JPS63161190A - 硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材 - Google Patents

硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材

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JPS63161190A
JPS63161190A JP30730586A JP30730586A JPS63161190A JP S63161190 A JPS63161190 A JP S63161190A JP 30730586 A JP30730586 A JP 30730586A JP 30730586 A JP30730586 A JP 30730586A JP S63161190 A JPS63161190 A JP S63161190A
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JP
Japan
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layer
corrosion
plating
synthetic resin
steel
Prior art date
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Pending
Application number
JP30730586A
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English (en)
Inventor
Tomio Wakamatsu
富夫 若松
Fuminori Mukohara
向原 文典
Takao Kurisu
栗栖 孝雄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野) 本発明は、油井、ガス井、地熱井および温泉地等の硫化
水素を含むきわめて腐食しやすい環境下での防食性に優
れた防食鋼材に関するものである。
〈従来技術およびその問題点〉 一般に鋼材は硫化水素または二酸化炭素の存在する環境
下で応力腐食割れを起こすことがある。
この原因は、硫化水素と鋼材との反応により生じた水素
が、一部原子状で鋼材中に拡散侵入して水素脆性を起こ
すためと信じられている。
従来、この水素脆性を防止するためには、塗装“および
ライニング等の方法により、硫化水素等の腐食性因子を
遮断することが一般的である。典型的なものとして、塗
料組成物中にガラスフレーク、雲母、グラファイト等の
硫化水素非反応性の鱗片状顔料を添加する方法がある。
一方、塗料組成物中に硫化水素と反応する金属粉、金属
酸化物、イオン交換樹脂を添加する方法が、例えば特公
昭57−30152号公報、特開昭56−91873号
公報により公知である。
前者は、鱗片状顔料にて硫化水素等の腐食性物質の鋼面
への到達時間を遅延させることにより、防食期間を延長
させるものであり、後者は、金属粉、イオン交換樹脂等
にて硫化水素を反応もしくはトラップすることにより、
腐食性物質の鋼面への到達を阻止するものである。
しかしながら、前者における効果は、塗覆装鋼材のブリ
スター発生時期を、同じ膜厚の添加剤を含まない塗覆装
系(クリアー系)に比べ、たかだか数倍延長させる程度
である。また、後者については、その効果は低硫化水素
濃度の環境でのみ有効であり、硫化水素濃度が高くなる
につれ、その効果は激減し、硫化水素を3000 pp
m含む酢酸0.5%、Na(j!5%水溶液下では、ク
リアー系より効果が劣る場合もしばしばあるという欠点
があった。
〈発明の目的〉 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、鋼材の腐食
時期を高濃度の硫化水素環境下においても飛躍的に延長
させることのできる硫化水素環境下での防食性に優れた
防食鋼材を提供することを目的とする。
〈発明の構成〉 本発明によれば、鋼表面上に、鋼表面側から順にCuめ
っき層を5〜30μ■、その上にNiめっき層を5〜5
0μl、さらにその上に耐薬品性の高い合成樹脂層を1
0〜1000μI設けてなることを特徴とする硫化水素
環境下での防食性に優れた防食鋼材が提供される。
以下、本発明を第1.2図に基づいて詳細に説明する。
第1図は、本発明の防食鋼材の構成を示す模式図で、鋼
材1上に第1層としてCuめっき層2が5〜30μI、
その上に第2層としてNiめ)き層3が5〜50μm、
さらにその上に第3層として耐薬品性の高い合成樹脂層
4が10〜1000μm形成されている。
本発明に用いる鋼材1としては、耐食性の劣る安価な鋼
材や、水素脆性に対して感受性の高い高張力鋼等が挙げ
られる。
本発明において用いる各被覆層、すなわちCuめっき層
