JPS6310476Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、穀粒通風乾燥機における乾燥風送給
用のモーター直結型の送風装置についての改良に
関する。

第１図に示しているように、穀粒通風乾燥機Ａ
の穀槽１０内に張込んだ穀粒に対し、熱風生成装
置１１で生成した熱風を送り込むための送風機、
または前記熱風を機体１内に吸引さすための排風
機として、機体１に装架する送風装置のうちで、
それの起風翼２０を直結のモーターＭにより駆動
する形態の送風装置ａは、通常、第２図に示して
いる如く、ドラム状に形成した外筒ケース２１の
内腔の後半側に、内筒２２を軸芯線を揃えて同軸
状に配位し、その内筒２２の外周面と外筒ケース
２１の内周面との間に、その内筒２２のステーを
兼ねる整流翼２３…を渡架装設し、その内筒２２
の内腔には、起風翼２０の駆動用のモーターＭを
それのモーター軸ｍが前方に向け突出する状態で
該内筒２２の軸芯線に揃うよう配位してステー２
４により該内筒２２に固着支持せしめ、また、外
筒ケース２１の内腔の前半側には、前記内筒２２
と外径を揃えた有底の筒状の起風翼取付プーリー
２５を、前記内筒２２の前端側の開放口を蓋する
キヤツプ状に配位して、それの内腔側の軸芯部位
に取付けた起風翼２０の回転軸となる取付ボス部
２６を、前記モーターＭのモーター軸ｍに嵌合さ
せて止着し、その起風翼取付プーリー２５の外周
面に起風翼２０…を整列させて取付けることで構
成してあつて、モーターＭに通電して起風翼取付
プーリー２５を回転さすことで、外筒ケース２１
の前面側の開放口２１ａから取入れた空気を、起
風翼取付プーリー２５の外周面及び内筒２２の外
周面ならびに整流翼２３で整流しながら誘導し、
外筒ケース２１の後面側の開放口２１ｂから吐出
するようにしてある。

このように構成されるモーター直結型の送風装
置ａには、それの起風翼２０を駆動するモーター
Ｍが、キヤツプ状の起風翼取付プーリー２５及び
内筒２２で取囲まれた状態となり、外筒ケース２
１の前面側の開放口２１ａから吸引されて後面側
の開放口２１ｂより吐出されていく風から遮断さ
れることで、冷却手段が自然の放冷だけとなるこ
とから昇熱し易く、そのため、モーターＭを選択
する際に、絶縁ランクを上げるか、出力の大きい
モーターを選ぶか、または、外扇付きのモーター
を選ぶなどが必要で、安全率を小さくとれる軸流
型送風機でありながら、コストを低減し得ない問
題がある。

この問題を解消せしめるための手段としては、
第３図に示している如く、起風翼取付プーリー２
５の底壁２５ａに、該プーリー２５の内腔側と連
通する透孔２７を設ける試みがなされているが、
このようにすると、モーターＭの作動で起風翼２
０を回転させたときに、第３図にて二重線の矢印
で示している如く、内筒２２の内腔及び起風翼取
付プーリー２５の内腔側から、外筒ケース２１の
前面側の開放口２１ａに向う逆の流れの吸引風が
生じ、送風装置ａの吸引性能が低下してくる別の
問題が生じてくる。

