JPS63107853A - 断熱パネルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は断熱パネルの製造方法に係り、詳しくは、フラ
イアッシュを原料として断熱パネルを工業的有利に製造
する方法に関する。

［従来の技術］ フライアッシュは、微粉炭燃焼ボイラからの排ガス中に
含まれている灰の微粉粒子をコットレルｇＢ機等にて捕
集したもので、人工ポゾランの一種である。最近の微粉
炭燃焼方式の火力発電所では、ミルで微粉化された石炭
は空気と共にボイラ中に送られ、微粉炭バーナーより出
るとき瞬時に点火し、長大な炎を形成して燃焼する。炉
内の温度は灰の溶融しない程度の温度に維持される。灰
は熱気中に運ばれる間に互いに衝突して粒径を増し、ボ
イラチューブ、エコノマイザ−等を通過して最後に集塵
機により大部分捕集される。フライアッシュはｉｓ機の
種類によりコットレル系フライアッシュおよびサイクロ
ン系フライアッシュと大別され、一般に前者が粒径が細
かくかつ大部分が球形をなし、主にこれが使用される。

多数の粒子がガラス化されて球をなしているのが地温合
材に見られない特徴である。

フライアッシュは他のポゾラン混合材に比べて、微粉炭
燃焼による発電所の副産物であり他のポゾランに比べ原
石山の採掘、運搬、集積の費用を要せず、また微粉砕す
る必要もなく、有利な生産条件を持っている。しかして
、火力発電所は部会地に近接し、これにフライアッシュ
捕集および分級の設備を備えれば、セメントと同じよう
に包装し需要地へ出荷することが容易であるという利点
を有する。

［発明が解決しようとする問題点］ 従来、フライアッシュの利用製品としては、フライアッ
シュセメントや建築用骨材、道路の路盛材等の付加価値
の比較的低いものであった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、フライアッシュの有効利用法としてフライア
ッシュによる断熱パネルの製造方法を提供するものであ
って、 フライアッシュとＮａＯＨ等アルカリ水溶液との混合物
を成形型内に入れ、高圧空気にて混合物を加圧しながら
加熱して水熱反応条件下で水熱反応させた後、生成物を
徐冷することを特徴とする断熱パネルの製造方法、 を要旨とするものである。

フライアッシュはＳ　ｉ　０２　、　ＡｆＬｚ　Ｏｓを
主成分とし、水熱条件下では、ＮａＯＨを助剤として混
和すると迅速に水熱反応し、固化して強固な岩石を生ず
る。これは、５ｉ０２．Ａｌ２Ｏ３などの溶解による粒
子間結合を生じるためであり、反応式は下式に示す通り
である。

Ｓ　ｉ　０２　＋２ＮａＯＨ−＋ Ｎａ２ＳｉＯ３＋Ｈ２０ Ａ　ｊ２２０　ａ　＋　６　Ｎ　ａ　ＯＨ＝２　Ｎ　ａ
　３Ａ　Ｊ２０　ｇ　＋　３　Ｈ２０ここでＮａＯＨは
、５ｉ０２の溶解の平衡濃度を増大させ、反応を促進さ
せる働きもある。

このような反応を利用して、ボイラのフライアッシュを
原料として岩石を製造することは知られているが、断熱
パネルのように大型平板状のものを工業的かつ経済的に
有利に製造する技術は提案されていない。

即ち、上記の反応は、水熱条件に一定時間保持すること
により生起させることができるが、反応後、製品内部に
包含されている反応生成圧縮水が急激に蒸発し、製品に
亀裂が発生し、製品の価値を落すことがある。

本発明はこのような問題を起こすことなく、フライアッ
シュにより断熱パネルを工業的に安定生産する方法に関
する。

以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図（ａ）、（ｂ）は本発明の実施に好適な水熱反応
器を示す図であって、第１図（ａ）は縦断面図、第１図
（ｂ）は第１図（ａ）のＢ−Ｂ線に沿う横断面図である
。また、第２図は第１図（ａ）、（ｂ）に示す水熱反応
器を用いて断熱パネルを製造する装置の接続例を示す系
統図である。

第１図（ａ）、（ｂ）に示す水熱反応器１は、給気ボー
トＩｌａを有する上蓋１１、排気ボート１２ａを有する
下蓋１２が、それぞれシール部材１３．１４を介して装
着された圧力容器１０を備え、該圧力容器１０の内周壁
及び天井部に沿って断熱材１５が設けられている。原料
１６は台１８に載置されたコンテナ１７内に充填され、
給気ボートヒーター１９の加熱により水熱反応を生起す
るように構成されている。なお、図において、２０はス
テイフナ−である。

