JPS63147516A - 圧力スイング吸着方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は混合ガスから特定成分ガスを分離して回収する
圧力スイング吸着装置（以下単にＰＳＡ装置という）及
び圧力スイング吸着方法（ＰＳＡ法という）に関し、詳
細には回収率低下を伴なわずに回収ガス純度を極めて高
レベルのものにすることのできるＰＳＡ装置及び方法に
関するものである。以下においてはその代表例としてＮ
２及びｏ２混合ガスからＮ２ガスを高純度（例えば９９
．９９９％以上）で回収するＰＳＡ装誼及び方法につい
て説明するが、本発明の適用対象はこれによって限定解
釈されてはならない。

［従来の技術］ 空気を原料ガスとしてＰＳＡ装買に導入しＮ２ガスを濃
縮回収する方法を大別すると、０２ガスを吸着剤に吸着
させて除去する方法と、Ｎ２ガスを吸着剤に選択的に吸
着させしかる後脱看回収する方法の２つに分類される。

このうち後者はぜオライド系の吸着剤を使用し、Ｎ２ガ
ス吸着後の吸着塔を真空ポンプ等によって減圧すること
により高純度Ｎ２ガスを脱着回収する方法であり、以下
においてはこの方法及びこれに利用されるＰＳＡ装置に
ついて説明する。

第２図は３塔式のＰＳＡ装置を示す概略説明図であって
、前処理装置（図示せず）に接続される原料ガス（加圧
空気）供給管１には自動開閉弁（以下単に弁という）Ｖ
＋〜Ｖ、を介して吸着塔３ａ、３ｂ、３ｃが夫々接続さ
れ、各塔の底部には弁Ｖ４〜Ｖ６を会して排ガス廃棄管
４が連結される。また排ガス廃棄管４の途中（弁ｖ４〜
ｖ６介設点より上流側）からは脱着用管５ａ、５ｂ。

５Ｃが分岐され、夫々弁Ｖ、〜ｖ９を介してそれより下
流側で合流され、合流された脱着用管５には真空ポンプ
６が設けられて製品ガスホルダ９に連結される。製品ガ
スホルダ９には製品ガス回収管２が設けられると共に、
製品ガスの一部を洗浄用として抜き出す洗浄用管８が配
設され、該洗浄用管８は分岐された後弁Ｖ１３〜ＶＩ５
を介して吸着塔３ａ、３ｂ、３ｃの各頂部に連結される
。尚各吸着塔３ａ、３ｂ、３ｃを直列結合する連結管１
０ａ、１０ｂ、１０ｃが弁ＶＩＯＮＶ＋２を介して夫々
設けられる。

次に上記ＰＳＡ装置による高純度Ｎ２ガスの回収方法を
説明する。原料ガス供給管１から供給される加圧空気は
吸着塔３ａ〜３ｃのいずれかに導入され、吸着剤にＮ２
を選択的に吸着させ、該吸着剤に吸着されなかったガス
は排カス廃棄管４より糸外へ排出する。こうして吸着剤
の破過寸前まで吸着を行なって吸着工程を完了した吸着
塔では該吸着塔内の死空間に不純成分が閉じ込められて
いるので、製品ガスホルダ９内の高純度カスを洗浄ガス
として洗浄用管８経出で導入し、不純成分をパージして
吸着塔内のＮ２？ＩＡ度を高めておく。

尚洗浄排ガス中には前記不純成分の他高濃度のＮ２が含
まれており、そのまま廃棄するとＮ２回収率を低下させ
ることになる。そこて連結管１０ａ〜１０ｃを利用して
他の吸着塔へ導入し、Ｎ２ガスを再吸着させる様にして
いる。こうして洗浄の終了した吸着塔は真空ポンプ６を
介して製品ガスホルダ９と連通し、真空ポンプ６の減圧
作用によってＮ２を脱着して回収する。

［発明が解決しようとする問題点］ 例えば吸着塔３ａ内の吸着剤に吸着されていたＮ２を脱
着させたい場合には、吸着塔３ａに連通ずる弁のうちＶ
＋　、ＶＩ３．Ｖ１２．Ｖ４及びＶＩＯを閉鎖してＶ７
のみを解放し、真空ポンプ６の減圧引込み作用によって
Ｎ２ガスを製品ホルダ９内へ回収貯留する。

ところが該吸着塔３ａには色々の配管が連通されており
、これら配管内にはＮ２純度の低いガスが云留しており
、単に真空ポンプ６を減圧させたたけではこの残留ガス
も製品ガスホルダ９内へ回収されてしまう。また前記吸
着塔３ａ内の吸着剤にはＮ　２の他に若干ながら０２も
残存吸着されておつ、脱着回収されてくるＮ２ガス濃度
は９９．９９９％までとするのが限度であり、回収ガス
中に混入する酸素４度を１０ｐｐｍ　　（Ｎ２　濃度は
９９．９９９％）より少なくするためには、前期した洗
浄工程において多量の製品Ｎ　２ガスを使用して吸着剤
に共吸着されている０２や配管中の残留成分なＮ２に習
換する等して排除しなければならす、Ｎ２の回収率を犠
牲にしなければならないという問題があった。

