JPS6311132A - 脳の血圧血流測定用カフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、脳における血圧を定量的にまた血流を定性的
に測定するためのカフに関する。

（従来の技術） 従来は、腕の血圧が正常値内であれば、一般に大部分の
医師は頭や足の血圧もほぼ正常であるとの仮定のもとに
、ほかの部位の血圧を考慮しないのが一般であった。こ
のため患者が、「頭に重圧感や痛みがある」　「夜は眠
りにくく、昼はイライラして集中力がなく、最近のこと
をよく忘れ、肩が凝りやすくなる」　「足が冷えるよう
な感じがする」　「足がしびれる」等の漠然とした症状
を訴えた場合、腕以外の身体各部の循環障害という板木
的原因を究明しようともせず、対症療法のみが行われて
きた。

（発明が解決しようとする問題点） 発明者は、腕の血圧が正常でも脳の血圧が異常であれば
、比較的特徴のある次のような症状が現われることを突
き止めた。

たとえば、−偏性の頭部収縮期血圧が１５０ｍｍＨｇ以
上になると頭蓋内の圧力増加感を感じるようになり、ま
た血圧が１８０　ｍｍＨｇ以上になると、多くの場合、
頭痛に変り、さらに２２０〜２４０ｍｒａＨｇ以上の高
血圧になると、８０％近くの人はかなり強く耐えがたい
ような頭痛を訴えるようになる。この頭痛は同じ側に現
われ、もし両側性に非常に血圧が高いと両側に頭痛が現
われ、１６０〜・２２０　ｍｍＨｇでも強い頭痛が現わ
れることが多い。

また頭部低血圧症候群には、臨床的に典型的な症状が、
次のとおり７つあることを発見した。これらの症状は、
頭部両側の収縮期動脈血圧が４０ｔａｍＨｇ前後、特に
４０　ｍｍＨｇ以下になると現われる。

（１）睡眠障害（不眠ないし過度の眠気）（２）集中力
低下 （３）最近の事柄に関する健忘病 （４）イライラした態度 （５）痛みに対する過度な感受性 （６）筋肉の緊張、特に肩や頚部の擬り（７）憂うつに
なりやすい さらに血圧が２０　ｒａｒａＨｇ以下になると、ふたつ
の症状が加わり、低い側に耳鳴りが現われたり、目まい
を感じることが多くなる。任意に一般の４０歳以上の人
を調べてみると、約３０％近くの人に頭部低血圧とそれ
に伴う頭部低血圧症候群がみられる。また頭痛のある人
達の半分近くの同側部に頭部高血圧がみられ、その中で
も耐えがたい強度の頭痛のある人の多くは、頭部収縮期
動脈血圧が２２０　ｍｍＨｇ以上の場合が多く　３００
＋ｗｍＨｇ以上になると注意をしないと脳溢血になる可
能性が非常に高い。

ところが、その人達の腕の血圧は正常あるいは軽度の異
常であることがほとんどなのである。

発明者は、このように従来、原因不明とされてきた症候
や治癒不可能とされてきた症状の板木原因は、脳の血圧
と循環の異常である場合が非常に多いことを突き止め、
これらの症状の診断法として、脳の循環状態の非侵襲的
（ｎｏｎｉｎｖａｓｉｖｅ）な測定方法、つまり頭蓋骨
を切開し脳の血管を露出させないで、あるいは針や管な
どを体内に挿入しないで脳の血圧血流を測定する方法を
開発した。

この測定法は、左右の眼窩上動脈（Ｓ　ｕ　ｐ　ｒａ　
−ｏｒｂｉｔａｌ　　Ａｒｔｅｒｙ）と滑車上動脈（Ｓ
ｕｐｒａ−ｔｒｏｃｈｌｅａｒ　　Ａｒｔｅｒｙ）の両
方またはそのいづれか一方の血圧血流を測定することに
より、脳血圧及び脳循環を間接的に推測するものである
。

