JPS6314523B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6314523B2
JPS6314523B2 JP54106914A JP10691479A JPS6314523B2 JP S6314523 B2 JPS6314523 B2 JP S6314523B2 JP 54106914 A JP54106914 A JP 54106914A JP 10691479 A JP10691479 A JP 10691479A JP S6314523 B2 JPS6314523 B2 JP S6314523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
wave
plate
plates
antenna device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP54106914A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5631205A (en
Inventor
Takanari Terakawa
Noryuki Akaha
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Tokyo Keiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Keiki Co Ltd filed Critical Tokyo Keiki Co Ltd
Priority to JP10691479A priority Critical patent/JPS5631205A/ja
Publication of JPS5631205A publication Critical patent/JPS5631205A/ja
Publication of JPS6314523B2 publication Critical patent/JPS6314523B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q19/00Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic
    • H01Q19/06Combinations of primary active antenna elements and units with secondary devices, e.g. with quasi-optical devices, for giving the antenna a desired directional characteristic using refracting or diffracting devices, e.g. lens

Landscapes

  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Waveguide Aerials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、舶用レーダ等のアンテナとして利用
される際に、最も好適な構造を示す誘電体導波機
構を備えたスロツト・アレイ・アンテナ装置に関
する。
[従来の技術] この種のアンテナ装置はサイドローブを低減す
ることが要求される。このための一般的手段とし
て、ホーンを設けることが行なわれている。しか
し、このホーンは、できるかぎり多くの電磁波エ
ネルギを前方に向ける必要から、開口面が大きく
ならざるを得ない。そのため、アンテナ装置の重
量が増大すると共に、大きな風圧を受けることと
なり、これにより、アンテナを旋回させるための
装置をより大型のものとしなければならないとい
う問題があつた。
これに対し、大開口面のホーンを使用すること
なく、サイドローブの低減を行なうべく、種々の
試みがなされている。例えば、誘電体を利用した
スロツト・アレイ・アンテナ装置が提案されてい
る。
第1図にその一例である従来のスロツト・アレ
イ・アンテナ装置を示す。このアンテナ装置は、
例えば、米国特許第3234558号明細書に開示され
ている。
同図に示すアンテナ装置は、矩形導波管の狭面
に放射素子としてのスロツト加工を施した、所謂
シヤント・エツジ型スロツト導波管1を波源と
し、金属壁面板よりなり、断面コ字形状に形成し
たチヤネル部材2の垂直辺に、該スロツト導波管
1を装着し、かつ、該チヤネル部材2の開口部に
略U字形状の誘電体導波機構3を装着して構成さ
れる。
チヤネル部材2は、スロツト導波管1から放射
される電磁波を、反射して前方に向わせる働きを
する。また、誘電体導波機構3は、前方に向う電
磁波をさらに収束させることを期待して設けられ
ている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、上記従来のアンテナ装置は、誘電体
板の板厚が厚い場合を想定したもので、伝播モー
ドによる放射を用いている。そのため、誘電体導
