JPS63158344A - 遊星歯車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はたとえばロボットアームの関節駆動機構を構成
する減速機として好適な遊星歯車装置に関する。

（従来の技術） たとえば、多関節アーム型のロボットは１通常。

各関節駆動用のアクチェエータを分散配置した構成を採
用している。そして、各アクチュエータは、モータの回
転を減速する減速機をそれぞれ備えている。このような
ロボットでは１通常、第３図（ａ）。

（ｂ）に示すような各種の遊星歯車装置が使用されてい
る。（ａ）は入力＠１を回転させて太陽歯車２を回転さ
せ、この太陽歯車２の回転を上記太陽歯車２と固定内歯
車３の双方にかみあう複数の遊星歯車４に伝達し、これ
ら遊星歯車４を自転させながら太陽歯車２の回りを公転
させる。そして、キャリア７は各遊星歯車４を自転可能
に支持しながら出力軸６に結合されている。この結果、
出力軸６が入力軸１の回転数に対して減速された回転数
で回転する。また、（ｂ）では各遊星歯車４を固定内歯
車３の他に、上記固定内歯車３の歯数に対しわずかな歯
数差を有する回転内歯車５にかみあわさせ。

この回転内歯車５で出力軸６を回転させるようにしてい
る。

ところで、このような遊星歯車装置では歯車のかみあい
部の潤滑が必要である。油を潤滑剤として使用した場合
は、油もれ防止対策のため回転軸部で密封機構が必要で
、減速機の大型化が避けられなく、ロボット用に適さな
い。そこで、油もれの心配のないグリースが潤滑剤とし
てよく用いられるようになってきた。

しかしながら、グリースを用いた場合は次のような問題
があった。すなわち、かみあい部の潤滑で消費−消耗さ
れるグリース量よりも、かみあいによってグリースが外
側へ押し出される量の方が多くなる。特に、ロボット用
減速機ではかみあい部のバックラッシを少なくしており
、外側へ押し出される割合が多くなる。そして、押し出
されたグリースのほとんどがかみあいに関係のない周囲
のケーシングなどの部分に付着してしまう。しかも、粘
度が高いので１周囲に付着したグリースは再びかみあい
部へ戻ることはほとんどない。このように予め大量のグ
リースを封入してもほとんどが潤滑に供されないことに
なる。その結果、やがてかみあい部のグリース量が不足
し、潤滑不良となって、かみあい効率が低下し、歯面の
摩耗を速めることになる。特に中心にある太陽歯車でこ
の傾向が著しい。この結果、太陽歯車の劣化により減速
機を長期間にわたって高効率で運転するのに支障をきた
すという問題があった。

（発明が解決しようとする問題点） このように、従来の遊星歯車装置では、潤滑剤としてグ
リースを大量に封入してもほとんどがかみあいによって
外側へ押し出され、中心にある太陽歯車のかみあい部で
グリースが不足し、潤滑不良をおこし、かみあい効率が
低下し、歯面の摩耗を速め、長期間にわたって良好な運
転状態を維持できなくなるという問題があった。

そこで本発明は、不足が起らない程度に連続的に太陽歯
車へグリースを供給し、長期間にわたって良好な潤滑状
態を維持し、長寿命の遊星歯車装置を提供することを目
的としている。

〔発明の構成〕

Ｃ問題点を屏決するための手段） 本発明に係る遊星歯車装置では、太陽歯車の内部に歯底
へ通じる中空部を設け、ここにグリースを充填し、さら
にこのグリースの加圧手段を組込んでいる。

（作用） グリースは一定温度で一定の粘度を有するので、太１号
歯車の潤滑が良好な時、中空部のグリースは加圧されて
いても歯底へ押し出されない。一方。

太陽歯車のｆ４滑を行っているグリースが消耗または外
側へ押し出され、不足すると潤滑不良でかみあい効率が
低下して太陽歯車の温度が上昇する。

太陽歯車の内部にあるグリースは、この温度上昇によっ
て粘度が低下し、流動容易になり、適当な加圧があるの
で歯底部へ流れ出し、歯面の潤滑を行う。そして、潤滑
状態が良好になると温度が低下し、流れ出さなくなる。

このように潤滑状態が一定になるようにグリースが無駄
なく補給され。

長寿命の遊星歯車装置を実現できる。

（実施例） 以下１本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。

第１図体）は本発明の第１の実施例、第１図（ｂ）は第
２の実施例に係る遊星歯車装置を示している。

すなわち１図中２０はケーシングであり、このケーシン
グ２０は入力側ケーシング部２１．中間ケーシング部２
２および出力側ケーシング部２３を軸方向に一体結合し
て構成されている。中間ケーシング部２２の内面の一部
には内側に突出する凸部が周方向に形成されており、こ
の凸部の内面に固定内歯車２４が形成されている。

