JPS63153119A - 発泡樹脂製カツプの成形方法および成形装置 - Google Patents

発泡樹脂製カツプの成形方法および成形装置

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JPS63153119A
JPS63153119A JP61234909A JP23490986A JPS63153119A JP S63153119 A JPS63153119 A JP S63153119A JP 61234909 A JP61234909 A JP 61234909A JP 23490986 A JP23490986 A JP 23490986A JP S63153119 A JPS63153119 A JP S63153119A
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JP
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mold
molded product
final
molding
cavity
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Application number
JP61234909A
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English (en)
Inventor
Masato Yaita
八板 正人
Juichi Omori
大森 寿一
Takao Suzuki
隆男 鈴木
Hiroshi Hasegawa
浩 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
Publication of JPS63153119A publication Critical patent/JPS63153119A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、発泡樹脂製カップの成形方法および成形装
置に関する。さらに詳細にいえば、肉厚が薄い飲料用等
の発泡樹脂製カップを、いわゆるビーズ成形によって製
造することができる発泡樹脂製カップの成形方法および
装置に関する。
〈従来の技術と発明が解決しようとする問題点〉発泡性
熱可塑性樹脂粒子を成形型の型窩内に充填し、上記樹脂
粒子を加熱し、発泡と同時に融着させて一体化させた後
、冷却して、発泡体からなるカップを成形するいわゆる
ビーズカップ成形においては、予め一定の大きさに予備
発泡された発泡性熱可塑性樹脂粒子を使用する。そして
、この樹脂粒子を一対のキャビティ型とコア型との間で
構成される型窩内に充填した後、発泡させて、樹脂粒子
同士を互いに融着させるものである。従って、上記型窩
としては、樹脂粒子を通過充填させ得る充分な幅(厚み
)の空間を有していなければならない。しかも、型窩内
に樹脂粒子を充填したときには、樹脂粒子が球形状であ
るため、樹脂粒子同士の間に隙間が生じているが、カッ
プの水密性を確保するためには、樹脂粒子が発泡し膨張
することによって、上記隙間が完全に埋まり、発泡成形
品の全体が、隙間なく成形される必要がある。
そのためには、型窩を、その全体にわたって一定幅以上
の空間を宵するように形成しておく必要がある。したが
って、発泡成形品であるカップとしても、型窩の空間幅
に相当する、一定の肉厚を有するものでなければ、成形
できないことになる。
しかし、発泡成形品の形状や用途によっては、肉厚の薄
い成形品を製造する必要も生じる。このような場合につ
いては、従来行なわれていた成形方法では対応し難いも
のであった。
例えば、成形品として、飲料用等に使用する細長い深部
状のカップを製造する場合、従来のビーズ成形方法にあ
っては、型窩の空間として、最小でも1mm以上は必要
であり、成形されたカップの肉厚も1mm以下のものは
、製造困難であった。即ち、上記ビーズ成形において、
ピンホール等の欠陥の生じない良好な成形品を成形する
には、肉厚方向に少なくとも約2個以上の樹脂粒子が並
ぶように樹脂粒子の充填を行ない(米国特許第3897
1199号明細書参照)、この状態で樹脂粒子同士を発
泡させて互いに融着させる必要がある。ところが、通常
使用する発泡性樹脂粒子の粒径は、比較的低い発泡倍率
である2、5倍程度(密度0−4g4程度)のものでも
、約0 、8mm前後であるから、このような大きさの
樹脂粒子を、成形型の型窩内に充填して発泡成形を行う
場合、型窩の空間幅が約1mm以下になると、型窩の幅
方向に約2個以上の樹脂粒子を並べることが出来ない。
したがって、従来のビーズ成形方法では、成形するカッ
プの肉厚を約lll1lIl以下にしようとすると、壁
面に小さなピンホールや隙間が発生し、水漏れを起した
り、水密性が低下するという問題が生じる。また樹脂粒
子相互の融着か弱いため、強度的にも不十分なものしか
成形できなかった。
ところが、上記カップにおける肉厚は、カップ同士を順
に嵌め込んで積み重ねたときの高さ、いわゆるスタック
高さに影響する。即ち、肉厚が薄い程、スタック高さが
低くなり、カップの保管あるいは輸送時の収納効率が良
好になる。このため、従来のビーズ成形における成形限
界を超える1n+m以下の肉厚のカップが要求されてい
た。
そこで、上記要求に応えるべく、樹脂粒子を加熱発泡さ
せて樹脂粒子同士を互いに融着して成形した肉厚の厚い
カップ成形品に、コア型内方から空圧を用いて圧力をか
けるか、機械的に圧迫して、カップ成形品の肉厚を薄く
する成形方法が提案された(例えば、特公昭4B−87
44号公報参照)。しかし、この方法において、空圧を
利用する場合、上記カップ成形品に対して空圧を均一に
かけることが難しいために、薄くした肉厚部分に細かい
凹凸が発生し、肉厚の精度を良くすることができないと
いう聞届があった。また、機械的に圧迫する場合には、
成形型を部分的に移動させる必要があるので、成形型の
構造や作動機構が複雑になり易い。そのため成形型の作
製に多大なコストを要するとともに、成形工程も複雑に
なり易いという問題があった。しかも、カップ成形品に
ついて例えば周側壁等、その一部を圧縮にて厚みを薄く
しようとすると、周側壁と底部との境界部に無理が生じ
、カップ成形品全体からみると、均衡のとれた成形が難
