JPS63169596A

JPS63169596A - 制御棒

Info

Publication number: JPS63169596A
Application number: JP62000538A
Authority: JP
Inventors: 哲也所
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1987-01-07
Filing date: 1987-01-07
Publication date: 1988-07-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は沸騰水型原子炉（以下ＢＷＲという）の制御棒
の改良に関する。

（従来の技術）ＢＷＲは概略以下のような構成となっている。

原子炉圧力容器内には冷却材及び炉心が収容され、上記
炉心は複数の燃料集合体及び制御棒等から構成されてい
る。そして上記冷却材は炉心を上方に向って流通する際
炉心の核反応熱により昇温して水と蒸気との二相流状態
となる。二相流状態となった冷却材は炉心の上方に設置
された気水分離器内に導入されて気水分離される。分離
された蒸気はさらに上方に設置された蒸気乾燥器内に導
入されて乾燥され乾燥蒸気となる。この乾燥蒸気は原子
炉圧力容器に接続された主蒸気配管を介してタービン系
に移送され発電に供される。ここで仕事をなした蒸気は
復水器内に導入されて凝縮・液化され復水となる。この
復水は復水浄化系にて浄化された後給水系を介して原子
炉圧力容器内に戻される。−カス水分離器にて分離され
た水はダウンカマ部を流下して上記給水系を介して戻さ
れる給水と混合して炉心の下方に供給される。以下同様
のサイクルを繰返す。

上記制御棒は第７図に示すような構成となっている。第
７図は制御棒の斜視図であり、図中符号１はその横断面
が十字状をなす中央構造材である。

この中央構造材１の各月１ａにはその横断面が細長いＵ
字状をなすシース２が夫々取付けられており、ウィング
３を形成している。

上記ウィング３内には複数本の中性子吸収棒４が収容さ
れており、この中性子吸収棒４はオーステナイト系ステ
ンレス鋼製の被覆管内に中性子吸収材であるボロンカー
バイト（８４Ｃ）の粉末を収容した構成となっている。

ウィング３の上方にはハンドル５が取付けられており、
下方にはスピードリミッタ６が取付けられている。また
このスピードリミッタ６の上端位置には取外しハンドル
７が取付けられている。また上記スピードリミッタ６の
下方にはガイドローラ８及びカップリングソケット９が
取付けられている。このカップリングソケット９を介し
て図示しない制御棒駆動機構に連結される。そしてこの
制御棒駆動機構により上記構成をなす制御棒を炉心内に
挿入する、あるいは炉心内から引抜くことにより炉心の
出力制御をなす。尚図中符号１０はチューブ冷却孔であ
る。

ところで上記中性子吸収材としてのボロンカーバイトは
、中性子を吸収すると次第に中性子吸収能力を喪失して
いく。それとともに中性子と反応して核分裂性ガスであ
るＨｅガスを発生し、被覆管内の圧力を」二昇させる。

そしてボロンカーバイ］・の粉末を一様に充填してなる
従来の中性子吸収棒４の場合には、機械的寿命（被覆管
内のガス圧力によっ、て決定される）が核的寿命（中性
子吸収能力によって決定される寿命）より短＜、シたが
って制御棒の寿命が機械的寿命によって決定されている
のが現状である。また制御棒１本についてみた場合、収
容されている複数本の中性子吸収棒４か一様に中性子の
照射を受けるわけではない。

例えば制御棒を炉心内に下方より部分的に挿入した場合
、全ての中性子吸収棒４の上端部分とウィング３側縁近
傍に配置された中性子吸収棒４が特に強い中性子照射を
受ける。したがって全ての中性子吸収棒４が一様に製作
されている制御棒にあっては、中性子吸収棒４の上端部
分が早期に中性子吸収能を喪失するとともに、ウィング
３側縁近傍に配置された中性子吸収棒４が他の中性子吸
収棒４に比べて早期に中性子吸収能力を失うことになる
。またウィング３側縁近傍に配置された中性子吸収棒４
が他のものより先に機械的寿命を喪失する。その場合に
は他の中性子吸収棒４が未だ使用可能であるにもかかわ
らず、制御棒全体を交換しなけれはならず、を効利用を
図るという観点からは好ましいことではなかった。