そこで本発明者らは高純度（ｇｇ、９９９％以上）の）
１２製品ガスを回収できる技術を確立すべく種々研究を
積み重ねた結果、本発明のＰＳＡ装置及びＰＳＡ方法を
完成させるに至った。

［問題点を解決前る為の手段コ 上記目的を達成し得た本発明方法は、全脱着工程のうち
少なくとも初期時間帯の脱着ガスは他の吸着塔の洗浄用
とし、その後脱着工程終期に至るまでの全ガスまたは終
期時間帯を除く中間期の脱着ガスのみを製品ガスとして
回収する点を要旨とし、また本発明装置は吸着塔に接続
された脱着カス配管を分岐させ、夫々に高純度ガスホル
タ及び低純度ガスホルダを接続してなる供を要旨とする
ものである。

［作用］ 第３図はある吸着塔の脱着工程における不純０２４度の
経時変化を概念的に示すグラフであり、第４図は同じく
脱着工程における流量変化を概念的に示すグラフである
。これらのグラフから明らかなように、脱着されるガス
流量は時間の経過と共に急速に低減し、一方不純０２４
度は脱着初期と終期で高いことが分かった。特に脱着初
期における脱着ガスはＮ２純度が低く且つガス量も多い
ので、この時期の回収ガスが全回収ガスのＮ２純度に重
大な悪影響を与えることが予想される。そこで少なくと
もこの脱着初期時間帯の脱着カスを別の容器に回収すれ
ば、脱着工程中期又は中期及び終期に回収されるガスは
高純度を維持できる。尚終期の回収ガスもＮ２純度が低
くなっているが回収量自体が少ないので、これを回収ガ
ス中に混入させても全回収ガスのＮ２純度に対してそれ
ほど重大な影響を与えることはない。但し終期ガスを回
収ガス中に加えるか否かは回収目標純度に応じて定めれ
ば良いことである。この様に脱着工程時の脱着ガスを高
純度ガスと低純度ガスに分けて取り出すことにより、従
前よりも高純度のガスが得られることとなったのである
。また上記の様にして分けられた低純度ガスについては
、吸着塔の洗浄用ガスとして利用できるので、高純度ガ
スの回収率を低下させることがなく、総体的に見た特定
成分の回収率は従前の技術に比較して低下することはな
い。

また該方法に使用するＰＳＡ装置としては脱着ガスを低
純度ガス及び高純度ガスに分けて回収できる様に、脱着
用ガス配管を分岐して低純度ガスホルダ及び高純度ガス
ホルダを接続すれば良い。

さらに低純度ガスを洗浄用ガスとして利用するために、
少なくとも該低純度ホルダと洗浄用管を連結しておくこ
とが推奨される。

［実施例コ 第１図は本発明ＰＳＡ装置の実施例を示す概略説明図で
あるが、この他該実施例に適宜設計変更を加えたもので
あっても構わない。

第２図に示したＰＳＡ装置と相違する点は、真空ポンプ
６を設けた脱着用管５に高純度ガスホルダ９ａと低純度
ガスホルダ９ｂを並設した点にある。即ち脱着用管５に
弁Ｖ２＋を介して低純度ガスホルダ９ｂを設けると共に
弁ＶＩ８を介して高純度カスホルダ９ａを設け、ざらに
弁Ｖ１９を介してバイパス管１１を配設する。また高純
度ガスホルダ９ａ、低純度ガスホルダ９ｂ及びバイパス
管１１にはＶ１７．Ｖ２゜及びＶＩ６を介して洗浄用管
８を連結する。尚上記バイパス管１１は、第６図の様に
高純度ガスホルダ９ａと低純度ガスホルダ９ｂを並列的
に配設する場合には、設けなくても良い。

また真空ポンプ６を密閉容器１２中に配設すると共に、
該容器１２を連通管１３（破線で示す）経由で高純度ガ
スホルダ９ａ（時によっては低純度ガスホルダ９ｂでも
良い）に接続して容器１２内を高純度Ｎ２ガスで満たし
ておけば真空ポンプ６の作動によフて該ポンプの微少隙
間から外部の空気が脱着ガス中に混入するのを防止する
ことができる。・尚該密閉客器１２を高純度ガスホルダ
又は低純度ガスホルダとして兼用しても構わない。

上記２つのホルダの作動手順を以下に述べる。吸着塔の
脱着工程初期の一定時間内は弁Ｖ２１を開放し、真空ポ
ンプ６から送給されるカスを低純度ガスホルダ９ｂ内へ
導入する。また脱着終期時間イ（トにはバイパス管１１
又は低純度ガスホルダ９ｂを介して脱着ガスを洗浄用管
８に導入し、吸着塔の洗浄ガスとして利用しても良い。