眼窩上動脈および滑車上動脈の外径は約１■前後で、限
動脈（Ｏｐｈｔｈａｌｍｉｃ　　ａｒｔｅｒｙ）より枝
分かれし、眼窩上部１ｊ（Ｓｕｐｒａ−ｏｒｂｉｔａｌ
　　Ｎｏｔｃｈ）若しくは眼窩上孔（Ｓｕｐｒａ−ｏｒ
ｂｉｔａｌ　　Ｆｏｒａｍｅｎ）を通じて眼窩上部へ出
てくる。眼動脈は内頚動脈が脳底の大脳動脈軸（大脳の
ライリスＷｉ１１ｉｓの動脈サークル）につながる直前
で枝分かれしたもので、眼窩上動脈や滑車上動脈は顔面
における外頚動脈の分枝との吻合が非常に少なく、特に
眼窩上動脈では最小限である。このため、眼窩上動脈ま
たは滑車上動脈の血圧血流を測定すれば、脳における動
脈の変化を間接的ながら高精度に推測できるわけである
。

本発明のカフは、直接的には、このように脳動脈の血圧
血流を知るうえで有効な、眼窩上動脈ないし滑車上動脈
の血圧血流を適確に測定することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明のカフは、まゆ毛の上級部で頭部を締め付ける緊
締バンドの内側面に、額の下半部を覆うべき形状の弾力
性のある材質から成る空気袋を重合し、この空気袋に血
圧計の空気ポンプに連通するエアチューブを接続した構
成である。

（作用） このカフの使用法は次のとおりである。

先づ被検者を椅子に座わらせ、カフの空気袋の下辺を被
検者の眉毛の上縁に沿ってその額の下部に当て、空気袋
の外側から緊締バンドを頭部全周に巻いて締め、動かな
いように固定する。

そして血圧計の空気ポンプを作動して空気をエアチュー
ブから空気袋に充分供給し、空気袋の圧力により眼窩上
動脈や滑車上動脈の血流が止ったら、血圧計の圧抜き弁
を開いて少量づつ空気を放出する。

このとき空気袋の上辺に沿って、公知の超音波ドツプラ
ー流量計の検知杆（あるいは、極微小反射型プレチスモ
グラフセンサー）を額の上に当て、これにより眼窩上動
脈または滑車上動脈の血液が再び流れ始めることを確め
たら、そのときの血圧計の指針より、眼窩上動脈または
滑車上動脈の血圧値を読み取る。この値が脳動脈の収縮
期（最高）血圧値で、極微小反射型プレチスモグラフセ
ンサーを使った場合は、拡張期（最低）の動脈血圧も測
ることができる。また超音波ドツプラー流量計のスピー
カ音から、これらの血流（単位時間当りに単位領域を流
れる血液の量）が、多いか少ないかを定性的に測定する
。

なお、空気袋の空気圧を徐々に加圧し血流が止まる直前
の血圧計指針から血圧値を測定しても。

はぼ同じ結果が得られる。

子供から高年齢者に及ぶ広範囲な年齢層の正常な人、１
００Å以上を調べた結果、座った状態で正常な人の頭部
の推定血圧は、次のとおりであることが発明者によって
見付けられた。

頭部の推定血圧 ＝大動脈弁の位置での腕動脈の血圧 −（７、７ｍｍＨｇ／　１０ｃｍ）　ＸＨｃｍここでＨ
は大動脈弁の位置から眼窩上動脈までの垂直距離である
。

このようにして腕動脈圧および大動脈弁から測定中心部
までの距離（Ｈ）から推測した血圧は、正常人の場合、
一般に±１０％以内の正確度で実際の測定値と一致する
。

従って、このように腕動脈の血圧から計算した頭部の推
定血圧に比較して、それより±１０％以上も実際に測定
した血圧値が高かったり低かったりした場合、その被検
者の脳の血圧は異常であることが判るのである。

（実施例） 次に本発明のカフの実施例を図面に示し、説明する。

１は頭部を締める布製の緊締バンドで、その両端部の内
側面と外側面に、１対の面ファスナの一方２ａと他方２
ｂを縫い付ける。

３はゴムのような弾力性のある材質で出来た薄い空気袋
で、大きさが 長さＬ＝８〜２８ｃｍ 巾　　Ｗ＝　　１　　、　５〜３　　、　　Ｏｃ＋ｗの
長方形である。この大きさは被検者の体格（額の大きさ
）に応じて幾種類か用意するとよい。

