JPS6313960A - バツクラツシユ防止歯車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は油圧式バックラッシュ防止装置を有する歯車
装置に関する。

［従来の技術］ 歯車装置であるギアトレンの騒音低減装皿としてバック
ラッシュ防止装置がある。この種の装置として従来から
スプリング式及び油圧式のものが使用されている。スプ
リング式のバックラッシュ防止装置においては、負の駆
動力に対応できるだけの荷重を与えて噛合せる必要があ
り、スプリング荷重が大きくなるため、打音に対しては
効果がある反面、歯面の摺動に伴って生じるうなり音が
大きくなる。

一方油圧式パツクラッシュ防止装置では、小さな荷重を
与えて噛合せておいても、負の駆動力に対しては油圧で
強固に支えることができるのて、うなり音の発生を防止
できる。このような油圧式バックラッシュ防止装置に関
する公知例の一つとして、米国特許第４０７２０６４号
公報に記載されたものがる。この公知例は密封式油圧装
置を用いたものである。またこれとは別に開放式油圧装
置を用い、特別に設けた油圧回路を介して、別置きのオ
イルポンプによって作動オイルを供給する形式のものも
公知である。

［発明が解決しようとする問題点］ 上記油圧式バックラッシュ防止装置のうち、前者は作動
オイルを名封させておくことが実用１難しい。また後者
はオイルポンプ等の作動オイル供給装置や特別な油圧回
路等が必要であり、構造が複雑となる。しかもエンジン
の動弁系ギアトレンなどに使用する場合は、ギアトレン
を収容するスペースが限られた狭いものであるため、実
用上装着が困難である。

そこで本発明は開放式油圧装置でありながら、オイルポ
ンプを用いて作動オイルの圧送を不要とし、しかも構造
が簡単でかつ装置全体をコンパクトにてきる油圧式バッ
クラッシュ防止装量を宥する歯車装置の提供を目的とす
る。

［問題点を解決するための手段］ 本発明のバックラッシュ防止歯車装置は、以下の構成を
有する。すなわち、同一歯数の歯車を二枚合せにして共
通の支持軸で軸支し、相対的に伸縮可能な嵌合構造のボ
ディとプランジャとからなり、その内部に相互に連通ず
る高圧室とリザーバ室を設け、さらに縮み方向において
閉じるチェックバルブと伸び方向に付勢するリターンス
プリングとを内蔵した油圧式バックラッシュ防止装置を
前記両歯車間に配設し、これにより前記両歯車をそれぞ
れ反対方向に付勢した歯車装置において、前記油圧式バ
ックラッシュ防止装置の外側に前記リザーバ室及び高圧
室と連通しかつ前記支持軸へ向って開口するオイル溜を
設け、一方飛沫オイルを補集するための空間を形成する
オイルガイドを前記支持軸に形成された軸穴の開口部に
近接して設け、さらに前記軸穴と前記オイル溜とを前記
支持軸の半径方向に伸びる通路を介して連通ずることに
より、前記オイルガイドが補集した飛沫オイルを、前記
歯車の遠心力によって前記オイル溜へ圧送し、このオイ
ル１留から前記油圧式バックラッシュ防止装置内へ作動
オイルを供給するようにしてなることを特徴とする。

［発明の作用コ 共通の支持軸によって軸支される二枚合せにした同一歯
数の歯車は、両者間に配設されている油圧式バックラッ
シュ防止装置のリターンスプリングの弾性によって反対
方向に付勢され、バックラッシュが生ずるのを防止して
いる。

そこで二枚合せの歯車に負の駆動力が与えられると、ボ
ディとプランジャに対して相対的に縮み方向の力がかか
るので高圧室内の油圧が高まり、チェックバルブが閉じ
、剛となって負の駆動力を支持しバックラッシュが生ず
るのを防止する。