しい。また、樹脂粒子充填後の加熱工程と、その後に行
なわれる冷却工程とを、同じ成形型において行なってい
るので、加熱および冷却のエネルギーについてのロスが
生じるとともに、成形サイクルに時間がかかり過ぎると
いう問題点がある。
次いで、先の要求に応えるべき別な方法として、樹脂粒
子の充填工程または加熱工程では、成形型の型窩の空間
幅を比較的厚く構成しておき、その後成形型を部分的に
移動させて、例えばカップの周側壁の肉厚を圧縮し、減
少させる成形方法が提案された(例えば特開昭50−1
42668号公報参照)。
しかし、この方法においても上記した発明の機械的圧迫
の場合と同様な欠点が生じる。
また、カップの発泡成形方法のみならず、一般的な発泡
成形方法においても、1組の成形型を用いて、樹脂粒子
の充填工程、加熱工程、および冷却工程を順次繰返して
いるため、加熱のためのエネルギー、冷却のためのエネ
ルギーの何れについてもロスを生じているとともに、成
形サイクル時間が長くかかるという聞届があった。
上記エネルギーロスの解消と、サイクル時間の短縮化を
目的として、加熱工程用と冷却工程用の2種類の成形型
を準備し、加熱工程用の成形型で成形された成形品を冷
却工程用の成形型へトランスファさせる成形方法が提案
された(例えば、米国特許第4106H4号明細書参照
)。
しかしながら、上記の成形方法の場合、加熱成形後の成
形品のトランスファが、大気圧下で行なわれるため、成
形品が発泡して肉厚などに著しい変化を生じる。そのた
め先に指摘した肉薄で細長い深部状のカップ成形品を得
ようとする場合には、上記成形方法は適さず、寸法精度
についてさほど厳格でない成形品にのみ適用できるだけ
であった。
そのため、カップ成形品等を、トランスファ方式を採用
して成形する他の方法として、融着した樹脂粒子の相互
間に微細な隙間が残らないようにするために、樹脂粒子
を充填した加熱成形型において加熱工程を行なって樹脂
粒子を発泡させた後、大気圧下で離型しても成形品に変
形が生じないように、同じ成形型で冷却工程も済ませて
しまい、その後に離型して大気圧下で他の成形型にトラ
ンスファさせ、その成形型で成形品表面のみを加熱溶融
しながら圧縮させ、他部分は上記圧縮前または圧縮と同
時に冷却させる方法が提案された(例えば、特開昭60
−190335号公報参照)。この方法の場合、表面の
みが加熱溶融されながら圧縮され、他部分は冷却させる
だけであるから、表面に固い樹脂層はできてもカップ成
形品の全体にわたっての肉厚減少のための圧縮は行なわ
れ難い。また最初の成形型では通常の成形と同様加熱工
程と、冷却工程とが行なわれるのでエネルギーロスの解
消および成形サイクルの短縮化には結びつかない。
したがって、エネルギーロスの解消と、成形サイクルの
短縮化のため、1組の加熱成形型から他の1組の冷却成
形型へと成形品をトランスファさせる場合に、成形品の
発泡力による変形を抑制させる目的で、大気圧下でなく
、制御された雰囲気下でトランスファさせる方法(例え
ば、特開昭56−98149号公報参照)や、所定形状
に成形された中間成形品を、上記の方法と逆に自由発泡
可能な状態でトランスファーさせる方法(例えば、米国
特許第4280571号明細書参照)が提案されている
しかし、これらの方法の何れもが、加熱工程から冷却工
程へと成形品を制御された雰囲気下または自由発泡可能
な雰囲気下でトランスファさせるだけで、カップ成形品
を薄肉に圧縮して仕上げる方法ではない。
さらに、上記ビーズ成形に代えて、予め押出成形された
発泡シートを、加熱軟化させた後、成形型に沿って膨出
変形させて成形する、いわゆるシート成形によって、薄
肉の成形品を製造することも行われている。しかし、こ
のシート成形の場合、飲料用カップのように、深さが深
<、膨出形状の大きなカップ成形品の成形は、シートが
充分に延伸できなことから困難である。また、一枚のシ
ートから成形するため、成形品の一部を補強の為に部分
的に分厚く成形することが難しいこと、シート成形用の
成形型の構造に制約があって、成形品の形状を自由に形
成できないこと、等の欠点がある。
したがって、上記したシート成形に比べて、種々の特徴
を備えたビーズ成形によって、肉厚の薄い成形品を、エ
ネルギーロスをできるだけ少なくした状態で、短時間に
製造することが強く要望されていた。
く目的〉 この発明の目的は、ビーズ成形によって、肉厚の薄いカ
ップを、エネルギーロスをできるだけ少なくした状態で
、短時間に製造することができる発泡樹脂製カップの成
形方法および成形装置を提供することにある。
く問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するための第1の発明としての発泡樹脂
装カップの成形方法は、加圧状態に保たれた圧力室内に
中間成形型と最終成形型とを配置し、発泡性熱可塑性樹
脂粒子を、中間成形型の型窩内で加熱して発泡させると
同時に互いに融着させて中間成形品を得た後、中間成形
品を最終成形型へ移送し、最終成形型にて所定の仕上げ
処理を行なって最終成形品を得る発泡成形方法において
、上記中間成形型により、最終成形品よりも肉厚の厚い
中間成形品を成形するとともに、この中間成形品を最終
成形型へ移送し、最終成形型にて中間成形品の肉厚を減
じる圧縮成形を行なって、薄肉−の最終成形品を得るこ
とを特徴とするものである。
また、第2の発明としての発泡樹脂製カップの成形装置
は、加圧状態に保たれた圧力室内に、型窩内に充填した
発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱して発泡させると同時に
互いに融着させて中間成形品を得る中間成形型、および
中間成形品に所定の仕上げ処理を施す最終成形型を設け
ている発泡成形装置において、中間成形型の型窩の空間
幅が、最終成形型の型窩の空間幅よりも大きく設定され
ているとともに、中間成形型のコア型を、中間成形品と
ともに最終成形型のキャビティ型に対向する位置まで移
動させるコア型移動手段が設けられていることを特徴と
するものである。
く作用〉 上記第1の発明の発泡樹脂製カップの成形方法によれば
、中間成形型によって肉厚の厚い中間成形品を成形する
ので、中間成形型の型窩の空間幅を充分に確保すること
ができ、肉厚方向へ少なくとも2個の樹脂粒子を並べた
状態で中間成形を行なうことができる。そして、最終成
