JPS627448Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は適当大きさの細片とした素材木片を破
砕しておが屑状の粉粒を得る破砕機に係る。従来
木片を微粒に破砕してチツプ或いは燃料用に使用
するため、素材木片をケース内に供給してこれを
回転軸から放射状に突設した打杆によつて打撃破
砕することはすでに行われているが、このものに
おいては打杆の回転打撃中に打杆とケース内壁面
の間に木片が挟まり、或いケース内に石、鉄片等
が混入している場合、これが抵抗となつて打杆の
回転が不能となり、このため打杆が曲り或いは折
損して装置の破損により作業を中止せざるを得
ず、又危険を伴なつた。

本考案はこのような不都合を排し、従来の上記
欠陥の原因が打杆の剛直性に存することに鑑み、
該打杆を金属チエンとし、その可撓屈曲性により
大きな抵抗による屈曲折損を回避すると共に回転
時の遠心力による緊張によつて充分な打撃強度を
有する点を利用して木片の破砕を行なうようにし
たもので、円胴状ケース内中心部に設けた急速回
転軸から適宜長さの金属チエンを多段放射状に突
設し、該金属チエンの突設部下方において回転軸
に、周縁をケース内壁面と間隙を存して円盤を固
着し、ケースの上部に素材木片の供給口を設け、
又円盤の下方位置に破砕物の取出口を設けたこと
を特徴とする。

本考案の実施例を図面について説明する。

図面で１は鉄製の円胴状ケースで、これを台８
上に設置し、その内部中心に回転軸２を設け、こ
れをモータ９に連動して急速回転させるようにし
た。

回転軸２には適宜長さの金属チエン３を放射状
に且つ軸２の長さ方向に多段的に配置して突設す
る。図示の実施例では金属チエン３を軸２の長さ
方向に沿つて螺旋状位置に取付け、これが回転時
に図示のように放射状方向に拡がつたときケース
１内の素材木片および破砕物を下方に押込むスク
リユー状となるようにしたが、必らずしもスクリ
ユー状とする必要はなく金属チエン３を回転軸２
の長さ方向において多段式の放射状に突設するよ
うに配設してもよい。

ケース１内において金属チエン３の突設部の下
方に円盤４を回転軸２に固着して設け、その周縁
とケース１の内壁面間には適当な間隙５を存させ
た。

図示例において円盤４は複数の扇形板４ａ…に
分割して、これらを回転軸２に固着した基板４ｂ
に対し夫々止螺子４ｃで不動に結着して全体とし
て円形となるように隣接する扇形板４ａの両側縁
を互に重合し、且つ止螺子４ｃは各扇形板４ａに
設けた放射状方向の長孔４ｄを通して基板４ｂに
結着することによりその固定位置を軸２を中心と
する放射状方向において内外に移動できるように
し、その移動により円盤４と周縁とケース１内壁
面との間隙５の大きさを調整し得るようにした。

又、円盤４の上面には適所に突条による衝撃片
１０を設けた。尚、上記間隙５の調整により該間
隙５を経て下方に押出される破砕粉粒物の大きさ
を規制し得られ、又衝撃片１０により円盤４上面
に貯留される内容物を撹拌して上方に突上げ、下
方に大きな破砕物が溜り、間隙５の填塞すること
を防止する。

円胴状ケース１の内周面には金属チエン３によ
る打撃片と相俟つて破砕効果を高めるために適数
の突条から成る受撃片１１を設けた。

本機は例えば図示するように供給コンベヤー１
２等により予め適当大きさの細片とした木片、樹
皮等の素材を上部供給口６からケース１内に供給
しつつ回転軸２を急速回転するときは、その遠心
力により静止時に垂下つている金属チエン３が放
射状方向の外方に張出し、これが回転することに
よる打撃力並にケース１内周面の受撃片１１との
激突によつて素材は破砕されて順次下方に移動し
て円盤４上に溜り、円盤４の回転による遠心力で
周縁の間隙５から下方に落下し取出口７から排出
されるもので破砕粉粒物の大きさは前記したよう
に間隙５の調整により行はれる。

本考案によるときは急速回転する回転軸２に取
付けた金属チエン３が遠心力により放射状に外方
に張出し、その緊張によつて大きな打撃と破砕力
を有し、且つ金属チエン３の材料強度による破壊
力も大きいため、これら多数の金属チエン３の回
動によつて素材木片の破砕効果は極めて強大とな
り、回転時に素材木片が挟込まれ或いは鉄片、石
片等が混入して大きな抵抗を生じたとき、チエン
自体の屈曲性により破損を受けることを回避し、
従来の剛直性打杆におけるように破損歪曲による
障害を生ずることなく耐久力を有して長く堅牢に
使用し得られ、又金属チエン３の突設部の下方に
は回転軸２に円盤４を固着し、破砕した粉粒物を
その上面に溜め、該円盤４の周縁とケース１内周
壁面との間隙５から粉粒物を徐々に落下させて取
出口７に向つて移動させるようにしたので、取出
口７の填塞することを防止して破砕粉粒物の取出
を円滑にし、樹皮から原木に至る素材の破砕用と
して極めて適切なものを得た効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
截断側面図、第２図はケースの横断面図、第３図
は円盤部分の截断平面図、第４図は第３図の−
線断面図である。 １……円胴状ケース、２……急速回転軸、３…
…金属チエン、４……円盤、５……間隙、６……
素材木片の供給口、７……破砕粉粒物取出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円胴状ケース１内中心部に設けた急速回転軸２
   から適宜長さの金属チエン３を多段放射状に突設
   し、該金属チエン３の突設部下方において回転軸
   ２に、周縁をケース１内壁面と間隙５を存して円
   盤４を固着し、ケース１の上部に素材木片の供給
   口６を設け、又円盤４の下方位置に破砕物の取出
   口７を設けて成る木片破砕機。