一般的にいって、巾Ｗが１．５ｃｍ以下で長さＬが、測
定しようとする前頭部の各側の眼窩上動脈あるいは滑車
上動脈を中心にして左右方向に各々４ｃｍ以下すなわち
左右全長８ｃｍ以下の大きさになると、血圧の測定値は
実際よりも非常に高くでることが多いので、臨床診断に
は適さない。

４は、緊締バンド１の中央の通孔５を貫通するエアチュ
ーブで、その一端を空気袋３の中央に接続し、他端を公
知の血圧計Ｓの空気ポンプＰに接続する。このようにエ
アチューブ４を接続すると、空気袋３の空気圧が左右均
等になり、測定精度が良い、Ｓｍは血圧計のメータを示
す、また、エアチューブ４は途中に金属パイプ４ａを介
装して着脱自在に連結すると、取扱い上便利が良い。

緊締バンドｌの内側面と空気袋３に面ファスナ６ａ、６
ｂを張着して空気袋３をバンド１に着脱自在に連結し、
被検者の前頭部に適したサイズの空気袋の交換及び空気
袋の新旧交換が容易にできるために、バンドが共用でき
経済的である。

このカフは、第１図に示すように、空気袋３を額の下部
に当てた状態で、緊締バンド１の両端の面ファスナ２ａ
、２ｂを重合して固定する。

緊締バンド１を締める手段として、第４図に示す公知の
バックル７を用いてもよい。

空気袋３は、ゴム製に限らず気密性でかつ可撓性であれ
ば、合成樹脂製でもよい、その大きさは、前述のとおり
で、人によって前頭部の長さ及び高さのみならず測定可
能な血管の分布状態も違うので、額の下部の大部分ある
いは、それ以上（額の上部の下半分に達する程度）を覆
うことになる場合が多い。

しかし長さＬが額の左右を越えて、空気袋が毛髪部にか
かる部分がふえると、加圧したとき空気袋の位置が不安
定になったり、測定の誤差が大きくなったり、再現性が
低くなることが多く、また巾Ｗが額の下部より過度に広
いと、限窩上動脈等測定に適した直径の動脈の大部分が
被覆され、空気袋が邪魔になって、カフの上方に当るド
ツプラー流量計の検知杆を正しい測定位置に押し当てる
ことができなくなるから好しくない。

図面の実施例では、単一の空気袋３により、左右の眼窩
上動脈と滑車上動脈を同時に同じ力で押えるが、左また
は右のいづれか一側の血管のみ加圧してその血圧を測る
必要があるときには、第５図に示すように、空気袋を８
ａと８ｂの左右２個に分割し、それぞれの中央にエアチ
ューブ９ａ、９ｂを接続して、これに空気ポンプＰから
左右個別に空気を供給するようにしたものを用いる。こ
の場合、左右２個の空気袋８ａ、８ｂは、隣接する額の
中央部付近で互いに２〜４ｃｍ重ねてもよいし、または
１〜３ｍｍ１！ｆＩｌ、ても効果は変らない。

（発明の効果） これを要するに本発明では、額の下半部を覆うべき形状
の空気袋を緊締バンドの内側面に重合するので、バンド
で頭部を締めて空気袋に空気を供給すると、頭骸骨と皮
膚との間にある眼窩上動脈や滑車上動脈を確実に圧迫し
てその血圧血流を正確に測定でき、もって看者に生命の
危険及び苦痛を与えることなく、非侵襲的に脳の循環状
態を高精度かつ容易に推測できるという優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施したカフの使用状態説明図、第２
図はその要部を拡大して示す分解斜視図、第３図は要部
縦断面図、第４図は緊締バンドの別の実施例図、第５図
は本発明の別の実施例の使用状態説明図である。 １は緊締バンド、３．８ａ及び８ｂは空気袋、４．９ａ
及び９ｂはエアチューブ、Ｓは血圧計、Ｐは空気ポンプ
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 頭部を締め付ける緊締バンドの内側面に、まゆ毛の上縁
   部で額の下半部を覆うべき形状の空気袋を重合し、この
   空気袋に血圧計の空気ポンプに連通するエアチューブを
   接続して成る脳の血圧血流測定用カフ。