JPS63161077A - 潤滑剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は摩擦低減効果にすぐれた潤滑剤に関する。

〔従来の技術〕

、一般に機械の摺動部分には流動性油脂、例えばオイル
またはワックスが通常使用されている。これ等の流動性
油脂を使用する場合、通常の作動条件では良好な摺動効
果を示すが、高温時、あるいは高負荷がか＼る場合、摺
動部分の油膜が切れ、しばしば焼き付きを発生したり、
または機関の効率をいちじるしく低下させる等の問題が
あった。

この種の問題を解決する目的で上記流動性油脂に例えば
耐熱性のすぐれたポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥ
Ｋ　　と略記）の微粉やボロ／ナイトライド（Ｉ３Ｎと
略記）の微粉あるいはこれらの両者を流動性油脂中に混
合分散させることが知られている。これらの微粉を添加
することにより高温。

高負荷時の潤滑特性がある程度改善されるようになった
が、より一層摩擦低減効果のすぐれた潤滑剤の開発が望
まれていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上記の要望に鑑みなされたもので、高温、高
負荷時においてもさらに安定して作動する摩擦低減効果
の極めて高い潤滑剤を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は前記問題解決のため鋭意検討の結果、本発明
を々すにいたった。すなわち本発明は、ＢＮの微粉、Ｐ
ＥＥＫの微粉、およびヨード含有組放物とを流動性油脂
中に含有させて々る潤滑剤である。

本発明で使用するヨード含有組成物とはヨードおよび／
またはヨード化合物を不飽和の脂肪油に固定しかつ油脂
、鉱油類などの流動性油脂に可溶にさせたものである。

不飽和脂肪油としては、不飽和の動植物性油脂があげら
れるが、椰子油、パーム油、大豆油などの植物性油脂が
好適に用いられる。

これらの不飽和脂肪油にヨードおよび／またはヨード化
合物を添加すると、ヨードおよび／またはヨード化合物
は好適に固定される。このヨード含有組成物を通常使用
する潤滑剤に添加することにより容易に溶解分散し、か
つ高温、高負荷時においても安定に作動する潤滑剤を得
ることができる。

さらに微量残存する遊離ヨードによる金属の腐蝕を軽減
するため、必要に応じて上記組成物に中和剤、稀釈剤な
どを加えることもできる。

中和剤としてはビスアミノメチルシクロヘキサン、ベン
ゾジアナミンなどの耐熱性アミン類が用いられ、稀釈剤
としては不飽和脂肪油に可溶なノニルフェノールなどの
耐熱性有機極性溶媒が用いられる。

上記ヨード含有組成物を得る方法としては、まず不飽和
脂肪油にヨードおよび／またはヨード化合物を不飽和脂
肪油に対して１〜１０重量係添加して加温溶解させる。

必要により中和剤または稀釈剤が用いられる。中和剤は
不飽和脂肪油に対して１〜１０重量係使用される。この
場合１５０　’０以上の温度に加熱後放冷するとよい。

稀釈剤は約１００　’Ｏの温度で不飽和脂肪油に対して
２０〜２００重量％使用される。

このようにして、１５０　’Ｏ以上の温度で安定であり
ヨードによる腐蝕がなく、かつ常温で油脂。

鉱油類などの潤滑剤に可溶なヨードおよび／またはヨー
ド化合物含有組成物を得ることができる。

流動性油脂に対するヨード含有組成物の使用量は、通常
は０．０１〜１０重量係、好ましくは０．１〜１重量係
である。使用量が０．０１重量係以下では添加の効果が
低く、１０重量係を超えると添加の効果は増加しない。

一方本発明に使用するＢＮの微粉の平均粒子径は２０μ
以下、好ましくは０．５μ以下である。粒子径が２０μ
を超えると本発明の示す高温、高負荷時で安定して作動
する潤滑剤は得られない。

またＰＥＥＫの微粉の平均粒子径は２０μ以下、好まし
くは１．０μ以下である。粒子径が２０μを超えると、
本発明の示す高温、高負荷時で安定して作動する潤滑剤
は得られ々い。

流動性油脂に対し、ＢＮおよびＰＥＥＫの合計量で０．
００１〜５０重ｉ［が使用できる。５０重量係を超える
と、流動性油脂の粘度を増大させ好ましくない。

ＢＮとＰＥＥＫの流動性油脂中の重量比は４０：１〜１
：２０でこの比率外では単独添加の場合に近づき、複数
添加の効果は減少する°。流動性油脂中にヨード含有組
成物、ＢＮ微粉、ＰＥＥＫ微粉を含有させる方法として
、ＢＮ微粉およびＰＥＥＫ微粉を分散含有せしめた流動
性油脂にヨード含有組成物を添加混合するか、ヨード含
有組成物を混合した流動性油脂にＢＮ微粉およびＰＥＥ
Ｋ微粉を添加／分散させるか、またはこれらの添加物を
同時に加えて混合分散させるか、いずれの方法でもよい
。

