JPS628069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、笛に関するものであり、特に一端を
閉塞し、他端を開口してなる中空管体内に摺動自
在に吹鳴笛体を収納し、中空管体を天地反対方向
に逆転せしめることにより収納された吹鳴笛体が
重力により自然に中空管体内を落下移動して吹鳴
する摺動吹鳴笛具に関する。

本考案の摺動吹鳴笛具は船形状をした半長楕円
体のスリーブ１の上面２に肉薄の振動板３を載置
し、スリーブ１の長径方向で載置した振動板３と
の間にわずかな間隙４を設け、円盤体に半円形状
の透孔６を穿孔した係止リング５の該透孔６に前
記の重ね合せたスリーブ１と振動板３とを挿入係
止して吹鳴部７を形成し、開口端にツバ部９を突
周設した収納管８内に該吹鳴部７を挿嵌して吹鳴
笛体１０を設け、管体の摺動筒体１１内に吹鳴笛
体１０を挿入係止し、一端を閉塞し他端を開口し
た中空管体１２内に前記摺動筒体１１を摺動可能
にかつ摺動筒体１１と中空管体１２との間に空隙
が生じない状態に挿入してなるものである。

本考案を図面に基づいて説明すると、１はスリ
ーブで、金属又は合成樹脂により船形状の半長楕
円体で長径方向の両端部分の上面２を水平面より
わずかに低く斜状に形成されている。

３は振動板で、合成樹脂又はアルミニユーム等
の金属製により0.08mm以下好ましくは0.05mm以下
の肉厚の肉薄に形成しスリーブ１の上面２と略同
一形の長楕円形に形成されている。３は係止リン
グで合成樹脂製により円盤状に形成され、該係止
リング５には第６図に示す如く半円形状の透孔６
が穿孔されている。

７は吹鳴部で、係止リング５の透孔６内に、ス
リーブ１の上面２に振動板３を載置して挿入係止
したものである。

スリーブ１の長径方向において、スリーブ１の
上面２と振動板３との間には、わずかな間隙４が
設けられている。

８は収納管で両端を開口した中空管で、その一
方の開口端には第４図に示す如く、ツバ部９が突
周設されている。

ツバ部９を設けた収納管８の開口端には十文字
状に支柱１４を張設している。

１０は吹鳴笛体で、収納管８内に吹鳴部７を挿
嵌して収納したものである。

１１は摺動筒体で合成樹脂により、中空な両端
を開口した管体に形成され、その外径は二段に形
成されている。

摺動筒体１１の一方の開口端の内径は、ツバ部
９より小さく形成され、該摺動筒体１１内には吹
鳴笛体１０を挿入し、該吹鳴笛体１０のツバ部９
を摺動筒体１１の開口端に係止している。

１２は中空管体で合成樹脂、金属その他適宜資
料により、一方の管端を閉塞し、他方の管端を開
口したものである。

中空管体１２の閉塞端方向を円弧状に屈曲せし
め全体をステツキ状に形成している。

中空管体１２内には、吹鳴笛体１０を挿入係止
した摺動筒体１１が摺動可能に、かつ摺動筒体１
１の外周面と中空管体１２の内周面との間に空隙
が生じない状態に挿入されている。

１３は係止筒で両端を開口した筒体であり、該
係止筒は第２図に示す如く中空管体１２の開口端
にその１部を挿入係止し、中空管体１２内に挿入
された吹鳴笛体１０が外方へ脱落するのを防止し
ている。

本考案は中空管体１２の天地を反対方向に逆転
せしめることにより中空管体１２内に挿入され
た、吹鳴笛体１０を挿入係止した摺動筒体１１の
重力により自然に中空管体１２内で落下移動し
て、吹鳴部７の振動板３が振動して吹鳴するもの
である。

スリーブ１の長径方向の両端部分の上面２を水
平面よりわずかに低く斜状に形成してなるもので
あるから、スリーブ１の上面２に載置された振動
板３との間にスリーブ１の両端方向で第５図に示
す如く、わずかな問隙４が形成されるため、摺動
筒体１１の摺動によるわずかな空気の流れによつ
ても振動板３が吹鳴することができるという効果
がある。

