JPS6272764A - 缶内面用水性塗料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は缶内面用水性塗料に関し、特に、フレーバーの
低下を嫌う炭酸飲料、アルコール性飲料等の飲料を内容
物とした金属缶の内面保護として有用な水性塗料に関す
るものである。

（従来の技術） 従来、製缶業界においても有機溶剤型塗料による大気汚
染や作業環境の悪化等が問題とされており。

水性塗料への移行が望まれている。近年これらの問題を
回避する手段として自己乳化性エポキシ樹脂を主成分と
する水性塗料が提案されている。例えば。

特開昭５６−１０９２４３号公報には、カルボキシル基
官能性アクリル樹脂とエポキシ樹脂とのエステル化反応
組成物の水性塗料が、また、特開昭５３−１２２８号公
報にはカルボキシル基官能性グラフト重合体のエポキシ
樹脂エマルジョンが、さらに特開昭５７−１０５４１８
号公報にはアクリル酸またはメタアクリル酸により変性
したエポキシ樹脂とアクリル系モノマーとの重合反応組
成物からなる水性塗料がそれぞれ開示されている。

上記の自己乳化性エポキシ樹脂は、それ自体缶内面用塗
料として必要な金属に対する密着性、耐水性。

加工性等の優れた物性を有し、一部で実用化されている
が１種々のフレーバーエツセンスを含有する炭酸飲料や
果汁飲料、あるいは焼酎、ワイン等のアルコール性飲料
のような嗜好性の強い飲料を内容物とした場合、これら
の飲料のフレーバーを従来型の缶内面塗料程十分には保
持できないことが認識されるようになった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明者らは自己乳化性エポキシ樹脂のフレーバー特性
の改良について検討を加えた結果１缶内面保護塗膜とし
ての塩化ビニル樹脂が優れたフレーバー特性を備えてい
ることに着目して本発明に到達したものである。

〔発明の構成〕 （問題点を解決するための手段） すなわち１本発明は１分子中に導入したカルボキシル基
をアミンもしくはアンモニアで一部ないし全部を中和し
てなる自己乳化性エポキシ樹脂（Ａ）と。

アルカリ中和型アクリル系樹脂の存在下で重合した塩化
ビニル系樹脂（Ｂ）とからなるフレーバー特性に優れた
缶内面用水性塗料である。

本発明における塩化ビニル系樹脂（Ｂ）水性分散体は、
カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂を塩基性物質
で中和、した樹脂の水性分散体を分散媒として塩化ビニ
ルおよび必要に応じてその他の共重合性モノマーを重合
することにより得られる。

上記カルボキシル基含有アクリル系樹脂としては。

必須成分としてアクリル酸またはメタアクリル酸を使用
し、その他に、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル。

アクリル酸２−エチルへキシル等のアクリル酸アルキル
エステル類、スチレン、α−メチルスチレン。

ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、マレイン酸モ
ノまたはジブチル、フマル酸モノまたはジオクチル等の
α、β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のモノまたはジ
エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニ
ルエステル類、ビニルエーテル類。

アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等の不飽和ニ
トリル類、エチレン、ブタジェン、イソプレン等のオレ
フィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン。

クロロプレン等を共重合したものである。

アクリル系樹脂の重合反応は、好ましくは沸点が７０〜
２３０°Ｃの親水性有機溶剤１例えば、メチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のエーテルアルコール類、メチ
ルセロソルブアセテートエチルセロソルブアセテート等
のエーテルエステル類中で、アゾビスイソブチロニトリ
ル、過酸化物等のラジカル重合開始剤を用いて６０ない
し１５０’Ｃで進行させることができる。

得られたアクリル系樹脂を水性樹脂分散体とするには、
アクリル系樹脂溶液に、塩基性化合物１例えば、モノメ
チルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モ
ノメタノールアミンン、ジメタツールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジメチルアミノエタノール等のアミン類
、苛性カリウム、苛性ソーダ、アンモニア水等の無機塩
基性化合物を添加し３部分的に、あるいは全部中和し、
混合攪拌した後に所定量の水あるいは水と有機溶剤の混
合物を添加する。

本発明の塩化ビニル系樹脂（Ｂ）水性分散体は。

上記手法により得られたアクリル中和型アクリル系樹脂
の存在下で、塩化ビニルもしくは塩化ビニルと共重合可
能なモノマーとの混合物を乳化重合することにより得る
ことができる。

塩化ビニルと共重合可能な七ツマ−としては、酢酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステル。

メチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類アクリル酸、メタアクリル酸あるいはそれ
らのエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳
香族ビニル化合物が挙げられる。

塩化ビニルは七ツマー組成比で３０〜１００重量％の範
囲で使用され、３０重量％未満の場合には塩化ビニル系
樹脂の特長である衛生性、風味保存性に悪影響を及ぼす
ので好ましくない。