形型によって、上記中間成形品の肉厚を減じて、薄肉の
樹脂カップを成形することができる。
また、第2の発明の発泡樹脂製カップの成形装置によれ
ば、中間成形型によって、肉厚の厚い中間成形品を得た
後、コア型移動手段によって、中間成形品を最終成形型
へ迅速に移送し、最終成形型にて中間成形品の肉圧を減
じて薄肉の樹脂カップを成形することができる。
〈実施例〉 以下実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第1図〜第3図は、この発明の発泡樹脂製カップの成形
方法の実施に使用する成形装置の概要を示している。
上記成形装置は、加圧状態に維持された圧力室(1)の
内部に、中間成形を行なう中間成形型(′2Jと、最終
成形を行なう最終成形型(3)とを有する。図示した成
形装置には、中間成形型(2)と最終成形型(3)とが
、それぞれ−セットずつ並設されている。
圧力室口)は、内部が外界と遮断された気密空間に構成
されており、その内部に導入された圧縮空気により、大
気圧よりも高い圧力に維持されている。上記圧力室(1
)の所定部には、圧力室(1)の内部に圧縮空気を導入
するためのエアー配管(lO)が接続されている。エア
ー配管(10)の途中部には、圧力室(1)内部への圧
縮空気の供給を制御するための制御バルブ(11)と、
圧力室【1)の内部の圧力を調整するための圧力調整器
(12)が設けられている。また、圧力室(1)の外部
には、圧力室〔11の内部圧力を測定するための圧力計
(13)が設けられている。上記圧力室(1)の内部に
設けられた中間成形型(2)および最終成形型(3)は
、飲料用の細長い筒状のカップを成形するものを例示し
ている。
中間成形型(2)には、キャビティ型(20)とコア型
(21)とが、上下に対向された状態で設けられている
。キャビティ型(20)の上部には、第3図に示すよう
に、発泡性熱可塑性樹脂粒子の充填を行う原料充填器(
22)が取り付けられている。この原料充填器(22)
の構造は、従来の発泡成形に使用されているものと同様
のものである。原料充填器(22)には、圧力室(1)
の外部に設けられた原料ホッパー(6)に一端が連結さ
れている原料供給パイプ(60)、および原料充填用の
圧縮空気を導入するエアー配管(61)が接続されてい
る。そして、上記キャビティ型(20)とコア型(21
)とを接近させて型締めすることにより、両者の対向面
間に型窩(4)が形成される。
この型窩(4)には、上記原料充填器(22)によって
、成形原料となる樹脂粒子が供給される。なお、型窩]
4)の空間幅は、最終的に得られる樹脂カップの肉厚よ
りも厚くなるように設定されている。
また、キャビティ型(20)は、圧力室(1)の天井壁
面を貫通させて取付けた案内筒部(18)の内面に密接
させた状態で、かつ、その成形面を圧力室(1)の内部
に向けた状態で、上下に摺動可能に取付けられている。
キャビティ型(20)は、その上方に設けられたシリン
ダー(23)により、案内筒部(18)に沿って昇降さ
れる。このようにキャビティ型(20)を昇降させるこ
とにより、キャビティ型(20)とコア型(21)との
、型締めおよび型開きを交互に行なうことができる。上
記キャビティ型(20)の昇降に際しては、キャビティ
型(20)の外周を常に案内筒部(18)に密接させて
いるので、キャビティ型(20)を昇降させても、圧力
室(1)の内部に導入された圧縮空気が外部に漏れるお
それがない。上記キャビティ型(20)と案内筒部(1
8)との気密性を高めるために、互いの摺動面にOリン
グやパツキン等のシール部材を介在させておくのが好ま
しい。
上記コア型(21)は、圧力室(1)の側面に固定され
たコア型移動手段としてのシリンダー(25)によって
、水平方向に移動させることができる。この際、コア型
(21)は、ガイドポスト(27)によって移動がガイ
ドされる。また、コア型(21)の移動ストロークは、
コア型(21)がキャビティ型(20)の下方位置から
、最終成形型(3)の中央位置まで移動できるように設
定されている。
さらに、上記キャビティ型(20)およびコア型(21
)には、型窩(4)内に充填した発泡性熱可塑性樹脂粒
子を加熱するための加熱手段(26)が設けられている
。この加熱手段(26)としては、第4図に詳細を示す
ように、キャビティ型(20)の内部に形成された第1
の蒸気室(26a)と、コア型(21)の中心部に形成
された第2の蒸気室(26b)と、第2の蒸気室(26
b)の周囲に形成された第3の蒸気室(2Gc)と、上
記各蒸気室(26a) (26b) (26c)に、圧
力室[1)の外部から蒸気配管(28d)を通して蒸気
を供給する蒸気供給手段(図示せず)等により構成され
ている。上記第1の蒸気室(28a)には、蒸気導入孔
(26e)を通して蒸気が常に導入されている。
この第1の蒸気室(26a)に導入された蒸気にて、キ
ャビティ型(20)を所定温度に加熱することにより、
型窩(4)に充填された樹脂粒子を間接的に加熱するこ
とができる。なお、上記第1の蒸気室(26a)に導入
された蒸気は、蒸気排出孔(26(’)を通して排出さ
れる。また、第2の蒸気室(26b)には、蒸気導入孔
(28g)を通して蒸気が常に導入されている。この第
2の蒸気室(26b)に導入された蒸気にて、コア型(
21)を所定温度に加熱することにより、型窩(4)に
充填された樹脂粒子を間接的に加熱することができる。
第2の蒸気室(2fib)に導入された蒸気は、蒸気排
出孔(28h)を通して排出される。さらに、第3の蒸
気室(28c)には、型窩(4)に樹脂粒子が充填され
た後、蒸気導入孔(261)を通して蒸気が導入され、
この導入された蒸気は、第3の蒸気室(26c)と型窩
(4)との間に連通された蒸気噴射口(26j)を通し
て、型窩(4)に導入された樹脂粒子に噴射される。こ
の蒸気噴射により、型窩[4)内に充填された樹脂粒子
を直接的に加熱することができる。上記第3の蒸気室(
26c)は、コア型(21)を外型(21a)と内型(
21b)とによる二重構造とするとともに、上記外型(
21a)と内型(21b)とを所定の隙間を設けて組合
せることにより、両者間で形成されるものであり、上記
外型(21a)と内型(21b)のいずれか一方または
双方には、第3の蒸気室(28c)となる隙間を維持す
るための突起(21c)が部分的に設けられている。