波機構3の先端部を半円筒形状に形成して、進行
波の反射を防いで、放射効率を高める構造となつ
ている。このことは、U次形状の誘電体板内およ
び板間に電磁波の伝播モードが存在することを示
しており、この部分を経て相当量の電磁波エネル
ギが誘電体導波機構3の先端部まで運ばれ、ここ
から空中に放射されることを意味する。
また、この従来のアンテナ装置は、その構造か
ら推察すると、チヤネル部材開口部にインピーダ
ンスの不連続部分があり、ここからも電磁波が放
射されると考えられる。
従つて、こような構造のアンテナ装置は、誘電
体導波機構3の先端部および基端部の2点に波源
を持つアンテナと考えられる。このようなアンテ
ナが成り立つ原理は、次のようなものと考えられ
ている。
先ず、第1に、誘電体導波機構3の板厚tが厚
いとき、基端部から誘電体導波機構3の先端方向
に向つて、誘電体板内に入射した電磁波が、該板
内を進行する伝播モードを形成し、そのモードで
運ばれるエネルギが先端に達する。第2に、誘電
体導波機構3のU字形状の内部に放射された電磁
波が、誘電体板の表裏両面で反射されて板間に向
う際に、誘電体板の板厚tが厚いので、経路差が
大きくなり、電磁波が互いに打ち消し合わず、板
間を伝わる伝播モードを形成する。
しかしながら、上記した2点波源のアンテナ装
置は、両波源からの放射を重ね合わせたものが放
射パターンを形成するが、サイドローブの低減
は、理論上からも保証できず、また、実験的にも
実現できていない。
このことは、このような形態のアンテナ装置が
未だ実用化されたことがなく、上記米国特許の特
許権者すら製品化に成功していないことからも明
らかである。これは、この種の形態のアンテナ装
置の動作原理が十分に解明されていなかつたこと
によると考えられる。
このように、現在のところ、大開口面のホーン
を使用することなくサイドローブの低減を図つた
スロツト・アレイ・アンテナ装置は実用化されて
いない。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたも
ので、その目的は、誘電体導波機構を利用すると
共に、その基端側に開口面の小さい金属庇板を付
設して、サイドローブの低減を図ることができ、
しかも、開口面が小さくて耐風性能がよく、ま
た、小型軽量で、アンテナを旋回させるための装
置をも小型化できるスロツト・アレイ・アンテナ
装置を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、スロツト放射器を有するスロツト・
アレイ・アンテナ装置における上記問題点を解決
する手段として、 スロツト放射器を有するスロツト・アレイ・ア
ンテナ装置において、 金属壁面板よりなり、断面コ字形状に形成した
チヤネル部材の垂直辺にスロツト放射器を装着
し、 上記チヤネル部材の平行辺に沿つて、一対の誘
電体板を該部材の平行辺開口方向に突出させて設
け、 上記チヤネル部材の平行辺の開口縁に、上下に
開く一対の金属庇板を連結配置し、 かつ、上記誘電体板の板厚を、使用波長のほぼ
1/20以下に設定したことを特徴とする。
チヤネル部材は、一般的には、金属で形成され
るが、金属壁面板を構成できるならば、FRP(繊
維強化プラスチツクス)等の軽量な合成樹脂であ
つてもよい。例えば、これらの樹脂板の表面に金
属層を形成して、金属壁面板を構成すればよい。
金属庇板は、金属により形成できるが、上記の
ように、金属壁面を形成したFRPにより構成し
てもよい。また、その形態は、平面板に限らず、
曲面板としてもよい。
上記金属庇板は、波源から放射された電磁波の
内、誘電体板に小さな入射角で入射して該誘電体
板を透過した電磁波を反射できるよう、その長さ
を設定する。この長さは、例えば、誘電体板への
入射角が75゜以下となる電磁板を反射できるよう
に設定する。具体的には、使用電磁波の波長、一
対の誘電体板の間隔、金段庇板の開口角度等によ
り異なるが、一例を示せば、後述する実施例にお
いて示すように、使用波長の2.2倍程度である。
もつとも、上記設定は、形成すべき電磁波の放射
パターンと、アンテナの耐風性能との関係から、
長くまたは短くできることは勿論である。
また、本発明のスロツト・アレイ・アンテナ装
置には、スロツト導波管からなるスロツト放射器
の各放射素子部分毎に、垂直偏波抑圧素子である
金属ブロツク、板材等を装着してもよい。これら
の垂直偏波抑圧素子についても軽量化を図るた
め、上記したように、金属壁面を形成したFRP
等により構成することが好ましい。
さらに、本発明のスロツト・アレイ・アンテナ
装置は、誘電体板の突出部分を強化するため、該
誘電体板間に発泡材を充填することが好ましい。
この発泡材は、板間に限らず、誘電体板の外側に
も設けることができる。この部分に設ければ、誘
電体板と金属庇板とが連結され、アンテナ装置全
体として強度が向上して望ましい形態となる。
この場合に、外側の発泡材外面に、薄い誘電体
シートを被覆することもできる。この態様によれ
ば、強度の向上と共に、耐候性が向上する。