(第1層)2、Niめっき層(第2層)3および耐薬品
性の高い合成樹脂層(第3層)4は、鋼表面での腐食量
を極端に抑え、腐食反応により生成した原子状水素の鋼
中への侵入を大幅に減少させる。
すなわち、本発明における各被覆層の作用は、以下の通
りである。
まず、鋼材1上にCuめっき層2、Niめっき層3を形
成した理由については、第1に、硫化水素環境下におけ
る1m2Sを含む腐食性物質の大部分が、Niめっき層
3の存在により、Cuめっき層2に到達するのが妨げら
れることがあげられる。
次に、Niめっき層3にピンホールが生じた場合でも、
このピンホールを通りCuめっき層2に到達したH2S
が、Cuと結合して安定なCuSをつくるため、鋼材1
の表面への腐食性物質の到達がほとんど阻止されてしま
うため、防食効果があると考えられるからである。
そして、このNiめっき層3上にさらに耐薬品性の高い
合成樹脂層4を塗布することにより、Niめっき層3、
Cuめっき層2上への腐食性物質の到達量の減少や、め
っきの流出を抑えることができるため、耐食性がさらに
向上する。
鋼材1上にCuめっき層2のみを形成した場合は、硫化
水素環境下でのH2SとCuとの腐食反応によりCuS
が著しく急速に生成するため、安定なCuSとならず、
ピンホール等の発生が起こりやすくなり、十分な耐食性
は望めない。
また鋼材1上にNiめっき層3のみを形成した場合は、
Niめっき層3にピンホールが生成しやすいため、Ni
がカソード、Feがアノードとなり、Feの腐食を促進
する結果となり、耐食性の向上は望めない。
また鋼材1上に合成樹脂層4を塗布したのみでは、腐食
反応により鋼表面にFeSが生成し、鋼−合成樹脂層界
面の接着力が低下するため、早期にブリスターの発生が
起こり、耐食性が劣化する。
しかし、本発明では、鋼材1上にCuめっき層2、Ni
めっき層3、さらにその上に合成樹脂層4を順次形成し
たので、以上の欠点がすべて補われ、耐食性は著しく向
上する。すなわち、(1) Niめっき層3、合成樹脂
層4により、Cuめっき層2に到達するH、Sの量が抑
えられるため、緻密なCuSが生成される。
(2) Niめフき層3と鋼材1との間にCuめっき層
2があるため、Niめっき層3がカソード、鋼材1がア
ノードとなる腐食反応が抑えられる。
(3)合成樹脂層4の接着面が腐食性の小さいNiめっ
き層3であるため、接着面でのさび生成量が非常に少な
く、接着強度の低下が少ない。
等である。
次に、本発明の防食鋼材における各被覆層の膜厚の限定
理由について説明する。
本発明のCuめっき層(第1層)2のCuめっき法とし
ては、硫酸銅めっき浴、ピロリン酸めっき浴、シアン化
銅めっき浴等を用いる方法があるが、好ましくは、シア
ン化銅めっき浴が望ましい。その理由は密着性、耐食性
の点でシアン化銅めっき浴が優れているためである。ま
たCuめっき層2のめフき厚としては、5〜30μIが
望ましく、好ましくは10〜20μmが望ましい。Cu
めっき層厚が5μm未満の場合は、防食効果がほとんど
得られず、また30μ■超の場合は、防食効果が減少す
るからである。
本発明のNiめっき層(第2層)3のNiめっき法とし
ては、ワット浴、硫酸塩−塩化物浴、ホウフッ化ニッケ
ル浴、スルファミン酸ニッケル浴等を用いるのが望まし
い。硬質浴等を用いる場合は、防食効果が減少する。ま
たNiめっき層3のめフき厚としては5〜50μIが望
ましく、好ましくは10〜30μlが望ましい。Niめ
っき層厚が5μm未満の場合は、ピンホールの発生が著
しく、はとんど防食効果が得られず、また30μ■超の
場合は防食効果が減少するからである。
本発明の耐薬品性の高い合成樹脂層(第3層)4は、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が一般的である
が、その他にも必要に応じてフェノール樹脂、ポリエス
テル樹脂等も使用できる。
合成樹脂層4は、10〜1000μmの膜厚で被覆する
のが望ましい。膜厚が10μm未満の場合はピンホール
が発生しやすく、防食効果が減少する場合が多い。また
、膜厚1000μm以下で十分な防食性が得られるので
、これを超える膜厚の塗布は、いたずらにコスト高を招
くのみである。
また、この合成樹脂層4中に、腐食因子透過抑制効果の
ある鱗片状顔料であるガラスフレーク、雲母、体質顔料
であるタルク、着色顔料であるチタン白等の添加剤を添
加してもよい。
〈実施例〉 次に、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明する。
[実施例および比較例] JIS規格SS41鋼板(厚さ4mm)を表1に示す条
件で(:u、 Niめつきを順次行ない、合成樹脂を塗
布し、試験片とした。
比較のためにCuめっきのないもの、Cuめつきを2μ
m、50μm行なったもの、またNiめつきのないもの
およびNiめっきを2μl、70μmめっきしたもの、
