JPS629116Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、彫刻機の特に特定の形状を有する被
彫刻板を載置固定するいわゆる載台装置の改良に
関する。

従来の上記載台装置は、被彫刻板の大きさに合
せた数種の載台を予じめ用意しておき、大きさの
異なる被彫刻板に彫刻するたびにそれに合う載台
をいちいち彫刻機に付け替え使用せねばならない
面倒がある。

そこで、本考案ではひとつの載台で大きさの異
なる各種被彫刻板を載置固定できるように載台を
合理的に改良し、もつて従来の付け替えの煩雑性
をなくし、併せて経済性を高めようとするもので
ある。

以下図面に就いて実施例の詳細を述べる。

第１図は彫刻機の平面図を示し、このものは倣
い針１を倣い型２にならわせて移動させることに
より倣い針１と一体移動する回転カツター３が載
台４上に載置固定した被彫刻板５の面を移動し、
該面に上記倣い型と一致する文字などが彫刻され
るこの種彫刻機の一般的形態である。

又上記に云う被彫刻板５とは、第２図のように
左右側縁に折曲縁５ａ，５ｂを鈍角状に且同一板
面側に向けて左右対称的に有するものを指す。

そこで本考案の要旨構成は、第３図、第４図に
示すように上記載台４の上面に、該載台４に上記
被彫刻板５をその一方の折曲縁５ａを載台４の一
側側面外方に所定量突出載置させた状態で他方の
折曲縁５ｂを陥入させる該折曲縁と適合する断面
鈍角状の嵌合溝条６を設け、少なくとも上記折曲
縁５ａを突出させる側の載台４の外側面、つまり
本例で右側にこの側面にそつて擺動するように基
端を該載台４に軸７にて枢支したクランパー８を
臨ませたものである。９はクランパーに設けたハ
ンドル、１０はクランパーの開閉並にロツク機構
を含むクランパーの載台への連結機構である。

尚、本例では上記クランパー８の他に載台の図
で左側の外側面にもクランパー８′を設けた例を
示し、よつて巾の広い被彫刻板を載台４にセツト
する場合は図の仮想線のように左右の折曲縁５
ａ，５ｂを載台４の両外側面より突出させ、この
突出した折曲縁５ａ，５ｂを上記両側のクランパ
ー８，８′にて下圧クランプするようにしてある
が、載台を予じめ巾広に形成し、上記左側のクラ
ンパーに相当する位置に上記と同様の嵌合溝条を
設けるようにすれば左側のクランパー８′は不要
であり、右側のクランパー８のみで済ませ得る。
又嵌合溝条６は被彫刻板巾に合わせて複数条設け
てもよい。

ところで、従来の載台装置は、図のようにクラ
ンパー８，８′を載台４の左右両側に設けている
だけで、従つてこれだと左右のクランパー間に相
当する一定巾の被彫刻板しか使用できず、それ以
下の巾狭の被彫刻板には適用できない。

そこで、本考案では上述のように載台面にこの
載台に上記被彫刻板をその一方の折曲縁を載台の
一側面外方に所定量突出させた状態で他方の折曲
縁を嵌入させる嵌合溝条６を設けたので、この溝
条とこれと対応する載台の少なくとも一側面側の
クランパー８とで巾狭の被彫刻板をもセツトさせ
得ることになり、このことは即ち、ひとつの載台
で巾の異なる各種被彫刻板の載置固定が可能とな
り、よつて従来のような載台の付け替えを不要と
することができ、併せて経済的効果も大きい。

又上記嵌合溝条６は被彫刻板の折曲縁と適合す
る断面鈍角形状なるため、この溝条に折曲縁が嵌
合された状態では、該折曲縁の抜けだし方向は抵
抗をうける形となるので、たとえ片方のみのクラ
ンパーによる押えでも被彫刻板が抜けでることが
なく、安全に載台に固定セツトすることができる
もので、この種彫刻機における被彫刻板の載台装
置として秀れた実用上の効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は彫刻機の平面図、第２図は被彫刻板の
斜面図、第３図は仝上載台の側面図、第４図は仝
上一部切欠側面図である。 ４……載台、５……被彫刻板、５ａ，５ｂ……
左右の折曲縁、６……嵌合溝条、８……クランパ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右側縁に折曲縁を鈍角状に且同一面側に向け
   て左右対称的に折曲形成してなる被彫刻板の載台
   を備える形式の彫刻機において、上記載台上面
   に、該載台に上記被彫刻板をその一方の折曲縁を
   載台の一側面外方に所定量突出載置した状態で他
   方の折曲縁の陥入を許す該折曲縁と適合する断面
   鈍角状の嵌合溝条を設け、少なくとも上記折曲縁
   を突出させる側の載台の側面にこの側面にそつて
   擺動自在に枢支した折曲縁下圧用クランパーを設
   けたことを特徴として成る彫刻機における被彫刻
   板の載台装置。