[作用] 上記構成において、チヤネル部材は、その垂直
辺に装着したスロツト放射器から放射される電磁
波を、金属壁面板により反射して、前方に伝播さ
せるよう作用する。
このチヤネル部材の平行辺に沿つて配置された
一対の誘電体板は、完全漏洩波アンテナとして作
動している。この漏洩波アンテナは、波源から放
射された電磁波が、誘電体板に入射して、入射面
とは反対の面を透過して誘電体外側の空中に放射
される際、誘電体板表面に新たな波源が多数形成
され、これらの波源からの放射の合成により放射
パターンが形成される。
このとき、誘電体板の板間に向つて入射する電
磁波は、誘電体表面での反射波と、板内に進入し
て空中との界面で反射された反射波とが打ち消し
合うので、見かけ上ほとんど存在しない。これ
は、誘電体板の板厚が、使用波長のほぼ1/20以下
に設定されて、極めて薄いため、両反射波の経路
差を無視できること、および、後者の反射波の位
相が反射時に反転していることによる。従つて、
本発明のアンテナでは、スロツト放射器から直進
する電磁波を除き、板間伝播モードはほとんど存
在しない。
このように、本発明は、漏洩波のみによつて作
動するようにしたアンテナであつて、誘電体板の
板厚を、伝播モードがほとんど存在しない厚さと
なる使用波長の1/20以下と規定している。本発明
は、このように板厚が薄いため、伝播モードを利
用するアンテナに比べ、軽量化が図れる。
以下、本発明における誘電体板の作用につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
第10図において、導波機構を構成する一対の
誘電体板22と23とは、それぞれ板厚tを持
ち、間隔dを隔てて平行に配置される。この2枚
の薄い誘電体板22と23との間に入射する電磁
波を球面波と仮定すると、それは位相中心に置か
れた点波源Iに置換えられる。この場合、点波源
Iは、間隔dの中心に位置するものとする。ま
た、この点波源Iは、第10図に示すように、電
界Eを紙面に垂直な方向に、磁界Hを誘電体板2
2と23に垂直な方向に放射しているものとす
る。
さて、波源Iから出た放射波11は、第10図
に示すように、比誘電率ε1を示す誘電体板22の
表面のA点に入射する。放射波11は、点Aで反
射する反射波11″と、誘電体板22の内部を通
り、点Bに向う屈折波とに分かれる。ここで、点
Aにおいて、放射波11の入射角をθ1、屈折波の
屈折角をθ2とする。
点Bに到達した上記屈折波は、再び屈折して空
間へ向う屈折波11′と、点Bで反射して点Cに
向う反射波とに分かれる。上記と同様にして、反
射波は、点Cにおいて、屈折して空間へ向う屈折
波11と、点Dに向う反射波とに分かれる。
さらに、点Dにおいて、この反射波は、屈折し
て空間に向う屈折波11′′′′と反射波とに分かれ
る。しかし、屈折波11′′′′は、屈折波11′に比
べ、もはやその振幅は小さく、殆ど無視できるほ
どとなる。
ところで、上述したθ1とθ2との関係について、
第10図を参照して説明する。
良く知られているように、入射角θ1と屈折角θ2
との関係は、スネルの法則 sinθ1/sinθ2=√1 によつて結ばれる。
従つて、屈折角θ2は、 で与えられる。そこで、入射角θ1を、 75゜≦θ1≦85゜ とし、ε1=5とすると、屈折角θ2は、 25.6゜≦θ2≦26.5゜ である。
このことは、誘電体板22への入射角θ1が90゜
に近いところで大きく変化しても、屈折角θ2は、
殆ど変化しないということを意味している。そし
て、板間距離dが誘電体板22の長さに比べて著
しく小さいときは、誘電体板22の板間内側表面
における長手方向の大部分で、この関係にあると
いえる。
因に、先の例で、第10図において、入射角θ1
が75゜の位置にある点Aは、波源Iの位置から誘
電体板22に下した垂線の足の位置から、約1.9d
のところにあり、該点Aは波源Iの極く近くにあ
るということができる。
第10図において、入射角θ1を上述の関係が満
たされる角度とし、点Bに下した法線と誘電体板
22の板間側の面との交点をEとすれば、 ∠ABE=∠CBE=θ2、= である。
次に、波源Iより出た放射波12が点Cに入射
すると、点Cで反射して板間空間に向う反射波1
2″と、点Cで屈折して点Dに向う屈折波とに分
かれる。
放射波11の点Cにおける屈折波11と放射
波12の点Cにおける反射波12″との位相差は、
放射波11が点Cに至る伝播経路++
と放射波12が点Cに至る伝播経路とによつ
て生ずる位相差Δφと、放射波12が疎なる媒質
(空気)から入射し、密なる媒質(誘電体板22)
との界面で反射する際に位相の反転によつて生ず
るπなる位相差との和、π+Δφである。
なお、放射波11の屈折波が点Bに入射する場
合のように、密なる媒質(誘電体板22)から入
射し、疎なる媒質(空気)との界面で反射する場
合には、入射波と反射波の間に、上記のようなπ
なる位相差は発生しない。
さて、上記位相差Δφは次式で与えられる。
上式で示されるr2およびr1は、距離および
であり、λ0は電磁波の自由空間波長である。この