振動板３を0.05mm以下の肉厚のアルミニユーム
平板製としたから振動板がわずかの空気の流れに
よつても、振動して吹鳴することができるという
効果がある。

ツバ部９を設けた収納管８の開口端に十文字状
に支柱１４を張設したから、支柱１４の大きさを
調節することにより振動板３へ流れる空気の強さ
を調節することができるという効果がある。

係止リング５の透孔６に挿入係止されたスリー
ブ１と振動板３と、該透孔６との間に空間が全く
生じない状態に緊密に第６図に示す如く挿入係止
されている。

このように、透孔６と、スリーブ１と振動板３
との間に空間が全く生じない状態に緊密に挿入係
止されているから、摺動筒体１１の摺動によるわ
ずかな空気の流れによつても振動板３が吹鳴する
ことができるという効果がある。中空管体１２を
ステツキ状にしたから手で持ちやすく、かつ玩具
として使用するときは子供の興味を十分引くこと
ができるという効果がある。

中空管体１２が一端を閉塞し、他端を開口した
ものであるから挿入され摺動筒体１１が空気の抵
抗により一気に落下することなく、ややゆつくり
と落下するため、摺動筒体１１の吹鳴筒体１０が
吹鳴しながら降下することができる。吹鳴笛体１
０を挿入係止した摺動筒体１１が中空管体１２内
に空隙が生じない状態に挿入してあるため摺動筒
体１１の落下移動に伴うわずかな空気の流れによ
つても吹鳴笛体１０の振動板３が吹鳴することが
できる。

構造が簡単であり、安価に提供できるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は本考案の正面図、第２図は第１図の中央断面
図、第３図は摺動筒体に吹鳴笛体を挿入係止した
状態を示す斜視図、第４図は吹鳴笛体の一部透視
の斜視図、第５図は吹鳴部の側面図、第６図は第
５図のＡ−Ａ線断面図である。 １……スリーブ、２……スリーブの上面、３…
…振動板、４……間隙、５……係止リング、６…
…透孔、７……吹鳴部、８……収納管、９……ツ
バ部、１０……吹鳴笛体、１１……摺動筒体、１
２……中空管体、１３……係止管、１４……支
柱。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 船形状をした半長楕円体のスリーブ１の上面
   ２に、肉薄の振動板３を載置し、スリーブ１の
   長径方向で載置した振動板３との間に、わずか
   な間隙４を設け、円盤体に半円形状の透孔６を
   穿孔した係止リング５の該透孔６に前記の重ね
   合せたスリーブ１と振動板３とを挿入係止して
   吹鳴部７を形成し、開口端にツバ部９を突周設
   した収納管８内に該吹鳴部７を挿嵌して吹鳴笛
   体１０を設け、管体の摺動筒体１１内に吹鳴笛
   体１０を挿入係止し、一端を閉塞し他端を開口
   した中空管体１２内に前記、摺動筒体１１を摺
   動可能に、かつ摺動筒体１１と中空管体１２と
   の間に空隙が生じない状態に挿入してなる摺動
   吹鳴笛具。 ２ スリーブ１の長径方向の両端部分の上面２を
   水平面よりわずかに低く斜状に形成してなる実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の摺動吹鳴笛
   具。 ３ 振動板３を0.05mm以下の肉厚のアルミニユー
   ム平板製とした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の摺動吹鳴笛具。 ４ ツバ部９を設けた収納管８の開口端に十文字
   状に支柱１４を張設してなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の摺動吹鳴笛具。 ５ 係止リング５の透孔６内に挿入係止されたス
   リーブ１と振動板３と該透孔６との間に空間が
   全く生じない状態に緊密に挿入係止されてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の摺動吹鳴
   笛具。 ６ 中空管体１２の閉塞端方向を円弧状に屈曲せ
   しめ全体をステツキ状に形成してなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の摺動吹鳴笛具。