JPS6288999A - 放射性不燃性固体廃棄物の固化処理法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 及虱の置方 ［産業上の利用分野］ 本発明は、放射性の不燃性固体廃棄物を最終貯蔵および
陸地処分に適合する形に固化処理する方法の改良に関す
る。

［従来の技術］ たとえば原子力発電所の窓明点検に伴って、鉄バイブな
どの低レベルの放射能をもった不燃性の固体廃棄物が発
生する。　これらの廃棄物を放射能が安定なレベルに低
下するまで最終貯蔵し、ざらに陸地処分するための手段
としては、ドラム缶等の容器に入れてセメント固化する
ことが最適と考えられている。

ところが゛、不燃性固体とよばれるこの種の廃棄物を収
容したドラム缶などに通常のポルトランドセメントのモ
ルタルをそのまま注入しても、固体間の空隙を完全に充
填することは困難である。

しかし固体内に空洞が存在すると、それが腐食やクラッ
ク発生の起点となって、容器の腐食、ひいては内容物の
浸出などの問題が生じるおそれがあるから、空洞は極力
少じないようにしなければならない。

廃棄物をセメントモルタルと外部で混合してドラム缶な
どに移すことも考えられるが、不燃性固体はその材質、
形状、寸法、比重などがまちまちであって混合作業は容
易でないし、その上、ミキサーの洗浄水（これも放射性
となる）のような二次廃棄物の処理という、新たな問題
が出てくる。

［発明が解決しようとする問題点１ 本発明の目的は、低レベルの放射能をもつ不燃性の固体
廃棄物のセメント固化処理法が直面している問題を解決
し、有害な空洞が存在しないこと、および遊ｉ水が極力
少ない固化体を、二次廃棄物の処理という問題を避けて
つくることができる処理法を提供することにある。

発明の構成 【問題点を解決するための手段］ 本発明の放射性不燃性固体廃棄物の固化処理法は、廃棄
物を収容したドラム缶や角型容器などの容器に、流動性
を改善する混和剤を添加したセメントモルタルまたはペ
ーストを注入し、容器に撮動を与えることによりモルタ
ルまたはペーストを廃棄物の間隙に充填して固化させる
ことを特徴とする。

セメントモルタルまたはペーストは、普通ポルトランド
セメントをはじめとするセメントを任意にえらんで使用
する。　他の水硬性物質を併用してもよいことはもちろ
んである。　発熱を低下させ、強度を高めるため、砂な
どの骨材を適量加えることが好ましい。

混水量は、遊離水が実質上発生しない限度（たとえば混
水量の１％以下）で、高い量をえらびモルタルの流動性
を高めることができる。

セメントの混和剤としては、土木または建築工事におけ
るコンクリートやモルタルの施工、とくにグラウト材の
注入に際して添加使用されている減水剤が有用である。

　最適な使用条件は、それぞれの減水剤の使用範囲内で
、必要ならば多少の実験を行なうことによって、容易に
決定できるであろう。

モルタルまたはペーストの注入は、通常は容器の上部か
らでよいが、容器の底に向ってパイプをさし込み、また
はあらかじめパイプを設けておぎ、それを利用して底部
または中はどから注入することも好ましい。　注入に際
して、または注入に続いて行なう加振は、空洞を形成す
る気泡を追い出す作業であるから、当初から気泡の発生
が少ない充填条件をえらぶことが、加振に必要な時間を
短縮し、確実な効果を得る上で有利である。

振動を加えるには、振動モータやエアバイブレータなど
の適宜の振動発生手段を使用する。　大量の廃棄物を処
理するには専用の加振台を用意して、容器全体を振動さ
せるようにすべきであるが、対象が少量ならば、容器の
底や側壁に加振手段を接触させて振動を加えることによ
ってもよい。

撮動数や振幅もまた、実際の条件に適するよう決定すれ
ばよい。　一般に振動数は１，０００〜１０．０ＯＯｖ
、ｐ、ｍ、、振幅は０．５〜３ｍが適当である。

［作　用］ 混和剤を添加して流動性を高めたセメントモルタルは、
容器および内容物に加えられる振動により、固体廃棄物
の間隙によく入りこんで充填し、空洞が実質上存在しな
いセメント固化体を形成する。

減水剤は、本来はセメントモルタルや生コンクリートの
ワーカビリティを高め、低い混水量における施工を可能
にして強度を高く得る目的で使用されているが、放射性
廃棄物のセメント固化体は容器に入っているので、それ
自体はざして強度を必要とするものではなく、空洞を含
まないこと、および遊離水を少なくすることが重要であ
る。

モルタルまたはペーストの流動性を高くすること、およ
び遊離水を少なくする目的に対し、本発明は、混和剤を
添加したセメントモルタルまたはペーストを用いて加振
しながら充填することが有効である、という事実の発見
にもとづいている。

［実施例］ （１）　不燃性固体廃棄物の例として外径約２０履の鉄
管の切れ喘をとり、これを内径５０＃×高ざ１００ｍｍ
の容器に、自然な充填密度で収容した。

下記の配合のセメントモルタルを用意し、普通ポルトラ
ンドセメント　　４１重量部砂　　　　　　　　　　　
　　　　　　　４１　　〃減水剤「苗土マイティ１５０
Ｊ０．６！ｌ水　　　　　　　　　　　　　　　　　１
７．４〃上記の容器に上部から注入して、力旧辰台にの
せて振動数３　、００　Ｑｖ、ｐ、ｍ、、振幅１履の振
動を５分間加えてから放置した。

固化体を縦に切断して内部をしらべたところ、空洞は見
当らなかった。　この固化体の２８日圧縮強度は１５０
ＫＩ／ｃｒＡ以上であった。

（２）　セメントモルタルを、下記の配合に従って用意
した。

「デンカタスコン」 プレミックス　　　　８４．７重量部 水　　　　　　　　　　　　　　　　１５．３　　　〃
（上記のプレミックスは、セメント３６．６％、砂４１
．２％、「デンカタスコン」４．５％および水分１７．
７％の組成を有する。）このモルタルを用いて、（１）
と同様に固化体をつくり、同様の結果を１ｑだ。

（３）　不燃性雑固体廃棄物の別の例として直径約４履
のガラス玉を使用し、上記（１）と同様に固化体をつく
った。　セメントモルタルの充填は、短時間で終了した
。　この固化体も空洞はなく、かつ高い１強度を示した
。

（４）　ざらに別の廃棄物例としてポリ塩化ビニルの板
の切屑をとりあげ、上記（１）と同様に固化体をつくっ
た。　これも空洞は見当らず、強度も（１）〜（３）の
ものと大差なかった。

発明の効果 本発明の固化処理法に従って放射性の不燃性固体廃棄物
をセメント固化すれば１、ドラム缶などの容器に収容し
た廃棄物をそのまま固化することができ、ミキサーなど
を必要としない。　従って設備費はかからず、洗浄水の
処理といった問題も生じない。

得られるセメント固化体は、モルタルまたはペーストが
十分に行きわたって固体廃棄物の間隙を充填しているか
ら、有害な空洞は実質上存在しない。

このようにして、放射性の不燃性固体廃棄物の安全な貯
蔵が実現する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 放射性の不燃性固体廃棄物を収容した容器に、流動性を
   改善する混和剤を添加したセメントモルタルまたはペー
   ストを注入し、容器に振動を与えることによりモルタル
   またはペーストを廃棄物の間隙に充填して固化させるこ
   とを特徴とする放射性不燃性固体廃棄物の固化処理法。