JPS6314321Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電球口金形蛍光灯に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 非直線状蛍光灯、たとえばＵ字状蛍光灯や鞍状
蛍光灯と点灯装置とを一体化し、電球用の口金を
取付けた電球口金形蛍光灯はすでに知られてい
る。この電球口金形蛍光灯においては、口金の電
気的絶縁を得るために、第１図に示すように、樹
脂成形物からなる電球用の口金取付部１を用い、
これに複数個の孔２を設けておき、そして口金取
付部１の外側に口金３をねじ込んで取付け、孔２
の位置する口金３の部分にポンチなどで凹部４を
設け、孔２に凹部４を突入させることにより、口
金取付部１に口金３を固定していた。

ところが、このような電球口金形蛍光灯は、電
球に比べて、寸法、重量ともにはるかに大きいた
め、電球用ソケツトに取付けるにあたつて、これ
に口金をねじ込む際に口金がソケツトに強くねじ
込まれやすく、強くねじ込まれた場合、口金に変
形が生じて、口金をソケツトから取外すときに口
金がソケツトにくい込んでしまい、口金の取外し
が困難となつたり、口金が口金取付部から外れて
しまうという問題があつた。

考案の目的 本考案はソケツトから口金を取外すときなどに
口金取付部から口金が離脱することがなく、口金
取付部に口金を強固に取付けることのできる電球
口金形蛍光灯を提供するものである。

考案の構成 本考案の電球口金形蛍光灯は樹脂成形物からな
る電球用の口金取付部の外側に電球用の口金をね
じ込んで取付け、前記口金および口金取付部を貫
通するようにはと目を挿入し、前記口金およびは
と目を半田にて固定することにより、口金取付部
に対して口金の抗ねじり力を高めるようにしたも
のである。

実施例の説明 以下、本考案の一実施例について図面を用いて
説明する。

第２図に示すように、本考案実施例の電球口金
形蛍光灯は、内部に鞍状蛍光灯などの非直線状蛍
光灯、点灯管および安定器を収納した硝子などか
らなるグローブ５および金属などからなるカツプ
状部６と、このカツプ状部６に取付けられた樹脂
成形物からなる口金取付部７と、この口金取付部
７にねじ込まれて取付けられた電球用の口金３と
を主要部としている。

そして、上記口金取付部および口金は次のよう
な構造になつている。すなわち、第３図に示すよ
うに、口金取付部７は熱硬化性樹脂などで成形さ
れており、外周にねじ溝が形成されている。また
この口金取付部７には、複数の孔８が設けられて
いる。

一方、電球用の口金３は通常のものであつて、
アルミニウム、真ちゆうなどからなる口金シエル
９と、絶縁物１０と、接点１１とを有している。

そして、口金取付部７に口金３がねじ込まれて
取付けられ、複数個の孔８のうち、少なくとも１
個の孔に口金シエル９の外側からはと目１２が貫
通されている。

２本のリード線１３，１４のうち、リード線１
３は口金３外に導出され、その先端が半田１５な
どにより固定され、リード線１４は口金取付部７
に設けられた孔１６を通つて一旦外部に導出され
た後、はと目１２の孔にその先端部が通され、外
部から半田１７にて口金シエル９とはと目１２と
リード線１４とが固定されている。

なお、はと目が挿入されていない孔に対して
は、従来どおりポンチなどで口金シエル９に凹部
４を設け、この凹部４を孔８に突入させている。

第４図は、はと目挿入部分の拡大断面図であ
り、半田１７がはと目１２の外部のみならず、内
部にも侵入して、口金シエル９と口金取付部７と
が固定された状態を示している。

次に本考案の具体的な例について説明する。

非直線状蛍光灯、点灯装置を一体化するように
構成された電球口金形蛍光灯において、JIS
C7709に規定されている電球口金の中でE26／25
形口金を使用し、あらかじめ口金のねじに適合す
るように外周が成形された口金取付部に前記口金
をねじ込んで取付け、直径２mm、内径1.6mm、長
さ10mmで口元の直径３mmの真ちゆう製はと目を口
金および口金取付部を貫通するように挿入し、は
と目の孔にリード線を挿入し、半田にて口金シエ
ル、はと目およびリード線を固定した。前記口金
のはと目の挿入側と反対側は従来どおりのポンチ
打ち方法により深さ１mm、直径約２mmの凹部を形
成した。

かかる電球口金形蛍光灯について、口金にねじ
り力を加える口金ねじり試験を行なつたところ、
ねじ力が8.0〜9.0N・ｍでも口金は回転しなかつ
た。

これに対し、２個所のポンチ打ち構造の第１図
に示す口金部を有する電球口金形蛍光灯について
上記と同様の試験を行なつたところ、ねじり力が
3.5〜4.0Nｍになると、口金は回転してしまつた。

以上の対比からも明らかなように、本考案の電
球口金形蛍光灯は、従来のものに比して口金の抗
ねじり力が大きく、上記の例によれば、約2.3倍
以上の抗ねじり力を有していることがわかる。

なお、本考案において使用するはと目は特別の
ものである必要はなく、電気回路用に使用される
ものでよい。

また、口金取付部が熱硬化性樹脂からなる場合
には、あらかじめ成形時に孔を設けておく必要が
あるが、熱可塑性樹脂からなる場合には、その必
要はなく、口金取付部にはと目を挿入する時に同
時に孔を形成するようにしてもよい。

考案の効果 以上説明したように、本考案は口金取付部に口
金を強固に取付けることができるので、ソケツト
に口金が強くねじ込まれた場合にも、口金取付部
から口金が離脱してしまうおそれの全くない電球
口金形蛍光灯を提供することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電球口金形蛍光灯の部分断面
図、第２図は本考案の一実施例である電球口金形
蛍光灯の正面図、第３図は同じく口金部分の拡大
断面図、第４図は同じくはと目挿入部分の拡大断
面図である。 ３……口金、７……口金取付部、８……孔、１
３，１４……リード線、１７……半田。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂成形物からなる電球用の口金取付部の外側
   に電球用の口金をねじ込んで取付け、前記口金お
   よび前記口金取付部を貫通するようにはと目を挿
   入し、前記口金および前記はと目を半田にて固定
   したことを特徴とする電球口金形蛍光灯。