場合、r2−r1=Δrは非常に小さいと見なせ、ま
た、板厚tは波長λ0の20分の1以下と非常に小さ
いので、位相差Δφは僅少となり、屈折波11
と反射波12″の位相差はπに近いとみなされ、
互いに打ち消し合うことになる。従つて、一端の
誘電体板22および23の間を伝播する電磁波の
存在は極く僅かといえる。
次に、点Dに向う放射波12の屈折波は、点D
において屈折して自由空間へ向う屈折波12′と
反射して誘電体板22内へ向う反射波に分かれ
る。この場合、入射角θ1が充分大きいときには、
ABととはほぼ平行とみなせる。
そこで、入射角θ1を90゜に近く充分大きい角度、
例えば、θ1=75゜とし、また、点Aから誘電体板
22の先端までの長さをLとして、該Lをn個の
店で等分割したとする。これにより、一つの分割
片の長さl1は、 l1=L/(n−1) である。
第10図からこのような関係にある各分割点上
において、放射波11と12とを考えると、それ
らの板外への屈折波11′,12′の位相差δは、
放射板11の入射角をθ1、放射波12の入射角を
(θ1+Δθ)として、次のように求める。
l1=d/2{tan(θ1+Δθ)} ≒d/2・d/dθ1tanθ1・Δθ=dΔθ/2cos2θ1 ∴Δθ=2l1cos2θ1/d δ=2π/λ0(r2−r1) =2π/λ0・d/2{1/cos(θ1+Δθ)−1/co
1} ≒πd/λ0cos2θ1・sinθ1・Δθ これに上記Δθを代入して、次式を得る。
δ=2π/λ0・l1sinθ1 上式において、sinθ1は、1より僅かに小さい
値で、θ1の増加に対し、非常にゆつくりと1に向
つて増大していく。それ故、Lの全長に対して、
1より僅かに小さい平均値mで置換えると、 δ=2πml1/λ0 と表わすことができる。
このことは、波源Iからの放射波のかなりの部
分が、近似的に誘電体板22上のn分割点B,D
……上に置かれた新しい波源に置換えられること
を示している。つまり、誘電体板22を隔てて配
された波源Iによる放射パターンは、ホイヘンス
の原理に基くl1なる間隔で置かれたn個の点波源
の合成放射パターンに近似される。そして、それ
らの新しい波源列の相隣る位相差は、2πml1/λ0で ある。
以上の現象を別の観点から考察すると、間隔l1
で置かれたn個の波源に位相速度vP=mcなる進
行波で点Bより給電し、各波源を励振した場合と
同じである。ここに、cは光速である。
従つて、この場合、m<1であるから、vPは光
速cより僅かに遅いことが分かる。即ち、波長に
比し充分薄い誘電体板22は、所謂遅波給電され
たエンドフアイヤ・アンテナとして動作すると言
うことができる。
このようなエンドフアイヤ・アンテナの合成指
向特性は、位相速度vPにより最大値の方向が決定
される。この場合、vPは光速より僅かに小さいか
ら、指向特性の最大値は、第10図における誘電
体板22については、その長手方向を0゜とする
と、上側にわずかの角度をもつて現れることにな
る。一方、これと一対をなす他の誘電体板23に
よる指向特性の最大値は、下側にわずかの角度を
もつて現れる。即ち、両誘電体板22,23によ
る指向特性は上下対称に現れるから、その合成指
向特性の最大値は0゜、即ち、両誘電体板22,2
3の板間長手方向に現れる。
さらに、上述したようなn個の点波源によつて
作られる所謂エンドフアイヤ・アレイについての
指向特性について述べる。
第11図において、アレイ軸から角度φの方向
にある無限遠点Qにおける電界強度を求めてみ
る。ここでは、簡単のため、各波源は同一振幅と
仮定する。実際には、この振幅は、波源からの距
離に反比例するが、振幅の変化は、指向特性の最
大値に殆ど影響を与えないから、この仮定が実際
から大きく外れた結果を派生する心配はない。
さて、アレイ上において、φ方向に対する相隣
る波源の位相差Δqは、 Δq=2πρ/λ0(√1sinθ2−cosφ) で与えられる。なお、ρは、波源の間隔であつ
て、L/(n−1)である。
板上の進行波の振幅をEとすると、各波源の振
幅は、仮定により、ΔE=E/nであり、Q点に
おける電界強度は、次式で与えられる。
この式は、√1sinθ2=1ならば、アレイ軸方
向に最大放射方向をもつエンドフアイヤ・アレ
イ・アンテナに対して与えられる式に一致する。
一般に、√1sinθ2は、1より僅かに小さい値
であるから、上式が呈する最大放射方向は、アレ
イ軸から僅かに+方向にずれる。
上式は、独立波源に対して与えられた式である
が、実際には、誘電体板22の面は連続であり、
第10図における放射波11,12の間に、無限
の放射波が存在し、それらの相隣る放射波による
波源は、全て同一位相差を持つている。このこと
は、上式でn→∞とすることを意味している。
ここで、αが0に近いときsinα≒αとなること
を考慮して、上式でn→∞とすると、次式を得
る。
そして、誘電体板22と23が存在し、その間
隔がdであるから、合成電界|E|TOTは次式で
与えられる。
上式により与えられる合成電界|E|TOTの最
大値は、φ=0であり、φ=0の方向に大きな主
