に該一側ネツク部の上端に連設して一側
   半円筒部を下方へ垂設し、前記他側ネツク部の内
   側に該他側ネツク部の上端に連設して他側半円筒
   部を下方へ垂設し、前記一側及び他側半円筒部か
   ら成る円筒部にシヤフトの基端部を挿着すること
   を特徴とするゴルフクラブ用ヘツドのシヤフト取
   付構造。