JPS628009Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多心光ケーブルコネクタの改良に関
するものである。

一般に、光ケーブルコネクタは、接続すべき２
つの光ケーブルの心線をそれぞれ貫通して保持す
る２つの相対する中子をそれぞれ保持するプラグ
とジヤツクとから成り、プラグをジヤツクに差込
んで２つの相対する中子が衝合するようにして接
続している。一方、多心光ケーブルは内部にテン
シヨンメンバを有するが、従来２つの多心光ケー
ブルのコネクタでテンシヨンメンバが機械的に遮
断されていたのでコネクタの機械的強度が弱い上
にコネクタ組立中に心線の座屈や断線が発生し易
い欠点があつた。

本考案の目的は、２つの接続すべき多心光ケー
ブルのテンシヨンメンバを相互に接続することが
でき、従つて機械的強度が大きく組立中に心線が
断線したり座屈したりすることがないようにした
多心光ケーブルコネクタを提供するこことにあ
る。

本考案の実施例を図面を参照して詳細にのべる
と、第１図は本考案に係る多心光ケーブルコネク
タ１０の一実施例を示す、この実施例では光ケー
ブル１２は中心にあるテンシヨンメンバ１４のま
わりに多心の心線１６を有する。

多心光ケーブルコネクタ１０は、複数の相対す
る中子１８，２０をそれぞれ保持する複数のプラ
グ２２とジヤツク２４とから成つており、これら
のプラグ２２及びジヤツク２４はそれぞれ共通の
ホルダ２６及び２８に保持されている。図示の実
施例ではプラグ側ホルダ２６はジヤツク側ホルダ
２８の先端外周面が係合する環状突出部２６ａを
有し、ジヤツク側ホルダ２８はこの環状突出部２
６ａの端面に係合する鍔２８ａを有する。ホルダ
２６は一端が相応する多心光ケーブル（図示せ
ず）の外被に液密を保つて取付けられた外郭部材
３０にねじ込んで取付けられ、ホルダ２８は一端
が相応する多心光ケーブル１２の外被１２ａに液
密を保つて取付けられた外郭部材３２にねじ込ん
で取付けられている。これらのホルダ２６，２８
はプラグ２２をジヤツク２４に差込んだ後外郭部
材３２に予め嵌合されている環状ナツトの形態の
締付部材３４をホルダ２８の鍔２８ａを跨いでホ
ルダ２６の環状突出部２６ａに蝶合して相互に結
合されている。尚、符号３４ａは締付部材３４に
設けられ鍔２８ａに係合する鍔、また符号３６，
３８はそれぞれホルダ２６に取付けられ外郭部材
３０及びホルダ２８の鍔２８ａに対し液密を保つ
Ｏ−リング、符号４０はホルダ２８に取付けられ
外郭部材３２に対し液密を保つＯ−リングであ
る。

中子１８，２０はそれぞれホルダ２６，２８の
段付貫通孔２６ｂ，２８ｂに貫通して取付けら
れ、これらの中子には多心光ケーブルからの心線
１６が貫通して保持されてその先端は研摩されて
いる。図示の実施例では中子１８，２０は鍔１８
ａ，２０ａを有し、ばね４２，４４を介して段付
貫通孔２６ｂ，２８ｂに蝶入された締付ナツト４
６，４８によつてホルダ２６，２８にそれぞれ保
持されている。尚、ホルダ２６はホルダ２８の端
面に形成された環状凹部５０に係入する環状凸部
５２を一体に有し、この環状凸部５２は中子１８
を保護している。

本考案の多心光ケーブルコネクタ１０は、ホル
ダ２６，２８に一体の抗張力体５４，５６をそれ
ぞれ有し、これらの抗張力体５４，５６はそれぞ
れ接続すべき２つの多心光ケーブル１２のテンシ
ヨンメンバ１４に結合される。第１図の実施例で
は抗張力体５４，５６はステンレススチールの如
き金属から成つていてそのねじ部５４ａ，５６ａ
はホルダ２６，２８の中心にねじ込まれて取付け
られている。抗張力体５４，５６はその先端に中
空部５４ｂ，５６ｂ（５４ｂは図示せず）を有
し、対応する多心光ケーブル１２の中心のテンシ
ヨンメンバ１４を嵌入してかしめ着されている。