ローブを持つ指向特性を示すことが分かる。
このように、一対の誘電体板22と23との間
に波源を置いた場合に、誘電体板22と23と
は、それらの長手方向に電磁波を導波する働きが
ある。
なお、本発明における一対の誘電体板は、以上
述べたように作用するが、波源から放射されたエ
ネルギの全てが導波されるのではない。誘電体板
に対して小さな入射角で入射する電磁波は、その
まま自由空間に進行してしまい、上記したような
エンドフアイヤアンテナの波源を構成しない。そ
の理由は、誘電体板の長手方向に沿う等分割点か
ら自由空間に放射される電磁波の位相差が一定と
ならないことにある。即ち、誘導体板の波源に近
い位置では、該誘電体板に対する電磁波の入射角
が小さくなり、入射角の変化に対する屈折角の変
化が無視できるほど小さいとはいえないため、相
隣る屈折波をほぼ平行とみなすことができないこ
とにより、位相差が等しくなる点が等間隔で並ば
ないためと考えられる。
このようなエンドフアイヤアンテナの波源を構
成しないで放射される電磁波は、メインローブの
形成に寄与せず、サイドローブを呈することとな
る。そこで、本発明では、このような電磁波を、
金属庇板により反射して、アンテナ前方に進行さ
せて、メインローブの形成に寄与させ、サイドロ
ーブの低減を図つている。
この場合、金属庇板の大きさは、上記したよう
に、例えば、誘電体板への入射角が75゜以下とな
る電磁波を反射できれば足りる。電磁波がこのよ
うな角度で入射する範囲は、既に述べたように、
一対の誘電体板の板間距離をdとすると、波源
(チヤネル材開口部)から水平方向に1.9dの位置
までである。従つて、金属庇板は、チヤネル材開
口部の近傍範囲のみで開口する程度に設ければよ
いので、その開口面積が小さくてすむ。即ち、本
発明のアンテナの場合、金属庇板は、開口角度に
よつても異なるが、開口部の垂直方向の長さを使
用波長の2〜3倍程度とすることができる。これ
に対して、誘電体導波機構を有しない従来のホー
ンアンテナの場合、同様のビーム幅の電磁波放射
パターンを形成するには、ホーン開口部の垂直方
向の長さが使用波長の4〜5倍程度必要となり、
開口面積が大きくならざるを得ない。
従つて、本発明のアンテナ装置は、ホーンに類
似する働きをも持つ金属庇板を備えてはいるが、
広い範囲にわたつて放射される電磁波を反射する
必要のある従来のホーンと比較して、この金属庇
板の開口面は極めて小さくなるため、形状が小さ
くなると共に、軽量化でき、かつ、耐風性能が大
幅に向上する。この結果、アンテナを旋回させる
装置も小型化できることとなる。
[実施例] 本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
<実施例の構成> 第2図および第3図に本発明導波機構の一実施
例の概要を示す。
第2図および第3図に示すように、本発明の実
施例のスロツト・アレイ・アンテナ装置は、矩形
導波管の狭面放射素子としてのスロツト加工を施
した、所謂シヤント・エツジ型スロツト導波管
1′を波源とし、金属板面板よりなり、断面コ字
形状に形成したチヤネル部材2′の垂直辺に、該
スロツト導波管1′を装着し、かつ、該チヤネル
部材2′の開口部に、その平行辺に沿つて、一対
の誘電体板3′,3′を該部材2′の平行辺開口方
向に突出させて設け、かつ、上記チヤネル部材
2′の平行辺の開口縁に、上下に開く一対の金属
庇板4を連結配置して構成される。
上記誘電体板3′は、該板3′の表面で反射され
て、また、該板3′を透過して反対側の界面で反
射されて各々板間に向う電磁波が互いに打ち消し
合う位相差となる板厚tに設定してある。本実施
例では、使用波長をλとして、t=0.05λに設定
してある。また、第4図に示すように、誘電体板
3′の長さLは、L=6λに設定してある。また、
一対をなす誘電体板3′,3′は、ほぼ平行に配置
されている。この平行度は、本発明の目的を考慮
すれば明らかなように、サイドローブを増大させ
ることにならない限り、緩やかでよいことは勿論
である。
上記チヤネル部材2′は、本実施例では、その
垂直辺部分に、さらにチヤネル部を形成して、こ
の部分にスロツト導波管1′を装着してある。こ
のチヤネル部材2′は、スロツト導波管1′から放
射された電磁波を前方に反射させるためのもので
あるから、金属にて形成する。もつとも、電磁波
を反射する金属壁面があればよいので、金属層を
メツキした合成樹脂等であつてもよい。なお、こ
のチヤネル部材2′の開口長Dは、本実施例の場
合、一対をなす誘電体板3′,3′の間隔dと、2
枚の誘電体板3′の板厚の2tとの和、d+2tとな
る。
金属庇板4は、例えば、金属平面板からなり、
上記チヤネル部材2′の開口縁に連結して設けら
れる。本実施例では、上記チヤネル部材2′と一
体的に形成してある。この金属庇板4は、チヤネ
ル部材と同様に、電磁波を反射する金属壁面があ
ればよいので、金属層をメツキした合成樹脂等で
あつてもよい。なお、この金属庇板4は、本実施
例では、22゜の角度をもち、長さは、2.2λに設定
してある。