ケーシング２０の内部には、入力倶１ケーシング部２１
側から第１軸としての入力軸２５が、また出力側ケーシ
ング部２３側から第２軸としての出力軸２６がそれぞれ
挿入されており、これら両軸２５．２６は互いに同軸的
で、かつ固定内歯車２４と同心的に配置され、しかも互
いの一端側かケーシング２０内において玉軸受２７を介
して回転自在に連結されている。そして、入力軸２５は
入力側ケーシング部２１に対し玉軸受４５を介して回転
自在に支持され、また出力軸２６は出力側ケーシング部
２３に設けられた突周壁２８の内周面に玉軸受２９．３
０を介して回転自在に支持されている。

ケーシング２０内に位置する出力軸２６の端部には、円
板状のフランジ部３２が一体に形成されている。このフ
ランジ部３２の外周縁部には、ケーシング２０の内周面
に沿って固定内歯車２４の端面近傍まで延びる筒状体３
３が一体的に結合されており、この筒状体３３の先端部
内周面には回転内歯車３４が形成されている。回転内歯
車３４は、前述した固定内歯車２４と同軸配置されてい
るが、その歯数は固定内歯車２４の歯数とは僅か異なっ
ている。しかし、固定内歯車２４の歯形を転位して加工
しているので、固定内歯車２４と回転内歯車３４との歯
先円直径は同一寸法となっている。

入力軸２５の回転内歯車３４に対向する部分は大径に形
成されており、この大径部に太陽歯車３６が形成されて
いる。この太陽歯車３６の外周には、太陽歯車３６、固
定内歯車２４および回転内歯車３４に歯合する例えば３
つの遊里歯車３７が周方向に等間隔をなすように配置さ
れている。

これら遊星歯車３７は、玉軸受３８を介して支持軸３９
に自転可能に支持されている。３つの支持軸３９は、軸
方向両端に配置された環状のキャリア４１．４２によっ
て互いの位置関係が固定的に定まるように強固に固定さ
れている。この場合、キャリア４１．４２相互の位置関
係も固定的である必要があり１本実施例では両者の間に
図示しない３つのブロックを介挿して強固に一体結合し
ている。キャリア４１には、入力軸２５を覆う突周壁４
３が形成されており、この突周壁４３の外周面に装着さ
れたキャリア軸受４４を介して入力側ケーシング部２１
の内面に回転自在に支持されている。

以上の構成において、図示しないモータからの回転駆動
動力を入力軸２５に伝えると、入力軸２５とともに太陽
歯車３６が回転駆動される。この太陽歯車３６の回転に
より、各遊星歯車３７は自転しながら太陽歯車３６の回
りを公転する。このように遊星歯車３７が運動すると、
固定内歯車２４と回転内歯車３４との歯数の差に応じて
回転内歯車３４が回転する。この回転内歯車３４の回転
力は、筒状体３３およびフランジ部３２を介して出力軸
２６に伝達される。

また、この装置においては、ケーシング２０の内部にか
みあい部を主体に適量の歯車潤冶用のグリースを充填し
ている。

ここで、第１図ｔａ）において、本発明第１の実施例に
係る要部は入力軸２５、太陽歯車３６である。

これらを第２図（ａ）に拡大して示す。入力軸２５と太
陽歯車３６は一体に構成されているが、入力軸２５の右
端に雌ねじを、つづいて太陽歯車３６の歯幅中央付近を
超える部分まで中空部１０が加工されている。更に第２
図（Ｃ）に断面を示すように太陽歯車３６の歯底部１９
から上記中空部１０に通じる小径穴１１を加工する。こ
れら中空部１０と小径穴１１に歯車潤滑用グリース４６
を充填する。

そして、入力軸２５の右端からピストン１２と圧縮コイ
ルばね１３および止め具１４でグリース４６を加圧して
いる。

つづいて、第１図（ｂ）において、本発明第２の実施例
に係る要部は入力軸２５％太陽歯車３６および出力軸２
６である。これらを第２図（ｂ）に拡大して示す。入力
軸２５と太陽歯車３６は一体に構成されているが、入力
軸２５の右端から太陽歯車３６の歯幅中央付近を超える
部分まで中空部１０が加工されている。更に、第２図（
Ｃ）に断面を示すように太陽歯車３６の歯底部１９から
上記中空部１０＃こ通じる小径穴１１を加工する。一方
、出力軸２６は右端に雌ねじを、つづいて左端まで貫通
する中空部１５が加工されている。この時左端では玉軸
受２７の装着が可能な径の段付中空部としている。これ
ら中空部１０．１５と小径穴１１に歯車潤滑用グリース
４６を充填している。そして。