負の駆動力が無くなると、間隙を無くすようリターンス
プリングによって再びボディとプランジャが相対的に伸
びて自動調節され、その後もゼロラッシュ運転を続行す
る。なおオイルガイドによって補集された飛沫オイルは
、油路として機能する支持軸の軸穴内へ入り、ここから
さらに遠心力によって供給され、軸穴とオイル溜とを結
ぶ支持軸の半径方向に伸びる通路を介してオイル溜へ供
給される。オイル溜はリザーバ室及び高圧室内と連通し
ている。またオイル溜へ供給された作動オイルは遠心力
によって油圧を発生している。そこで、ボディとプラン
ジャが相対的に伸びると、高圧室内の油圧が低下するの
で、チェックバルブが開き、オイル溜から作動オイルが
補充される。

［実施例コ 第４図乃至第６図に本発明に係る一実施例である自動２
輪車の動弁系ギアトレンを示す。

第１図は動弁系ギアトレンの使用状態を示し、クランク
軸１に形成されたドライブギア２に、ギアトレンユニッ
ト３のアイドルギアが噛合っている。このギアトレンユ
ニット３はシリンダブロッり４のトンネル５内にカセッ
ト式に収納される。

またギアトレンユニット３は一対のギアホルダ６を有し
、これに第１アイドルギア７及び第２アイドルギア８が
噛合い状態で挟持されている。

第１アイドルギア７は支持軸９によってギアホルダ６に
軸着される同一歯数のメインギア１０及びサブギア１１
を二枚合せにして用いたものであり、メインギア１０及
びサブギア１１共それぞれドライブギア２と噛合ってい
る。

一方、第２アイドルギア８は一枚の歯車からなり、支持
軸１２によってギアホルダ６に軸着されている。第２ア
イドルギア８は一方で第１アイドルギア７のメインギア
１０と噛合い、他方でカムシャフト１３上に設けられた
カムシャフトギア１４と噛合っている。

カムシャフトギア１４も同径の歯車を二枚合せにしたも
のであり、両者間にはスプリング式バックラッシュ防止
装置１５が設けられている。したがってドライブギア２
、第１アイドルギア７、第２アイドルギア８及びカムシ
ャフトギア１４によって動弁系ギアトレンか形成される
。そこてクランク軸１が回転するとギアトレンユニット
３を介してカムシャフト１３が回転され、その支持軸上
に形成されたカム１６も回転させられる。

なお、１７は後から詳述するオイルガイドである。また
第１アイドルギア７には窓１８及び肉抜き穴１９がブラ
ンクされ、窓１８内には油圧式バックラッシュ防止装置
２０が設けられている。

第２図はギアトレンユニット３の外観を示す。

ギアトレンユニット３は公知のカセット式ギアユニット
である。ギアホルダ６の側辺部には、これにほぼ沿うよ
うに樋状のオイルガイド１７が一体化されている。オイ
ルガイド１７は図の上方からシリンタブロック内を降下
して来る飛沫オイルを集めて下端へ導き、支持軸９の中
心部に軸方向に開口されている軸穴（後述）内へ供給す
るための部材である。

第３図は第１アイドルギア７部分の断面構造を示すもの
である。メインギア１０及びサブギア１１からなる二枚
合せのアイドルギア７の側部には窓１８が開口され、こ
の中に油圧式バックラッシュ防止装置２０が収納されて
いる。油圧式バックラッシュ防止装置２０はボディ２１
とプランジャ２２とからなり、これらが油圧によって相
対的に伸縮可能となっている油圧装置である。またボデ
ィ２１には支持軸９方向に向って開口するオイル溜２３
が形成されている。

一方支持軸９の半径方向にはオイルの通路２４が形成さ
れている。通路２４は支持軸９の中心部に軸方向に開口
されている有底の軸穴２５と連通し、オイル溜２３と支
持軸９を結ぶ線上に形成されている。またギアホルダ６
と油圧式バックラッシュ防止装置２０の間にはシールプ
レート２６が介在されている。但し１図右側のギアホル
ダは省略しである。さらに支持軸９と第１アイドルギア
７の間にはベアリング２７が設けられ、このベアリング
２７を通過して支持軸９の半径方向に伸びる通路（空間
）２８が形成されている。なお本実施例においては第１
アイドルギア７のメインギア１０側面に形成された溝が
通路（空間）２８となっている。ゆえにオイル溜２３は
通路２４及び通路（空間）２８を介して支持軸９の中心
部に開口されている軸穴２５と連通している。さらに軸
穴２５の開口部側には間隔をもってオイルガイド１７が
設けられる。オイルガイド１７の下端はギアホルダ６の
下端において液密に固定され、補集したオイルを収納す
る空間２９が形成されている。

