JPS6312689Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、脱穀装置において、扱室内の穀稈詰
りを防ぐべく、扱胴の扱歯に対向させて扱室側壁
に装備する切刃の固定手段に関するものである。

本考案は、この種の切刃を正常時（扱胴正転
時）には所定位置に固定して作用させ穀稈詰りの
排除に際しては扱胴の逆転で自動的に移動させる
ことを目的とするものである。

本考案は、切刃台を扱胴軸と平行な枢支軸で枢
支して回動自在とするとともに、切刃の作用位置
で切刃台の扱胴正転方向回動を阻止するストツパ
ーを設け、通常は切刃を作用位置に固定し、穀稈
つまりの排除に際し扱胴の逆転時には切刃を扱胴
逆転方向へ回動自在とするものである。

以下図面に示す実施例にもとづいて説明する。

第１図は扱室断面の一部を示し、１は扱胴、２
は扱歯、３は扱胴軸、４は扱室側壁である。扱室
側壁４または機体適所に固定された支持片５に、
扱胴軸３と平行に位置させて軸架した枢支軸６を
設け、該枢支軸６に切刃台７の基部に形成した筒
７ａを挿入して、枢支軸６を中心として切刃台７
を回動自在とする。

扱室側壁４には、切刃台７の支持面７ｂと対向
する位置に小窓８を形成し、支持面７ｂにボルト
１０により着脱自在に取付けた切刃９を、その作
用位置で、前記小窓８より突出させる。

切刃９は、その作用位置で回転する扱歯と平行
しわずかの間隙が存在し、扱歯２に巻付いた穀
稈、わら屑、しいな等に対し、扱歯２との間で切
断作用を生じるようになつている。

第１図の作用位置においての切刃９の矢印Ａ方
向回動を阻止するためのストツパー１１を扱室側
壁４に固定し、作用位置においては切刃９の矢印
Ｂ方向の回動のみを自由とする。

なお、小窓８のうち切刃９の通過に支障のない
個所につき切刃台７の支持面７ｂの巾よりも小さ
くし、扱室側壁における小窓８近傍部１１′をス
トツパーとして作用させ前記ストツパー１１を省
いてもよい。

切刃台７の筒７ａより延長した突片１２と、扱
室側壁４より突出させた支持片１３とに、スプリ
ング１４の両端を取付けて、支点越え機構を構成
し、第１図に示す作用位置に維持すべく矢印Ａ方
向に弾性力を作用させ、扱胴１の逆回転により切
刃９が第３図に示す位置に回動した状態では矢印
Ｂ方向に弾性力を作用させるようになつている。

通常の脱穀状態は、ストツパー１１または１
１′により切刃９の矢印Ａ方向の回動は阻止され、
正転する扱胴１の扱歯２と作用位置の切刃９との
間で扱歯２に巻付くわら屑等を切断している。

扱室に穀稈詰りを生じた場合には、扱胴１を手
動で逆回転させると、切刃９はわら屑等に押され
て矢印Ｂ方向に回転し自動的に扱室より逃げて第
３図の位置となる。

扱室内を清掃（穀稈つまりを排除）したのち、
切刃９を作用位置に戻すには、切刃台７の端部を
第３図矢印Ｃ方向へ押すことにより、スプリング
１４は支点越えして第１図の状態となり、スプリ
ング１４による矢印Ａ方向の弾性力とストツパー
１１，１１′とによる切刃台７の作用位置係止状
態にもどる。

本考案は、上述したように、切刃台を、扱胴の
正転時には作用位置に固定状態とし、扱胴の逆転
時には回動自在としたから、扱室内で扱歯と切刃
との間で穀稈詰りを生じた場合には天井板を開放
したのち扱胴を手動で逆転させることにより切刃
がわら屑等に押されて自動的に逃げ軽く扱胴をま
わすことができ、扱室内の清掃、穀稈詰りの排除
を簡単に行ない得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を実施例を示す切刃固定装置
の断面図。第２図は正面図である。第３図は、切
刃台の扱室清掃位置における第１図同様の断面図
である。 １……扱胴、２……扱歯、６……枢支軸、７…
…切刃台、８……小窓、９……切刃、１１，１
１′……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扱胴の扱歯に対向させて扱室内に切刃を突出さ
   せた脱穀装置において、切刃を支持する切刃台を
   扱胴軸と平行な枢支軸で枢支するとともに、切刃
   の作用位置において扱胴正転方向への切刃台の回
   動を阻止するストツパー機構を設け、扱胴逆転方
   向へは切刃の回動を許し扱胴正転方向へは切刃を
   固定したことを特徴とする切刃固定装置。