出力軸２６の右端からピストン１６と圧縮コイルばね１
７および止め具１８でグリース４６を加圧している。

このように、この装置においては、予めケーシング２０
の内部にかみあい部を主体に歯車潤滑用グリースを充填
しているので、運転初期にはこのグリースでかみあい部
の潤滑が行われる。しかし、やがてこのグリースはかみ
あいによってほとんどが半径方向または軸方向の外側へ
と押し出されてケーシング２０やキャリア４１．４２な
どのかみあい部でない部分に付着する。かみあい部へ戻
ってくる量は極めて少ない。このため、特に中心に位置
する太陽歯車３６のグリース量が不足してくる。そうす
ると、潤滑不良で太陽歯車３６の温度が上昇する。一方
、太陽歯車３６や入力軸２５、出力軸２６の中空部１０
．１５や小径穴１１に充填されたグリース４６は、上述
の如く加圧されており、太陽歯車３６の温度上昇で内部
にあるグリース４６の温度が上昇、軟化して流動容易に
なると小径穴１１から太陽歯車３６の歯底１９へ流れ出
して潤滑を行う。そして、潤滑°が良好状態に戻るとこ
の部の温度が降下し、内部にあるグリース４６は粘度が
増加して流れ出なくなる。さらに運転を続けると、太陽
歯車３６のかみあい部のグリースは消費され不足するが
、上述によって内部から適量が補給される。こうして、
内部にあるグリース４６は太陽歯車３６の潤滑状態を一
定に維持する役割をはたし、長時間の良好な運転を可能
にする。さらに第２の実施例では大径の出力軸内部に大
量のグリースを充填することができ、一層の長寿命運転
を可能にする。

なお１本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。たとえば、第３図（ａ）に示すように内歯車が１個
のものや、他の形式の遊星歯車装置にも適用することが
できる。また太陽歯車の歯幅や形状、入力軸や出力軸の
形状が本実施例と異る場合にも適用できる。さらにグリ
ースを充填する小径穴の径や個数が異っても、中空部の
形状が異っても本発明の効果はなんら損われることはな
い。

あるいは、ピストンと圧縮コイルばねおよび止め具から
なるグリース加圧機構の構成や形状が異っても本発明の
効果はなんら損われることはない。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、遊星歯車装置で中
心に位置し、グリースが押し出され不足すると高効率運
転に大きな支障をきたす太陽歯車へグリースを補給する
ことが可能である。しかも、一定量のグリースを内部に
保有しているため、無保守でも潤滑状態に応じて無駄な
く歯底からかみあい部へ供給することができるので、遊
星歯車装置の無保守・長寿命運転に寄与できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る遊星歯車装置の縦断面図
、第２図は実施例の同装置の要部を取り出して示す縦断
面図及び太陽歯車を取り出して示す横断面図、第３図は
従来の遊星歯車装置の縦断面図である。 ｌ、２５・・・入力軸、２．３６・・・太陽歯車、３゜
２４・・・固定内歯車、４．３７・・・遊星歯車、５．
３４・・・回転内歯車、６．２６・・・出力軸、７，４
１．４２・・・キャリア、１０．１５・・・中空部、１
１・・・小径穴。 １２．１６・・・ピストン、１３．１７・・・圧縮コイ
ルばね、１４，１８・・・止め具、１９・・・太陽歯車
歯底。 ４６・・・補給用グリース。 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　　　竹　花　喜久男 第　　２　　図 ｔｂ） 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 中心に第１軸と、この第１軸に構成した太陽歯車と、こ
   の太陽歯車の外側に上記太陽歯車に対して同心的に配置
   され固定または回転可能な１個またはたがいにわずかな
   歯数差を有する複数個の内歯車と、前記太陽歯車の周囲
   に１個または複数個等配され前記太陽歯車および内歯車
   にかみあい自転・公転する遊星歯車と、前記回転可能な
   内歯車に同軸的に結合された、または前記遊星歯車を自
   転可能に支持して同軸的に結合された第２軸とを具備し
   た遊星歯車装置において第１軸の一端から太陽歯車幅中
   央付近まで通じる中空部と、この太陽歯車歯幅中央付近
   中空部から太陽歯車歯底へ通じる１個以上の穴と、これ
   ら各々の中空々間部に歯車潤滑用グリースを充填し、前
   記第１軸の一端にピストンと、ばねと、止め具とを具備
   又は、第２軸を中空とし、これら各々の中空々間部に歯
   車潤滑用グリースを充填し、第２軸の軸方向第１軸の反
   対側にピストンと、ばねと、止め具とを具備したことを
   特徴とする遊星歯車装置。