<実施例の作用> 上記したように構成されるアンテナ装置のスロ
ツト導波管1′から電磁波が放射されると、この
電磁波、スロツト導波管1′の放射面から円筒波
状に伝播して行く。
これらの放射電磁波の一部は、即ち、水平面か
ら大きな角度をなして放射された電磁波は、第3
図および第8図に示すように、比較的小さな入射
角(高い角度)で誘電体板3′に入射するため、
殆ど反射されずに、誘電体板3′を透過する。こ
の種の電磁波は、誘電体板3′の基端側のみに存
在するので、誘電体板3′を透過すると、この部
分を覆う金属庇板4にて前方に反射される。
また、比較的大きな入射角(低い角度)で誘電
体板3′に向う電磁波は、第7図に示すように、
代表的な電磁波5,6を考えると、一部が屈折し
て誘電体板3′に入射し、残りが反射されて、板
間に向う反射波9,10となる。一方、誘電体板
3′に入射した電磁波は、一部が、これを透過す
る透過波7,8となる。残りは、第7図では図示
していないが、上記第10図に示すように、誘電
体板内に反射され、さらに、反対側の界面で、一
部が板間に放射される。
第7図において、11および12は、誘電体板
3′が存在しない場合の電磁波5および6がたど
る方向を示している。この経路は、誘電体板3′
が存在する場合と明らかに異なつている。この相
違は、電磁波5より6の方が大きい。即ち、誘電
体板3′に低角度で入射するものほど大きな差を
生ずることになる。
このように屈折による経路差は、誘電体板3′
の上面で観察される電磁波の位相に対し、ちよう
どエンドフアイヤー・アレイ・アンテナにおける
位相分布と類似した形となり、これが、ビームパ
ターン形成の要因と考えられる。
従つて、第4図における板間距離dが小さいほ
ど、電磁波5および6は低角度で誘電体板3′に
入射することになり、エンドフアイヤー特性が増
加し、サイドローブの低減をもたらすことにな
る。
勿論、この場合は、一対の誘電体板の存在によ
る電磁波の合成の結果で、一方のみの場合は、ビ
ームの最大値方向が誘電体板に平行な方向からず
れてくる。このことは、上述したEQを示す式か
らも明らかである。
上記のように構成された本実施例のアンテナ装
置の実測放射パターンを、第5図および第6図に
示す。なお、第5図は、本実施例のアンテナ装置
において、金属庇板を除去した第4図に示す形態
のものの放射パターンを示す。第6図は、金属庇
板を備えた完全な本実施例のアンテナ装置の放射
パターンを示す。
先ず、第5図において、誘電体板3′の板間距
離dを、d=1.16λ、d=1.47λ、d=0.69λ、d
=0.84λ、d=0.59λとしてときの実測放射パター
ンを示す。なお、この放射パターンは、第4図に
おける紙面と同一平面内での特性を示したもの
で、θ=0゜の方向は、第4図に示す誘電体板3′
の長さLをとつた方向、即ち、スロツト導波管
1′の管軸に直交し、誘電体板3′に平行な方向で
ある。
第5図によれば、第4図に示すようなアンテナ
装置にあつては、誘電体板3′の板間距離dを小
さくすることにより、一つの主ローブを形成させ
ることができる。もつとも、板間距離dを0.5λに
近付けた、d=0.59λの場合でも、サイドローブ
は、−5dBから−7dBであり、この値は、実用値
からほど遠いものといわざるを得ない。
この原因は、上記したように、波源に近い部
分。で誘電体板3′に入射する電磁波が、界面に
垂直な方法に対し小さな入射角で誘電体板3′に
入射して、該誘電体板3′を透過することにある。
そこで、本発明では、金属庇板により、この電磁
波を前方に反射して、サイドローブの低減を図つ
ている。
第6図の実測放射パターンによれば、サイドロ
ーブの低減の効果が明白に表れている。
<他の実施例> 上記実施例は、薄い誘電体板により構成される
ので、用途によつては、機械的強度が不十分な場
合がある。この対策として、比誘電率がほぼ1
で、空気と誘電率が近似する、発泡スチロール等
の発泡材を、誘電体板の間に充填することによ
り、構造内に中空部を無くし、固形化して、構造
強度を強化することができる。
また、上記実施例では、金属庇板を平面板とし
たが、曲面形状としてもよい。これにより、放射
パターンを種々の形状とすることができる。例え
ば、双曲面とすれば、サイドローブ低減に良好な
結果を与える。
さらに、上記実施例では、矩形導波管の狭面に
スロツトを形成したスロツト導波管を使用する例
を示したが、広い面にスロツトを形成したスロツ
ト導波管を使用することもでき、また、他の種類
の導波管によるスロツト放射器を使用してもよ
い。
次に、第9図に本発明の他の実施例を示す。
同図に示す実施例は、基本的な部分は、上記実
施例と同じであるが、さらに、一対の誘電体板
3′,3′間と、その外側に、誘電体からなる発泡
材13を充填し、かつ、発泡材13の外側に、薄
い誘電体シート14を被覆して構成したものであ
る。このような構成によれば、機構上の強度を向
上できると共に、耐候性も優れたアンテナ装置を
得ることができる。
なお、第9図に示す実施例では、垂直偏波抑圧
素子15が設けてある。この垂直偏波抑圧素子1