これら３者が共存することによって互に相乗効果を発揮
し、流動性油脂の潤滑特性を一段と高めるよう作用する
ものと考えられる。

〔実施例〕

本発明の実施例を従来の技術と比較して説明する。

（１）　　ヨード含有組成物Ａの調整：１１Ｆ子油１ｏ
ｏｐおよびノニルフェノール５゜ｔの混合物にヨード４
ｔを添加し、加温溶解させた後ビスアミノメチルシクロ
ヘキサン４ｔを添加して１８０°０に２０分間保ち、放
冷後液温１００　’Ｏでノニルフェノール１００Ｐを加
えてヨード含有組成物Ａをつくった。

（２）　　ヨード含有組成物Ｂの調整：大豆油１００ｔ
およびノニルフェノール５゜ｔの混合物にヨード３ｔを
添加し、加温溶解させた後ペンゾジアナミン３ｔを添加
して２５０°Ｃに１０分間保ち、放冷後液温１００　’
Ｃ！でノニルフェノール５０ｔを加えてヨード含有組成
物Ｂをつくった。

一方流動性油脂として市販のエンジンオイル（８ＡＢ２
０Ｗ４０）（潤滑剤（１）と略称）を用い、これに平均
粒子径１μ以下のＢＮ微粉０．５重ｔ％と、平均粒子径
１μ以下のＰ　Ｅ　Ｅ　Ｋ微粉０．５重量幅とを加えて
均一に分散させた潤滑剤（潤滑剤（２）と略称）を調整
した。

この潤滑剤（２）に、上記によってつくられたヨード含
有組成物ＡあるいはＢをペースオイル（潤滑剤（１））
に対して夫々１重ｔ％添加、混合して、ＢＮ微粉、ＰＥ
ＥＫ微粉およびヨード含有組成物Ａを含む本発明の潤滑
剤（３）、ＢＮ微粉、ＰＥＥＫ微粉およびヨード含有組
成物Ｂを含む本発明の潤滑剤（ｊを得た。

潤滑剤＜１）、　（２＞および（３）について、ティム
ケン摩擦試験機を用いて摩擦係数の経時変化（０〜５０
０Ｉ−１ｒ　）を調べた。潤滑剤（（１）については２
００時間経過時の一点のみ測定した。油温は試験機の油
槽温度をコントロールして保持し、荷重は試験機の荷重
表示値を採った。

第１図に油温ｓｏ’ｃ、荷重３３すでの試験結果を示し
た。図において縦軸は摩擦係数、横軸は経過時間（Ｈｒ
　）を示す。

ヨード含有組成物Ａ、ＢＮ微粉およびＰ　Ｅ　Ｅ　Ｋ微
粉を含む潤滑剤（３）は、無添加の潤滑剤（１）、ＢＮ
微粉およびＰＥＥＫ微粉のみを含む潤滑剤（２）にくら
べて長時間（５００時間）にわたり摩擦係数が小さく、
ヨード含有組成物添加の摩擦低減効果が大きく、かつ安
定性も良いことを示している。またヨード含有組成物Ｂ
、ＢＮ微粉およびＰ　Ｅ　Ｅ　Ｋ微粉を含む潤滑剤（（
１）は２００時間経過後の摩擦係数は潤滑剤（３）とは
ソ同値であり、長時間にわたっても同様の高い効果が期
待される。

〔発明の効果〕

本発明により、従来摩擦係数低減を目的としてボロンナ
イトライドの微粉およびポリエーテルエーテルケトンの
微粉を含有させた潤滑剤に、さらにヨード含有組成物を
含有させて、長時間にわたり安定して飛躍的に摩擦係数
を低下させることができ、工業価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は温度８０°Ｃ２荷重３３ｋｇでの潤滑剤の摩擦
係数の経時変化を示す図である。 （１）　　無添加のエンジンオイル（ＳＡＥ２０Ｗ４０
）（２）　　エンジンオイルにＢＮ微粉およびＰＥＥＫ
微粉を分散させた潤滑剤 （３）潤滑剤（２）にヨード含有組成物Ａを含有させた
潤滑剤 （（至）潤滑剤（２）Ｋヨード含有組成物Ｂを含有させ
た潤滑剤

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ボロンナイトライドの微粉、ポリエーテルエーテ
   ルケトンの微粉、およびヨード含有組成物とを流動性油
   脂中に含有させてなる潤滑剤。
2. （２）ヨード含有組成物がヨードおよび／またはヨード
   化合物を不飽和脂肪油に添加してなる特許請求の範囲第
   一項記載の潤滑剤。