さらに、図示しないが、キャビティ型(20)およびコ
ア型(21)には、エアー噴射による離型手段が設けら
れている。この離型手段は、キャビティ型(20)およ
びコア型(21)のそれぞれの内部からのエアー噴射に
より、後述する中間成形品(M)を型外しするものであ
る。
次に、最終成形型(3)には、一対のキャビティ型(3
0)とコア型(3■)とが、上下に対向させた状態で設
けられている。上記キャビティ型(30)はシリンダー
(32)によって、昇降自在に設けられている。
また、コア型(31)はシリンダー(33)によって、
昇降自在に設られており、下降状態において、コア型(
31)に対する型締めが可能となっている。上記コア型
(3I)は、圧力室]1)の内部の底部付近から圧力室
(1)の下方外部まで移動可能に設られている。
このようなコア型(31)の移動を可能とするために、
圧力室(1)底部には、コア型(31)の通過可能な開
口部(16)が形成されている。この開口部(16)に
は、フランジ状の環状部材(17)が気密性良好に嵌入
されており、コア型(31)には、上記環状部材(17
)に対して摺動自在に嵌合可能な嵌合部(34)が形成
されている。上記コア型(31)の嵌合部(34)には
、0リング(37b)等のシール部材が設けられており
(第5図参照)、これによって圧力室(1)の内部の気
密性を確保している。
上記キャビティ型(30)とコア型(31)との間に形
成される型窩(5)の形状は、前記中間成形型(2)の
型窩(4)の形状と、若干具なっている。さらに詳細に
いえば、最終成形型(3)の型窩(5)と中間成形型(
2)の型窩(4)のそれぞれの外周形状は略同じである
が、型窩[51の空間幅は、型窩(4)の空間幅よりも
全体的に薄くなるように形成されている。即ち、キャビ
ティ型(30)の成形部とキャビティ型(20)の成形
部とは、略同−の形状に形成されているが、コア型(3
1)の成形部は、コア型(21)の成形部よりも−回り
大きく形成されている。
また、キャビティ型(30)およびコア型(31)には
、第5図に詳細を示すように、型窩(5)内の成形品を
冷却するための冷却手段(35)が構成されている。
この冷却手段(35)は、キャビティ型(30)の内部
に形成された第1の冷却水導入室(35a)と、コア型
(31)の内部に形成された第2の冷却水導入室(35
b)と、各冷却水導入室(35a) (35b)に、圧
力室(1)の外部から給水管(35c)を通して冷却水
を供給する冷却水供給手段(図示せず)等により構成さ
れている。上記第1の冷却水導入室(35a)には、冷
却水導入孔(35d)を通して冷却水が常に導入されて
いる。この第1の冷却水導入室(35a)に導入された
冷却水にて、キャビティ型(30)を冷却することによ
り、型窩(S内の成形品を間接的に冷却することができ
る。なお、上記第1の冷却水導入室(35a)に導入さ
れた冷却水は、冷却水排出孔(35e)を通して排出さ
れる。また、第2の冷却水導入室(35b)には、冷却
水導入孔(351’)を通して冷却水が常に導入されて
いる。この鰯2の冷却水導入室(35b)に導入された
冷却水にて、コア型(21)を冷却することにより、型
窩口内の成形品を間接的に冷却することができる。第2
の冷却水導入室(35b)に導入された冷却水は、冷却
水排出孔(35g)を通して排出される。
さらに、図示しないが、最終成形型(3)のキャビティ
型(30)およびコア型(31)には、エアー噴射によ
る離型手段が設けられている。この離型手段は。
キャビティ型(30)およびコア型(31)のそれぞれ
の内部からのエアー噴射により、後述する最終成形品C
P)をキャビティ型(30)またはコア型(31)から
型外しするものである。
なお、上記した各型の材質については、通常、アルミニ
ウム、鉄、ステンレス、真ちゅう等が採用される。
以上のような、成形装置を使用する発泡成形方法につい
ては、工程順序にしたがって、第6図〜第12図に示し
ている。
まず、第6図に示すように、中間成形型(2)のキャビ
ティ型(20)を、第1図に示す上昇位置から下降させ
て型締めを行なう。この型締めにより、キャビティ型(
20)とコア型(21)との間に型窩(4)が形成され
る。なお、圧力室]1)の内部は、予め0.8〜5.0
 kg4ゲージ圧、好ましくは1.0〜3.0(へ)d
ゲージ圧の加圧状態に維持しておく。
次に、第7図および第8図に示すように、原料充填器(
22)を作動させて、中間成形型(2)の型窩(4)に
発泡性熱可塑性樹脂粒子からなる原料粒子を充填する。
そして、加熱手段(2B)により型窩〔4)内に充填さ
れた樹脂粒子を加熱して発泡させる。この樹脂粒子の発
泡と同時に樹脂粒子同士を融着させて一体化することが
できる。以上により中間成形品(M)が成形されること
になる。上記樹脂粒子の加熱に際しては、例えばポリス
チレン樹脂の場合であれば、キャビティ型(20)を1
20〜140℃に、コア型(21)を130〜150℃
にそれぞれ加熱するのが好ましい。
中間成形品(M)の成形が終了すると、第9図に示すよ
うに、キャビティ型(20)を上昇させて型開きを行う
。このとき、キャビティ型(20)の内面から離型用エ
アーを吹き出して、中間成形品(M)を型外しする。こ
の形外しにより、中間成形品(M)はコア型(21)側
に残留する。
次に、第10図に示すように、シリンダー(25)を作
動させて、コア型(21)を中間成形品(M)とともに
最終成形型(3)の中央位置まで水平移動させる。
このとき、最終成形型(3)のキャビティ型(30)は
上方に配置され、コア型(31)は下方の圧力室(1)
底部に配置されている。即ち、キャビティ型(30)と
コア型(31)とは、型開きされた状態にあり、中間成
形型(2)のコア型(21)は、最終成形型(3)のキ
ャビティ型(30)とコア型(31)との間に移動され
る。この際、圧力室(1)の内部圧力が大気よりも高い
加圧状態に維持されているので、中間成形品(M)が発
泡して膨張するするのを抑制することができる。しかも
、中間成形品(M)をキャビティ型(20)に装着した
まま移送するので、その移送を迅速に行なうことができ
る。
さらに、第11図に示すように、最終成形型(3)のキ
ャビティ型(30)を降下させて、中間成形型(2のコ
ア型(21)の上部に残存する中間成形品(M)に被せ
る。この際、上記したように、中間成形品(M)の膨張