さらに合成樹脂層のないもの、合成樹脂層を5μ■塗装
したものについても、表1に示す各条件で試験片を作製
し、試験を行なった。
腐食環境としては、最も厳しい環境の一つであるいわゆ
るNACE液(NaCf 5%、酢酸0.5%、硫化水
素飽和水溶液)で行なフた。
上記めっき塗装鋼板の防食性を評価するため、鋼中侵入
水素を鋼車面でH4H”+e−の型でイオン化させ、そ
の際のイオン化電流値により侵入水素量を求める電気化
学的水素透過法により判断した。
評価方法を以下に説明する。
侵入水素量が顕著に増加しはじめる時期が、めっき面の
耐食性の劣化時期と一致し、その後、侵入水素量が増加
し、めっき層および合成樹脂層の防食効果がなくなるこ
とが判明している。このことは、侵入水素量が顕著に増
加しはじめる時期が遅いほど防食効果が高いことを示し
ている。
そこで、第2図に示すように、被覆鋼材の鋼中侵入水素
量の経時変化を調べ、侵入水素量が顕著に増加しはじめ
る時′u4(言い換えればブリスター発生時期)、すな
わち図中A点を水素侵入発生時期として、各種被覆鋼材
の防食期間の評価を行なった。
評価方法は、同一環境下における、めっきを行なってい
ないエポキシ樹脂100μmを塗装した塗装鋼材の防食
期間を1とし、これに対するそれぞれの期間を表1に示
した。
〈発明の効果〉 以上詳述したように本発明によれば、鋼表面にCuめっ
き、Niめっき1合成樹脂被覆を行なうことにより、そ
れぞれ単独で用いた場合より、はるかにすぐれた防食性
を示し、相乗効果が顕著にあられれており、高濃度の硫
化水素環境下でもきわめて高い防食効果を発揮するとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の防食鋼材の構成を示す断面図である
。 第2図は、本発明の評価法として用いた鋼中水素侵入速
度の経時変化を示すグラフである。 符号の説明

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼表面上に、鋼表面側から順にCuめっき層を5
    〜30μm、その上にNiめっき層を5〜50μm、さ
    らにその上に耐薬品性の高い合成樹脂層を10〜100
    0μm設けてなることを特徴とする硫化水素環境下での
    防食性に優れた防食鋼材。
JP30730586A 1986-12-23 1986-12-23 硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材 Pending JPS63161190A (ja)

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JP30730586A JPS63161190A (ja) 1986-12-23 1986-12-23 硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材

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JP30730586A JPS63161190A (ja) 1986-12-23 1986-12-23 硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材

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JPS63161190A true JPS63161190A (ja) 1988-07-04

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ID=17967547

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30730586A Pending JPS63161190A (ja) 1986-12-23 1986-12-23 硫化水素環境下での防食性に優れた防食鋼材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020198385A (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 株式会社鷺宮製作所 耐腐食性を有する磁石の製造方法、および、耐腐食性を有する磁石を備える圧力センサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020198385A (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 株式会社鷺宮製作所 耐腐食性を有する磁石の製造方法、および、耐腐食性を有する磁石を備える圧力センサ

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