本考案は、これらの問題を解消せしめて、モー
ターの昇熱を効果的に防止し、安価なモーターを
選択できるようにする新たな手段の提起を目的と
するものである。

本考案は、上述の目的を達成するために実験と
研究を重ねた結果得られた知見に基づいてなされ
たものである。

即ち、モーターＭを取囲んでいる内筒２２及び
起風翼取付プーリー２５の内腔の空気は、それを
撹拌流動させてやれば、内筒２２及び起風翼取付
プーリー２５の外側を流れる起風翼２０の風によ
り、その内筒２２及び起風翼取付プーリー２５を
介して全体が順次冷却されるようになり、それに
よりモーターＭを間接的に冷却し得るようになる
という点に気付いたところから、起風翼取付プー
リー２５の内腔側に、第４図及び第５図に示す如
く、その起風翼取付プーリー２５及び内筒２２の
内腔の空気を撹拌流動さすフインｆ…を設けて実
験したところ、フインｆのない第２図に示してい
る従前の送風装置では、モーターＭが100℃程度
に昇温し連続運転により焼けるようになつていた
のに比して、モーターＭの昇温が標準の絶縁ラン
クでよい略80℃程度に抑えられるという結果が得
られたので、外筒ケース２１の内腔の後半側に、
同軸状に内筒２２を配位してその内筒２２の外周
面と外筒ケース２１の内周面との間に整流翼２３
…を渡架装着し、その内筒２２の内腔にモーター
Ｍをモーター軸ｍが前方に向け突出する状態で該
内筒２２と同軸状に揃うよう配位してステー２４
により内筒２２に支持せしめ、そのモーターＭの
前記モーター軸ｍに、前記内筒２２の外径に略揃
えた有底の筒状の起風翼取付プーリー２５を、内
筒２２の前端側の開放口を蓋するキヤツプ状に配
位して連結止着し、その起風翼取付プーリー２５
の外周に起風翼２０…を装設してなる送風装置ａ
において、それの前記起風翼取付プーリー２５の
内腔側に、該起風翼取付プーリー２５及び前記内
筒２２の内腔の空気を撹拌流動せしめるフインｆ
…を装設して、穀粒通風乾燥機におけるモーター
直結型の送風装置を構成する手段を提起するもの
である。

次に作用効果について説明すると、上述の如く
構成してある本考案によるモーター直結型の送風
装置は、モーターＭを取り囲んでいる起風翼取付
プーリー２５及び内筒２２内の空気が、起風翼取
付プーリー２５の内腔側に設けたフインｆによつ
て撹拌流動することで、その全体が起風翼取付プ
ーリー２５及び内筒２２の外側を流れる起風翼２
０…の風で冷却されるようになることから、モー
ターＭの外周を、この空気を介して前記起風翼２
０の風で間接的に冷却するようになつて、モータ
ーＭの昇温を効果的に抑えるので、通常の絶縁ラ
ンクの安価なモーターを選択してよいことにな
り、送風装置を安価に製造し得るようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は穀粒通風乾燥装置の横断平面図、第２
図は従前の送風装置の縦断側面図、第３図は別の
従前の送風装置の縦断側面図、第４図は本考案に
よる送風装置の縦断側面図、第５図は同上装置の
要部の縦断後面図である。 図面符号の説明、Ａ……穀粒通風乾燥機、ａ…
…送風装置、１……機体、１０……穀槽、１１…
…熱風生成装置、２０……起風翼、２１……外筒
ケース、２２……内筒、２１ａ……前面側の開放
口、２１ｂ……後面側の開放口、２３……整流
翼、２４……ステー、２５……起風翼取付プーリ
ー、２５ａ……底壁、２６……取付ボス部、２７
……透孔、Ｍ……モーター、ｍ……モーター軸、
ｆ……フイン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筒ケース２１の内腔の後半側に、同軸状に内
   筒２２を配位してその内筒２２の外周面と外筒ケ
   ース２１の内周面との間に整流翼２３…を渡架装
   着し、その内筒２２の内腔にモーターＭをモータ
   ー軸ｍが前方に向け突出する状態で該内筒２２と
   同軸状に揃うよう配位してステー２４により内筒
   ２２に支持せしめ、そのモーターＭの前記モータ
   ー軸ｍに、前記内筒２２の外径に略揃えた有底の
   筒状の起風翼取付プーリー２５を、内筒２２の前
   端側の開放口を蓋するキヤツプ状に配位して連結
   止着し、その起風翼取付プーリー２５の外周に起
   風翼２０…を装設してなる送風装置ａにおいて、
   それの前記起風翼取付プーリー２５の内腔側に、
   該起風翼取付プーリー２５及び前記内筒２２の内
   腔の空気を撹拌流動せしめるフインｆ…を装設し
   たことを特徴とする穀粒通風乾燥機におけるモー
   ター直結型の送風装置。