なお図中の符号１９は肉抜き穴である。

第４図は第１アイドルギア７の外観を示すものであり、
メインギア１０及びサブギア１１を二枚合せにし、かつ
油圧式バックラッシュ防止装置２０を装着した状態をサ
ブギア１１側から見た平面図である。メインギア１０及
びサブギア１１は肉抜き穴１９の大きさが若干具るため
、肉抜き穴１９を通してサブギア１１が僅かに見えてい
る。また窓１８内にはメインギア１０及びサブギア１１
のバックラッシュを消すように油圧式バックラッシュ防
止装置２０が配設されている。

油圧式バックラッシュ防止襞若２０は、油圧により縮み
方向を規制され、リターンスプリングによって仲方向に
付勢されるプランジャ２２をボディ２１内へ嵌合したも
のである。本実施例においては、ボディ２１がメインギ
ア１０に設けられた隆起部３０へ当接され、プランジャ
２２かサブギア１１に形成された突部３１へ当接されて
いる。

但し、逆向きに配設することも可能である。また油圧式
バックラッシュ防止装置２０のオイル溜２３は支持軸９
に向って開口するよう置皿されているのは前述の通りで
ある。

第５図は油圧式バックラッシュ防止装置２０の詳細構造
を示す縦断面図である。油圧式バックラッシュ防止装置
２０のボディ２１とこの内部に摺動自在に嵌合するプラ
ンジャ２２との間には高圧室３２が設けられ、かつその
内部にリターンスプリング３３が設けられる。プランジ
ャ２２はリターンスプリング３３により常時伸び方向へ
付勢されている。またプランジャ２２の底部には高圧室
３２と連通する連通孔３４が設けられ、この高圧室側に
チェックバルブか設けられる。チェックバルブは公知の
ものであり、連通孔３４に当接するチェックボール３５
と、これを支持するスプリング３６、チェックゲージ３
７からなる。プランジャ２２内はリザーバ室３８となっ
ており、このリザーバ室３８とオイル溜２３とを連通す
る連通孔３９がボディ２１並びにプランジャ２２の壁部
に貫通形成されている。又、プランジャ２２の外周には
溝２２ａが別設される。なお、図中の符号４０はプラン
ジャ２２のキャップである。

次に本実施例の作用を説明する。まず第４図及び第５図
によって油圧式バックラッシュ防止装舒２０の作動を説
明する。メインギア１０及びサブギア１１はそれぞれ油
圧式バックラッシュ防止装置２０によってバックラッシ
ュが無くなる方向に付勢されている。すなわちプランジ
ャ２２はリターンスプリング３３によって常時伸び方向
へ付勢されているから、メインギア１０に対してサブギ
ア１１を反対方向へ付勢し、これによりバックラッシュ
が消されている。このときメインギア１０及びサブギア
１１を付勢する力はリターンスプリング３３の比較的小
さなスプリング荷重によるので、回転中のうなり音は殆
ど生じない。

次にアイドルギア７に負の駆動力がかかると、プランジ
ャ２２がボディ２１内方へ縮むように押され、高圧室３
２が高圧になるため、チェックボール３５が連通孔３４
に押し付けられ、チェックバルブが閉じる。このためプ
ランジャ２２が剛の状態で不動となり、負の駆動力に耐
えバックラッシュが生ずるのを防止する。なお負の駆動
力がかかっている間は、ボディ２１とプランジャ２２と
の隙間から作動オイルがリークして衝撃力が生ずるのを
防ぐ如く自動調節が行われる。反対に負の駆動力が抜け
ると、リターンスプリング３３によってプランジャ２２
が再び伸び、オイル溜２３内に蓄えられている作動オイ
ルの油圧（後述）により、チェックボール３５が連通孔
３４から離されてチェックバルブが開く。このためオイ
ル溜２３とリザーバ室３８並びに高圧室３２とが、連通
孔３４及び３６によって連通され、オイル溜２３から作
動オイルが補充される。