が抑制されているので、中間成形品(M)に対して′キ
ャビティ型(30)を無理なく被せることができる。そ
して、この状態で、中間成形型(2)のコア型(21)
から離型用のエアーを吹き出して、中間成形品(M)を
型外しし、中間成形品(M)を最終成形型(3)のキャ
ビティ型(30)に移す。そして、最終成形型(3)の
キャビティ型(30)を上昇させた後、第12図に示す
ように、中間成形型[2]のコア型(21)を、元の位
置、即ち中間成形型(−のキャビティ型(20〉の下方
に移動させて待機させる。
以後、中間成形型(2)では、上記と同じ加熱成形工程
が繰り返される。この加熱成形工程と平行させて、最終
成形型(3)においては、第6図および第7図に示すよ
うに、中間成形品(M)が装填されたキャビティ型(3
0)を下降させて型締めを行なう。
この型締めによって形成される型窩(5)は、その空間
幅が中間成形品(M)の肉厚よりも小さいので、キャビ
ティ型(30)とコア型(31)とを型締めすることに
よって、中間成形品(M)を最終成形型(3)の型窩(
5に対応する形状に、圧縮成形することができる。そし
て、上記圧縮成形とともに、冷却手段(35)により、
最終成形型[3]の型窩[51内の成形品を、再び発泡
膨張しない程度まで冷却させることにより最終成形品(
P)を製造すことができる。
次に、最終成形型(3)のキャビティ型(30)の内部
から離型用のエアーを吹き出して、最終成形品(P)を
キャビティ型(30)から型外しするとともに、第8図
に示すように、コア型(31)を、圧力室(1)の下方
へ移動させた後、コア型(31)の内部から離型用のエ
アーを吹き出し、最終成形品(F)をコア型(31)か
ら型外しして、最終成形品(F)を回収する。
このとき、圧力室(1)の底部の開口部(16)を、キ
ャビティ型(30)により閉塞しておくことにより、圧
力室(1〕内部の加圧状態が低下するのを防止する。
以上により、発泡樹脂製カップの成形工程は終了する。
なお、上記キャビティ型(30)により開口部(16)
を確実に閉塞するために、キャビティ型(30)の下端
面には、0リング(37a)等のシール部材が構成され
ている(第5図参照)。
そして、第9図に示すように、キャビティ型(30)を
圧力室(1)の上部まで上昇させると同時に、コア型(
31)も圧力室(1)の底部まで上昇させることにより
、再び圧力室(1〕の開口部(16)を閉塞させる。
以後、前記した各工程を繰り返すことによって、順次中
間成形品(M)を圧縮成形して最終成形品(F)に仕上
げることができる。
そして、中間成形型(功による中間成形品(M)の成形
工程と、最終成形型(3)による最終成形品(F)の成
形工程とを、平行して連続的に行なうことにより、発泡
樹脂製カップの製造能率を高めることができる。
次に、上記の成形方法によって製造された発泡成形品を
、第13図に示している。なお、図中実線が最終成形品
(P)の外形状を表し、2点鎖線は中間成形品(M)の
内側形状を表している。また、図示した発泡成形品は飲
料用のカップであり、全体形状としては、円形の底部(
b)から立ち上った側壁(ν)が、上方へかけてテーパ
ー状に拡開した、細長い略円筒状をなしている。そして
、側壁(W)上端の口縁部(「)は、他部分よりも厚肉
で、外方へ突出形成されている。
中間成形型(2)にて成形された中間成形品(M)と、
最終成形型(3)にて圧縮成形された最終成形品(F)
とを比べると、両者の外面形状については全く同一であ
る。しかし、中間成形型(2)のコア型(21)よりも
、最終成形型(3)のコア型(31)のほうが−回り大
きく形成されているので、両者の内面形状については、
最終成形品(F)のほうが中間成形品(M)よりも少し
大きく形成される。したがって、最終成形品(P)の肉
厚は、中間成形品(M)の肉厚よりも、薄く形成される
ことになる。この肉厚の減少量が、最終成形型(3)に
よる圧縮成形量に対応する。
なお、圧縮成形による肉厚の減少は、発泡成形品である
カップの側壁部(W)のみでなく、底部(b)および口
縁部(「)までを含めた、カップの全体に及んでいる。
したがって、カップの全高は、中間成形品(M)よりも
最終成形品(P)のほうが少し低くなる。
なお、最終成形型(3)による圧縮成形を行なう直前に
、コア型(31)と中間成形品(M)との間に存する空
気を排気した後、圧縮成形を行なうことが好ましい。
第14図は、コア型(31)と中間成形品(M)との間
に存する空気を排気することのできる最終成形型(3)
を示す断面図である。この最終成形型【3)の基本的構
成については第5図に示すものと同様である。ただし、
キャビティ型(30)の内部に、コア型(31)と中間
成形品(M)との間に存する空気を排気するための排気
口(fib)が形成されている点が異なる。この排気口
(31b)は、圧力室(1)外部の真空吸引ポンプ(図
示せず)に連通されている。
以上の構成の最終成形型(3)を用いて圧縮成形を行な
う場合には、最終的な型締めを行なう直前に、第14図
に示すごとく、最終成形型(3)を少し開いた状態にし
ておくことにより、コア型(31)と中間成形品(M)
との間に存する空気を型外に排気することができる。そ
して、コア型(31)と中間成形品(M)との間に存す
る空気を型外に排値した後、第15図に示すように最終
的な型締めを行なって圧縮成形を行なうことができる。
最終成形型(3)による型締めをいつきに行なって、中
間成形品(M)の圧縮成形を行なうと、コア型(31)
と中間成形品(M)との間に存する空気の逃げ場がなく
、圧縮成形が阻害されて、最終成形品(F)の表面に細
かい凹凸が生じたり、口縁部(「)にしわが生じるおそ
れがある、しかし、上記の実施例においては、圧縮成形
に先立って、コア型(31)と中間成形品(M)との間
に存する空気を型外に排気するので、最終成形品として
のカップの表面の凹凸や、口縁部(「)付近のシワ発生
を確実に防止した状態で圧縮成形を行なうことができる
なお、上記実施例においては、排気口(31b)から真
空吸引を行なうことにより、コア型(31)と中間成形
品(M)との間に存する突気を型外に強制排気している
が、上記真空吸引を行なわなくても、型締めにより、コ
ア型(31)と中間成形品(M)との間に存する空気を
、排気口(31b)を通しである程度自然排気すること
もできる。
前記したいずれの実施例においても、最終成形型(3)