5は、例えば、金属壁面を有するブロツクまたは
板材にて構成される。即ち、この垂直偏波抑圧素
子15は、スロツト導波管1′の前端部において、
各放射素子部分毎に所定間隔で装着される。
[発明の効果] 以上説明したように本発明は、誘電体導波機構
を利用すると共に、その基端側に開口面の小さい
金属庇板を付設した構成により、サイドローブの
低減を図ることができ、しかも、開口面が小さく
て耐風性能がよく、また、小型軽量で、アンテナ
を旋回させるための装置をも小型化できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のスロツト・アレイ・アンテナ装
置の側面断面図、第2図は本発明のスロツト・ア
レイ・アンテナ装置の一実施例を示す斜視図、第
3図はその断面図、第4図は上記実施例のアンテ
ナ装置から金属庇板を除去した状態のアンテナ装
置を示す断面図、第5図および第6図は本実施例
のアンテナ装置の実測放射パターンを示す特性
図、第7図は本実施例の動作を示す説明図、第8
図は本実施例の寸法諸元を示す説明図、第9図は
本発明の他の実施例の構成を示す斜視図、第10
図および第11図は本発明における一対の誘電体
板の作用を説明するための説明図である。 1,1′……スロツト導波管、2,2′……チヤ
ネル部材、3……誘電体導波機構、3′……誘電
体板、4……金属庇板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スロツト放射器を有するスロツト・アレイ・
    アンテナ装置において、 金属壁面板よりなり、断面コ字形状に形成した
    チヤネル部材の垂直辺にスロツト放射器を装着
    し、 上記チヤネル部材の平行辺に沿つて、一対の誘
    電体板を該部材の平行辺開口方向に突出させて設
    け、 上記チヤネル部材の平行辺の開口縁に、上下に
    開く一対の金属庇板を連結配置し、 かつ、上記誘電体板の板厚を、使用波長のほぼ
    1/20以下に設定したことを特徴とするスロツト・
    アレイ・アンテナ装置。 2 上記誘電体板間に発泡材を充填した特許請求
    の範囲第1項記載のスロツト・アレイ・アンテナ
    装置。 3 上記誘電体板間に発泡材を充填すると共に、
    上記誘電体板の外側にも発泡材を配設し、かつ、
    該発泡材の外側に、薄い誘電体シートを被覆した
    特許請求の範囲第1項記載のスロツト・アレイ・
    アンテナ装置。
JP10691479A 1979-08-22 1979-08-22 Slot array antenna unit Granted JPS5631205A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10691479A JPS5631205A (en) 1979-08-22 1979-08-22 Slot array antenna unit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10691479A JPS5631205A (en) 1979-08-22 1979-08-22 Slot array antenna unit

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5631205A JPS5631205A (en) 1981-03-30
JPS6314523B2 true JPS6314523B2 (ja) 1988-03-31

Family

ID=14445688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10691479A Granted JPS5631205A (en) 1979-08-22 1979-08-22 Slot array antenna unit

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5631205A (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5843011U (ja) * 1981-09-18 1983-03-23 古野電気株式会社 スロツトアレイアンテナ
JPS60149222U (ja) * 1984-03-10 1985-10-03 株式会社トキメック スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS60171807A (ja) * 1984-02-16 1985-09-05 Tokyo Keiki Co Ltd スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS60216605A (ja) * 1984-03-10 1985-10-30 Tokyo Keiki Co Ltd スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS60136517U (ja) * 1984-02-21 1985-09-10 株式会社トキメック スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS60139322U (ja) * 1984-02-25 1985-09-14 株式会社トキメック スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS60261204A (ja) * 1984-06-08 1985-12-24 Tokyo Keiki Co Ltd スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS6164707U (ja) * 1984-10-02 1986-05-02
JPH0354421Y2 (ja) * 1985-02-15 1991-12-02
JPS61199911U (ja) * 1985-06-04 1986-12-15
JPH0682975B2 (ja) * 1986-01-24 1994-10-19 古野電気株式会社 スロツトアレイアンテナ装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3234558A (en) * 1962-09-26 1966-02-08 Selenia Ind Elettroniche Radar antenna consisting of a linear source with its directivity in a plane at rightangles to the line, obtained by a dielectric structure
JPS4929750A (ja) * 1972-07-17 1974-03-16

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3234558A (en) * 1962-09-26 1966-02-08 Selenia Ind Elettroniche Radar antenna consisting of a linear source with its directivity in a plane at rightangles to the line, obtained by a dielectric structure
JPS4929750A (ja) * 1972-07-17 1974-03-16

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5631205A (en) 1981-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5715054B2 (ja) アンテナ用途のための金属グリッドを備えた平面誘電体導波管
JPH08321710A (ja) 走査アンテナシステム
JPS6314523B2 (ja)
GB1568132A (en) Omnidirectional antenna
US3039097A (en) Frequency-sensitive rapid-scanning antenna
US4841308A (en) Slotted waveguide antenna assembly
US2730717A (en) Directional wave antenna for marine radar use
US2753543A (en) Transducers
US4829312A (en) Slotted waveguide antenna assembly
US4297710A (en) Parallel-plane antenna with rotation of polarization
US2591486A (en) Electromagnetic horn antenna
US2470016A (en) Antenna
KR100366070B1 (ko) 안테나
US4488157A (en) Slot array antenna assembly
TWI222239B (en) Beam steering apparatus for a traveling wave antenna and associated method
JPS60216605A (ja) スロツト・アレイ・アンテナ装置
JPS6329441B2 (ja)
US3781896A (en) Engulfed superdirective arrays
JP3038768B2 (ja) 薄形アンテナ
US3226722A (en) Probe fed pillbox antenna with pattern shaping pins at aperture
JPH0326660Y2 (ja)
Butterfield Dielectric sheet radiators
JPH0336089Y2 (ja)
JPS598408A (ja) 放射方向制御装置付き電磁ホ−ン
KR0134286B1 (ko) 위성수신용 안테나