JPS6281256A

JPS6281256A - 遠心力精密鋳造方法

Info

Publication number: JPS6281256A
Application number: JP60221543A
Authority: JP
Inventors: Yasuji Morita; 森田　保治
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1985-10-03
Filing date: 1985-10-03
Publication date: 1987-04-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は軸方向に比較的大きな長さと屈曲部をもつ、若
しくは比較的大きな長さと薄肉をもつ、例えばクランク
軸や蒸気タービンノズル翼のような優れた強さ、健全性
・寸法精度などを要求される鋳造品の製造に通ずる新し
い遠心力精密鋳造方法に関する。

（従来の技術及びその問題点）従来発電用蒸気タービンノズル翼は鍛造あるいは精密鋳
造で造られていたが、鍛造ではノズル翼が大型の場合装
置も大型化する欠点があり、精密鋳造に依る場合も工程
複雑、湯廻り不良中心用は等を生じ易いなど生産性の面
で問題があった。

また小型エンジン用のクランク軸は従来砂型割型の鋳型
で置き注ぎ鋳造に依って造られてきたが寸法精度、健全
性等の品質面、更には歩留りの点で問題があった。

しかしてこれらのノズル翼やクランク軸のような軸方向
に比較的大きな長さと薄肉をもつ、若しくは長さと屈曲
部をもつ部材に対する従来のフルモールド鋳造法の適用
は、強い型込めによる消失性模型の変形、湯廻りの面、
模型消失に伴う発生ガスのガス抜きの面等で問題点を有
し、適用困難であった・（問題点を解決するための手段）以上のように従来の製造方法では種々の問題点を有する
ノズル翼やクランク軸など軸方向に比較的大きな長さと
薄肉やあるいは屈曲部をもつような部材に対して、本発
明はフルモールド鋳造法の適用を可能にし、かつ寸法精
度、健全性、強さ等に優れた製品を鋳造しようとするも
ので、そのための本発明の手段は、消失性模型を鋳物砂
中に埋設して成り、かつ回転可能、強制排気可能な鋳型
を用い、同鋳型の強制排気下において同鋳型に注入され
た溶湯に、同鋳型の回転による遠心力を作用させて鋳造
するようにした点にある。

（実施例）以下添付図に基づいて説明する。添付図は本発明方法に
よる蒸気タービンノズル翼鋳造の装置別の概要図で第１
図は正面断面図、第２図は下半分を省略した平面図であ
る。

ｌは製品部消失性模型すなわちノズル翼発泡スチロール
模型で塗型剤を塗布乾燥させてあり、鋳型の回転軸位置
に位置する湯道部消失性模型２に同模型２を軸心として
放射状に配置接着されている。これら消失模型１．２は
ターンテーブル３上に設置された金枠５内において、鋳
物砂６に埋設され回転可能な鋳型５゛を形成しているの
である。

なおターンテーブル３はモータ７により駆動される。

次に強制排気装置について述べるとターンテーブル３に
は排気孔４が設けられており、同ターンテーブル３の下
部には上記排気孔４からの排気を収集するガス吸引箱１
１が配設されていて、前記ターンテーブル３とガス吸引
箱１１との接触部は例えばシール装置などにより気密性
を保ち、かつターンテーブル３の回転を許容するように
接している。

また吸引箱１１は真空ポンプ１０と排気管１２によって
接続され、排気管１２の中途部には鋳型中の高温排気を
冷却するための冷却箱１３が設けられているのである。

本発明では上述のように消失性模型を用い、回転と強制
排気を可能とした鋳型を用いて鋳造するのであるが先ず
型込めから述べる。

既述のように製品部消失性模型１を湯道部消失模型２に
、同模型２を軸心として放射状に配置接着し一体化模型
として組立てたものを金枠５内において、前記湯道部消
失性模型２が鋳型の回転軸位置を占めるようにセットし
、金属あるいはセラミックス製のスリーブで囲んだ湯口
１４を同模型２の上部に連結して鋳物砂６を充填してゆ
くのであるが、この充填に際してはパイブレーク−８に
よって金枠５を振動させ振動による搗き固めを行い、更
に充填の鋳物砂６上面をシーリングフィルム９で覆い、
真空ポンプ１０により鋳物砂６の砂粒間の空気を排気孔
４、ガス吸引箱１１、排気管１２、冷却箱１３を経て抜
（のであり、このようにして得られた鋳型は砂粒間の密
着が強固であり、例えば薄肉部模型であっても変形のな
い型込めができており、寸法精度の高い鋳物が得られる
のでる。

なお前記製品部消失性模型１と湯道部消失性模型２との
接着一体化については、添付図に示したように製品部消
失性模型１を複数段とすることができ、製品の形状寸法
等によっては１つの鋳型で数十個の製品の鋳造が可能で
ある。