による中間成形品(M)の圧縮成形に際して、中間成形
型]2)から移送された中間成形品(M)を冷却しつつ
圧縮成形する場合を示したが、圧縮成形前に中間成形品
(M)を再加熱する工程を付加することもある。
第16図は、このような成形方法の実施に使用される最
終成形型(3)を示す拡大断面図である。この最終成形
型(3)においては、圧縮成形前に中間成形品(M)を
加熱し圧縮成形終了後に冷却させる加熱冷却手段(36
)が設けられている。この加熱冷却手段(36)は、キ
ャビティ型(30)の内部において、その成形部近傍に
沿って設けられた第1の空間(38a)と、コア型(3
1)の内部において、その成形部近傍に沿って設けられ
た第2の空間(36b)と、上記各空間(38a) (
3eb)に、圧力室(1)の外部から、配管(38c)
を通して蒸気と冷却水とを選択的に供給する蒸気・冷却
水供給手段(図示せず)等により構成されている。
上記の構成の最終成形型(3)を使用すると、中間成形
品(M)を最終成形型(3)に移送した後、圧縮成形前
において、キャビティ型(30)の第1の空間(3Ba
)およびコア型(31)の第2の空間(38b)に、蒸
気を供給することにより、キャビティ型(30)および
コア型(31)を加熱して、型窩(5)に装填された中
間成形品(M)を間接的に加熱し、その表面を軟化溶融
させることができる。この結果、表面に光沢を存する最
終成形品(P)を製造することができる。そして、圧縮
成形終了後において、上記第1の空間(38a)および
第2の空間(38b)に、冷却水を供給し、キャビティ
型(30)およびコア型(31)を冷却することにより
、圧縮成形終了品を間接的に冷却することができる。以
後の工程については、前期した実施例と同様にして実施
される。
上記加熱冷却手段(36)を構成した最終成形型(3]
による圧縮成形においては、例えばポリスチレン樹脂の
場合であれば、キャビティ型(30)は、70″〜11
0℃に、コア型(31)も70°−110℃にそれぞれ
加熱される。なお、図面符号中(36d)は、上記およ
び冷却水を排出するためのドレン口であり、(38)は
、離型用のエアーの導入口である。
なお、上記した最終成形型(3)のコア型(31)には
、第14図に示すコア型(31)と同様に、コア型(3
1〉と中間成形品(M)との間に存する空気を型外に排
気するための排気口(31b)が形成されており、最終
成形品としてのカップの表面の凹凸や、口縁部(r)付
近のシワ発生を確実に防止した状態で圧縮成形を行なう
ことができるようになっている。
上記実施例において使用される各型の材質については、
中間成形型(′2Jのキャビティ型(20)およびコア
型(21)の場合には、常時加熱されているため、ある
程度の強度、耐熱性を有していれば良く、例えば、アル
ミニウム、鉄、ステンレス、真ちゅう等を採用すること
ができる。他方、最終成形型(3)のキャビティ型(3
0)およびコア型(31)については、加熱と冷却が交
互に行なわれるので、加工サイクルを早めることを目的
として、熱伝導性がよく熱容量の小さいもの、例えば薄
肉ステンレス、銅合金等にて形成される。
発泡成形品の原料となる発泡性熱可塑性樹脂粒子として
は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、そ
の他の各種熱可塑性樹脂の、単独または共重合体、ある
いは混合樹脂に、適宜発泡剤を加えたものが使用される
。この発泡性熱可塑性樹脂粒子は、通常、予備発泡させ
たれたものが用いられる。
上記した成形方法において、圧力室(1)の内部圧力は
、中間成形品(M)が発泡して膨張しない程度の圧力が
必要である。具体的には、使用する発泡性熱可塑性樹脂
粒子の材質、中間成形型(2)における成形条件等によ
って異なるが、前記した0、8〜5.0に’l−4ゲー
ジ圧の範囲で実施する。
なお、中間成形品(M)と最終成形品(P)との、肉厚
の差、つまり最終成形型(3)による圧縮成形量は、製
造する発泡成形品の用途、製品の必要最小肉厚、成形品
形状等によって適宜設定される。ただし、中間成形品(
M)の肉厚は、樹脂粒子の充填、および加熱成形が可能
な範囲でなければならず、この範囲としては通常は1m
m以上である。したがって、最終成形品(F)の肉厚は
、最終成形型(3)による圧縮成形量によって決定され
る。
また、上記圧縮成形量は、成形品の全体にわたっで同一
量とする必要はなく、必要な強度あるいは成形形状等を
考慮して、部分的に異なる圧縮成形量に設定することが
できる。例えば、カップを成形する場合、底部(b)お
よび口縁部(r)の圧縮成形量、即ち肉厚減少量を、側
壁部(ν)よりも大きくすれば、最終成形品(F)とし
ては、底部(b)および口縁部(r)の強度が、肉厚の
割に大きくなる。
さらに、圧縮成形量は、最終成形品(F)の密度に影響
し、圧縮成形量が大きい程、密度が高くなる。したがっ
て、上記したように、1個の発泡成形品について、部分
的に圧縮成形量を違えることによって、部分的に密度を
変えることも可能である。
次に、図示した成形装置については、中間成形型(2)
の充填器(22)を、キャビティ型(20)の上部に取
付けるとともに、キャビティ型(20)全体を、案内筒
部(18)の内部に摺動自在に取付け、充填器(22)
および充填器(22)に接続した原料供給パイプ(60
)等が、常に圧力室(1)の外側に存在するように構成
されているので、充填器(22)や原料供給パイプ(6
0)の保守点検の容易化を図ることができる。
しかも、圧力室(1)内の熱による悪影響も排除するこ
とができる。即ち、充填器(22)や原料供給パイプ(
60)等が圧力室(1)内にあると、圧力室(1)の加
熱によって、原料充填器(22)や原料供給パイプ(6
0)等も加熱されてしまうので、中間成形型(2)の型
窩(4)に原料粒子を充填した後、原料充填器(22)
や原料供給パイプ(60)に残留した原料粒子の一部が
加熱されて発泡し、原料充填器(22)や原料供給パイ
プ(60)の内部に融着して詰りを生じ、その後の原料
充填がスムーズに出来なくなったり、成形不良を起す場
合があるが、原料充填器(22)や原料供給パイプ(6
0)を圧力室(1)の外部に配置することによって、上
記不都合を回避することができる。
中間成形型(2および最終成形型13)の移動手段とし
