JPS6311041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は改良された粉体の充填装置に関する。
一般に粉体製品はその嵩が大きく、物流経費の増
大を招くという問題を有する。特に嵩高な粉体製
品において上記問題は深刻である。

従来、上記問題を解消し、容器内に粉体を高充
填するための装置として第１図に示す粉体の充填
装置が提案されている。第１図の充填装置は多孔
枠１を内蔵し、該多孔枠の上部に粉体供給ノズル
２の開口部を有する密閉式チヤンバー３及び減圧
装置４よりなり、該密閉式チヤンバー内部と減圧
装置とを真空・大気切換弁５を介して接続した装
置である。また、粉体供給ノズル２はカツトオフ
バルブ７を介してホツパー６と接続している。上
記充填装置を用いた粉体の充填は、容器として外
弁式の通気性袋８、例えば三層クラフト袋を用
い、前記多孔枠内に袋の粉体充填口が前記粉体供
給ノズル２に挿入する如く装填し、真空・大気切
換弁５を交互に切換え密閉式チヤンバー内を減圧
及び大気開放状態に交互に保つて行なわれる。上
記操作において該密閉式チヤンバー内が減圧状態
となつたとき粉体供給ノズルから粉体が吸引され
て通気性袋内に脱気されながら供給され、大気開
放状態となる過程で通気性袋内の粉体に気体衝撃
が加えられて粉体を圧縮し該袋内に粉体が高充填
される。

しかしながら、前記粉体の充填装置は容器への
粉体の充填速度が遅いという問題を有する。即
ち、粉体の充填開始直後は充分な充填速度が得ら
れるが、容器内に粉体が増えるに従つて充填速度
が低下し、所期の充填量とするまでに多大の時間
を有する。

本考案は前記充填装置の充填速度を向上させる
ことを目的とするものであり、該充填装置の粉体
供給ノズルに粉体を強制的に供給する如く作動す
る強制供給装置を設けることにより、粉体の充填
量の増加に伴なう充填速度の低下をなくし該目的
を達成した充填装置を提供するものである。

即ち、本考案は多孔枠を内蔵し、且つ該多孔枠
の上部に粉体供給ノズルの開口部を有する密閉式
チヤンバー及び減圧装置よりなり、該密閉式チヤ
ンバー内部と減圧装置とを真空・大気切換弁を介
して接続した充填装置において該粉体供給ノズル
に粉体の強制供給装置を設けてなる粉体の充填装
置である。

以下、本考案を添付図面に準じて詳細に説明す
るが、本考案は添付図面に限定されるものではな
い。

第２図は本考案の充填装置の代表的な態様を示
す概略図である。本考案の充填装置は、多孔枠１
を内蔵し、且つ該多孔枠１の上部に粉体供給ノズ
ル２の開口部を有する密閉式チヤンバー３の内部
と減圧装置４とが真空・大気切換弁を介して接続
されている。該多孔枠は密閉式チヤンバー内に前
記通気性袋８を保持すると共に、該密閉式チヤン
バー内が減圧状態となり該通気性袋が膨張したと
き密閉式チヤンバー内壁と通気性袋との間隙を保
持する構造であれば特に限定されない。一般には
メツシユ板、穿孔板等の多孔枠によつて構成され
た枠体が好適に使用される。また、粉体供給ノズ
ル２はその先端部付近に粉体を供給するための開
口部を下向きに有しているものが好適に使用され
る。該粉体供給ノズルの取付け位置は多孔枠の底
面と粉体供給ノズルとの間隔が前記通気性袋の底
面と粉体充填口との間隙とほぼ等しくなるように
決定するのが一般的である。更に減圧装置は公知
のものが特に制限なく使用できる。一般には真空
ポンプ等の吸引装置を接続された真空ポンプが好
適に用いられる。更にまた、真空・大気切換弁は
密閉式チヤンバー内部と上記減圧装置とを結ぶ配
管に設けられ、密閉式チヤンバーと減圧装置とを
接続して密閉式チヤンバー内を減圧状態に保つ動
作と、密閉式チヤンバーを大気開放状態とする動
作とを切換えて行なう機能を有するものが特に制
限なく使用される。例えば、第１図に示す如く密
閉式チヤンバー１と減圧装置４とを結ぶ配管に他
端が大気に開放された配起を接続し、該配管に切
換弁を設ける態様、第２図に示す如く密閉式チヤ
ンバー１と減圧装置４とを結ぶ配管に直接切換弁
を設ける態様が一般的である。

本考案の特徴は前記粉体供給ノズル２に粉体を
強制的に供給する如く作動する強制供給装置を設
けたことにある。該供給装置を設けることによ
り、通気性袋内の粉体量が増加し、密閉式チヤン
バー内を減圧状態とした時、粉体の吸引供給が困
難となつても該通気性袋内に強制的に粉体の供給
を行なうことができ、充填時間を著しく短縮する
ことができる。例えば、第３図は第１図に示す従
来の充填装置Ｂを第２図に示す本考案の代表的な
充填装置Ａとを夫々用い、第２図において強制供
給装置を用いた以外は同条件で嵩比重0.08の微粉
水和珪酸を内容積98の三層クラフト袋に20Kg充
填するまでの充填量と充填時間との関係を示すグ
ラフである。第３図より明らかな如く粉体供給ノ
ズルに供給装置を設けることにより粉体の充填時
間を著しく短縮することができる。本発明におい
て供給装置は粉体の供給を強制的に行なうことが
できる公知の供給装置が特に制限なく使用され
る。例えば、スクリユーフイーダー、空圧式フイ
ーダー等がある。就中、粉体を機械的に供給する
供給装置、例えばスクリユーフイーダーが粉体を
安定して供給することができ好ましい。また本発
明において、前記強制供給装置は少なくとも密閉
式チヤンバー内が減圧状態となつている時に作動
すればよいが、粉体の充填時間をより短縮するた
めには密閉式チヤンバー内が減圧状態及び大気開
放状態となつている間を通じて作動する如く構成
するのが好ましい。

以上の説明より理解される如く、本考案の充填
装置は短かい充填時間で粉体を容器内に高充填す
ることができ、包装能力の向上、及び物流経費の
軽減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の充填装置、第２図は本考案の代
表的な態様の充填装置の概略図を示す。第３図は
充填時間と充填量の関係を示すグラフである。 また、図において１は多孔枠、２は粉体供給ノ
ズル、３は密閉式チヤンバー、４は減圧装置、５
は真空・大気切換弁、６はホツパー、７はカツト
オフバルブ、８は通気性袋、９は強制供給装置、
１０は駆駆部を夫々示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 多孔枠を内蔵し、且つ該多孔枠の上部に粉体
   供給ノズルの開口部を有する密閉式チヤンバー
   及び減圧装置よりなり、該密閉式チヤンバー内
   部と減圧装置とを真空・大気切換弁を介して接
   続した充填装置において、該粉体供給ノズルに
   粉体の強制供給装置を設けてなる粉体の充填装
   置。 (2) 強制供給装置が粉体を機械的に供給する装置
   である実用新案登録請求の範囲(1)記載の装置。