また鋳物砂に′ついては珪砂やジルコンサンド等のドラ
イサンドが適当である。

次に鋳込について述べる。

鋳込は真空ポンプｌＯによって排気を続けなからモータ
７によってターンテーブル３と共に同テーブル３上の鋳
型５゛を回転させ、回転状態において溶湯を湯口１４か
ら注入するのであり、消失性模型１．２は溶湯熱によっ
て気化消失し、その消失空間を満たして鋳造が行われる
のである。このとき溶湯は鋳型回転による遠心力を受け
て湯廻りよくかつ緻密に鋳造されるのである。更にこの
遠心力はガス抜き作用の一助ともなっているのである。

また鋳造中の真空ポンプ１０による強制排気は溶湯中の
ガス、模型材料による発生ガスを上記遠心力作用と共に
極めて速やかにかつ充分に、排気孔４、吸引箱１１、排
気管１２、冷却箱１３を経て鋳型外に排出する。なおこ
のときの高温排気は冷却箱１３内通過時ｑ冷却されるの
である。

なお上記鋳型の回転と強制排気は溶湯の凝固完了まで行
い、鋳造後の型ばらしは鋳物内の残留応力が小さくなる
まで徐冷して後に行うのであり、この型ばらしについて
は鋳型がドライサンドによるものであり、強化力が砂粒
間の空気除去によってなされているために極めて容易で
ある。

（実験例）（ａｌ　　蒸気タービンノズル翼の鋳造製品寸法・・・
長さ１５００ｍ、中４００　ａｍ、厚さ７０ｍ■鋳型・
・・添付図に示した鋳型による。型込めはノズル翼発泡
スチロール模型を２段に、各段には４枚、計８枚の同模
型を湯道部模型に接着一体化し全枠内にジルコンサンド
により埋設、強制排気による強化を行った。

鋳込・・・１３ｃｒ系ステンレス鋳鋼の溶湯を鋳込温度
１６３０℃で注入した。このときの鋳型の回転速度は１
６０ｒｐｍであり鋳型の回転及び強制排気は溶湯の凝固
完了まで行った。

鋳造結果・・・８枚共形状、寸法、鋳肌等において満足
する製品が得られた。

（ｂｌ　　小型ガソリンエンジンのクランク軸製品寸法
・・・長さ５００鴎鋳型・・・実施例ａの場合と同様に、クランク軸発泡ス
チロール模型を２段に、各段は４本、計８本の同模型を
湯道部模型に接着一体化し金枠内にジルコンサンドによ
り埋設、強襲排気による強化を行った。

鋳込・・・鋳鉄溶湯を鋳込温度１４２０℃で注入した。

このときの鋳型の回転速度は３２０ｒｐｍであり、鋳型
の回転及び強制排気は溶湯の凝固完了まで行う。

鋳造結果・・・８本共形状、寸法、鋳肌等において満足
する製品が得られた。

（発明の効果）以上に説明したとおり本発明は消失性模型を鋳物砂に埋
設して成る鋳型に強制排気と回転を与えて鋳造するもの
であり、強制排気は砂型の強化を容易として消失性模型
の変形を招来せず、鋳造時においては速やかでかつ十分
なガス抜き効果を挙げることができ、鋳型の回転によっ
て鋳造溶湯に遠心力を与えることは、優れた湯廻り、賞
の緻密、ガス抜き効果を招来するものであり、両者相俟
って寸法精度に勝れ質の緻密な健全鋳物を得ることがで
き、中、大型のタービンノズル翼（長さ３００〜１５０
０ｆｌ）、薄肉の羽根部品、自動車の鋳造部品、クラン
ク軸等の鋳造に適し、更には鋳造後の型ばらしも容易で
あるなど、本発明の鋳造方法は優れた利点効果を有して
その工業的価値は著大である。なお回転鋳型の組立には
従来の縦型遠心鋳造機の利用が可能であることを付記す
る。

【図面の簡単な説明】

添付図は本発明方法による蒸気タービンノズル入鋳造の
装置例の概要図で第１図は正面断面図、第２図は下半分
を省略した平面図である。１・・・製品部消失性模型、２・・・湯道部消失性模型
、３・・・ターンテーブル、４・・・排気孔、５・・・
金枠、５゜・・・鋳型、６・・・鋳物砂、７・・・モー
タ、８・・・バイブレータ−５９・・・シーリングフィ
ルム、１０・・・真空ポンプ、１１・・・ガス吸引箱、
１２・・・排気管、１３・・・冷却箱、■４・・・湯口
。特　許　出　願　人　　久保田鉄工株式会社第　２図

Claims

【特許請求の範囲】

１、消失性模型を鋳物砂中に埋設して成り、かつ回転可
能、強制排気可能な鋳型を用い、同鋳型の強制排気下に
おいて同鋳型に注入された溶湯に、同鋳型の回転による
遠心力を作用させて鋳造することを特徴とする遠心力精
密鋳造方法。