ては、図示した各シリンダー(23) (25) (3
2) (33)のほか、油圧、空圧あるいは電磁式のシ
リンダー、サーボモーター、ラックピニオン、リンク等
の各種移動手段が、自由に採用可能である。また、中間
成形型(2と最終成形型(3)の配置は、画成形型間で
の中間成形品(M)の移送かスムーズに行えれば、図示
した配置以外にも、変更可能である。
さらに、図示した成形装置は、圧力室(1)内に、中間
成形型(2および最終成形型(3)を、それぞれ1セツ
トずつ設けているものであるが、複数組の中間成形型]
2)および最終成形型(3)を並設することもできる。
そして、この場合には同時に複数の発泡樹脂製カップを
製造することができるので、大量生産に好適となる。
なお、この発明の成形装置で製造する発泡樹脂製カップ
としては、図示した飲料用の細長いテーパー円筒状カッ
プが、この発明の効果を最も有効に発揮できるものであ
るが、図示した形状以外にも、各種飲料用あるいは即席
食品用のカップに適用可能である。
この発明は、上記の実施例に限定されるものでなく、例
えば、圧力室(1)の内部の雰囲気をヒータ等にて加熱
して、中間成形品が冷却するのを抑制すること、中間成
形型(2)のコア型(21)と最終成形型(3)のコア
型(31)とをそれぞれ同一寸法のもので構成し、最終
成形型(3)のキャビティ型(30)を中間成形型(2
)のキャビティ型(20)よりも−回り小さい寸法に形
成することにより、最終成形型(3)の型窩(Sの空間
幅を、中間成形型(2)の型窩(4)の空間幅よりも狭
くすること等、その要旨を変更しない範囲で種々の変更
を施すことができる。
く具体例1〉 次に、この発明の成形方法の具体例について以下に説明
する。
発泡倍率13倍(かさ密度0.077g 4 )の予備
発泡粒子(エスレンビーズHK−積水化成品工業株式会
社製)を使用して、発泡成形を行った。
成形装置としては、前記第1図〜第12図に示す実施例
で説明した構造のものを使用し、圧縮成形前におけるコ
ア型(31)と中間成形品(M)との間に存する空気の
排気は行なうことなく、かつ最終成形型(3)を加熱す
ることなく、第13図に示した飲料用のテーパー円筒状
カップを成形した。
中間成形型(2)の型窩(4)としては、カップの底部
(b)に相当する部分の厚みが31、側壁部(W)に相
当する部分の厚みが、2fllI110縁部(r)に相
当する部分の厚みが3o+mi:それぞれ形成されたも
のを使用した。また、最終成形型(3)の型窩【5)と
しては、カップの底部(b)に相当する部分の厚みが1
1111%側壁部(w)に相当する部分の厚みが0.5
+am、ロ縁部(r)に相当する部分の厚みが21にそ
れぞれ形成されたものを使用した。
上記のような成形型を備えた成形装置で、加圧室(1)
の内部を、1.4kg4ゲージ圧に加圧した状態でカッ
プの成形を行った。
こうして製造されたカップを、従来の通常のビーズ成形
によって製造されたカップと比較した。
例えば、従来のビーズ成形によって製造されたカップは
、肉厚が2fllI11の場合には、スタック高さが2
011IIgであったが、この発明によって製造された
カップの場合、肉厚0.5auaでスタック高さを5m
mにできた。そのため、カップの輸送コストを1/4に
削減できた。また、カップ自体の仕上りはピンホールが
全くなく、使用時の液漏れも生じず、表面も平滑で美麗
なものとなり、この発明による効果が顕著であることが
実証できた。
く具体例2〉 具体例1と同様な成形装置であって、中間成形型(2)
の型窩(4)として、カップの底部(b)に相当する部
分の厚みが4mm、側壁部(V)に相当する部分の厚み
が3■、口縁部(「)に相当する部分の厚みが5■に形
成され、最終成形型(3)の型窩(5)として、カップ
の底部(b)に相当する部分の厚みが1 fflffl
%側壁部(W)に相当する部分の厚みが0.5mm5口
縁部(r)に相当する部分の厚みが2mmに形成された
ものを使用してカップの成形を行なった。
ただし、加圧室(1)の内部を、2.5 kgηゲージ
圧に加圧し、他の成形条件については、具体例1と同様
とした。
こうして製造されたカップについても、具体例1と同様
、ピンホールが全くなく、使用時の液漏れも生じず、表
面も平滑で美麗なもであった。
く具体例3〉 最終成形型として第14図に示すものと同様なものを使
用し、圧縮成形前において中間成形品(M)とコア型(
31)との間に存する空気を真空吸引により強制的に排
気するとともに、上記最終成形型に加熱冷却手段を構成
した上で、最終成形型の好ましい設定温度を確認すべく
温度条件を変えて実施し、カップ表面の状態を確認した
ところ、下表のような結果となった。ただし他の成形条
件については、前期具体例1と同一である。
表 また、上記具体例により、圧縮成形前に中間成形品(M
)とコア型(31)との間に存する空気を強制的に排気
することにより、カップの表面の凹凸や、口縁部(r)
付近のシワ発生を確実に防止できることが確認された。
〈発明の効果〉 以上のごとく構成された、この発明の発泡樹脂製カップ
の成形方法によれば、中間成形品の加熱成形工程、中間
成形品の最終成形型への移送工程、および最終成形型に
よる圧縮成形工程を順次経過することによって、従来困
難とされていた、肉厚1mm以下の薄い発泡成形品を、
いわゆるビーズ成形によって、容易かつ能率的に製造で
きることになる。
即ち、中間成形型による発泡成形工程においては、最終
成形品よりも厚みの厚い中間成形品を成形するので、厚
み方向に少なくとも2個の原料粒子を並べた状態で、原
料充填を行なうことができ、このため、ピンホールや隙
間の発生の無い中間成形品を容易に得ることができる。
そして、成形品の完成形状に近い中間成形品を加熱状態
に維持して最終成形型へ移送するので、最終成形型にお
いて上記中間成形品の加熱を行なっても、短時間の加熱
で済むことから、エネルギーロスが生じ難いとともに、
成形サイクルの短縮化にも役立つことになる。
したがって、この発明によれば、シート成形による発泡
成形品に比べても遜色のない、薄手の発泡成形品を簡単
かつ迅速に製造することができるとともに、ビーズ成形
による長所は、そのまま従来と同様に、良好に保有して
いる。即ち、製造コストの安さ、成形能率の高さ、成形
形状の精密さ等、シート成形に比べて優れたビーズ成形
の特長は、この発明においても、充分に発揮することが