塩化ビニル系樹脂（Ｂ）の水性分散体は、アルカリ中和
型アクリル系樹脂の水性分散体に塩化ビニルを含む七ツ
マ−を加え、水を媒体として攪拌下に。

例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化
水素あるいはこれらの過酸化物と還元剤を組み合せたレ
ドックス系の触媒からなる水性重合開始剤を用いて重合
反応を行うことにより得ることができる。この際、アル
カリ中和型アクリル系樹脂は塩化ビニルを含むモノマー
１００重量部に対して、３ないし６０重量部の範囲で使
用される。

本発明の自己乳化性エポキシ樹脂（Ａ）は、好ましくは
ビスフェノール型エポキシ樹脂にアクリル酸もしくはメ
タアクリル酸に由来するカルボキシル基を導入し、上述
した塩基性化合物の存在下で水性媒体中に分散させたも
のである。例えば、アクリル酸もしくはメタアクリル酸
を必須成分としてこれと共重合可能な七ツマ−からなる
アクリル系樹脂とエポキシ樹脂とを親水性有機溶剤中で
エステル化反応させて自己乳化性エポキシ樹脂を得るこ
とができるが。

他の方法で得られた自己乳化性エポキシ樹脂も同様に使
用することができる。

本発明の缶内面用水性塗料は、自己乳化性エポキシ樹脂
（Ａ）の水性分散体と塩化ビニル系樹脂（Ｂ）の水性分
散体を樹脂分の組成比で（Ａ）／　（Ｂ）が９０／１０
〜２０／８０になるように配合する。

（Ａ）成分が９０重量部を越えるとフレーバー特性が不
良となり２また。　（Ｂ）成分が８０重量部を越えると
、耐水性が不良となる傾向がある。

本発明の缶内面用水性塗料は、ロール塗装、スプレー塗
装等通常の塗装方法を用いて缶素材に塗装し。

１６０〜１９０℃、１．５〜３分間焼き付けて金属缶の
内面に保護被覆を形成することができる。

以下１本発明を実施例にて具体的に説明する。例中「部
」、「％」とあるのは「重量部」、「重量％」を示す。

（実施例） 実施例１ （イ）アクリル系樹脂の製造 スチレン　　　　　　　　　　　　　３００部アクリル
酸エチル　　　　　　　　　２１０部メタアクリル酸　
　　　　　　　　　　９０部ブチルセロソルブ　　　　
　　　　　３８８部過酸化ベンゾイル　　　　　　　　
　　１２部上記組成の混合物を１／４を窒素置換した４
ノロフラスコに仕込み８０〜９０℃に加熱し、その温度
に保ちつつ残りの３／４を２時間かけて除々に滴下し２
滴下終了後、更にその温度で２時間攪拌後、冷却し、酸
価９３（固形分換算）、固形分５９．７％、粘度４１０
Ｑｃｐｓの樹脂溶液を得た。

（ロ）エポキシ樹脂溶液の製造 エピコート１００７　　　　　　　　　５００　　部ブ
チルセロソルブ　　　　　　　　　３３３．３部窒素ガ
スＷ換した４ノロフラスコに全量を仕込み。

除々に加熱して内温を１００°Ｃまで上げ、１時間攪拌
し完全に熔解した後、８０°Ｃまで冷却し、固形分６０
％のエポキシ樹脂溶液を得た。

（ハ）自己乳化性エポキシ樹脂水分散体の製造■上記（
イ）のアクリル樹脂溶液　　　１００　部上記（ロ）の
エポキシ樹脂溶液　　　　５０　部■２−ジメチルアミ
ノエタノール　　　　　９．３部■イオン交換水　　　
　　　　　　　　２９０．７部４ツロフラスコに■を全
量仕込み、攪拌しなから■を添加して含有カルボキシル
基に対してほぼ当モル中和を行った後、内温を８０℃ま
で上昇させ３０分間攪拌したがって後室温まで冷却した
。オキシランの減少率は６３．５％、粘度は反応前に比
較して１．５倍に増粘していた。更に攪拌しなから■を
少量づつ添加したところ固形分１９．８％、粘度３６０
ｃｐｓの水分散体を得た。

（ニ）アルカリ中和型アクリル系樹脂水分散体の製造■
上記（イ）のアクリル樹脂溶液　　　１００　部■２−
ジメチルアミノエタノール　　　　　８．６部■イオン
交換水　　　　　　　　　　　１９０　部窒素ガス置換
した４ノロフラスコに■を全量仕込み。

攪拌しながら６０℃に加熱した後、■を除々に滴下した
。１０分間攪拌の後、室温まで冷却し３０分かけて■を
少量ずつ添加したところ固形分２０％、粘度１３０　ｃ
　ｐ　ｓ、　　ｐ　Ｈ６，９の水分散体を得た。