第２図は本考案の他の実施例の要部を示し、こ
の実施例では多心光ケーブル１２は多心の心線１
６のまわりにテンシヨンメンバ１４を有する。こ
の場合には相応するホルダ（図示せず）に一体の
中心にある抗張力体５６はテンシヨンメンバ１４
を挾むように抗張力体５６の端部に一体に設けら
れた内筒５８とこの内筒に蝶合される外筒６０と
を有する。尚、内筒５８はその内部にある心線１
６を導出するため第３図に示すように心線の数に
相応する縦溝５８ａを有し、心線はこの縦溝５８
ａを通して抗張力体の外側に導いてそれぞれの中
子に接続される。

尚、上記２つの実施例では抗張力体５４，５６
は金属であるのを示したが、これらはポリアラミ
ド繊維、ガラス繊維の如き有機、無機性の他の材
料であつてもよい。

本考案によれば、上記のように、コネクタのプ
ラグ及びジヤツクのホルダに一体に抗張力体を設
けこの抗張力体を多心光ケーブルのテンシヨンメ
ンバに接続しプラグとジヤツクのホルダ相互を機
械的に結合したので接続すべき多心光ケーブルの
テンシヨンメンバはホルダを介して相互に接続さ
れるためコネクタの機械的強度は向上し、またホ
ルダと多心光ケーブルのテンシヨンメンバが一体
化するのでコネクタ組立中に心線が断線したり座
屈することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る多心光ケーブルコネクタ
の一実施例の拡大縦断面図、第２図及び第３図は
本考案の他の実施例の要部の拡大縦断面図及び第
２図のＡ−Ａ線断面図である。 １０……多心光ケーブルコネクタ、１２……多
心光ケーブル、１４……テンシヨンメンバ、１６
……心線、１８，２０……中子、２２……プラ
グ、２４……ジヤツク、２６，２８……ホルダ、
３４……締付部材、５４，５６……抗張力体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 接続すべき２つの多心光ケーブルの対応する
   各心線をそれぞれ貫通して保持する２つの相対
   する中子をそれぞれ保持する複数の相対するプ
   ラグとジヤツクとから成り、前記プラグをジヤ
   ツクに差込んで各２つの相対する中子が衝合す
   るようにした多心光ケーブルコネクタにおい
   て、前記複数のプラグ及びジヤツクはそれぞれ
   共通のホルダに設けられ、前記ホルダはこのホ
   ルダに一体の抗張力体を有し、前記抗張力体は
   前記多心光ケーブルのテンシヨンメンバに結合
   され、且つ前記プラグ側ホルダとジヤツク側ホ
   ルダとを機械的に締付ける締付部材を有するこ
   とを特徴とする多心光ケーブルコネクタ。 (2) 前記多心光ケーブルのテンシヨンメンバはケ
   ーブルの中心に配置され、前記抗張力体は中心
   に配置されて前記中心テンシヨンメンバにかし
   め着されている実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載の多心光ケーブルコネクタ。 (3) 前記多心光ケーブルのテンシヨンメンバは多
   心心線のまわりに配置され、前記抗張力体は中
   心に配置されて前記テンシヨンメンバを挾むよ
   うに前記抗張力体に一体に設けられた内筒と前
   記内筒に結合される外筒とを有する実用新案登
   録請求の範囲第１項に記載の多心光ケーブルコ
   ネクタ。 (4) 前記内筒はその内側の心線を導出する複数の
   縦溝を有する実用新案登録請求の範囲第３項に
   記載の多心光ケーブルコネクタ。