即ち第５図は３塔式吸着塔における工程順序を示してお
り、脱着終期に取出されるガスは矢印Ａ、〜Ａ３に示さ
れる様に他の吸着塔へ洗浄ガスとして送給される。

一方脱着工程中間期には弁ｖｉａを開放し、真空ポンプ
６から送給される高純度Ｎ、ガスを高純１度ガスホルダ
９ａ内へ導入する。

上記実施例ではタイマーによる切換を行なったが脱着用
管５に濃度検出器を設けておき、該検出器の検出値によ
って０２濃度が低い値を検出した時に脱着ガスを高純度
ガスホルダ９ａににプ人する様に構成しても構わないし
、或は流量検出器を設けておき、第４図のグラフに沿っ
て変化する流量によって脱着ガスのルートを交換する方
法であっても良い。

実施例１ 第１図に示す構造のＰＳＡ装置を試作し前処理工程によ
って処理されたＮ２ガス（７９％）及び０２ガス（２１
％）の混合ガスからＮ２ガスを選択回収する実験を行な
った。吸着塔の形状は内径４５０ｍｍ　、高さ２００ｍ
ｍのものを使用し、吸着剤は合成ゼオライト５Ａ型を使
用した。

混合ガスは吸着圧力４．０にｇ／ｃｍ２Ｇとし、７０８
ｍ’／ｈの流量で吸着塔へ供給し、脱着圧力は０．１Ｋ
ｇ／ｃｍ２Ｇに設定し、吸着塔１塔の１工程サイクル時
間（吸着開始から次回の吸着開始までの時間）を３分と
した。

その結果高純度ガスホルダ及び低純度ガスホルダに回収
された全Ｎ２ガスの回収率は、３７．４％となり、しか
も高純度ガスホルダに回収されるＮ２ガスはこれとは別
に全回収Ｎ２ガスの４２％となり、そのＮ２ガス濃度は
９９．９９９３％を達成した。

尚このときの高純度ガスホルダへのＮ２回収は、１塔の
脱着工程全所要時間６０秒のうち中間期３５秒間とした
。

実施例２ 実施例１と同様のＰＳＡ装置を用い６０　Ｎｍ３／ｈで
原料空気を供給し、低純度ガス及び高純度ガスを合わせ
て４２　Ｎ＋ｎ３／ｈ回収した。全脱着工程６０秒のう
ち脱着工程初期の１０秒間及び脱着工程終期の２９秒間
は脱着回収ガスを低純度ガスホルダへ回収し、該回収ガ
スを洗浄工程の洗浄ガスとして利用した。この結果高純
度ガスホルダシこ回収されるＮ２ガスは純度９９．９９
９２％を達成しく従来法では９９．９９８％とするのが
限界であった）またこのときの回収量は２０　Ｎｍ’／
ｈであった。

上記高純度ガスホルダ内のＮ２ガス純度は深冷分離法に
よるＮ　２ガス濃縮回収に匹敵し、液体窒素の原料ガス
として十分適用されるものとなった。上記した例ではＮ
２ガスの回収について説明したが、その他Ｈ２ガスやＣ
ｏガスの回収においても適用されることは言うに及ばな
い。

［発明の効果］ 本発明によって製品ガスの回収率を低減させることなく
高純度のガスを回収できる様になった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に利用するＰＳＡ装置の実施例を示す概
略説明図、第２図は従来のＰＳＡ装置の例を示す概略説
明図、第３図は脱着工程における不純ｏ２／Ａ度変化を
経時的に示すグラフ、第４図は脱着工程における脱着ガ
ス流量変化を示すグラフ、第５図は３塔式吸着塔の工程
順序を示す説明図、第６図は本発明ＰＳＡ装置の他の実
施例を示す一部説明図である。 １・・・原料ガス供給管　２・・・製品ガス回収管３ａ
、３ｂ、３ｃ・・・吸着塔　　４・・・排ガス廃棄管５
・・・脱着用管　　　　６・・・真空ポンプ８・・・洗
浄用管　　　　９・・・製品ガスホルダ９ａ・・・高純
度ガスホルダ ９ｂ・・・低純度ガスホルダ １０ａ、１０ｂ、１０ｃ　・＝連結管 １１・・・バイパス管　　　１２・・・密閉容器■、〜
’／２３　　自動開閉弁 第５図 に擢Ｏ轄略　鼠 肥　堝　　　□

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）２以上の吸着塔を併設し、混合ガス中の特定成分
   をいずれかの吸着塔に吸着させ、次いで減圧脱着させる
   工程を包含する圧力スイング吸着方法において、全脱着
   工程のうち少なくとも初期時間帯の脱着ガスは他の吸着
   塔の洗浄用とし、その後脱着工程終期に至るまでの全ガ
   スまたは終期時間帯を除く中間期の脱着ガスのみを製品
   ガスとして回収することを特徴とする圧力スイング吸着
   方法。
2. （２）減圧脱着は真空ポンプを用いて行ない、該真空ポ
   ンプを特定成分純度の高いガス雰囲気中に保護する特許
   請求の範囲第１項に記載した圧力スイング吸着方法。
3. （３）吸着塔から脱着されたガスを回収する圧力スイン
   グ吸着装置において、吸着塔に接続された脱着ガス配管
   を分岐させ、夫々に高純度ガスホルダ及び低純度ガスホ
   ルダを接続してなることを特徴とする圧力スイング吸着
   装置。