可能である。特に、シート成形では困難であった、深物
成形品が容易に成形できるので、細長い飲料用カップ等
の製造には、極めて好適なものとなる。
特に、発泡樹脂製カップとして、飲料用のカップを成形
する場合には、薄手であることによって、スタック時の
高が低く、輸送保管時の収納効率が極めて良くなる。
しかも、中間成形品を圧縮成形して、最終成形品を成形
しているので、発泡成形品の強度が向上し、表面の平滑
性や印刷性も一層良好になる。また、中間成形品の全体
をバランスよく圧縮成形することができるので、肉厚の
精度を維持し易くなる。
したがって、ビーズ成形によって、肉厚の薄い成形品を
、エネルギーロスをできるだけ少なくした状態で、短時
間に、しかも精度良く製造することができるという特有
の効果を奏する。
特に、最終成形型による圧縮成形に先立って、中間成形
品とコア型との間に存する空気を除去する場合には、カ
ップの表面の凹凸や、口縁部付近のシワ発生を確実に防
止できるという特荷の効果を奏する。
一方、第2の発明の発泡樹脂製カップの成形装置につい
ては、中間成形品および最終成形品を能率良く成形する
ことができ、上記第1の発明の実施に好適に使用される
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は成形装置全体の一部切欠正面図、第2図は一部
切欠側面図、 第3図は中間成形型のキャビティ型部分の概略断面図、 第4図は中間成形型の拡大断面図、 第5図は最終成形型の拡大断面図、 第6図〜第12図は順次成形工程を示す概略図、第13
図は成形品の断面図。 第14図および第15図は最終成形型の他の実施例を示
す拡大断面図。 第16図は最終成形型のさらに他の実施例を示す拡大断
面図。 ]1]・・・圧力室      (2・・・中間成形型
(3)・・・最終成形型    (4)・・・中間成形
型の型窩(5)・・・最終成形型の型窩 (16)・・・開口部     (18)・・・案内筒
部(20)・・・中間成形型のキャビティ型(21)・
・・中間成形型のコア型 (22)・・・原料充填器 (25)・・・コア型移動手段としてのシリンダー(3
0)・・・最終成形型のキャビティ型(31)・・・最
終成形型のコア型 (31b)・・・排気手段としての排気口(36)・・
・加熱冷却手段  (M)・・・中間成形品(F)・・
・最終成形品 特許出願人  積水化成品工業株式会社第1図 第2図   第3ス 第4図 21  26g 図 第7図 第15図 第16図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、加圧状態に保たれた圧力室内に中間成形型と最終成
    形型とを配置し、発泡性熱可塑性樹脂粒子を、中間成形
    型の型窩内で加熱して発泡させると同時に互いに融着さ
    せて中間成形品を得た後、中間成形品を最終成形型へ移
    送し、最終成形型にて所定の仕上げ処理を行なって最終
    成形品を得る発泡成形方法において、上記中間成形型に
    より、最終成形品よりも肉厚の厚い中間成形品を成形す
    るとともに、この中間成形品を最終成形型へ移送し、最
    終成形型にて中間成形品の肉厚を減じる圧縮成形を行な
    って、薄肉の最終成形品を得ることを特徴とする発泡樹
    脂製カップの成形方法。 2、最終成形型による圧縮成形の直前に、最終成形型と
    中間成形品との間に存する空気を、型外へ排気する上記
    特許請求の範囲第1項記載の発泡樹脂製カップの成形方
    法。 3、最終成形型と中間成形品との間に存する空気の型外
    への排気を真空吸引にて行なう上記特許請求の範囲第2
    項記載の発泡樹脂製カップの成形方法。 4、最終成形型による中間成形品の圧縮成形とともに、
    中間成形品を冷却させて最終成形品を得る上記特許請求
    の範囲第1項記載の発泡樹脂製カップの成形方法。 5、最終成形型による中間成形品の圧縮成形工程におい
    て、中間成形品を再加熱して圧縮成形を行なった後、圧
    縮終了品を冷却して最終成形品を得る上記特許請求の範
    囲第1項記載の発泡樹脂製カップの成形方法。 6、加圧状態に保たれた圧力室内に、型窩内に充填した
    発泡性熱可塑性樹脂粒子を加熱して発泡させると同時に
    互いに融着させて中間成形品を得る中間成形型、および
    中間成形品に所定の仕上げ処理を施す最終成形型を設け
    ている発泡成形装置において、中間成形型の型窩の空間
    幅が、最終成形型の型窩の空間幅よりも大きく設定され
    ているとともに、中間成形型のコア型を、中間成形品と
    ともに最終成形型のキャビティ型に対向する位置まで移
    動させるコア型移動手段が設けられていることを特徴と
    する発泡樹脂製カップの成形装置。 7、最終成形型に、最終成形型と中間成形品との間に存
    する空気を型外へ排気する排気手段が設けられている上
    記記特許請求の範囲第6項記載の発泡樹脂製カップの成
    形装置。 8、中間成形型のキャビティ型を、その成形面を圧力室
    の内部側に向けた状態で、圧力室の壁面を貫通させた案
    内筒部の内部に対して摺動自在に設け、中間成形型の型
    窩内に発泡性熱可塑性樹脂粒子を充填する原料充填器を
    、圧力室の外部に通じる、キャビティ型の背後に取付け
    ている上記特許請求の範囲第6項記載の発泡樹脂製カッ
    プの成形装置。 9、最終成形型のコア型が、圧力室に形成された開口部
    を通して、圧力室の外部へ移動可能に設けられていると
    ともに、上記開口部が、最終成形型のキャビティ型とコ
    ア型のそれぞれにて閉塞可能である上記特許請求の範囲
    第6項記載の発泡樹脂製カップの成形装置。 10、最終成形型に、該成形型を加熱した後冷却させる
    加熱冷却手段が構成されている上記特許請求の範囲第6
    項記載の発泡樹脂製カップの成形装置。
JP61234909A 1985-10-03 1986-10-02 発泡樹脂製カツプの成形方法および成形装置 Pending JPS63153119A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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