（発明が解決しようとする問題点）このように従来の制御棒にあっては、まず核的寿命にば
らつきがあ名とともに、制御棒の寿命を決定していた機
械的寿命においてもばらつきがあり、したがって他の多
数の中性子吸収棒が未だ使用可能であるにもかかわらず
、一部の中性子吸収棒が早期にその寿命を喪失した場合
には制御棒全体を交換しなければならないという問題が
あり、本発明は以上の点に基づいてなされたものでその
目的とするところは、まず中性子照射により核分裂性ガ
スを発生しないものから中性子吸収材を構成することに
より機械的寿命に対する考慮を不要なものとし、かつ核
的寿命のばらつきを無くすことにより全ての中性子吸収
棒が略一様に寿命に達することを可能とし、それによっ
て寿命を延長するとともにその有効利用を可能とするこ
とが可能な制御棒を提供することにある。

［発明の構成コ（問題点を解決するための手段）すなわち本発明による制御棒は、横断面が十字状をなす
中央構造材の６片に横断面が細長いＵ字状をなすシース
を夫々取付けてウィングを形成し、該ウィング内に中性
子吸収材°を装填してなる制御棒において、上記中性子
吸収材は核分裂性ガスを発生しない中性子吸収板であり
、この中性子吸収板は下方にいくにしたがってその板圧
が薄くなっていることを特徴とするものである。

（作用）つまり中性子吸収材として中性子照射により核分裂性ガ
スを発生しない材料からなる中性子吸収板を使用するこ
とにより機械的寿命に対する考慮を不要なものとし、か
つ中性子吸収板の板厚を中性子照射量の多い上方で厚く
して中性子照射量が少なくなる下方にいくにしたがって
薄くすることにより、その核的寿命のばらつきを無くす
ものである。

（実施例）以下第１図乃至第５図を参照して本発明の一実施例を説
明する。第１図は本実施例による制御棒の斜視図であり
、図中符号１０１は中央構造材である。この中央構造材
１０１はその横断面が十字状をなしている。この中央構
造材１０１の６片１０１ａにはシース１０２が夫々取付
けられており、夫々ウィング１０３を構成している。上
記シース１０２はその横断面が細長いＵ字状をなしてい
る。上記ウィング１０３の上方にはハンドル１０４が取
付けられているとともに、下方には流体抵抗部材である
スピードリミッタ１０５が取付けられている。このスピ
ードリミッタ１０５により制御棒の落下速度を制限する
。上記スピードリミッタ１０５の上端位置には取外しハ
ンドル１０６が取付けられている。またスピードリミッ
タ１０５の下方にはガイドローラ１０７及びカップリン
グソケット１０８が取付けられている。上記カップリン
グソケット１０８を介して図示しない制御棒駆動機構に
連結される。制御棒はこの制御棒駆動機構により炉心内
に挿入・引抜され、それによって出力制御がなされる。

尚上記中央構造材１０１．シース１０２、ハンドル１０
４、スピードリミッタ１０５の取付は部はシール溶接と
なっており、よってウィング１０３は完全な密閉構造と
なっている。

上記ウィング１０３内には中性子吸収板１１１が夫々装
填されている。この中性子吸収板１１１はハフニウム（
Ｈｆ）からなり、中性子吸収時に核分裂性ガスを発生し
ないものである。このように中性子照射により核分裂性
ガスが発生しないものを使用することにより、ウィング
１０３内の圧力上昇を抑制し、それによって機械的寿命
に対する考慮を不要とするものである。中性子吸収板１
１１は第２図乃至第５図に示すように取付けられている
。すなわち第２図に示すように中性子吸収板１１１の上
端部はハンドル１０４の下端部に形成された溝１１２内
に挿入されており、ピン１１３により固定されている。

一方その下端は同等支持されておらずフリーな状態とな
っている。

一方中性子吸収板１１１の中央構造材１０１側の端部は
第４図に示すように中央構造材１０１に形成された溝１
１４内に挿入されている。その際中性子吸収板１１１側
には第４図に示すように長穴１１５が形成され、二〇長
穴１１５には中央構造材１０１側に固着されたピン１１
６が挿通している。また第５図に示すように上記ピン１
１１６位置の中性子吸収板１１１と中央構造材１０１と
の間にはスペーサ１１７が装着されている。このスペー
サ１１７により中性子吸収板１１１の振動を防止してい
る。

また上記中性子吸収板１１１は第３図に示すように下方
にいくにしたがってその板圧が漸次薄くなっている。こ
れは制御棒の下方にいくにしたがって中性子照射量が少
なくなることによるもので、中性子照射量の多い上部で
は厚くし、少ない下部では薄くするとにより核的寿命の
均一化を図るものである。

上記構成によると以下のような効果を奏することができ
る。

■まず中性子吸収材としてハフニウムからなる中性子吸
収板１１１を使用しており、この中性子吸収板１１１は
ハフニウムからなるがゆえに中性子照射時に核分裂性ガ
スを発生せず、よってウィング１０３内の圧力も上昇せ
ず、したがって機械的寿命に対する考慮が不要となる。