このような水熱反応器１を用いて断熱パネルを製造する
方法について以下に説明する。

本発明においては、まず原料であるフライアッシュとＮ
ａＯＨ水溶液の混合物を調整し、これを水熱反応器１の
成形用コンテナ１７内に充填する。この際、用いるＮａ
ＯＨ水溶液の濃度やフライアッシュとＮａＯＨ水溶液と
の混合割合は、フライアッシュの組成や製造する断熱パ
ネルの多孔度等に応じて決定されるが、通常、５規定径
度のＮａＯＨ水溶液と一般のボイラフライアッシュとを
混合するのが好ましい。

そして、第２図に示す如く、コンテナ１７内に原料混合
物を充填した水熱反応器１内に、ニアコンプレッサー２
によフて昇圧された空気を一旦空気４９３に蓄圧した後
、給気管４・を経て上Ｍ１１の給気ボートｌｌａより供
給する。なお、第２図において、３ａは冷却コイル、５
はドレン水の排出管、ＶＩＮｖ３は各々切換バルブであ
る。

水熱反応器１においては、給気ポートｌｌａより給気さ
れた例えば２００〜４００気圧、好ましくは３００気圧
程度の高圧空気により、原料１６がコンテナ１７の上部
が開放された状態で加圧力（矢印）を受ける。これと共
に容器１０に内蔵されている電気ヒーター１９により例
えば２００〜４００℃、好ましくは３００℃程度に加熱
される。所定時間加圧、加熱状態に保持されて、水熱反
応が起こる。

反応終了後、ヒーター１９の電源を切ると共に、排気ポ
ートを閉から開として通気を行ない反応生成物を徐冷す
る。徐冷のため通気された空気は、排気管６、減圧機構
７、サイレ、ンサー８を経て排気される。

徐冷により、Ｎａ２ＳｉＯ３や２Ｎａ３ＡＪ２０３等の
反応生成物質問の水分が徐々に蒸発除去され、多孔質の
断熱パネルが得らする。

本発明において、この徐冷は、亀裂のない、高品質の断
熱パネルを得るために極めて重要である。徐冷の程度は
得られる断熱パネルの多孔度等に応じても異なるが、一
般には２〜ｂ の割合で冷却するのが好ましい。

このような本発明の方法をより効率的に行なう方法とし
て、第３図に示すような方法が有利である。即ち、図示
の如く、水熱反応器を２基又はそれ以上（第３図におい
ては第１水熱反応器１及び第２水熱反応器１′の２基）
設置し、バイパス弁Ｖ４を有するバイパス回路９で接続
し、第１の反応器１の反応終了後に排気される加熱空気
の一部（通常は約半量）を第２の反応器１′へ送給可能
とし、加熱用熱量及び圧縮空気量を節減し、エネルギー
の有効利用を図るものである。

［発明の効果］ 以上詳述した通り、本発明の断熱パネルの製造方法は、
フライアッシュとＮａＯＨ水溶液との混合物を成形型内
に入れて水熱反応条件下で水熱反応させた後、生成物を
徐冷するものであって、断熱パネルという価値の高い製
品に、フライアッシュの有効利用を図ることができる。

しかも、その製造には発泡剤等を必要とせず、容易かつ
低コストで高品質の多孔質断熱パネルを製造できる。

本発明によれば、フライアッシュを利用して、大型板状
等の断熱パネルを工業的、経済的有利に高効率生産する
ことができ、極めて有利である。

【図面の簡単な説明】 第１図（ａ）、（ｂ）は本発明の実施に好適な水熱反応
器を示す図であって、第１図（ａ）は縦断面図、第１図
（ｂ）は第１図（ａ）のＢ−Ｂ線に沿う横断面図である
。第２図は第１図（ａ）、（ｂ）に示す水熱反応器を用
いて断熱パネルを製造する装置の接続例を示す系統図で
ある。第３図は水熱反応器の他の接続例を示す系統図で
ある。 １・・・水熱反応器、 ２・・・エアーコンプレッサー、 ３・・・空気槽、　　　　　　４・・・給気管、６・・
・排気管、　　　　　　７・・・減圧機構、８・・・サ
イレンサー、　　　９・・・バイパス回路、１０・・・
圧力容器、　　　　１１・・・上蓋、１２・・・下蓋、
　　　　　１５・・・断熱材、１６・・・原料、　　　
　　　１７・・・コンテナ、１９・・・ヒーター。 代理人　　　弁理士　　　重　野　　剛第１図 （ｂ） 第２図 第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）フライアッシュとＮａＯＨ等のアルカリ水溶液と
   の混合物を成形型内に入れ、高圧空気にて混合物を加圧
   しながら加熱して水熱反応条件下で水熱反応させた後、
   生成物を徐冷することを特徴とする断熱パネルの製造方
   法。
2. （２）給気口及び排気口を有し、加熱機構を備えた圧力
   容器内の成形型内に、フライアッシュとＮａＯＨ等アル
   カリ水溶液との混合物を入れて水熱反応させた後、該圧
   力容器内に通気して生成物を徐冷することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の方法。