次に第３図及び第５図によって作動オイルの補充につい
て説明する。エンジン内に飛沫給油されて飛散している
飛沫オイル４１は、第３図に示すようにオイルガイド１
７によって補集されて下方へ導かれ、下端部の空間２９
内へ集められる。このオイルは支持軸９の軸穴２５内へ
送りこまれ、さらに通路２４を通ってオイルはシールプ
レート２６によって散逸を防止されつつ通路（空間）２
８を経てベアリング２７へも給油しつつオイル溜２３内
へ送りこまれる。またオイル溜２３は支持軸９方向へ向
って開口されているから、オイルを受容できる。しかも
第１アイドルギア７が回転を続ける限り、オイル溜２３
内へ送りこまれたオイルは遠心力によって散逸されず、
逆に油圧を発生する。その結果前述のようにまずプラン
ジャ２２内のりザーバ室３８へ圧送され、さらにこれか
らチェックバルブを通して高圧室３２の中へ安定供給さ
れる。

以上のように本実施例の油圧式バックラッシュ防止装置
２０はコンパクトであり、しかも複雑な給油装置を必要
としない。したがってエンジンの動弁系ギアトレンに使
用しても、極めて限られた狭い収納スペース内に対して
十分に装若可能となる。但し、駆励力が反転する様な変
動荷重のあるその他各肺用途の歯車装置に適用できるこ
とはいうまでもない。

［発明の効果〕 本発明は飛沫給油による飛沫オイルを集め、これを歯車
の回転による遠心力を利用して油圧式バックラッシュ防
止装置に作動オイルを供給するようにしたので、オイル
ポンプや特別な油圧回路を必要としない。ゆえに構造が
簡単となり、かつ狭いスペースの中にコンパクトにおさ
める事がてきる。したがって動弁系のギアトレンンなど
のように非常に限られた狭い収納スペースしか狐いよう
な場合ても十分に収納可能である。しかも安価に供給可
能となる。。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明に係る実施例であり、第１図
は使用状態の断面図、第２図は要部の平面図、第３図は
平面図、第４図は要部の断面図、第５図はｌ！Ｊｒ面図
である。 （符号の説明） ７・・・第１アイドルギア、９・・・支持軸、１０・・
・メインギア、１１・・・サブギア、１７・・・オイル
ガイド、２０・・・油圧式バックラッシュ防止装設、２
１・・・ボディ、２２・・・プランジャ、２３・・・オ
イル溜、２４・・・通路、２５・・・軸穴、２８・・・
通路（空間）、２９・・・空間、３２・・・高圧室、３
３・・・リターンスプリング、３４・・・連通孔、３５
・・・チェックボール、３８・・・リザーバ室、４１・
・・飛沫オイル。 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代理人　
弁理士　小　松　清　光 第２図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 同一歯数の歯車を二枚合せにして共通の支持軸で軸支し
   、相対的に伸縮可能な嵌合構造のボディとプランジャと
   からなり、その内部に相互に連通する高圧室とリザーバ
   室を設け、さらに縮み方向において閉じるチェックバル
   ブと伸び方向に付勢するリターンスプリングとを内蔵し
   た油圧式バックラッシュ防止装置を前記両歯車間に配設
   し、これにより前記両歯車をそれぞれ反対方向に付勢し
   た歯車装置において、前記油圧式バックラッシュ防止装
   置の外側に前記リザーバ室及び高圧室と連通しかつ前記
   支持軸へ向って開口するオイル溜を設け、一方飛沫オイ
   ルを補集するための空間を形成するオイルガイドを前記
   支持軸に形成された軸穴の開口部に近接して設け、さら
   に前記軸穴と前記オイル溜とを前記支持軸の半径方向に
   伸びる通路を介して連通することにより、前記オイルガ
   イドが補集した飛沫オイルを、前記歯車の遠心力によっ
   て前記オイル溜へ圧送し、このオイル溜から前記油圧式
   バックラッシュ防止装置内へ作動オイルを供給するよう
   にしてなることを特徴とするバックラッシュ防止歯車装
   置。