したがって制御棒としての寿命は専ら核的寿命に起因す
ることとなり、従来核的寿命よ°り短い機械的寿命によ
りその寿命が決定されていたとに比べるとその寿命は大
幅に延長される。またウィング１０３の側縁近傍とそれ
以外のところでの機械的寿命の差を考慮する必要もない
ことはもとよりである。

■また中性子吸収板１１１は中性子照射量の多い上部で
厚く、中性子照射量の少ない下部で薄くなっているので
、全体が略一様に核的寿命に達することとなる。したが
って一部の中性子吸収棒が核的寿命を迎えたことにより
他の多くの中性子吸収棒が未だ使用可能であるにもかか
わらず制御棒全体を交換しなければならないといった従
来の問題は効果的に解消され、制御棒の有効利用が図れ
る。

■また不必要に中性子吸収材を消費することもないので
コスト的にもみても好都合であるとともに、従来のボロ
ンカーバイト粉末に比べて重いハフニウムの使用を最少
限としているので重量の増大も効果的に抑制される。

■さらに本実施例ではウィング１０３が密閉構造となっ
ているので、炉水のウィング１０３内への侵入が防止さ
れ、中央構造材１０１、ハンドル１０４、シース１０２
等のオーステナイト系ステンレス鋼とハフニウムからな
る中性子吸収板１１１の隙間腐蝕が効果的に防止される
。

■又熱あるいは中性子照射による中性子吸収板１１１の
伸縮も、下端を自由端としたこと、及び取付は部に長穴
１１５を形成したことにより効果的に吸収される。

次に第６図を参照して第２の実施例を説明する。

すなわち前記第１の実施例では中性子吸収板１１１を下
方にいくにしたがって漸次その板厚が小さくなるように
構成したが、この第２の実施例では第６図にも示すよう
に、段階的にその板厚を小さくしたものである。この場
合にも前記第１の実施例の場合と同様の効果を奏し得る
ものである。

尚本発明は前記第１及び第２の実施例に限定されるもの
ではなく、例えば中性子吸収板の材質としてはハフニウ
ム以外にも、銀（Ａｇ）、あるいはインジウム（Ｉｎ）
でもよい。

［発明の効果］以上詳述したように本発明による制御棒によると、機械
的寿命に対する考慮を不要なものとし、かつ全ての中性
子吸収棒が略一様に核的寿命を迎えることを可能とし、
それによって第１１棒の寿命を大幅に延長させるととも
に、その有効利用を図ることができる等その効果は大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の第１の実施例を示す図で、
第１図は制御棒の斜視図、第２図はハンドル下端部にお
ける中性子吸収板の取付は構造を示す図、第３図は第２
図の■−■断面図、第４図は中央構造材の下端部におけ
る中性子吸収板の取付は構造を示す図、第５図は第４図
のｖ−ｖ断面図、第６図は第２の実施例を示す断面図、
第７図は従来の制御棒の斜視図である。１０１・・・中央構造材、１０１ａ・・・中央構造材の
片、１０２・・・シース、１０３・・・ウィング、１１
１・・・中性子吸収板。出願人代理人　弁理士　鈴江武彦第１図第２図第４図第７図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）横断面が十字状をなす中央構造材の各片に横断面
が細長いＵ字状をなすシースを夫々取付けてウィングを
形成し、該ウィング内に中性子吸収材を装填してなる制
御棒において、上記中性子吸収材は核分裂性ガスを発生
しない中性子吸収板であり、この中性子吸収板は下方に
いくにしたがってその板圧が薄くなっていることを特徴
とする制御棒。
（２）上記中性子吸収板はその長さが上記ウィングの長
さより短く、上端を固定され下端を自由端としてウィン
グ内に装填されていることを特徴とする特許請求の範囲
第１項記載の制御棒。
（３）前記中性子吸収板は下方にいくにしたがって漸次
その板厚が薄くなっていることを特徴とする特許請求の
範囲第１項記載の制御棒。
（４）前記中性子吸収板は下方にいくにしたがってその
板厚が段階的に薄くなっていることを特徴とする特許請
求の範囲第１項記載の制御棒。
（５）前記中性子吸収板は、ハフニウム（Ｈｆ）又は銀（Ａｇ）又はインジウム（Ｉｎ）からな
るものであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
載の制御棒。
（６）前記ウィングは密閉構造となっていることを特徴
とする特許請求の範囲第１項記載の制御棒。