（ホ）塩化ビニル系樹脂水分散体の製造■イオン交換水
　　　　　　　　　　　　５０　部■上記（ニ）のアク
リル樹脂水分散体　１２５　部■塩化化工ニル　　　　
　　　　　　　１００　部■過硫酸アンモニウム１０％
溶液　　　　　４　部窒素ガス置換した攪拌装置付きス
テンレス製オートクレーブに■と■を仕込み、攪拌しな
から■を７０重量部仕込んだ。次に５５℃に加熱した後
、■を添加して反応を開始した。反応は内圧が一定にな
るように■の３０部を除々に添加しながら進め、添加終
了後内圧がＱ　ｋｇ　／　ｃＪになるまで攪拌を続けた
。固形分３１．５％。

粘度１０ｃｐｓ、ｐＨ８，４の均一な水分散体を得た。

（へ）塗料の調製 ■上記（ハ）の自己乳化製エポキシ樹脂水分散体３００
部 ■上記（ホ）の塩化ビニル系樹脂水分散体８１部 ビーカーに■、■を仕込み、均一になるように攪拌して
水性塗料を得た。自己乳化性エポキシ樹脂７０％。

塩化ビニル系樹脂３０％の固形分比であった。

（ト）水性塗料のフレーバー特性試験 試料の水分散体に直径５　＋ｎのガラス棒を浸してから
引き上げて自然落下しな（なってから１８０℃に設定し
た電気オーブン中で４分間焼き付けた。このガラス棒を
予め広口ビンに取った炭酸飲料水３００ｍｇ中に浸し密
栓をした後、３５℃で２ケ月間保存した。次に塗料を焼
き付けたガラス棒を入れずに３５℃で保存した炭酸飲料
水を標準液としてパネラ−１０名により味覚試験を行い
点数評価した。得られた各パネラ−の評価点数をもとに
統計処理を行ったところ、味の変化はほとんど認められ
なかった。

（ニ）水性塗料の塗料試験 厚さ０．２　＊ｖのアルミニウム板に隘１８バーコータ
ーを用いて試料を塗布し、１８０℃に設定した電気オー
ブン中で４分間焼き付けた。

この塗装板を沸騰水中に３０分間浸した後、塗膜の白化
状態を観察し耐水性を評価したところ、塗膜には変化が
認められなかった。

次に、塗装板の塗膜表面にセロハンテープを圧着した後
急激に剥がして下地金属から塗膜が剥離する状態を観察
し密着性を評価したところ、塗膜の剥離は全く認められ
なかった。

実施例２ 実施例１で調製したアルカリ中和型アクリル系樹脂を用
いて表１に示したモノマー組成により塩化ビニル系樹脂
の水性分散体を製造した。アクリル系樹脂の使用量は塩
化ビニルを含む七ツマー混合物１００部に対して２５部
とした。次いで、実施例１で製造した自己乳化性エポキ
シ樹脂と表１に示す割合で配合し、水性塗料を製造し、
実施例１と同様のフレーバー試験を行った。フレーバー
試験の結果を以下の４段階に分類して表１に示した。

◎・・・味の変化がほとんどない ○・・・若干の味の変化が認められる △・・・味の変化が認められる ×・・・大幅に味が変化している なお５表中に記した化合物の略号は次のとおりである。

ＶＣ＝塩化ビニル ＶＡｃ　：酢酸ビニル ＢＡニアクリル酸ブチル ＭＡＡ　：メタアクリル酸 表　　１ ■　Ｃ■　＾ｃ　　　ＢＡ　　　ＭＡＡｌ　　　９０　
　１０　　　　０ ２　　４０　　６０　　　　　◎ ３　　２０　　８０　　　　　◎ ４　　７０　　２５．５４．５　　　０５　　７０　　
２５．５　４．５　０ ６　　７０　　２５．５　　　４．５◎７１００　　　
　　　　　△ 試験阻７は比較例を示す 〔発明の効果〕 本発明の水性塗料は、フレーバー特性の優れた塩化ビニ
ル系樹脂を配合したため、フレーバー特性に難点のあっ
た自己乳化性エポキシ樹脂を主成分とする水性塗料の性
能を改善することができ、水性缶内面用塗料としての通
用範囲を広げるものである。また、塩化ビニル系樹脂が
アルカリ中和型アクリル系樹脂により水分散されている
ので、それ自体金属面への優れた密着性を有し１缶内面
用塗料としての必要な耐水性も良好である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、分子中に導入したカルボキシル基をアミンもしくは
   アンモニアで一部ないし全部を中和してなる自己乳化性
   エポキシ樹脂（Ａ）水性分散体と、アルカリ中和型アク
   リル系樹脂の存在下で重合した塩化ビニル系樹脂（Ｂ）
   水性分散体とからなるフレーバー特性に優れた缶内面用
   水性塗料。 ２、自己乳化性エポキシ樹脂（Ａ）がカルボキシル基含
   有アクリル樹脂とビスフェノール型エポキシ樹脂との部
   分反応物である特許請求の範囲第１項記載の缶内面用水
   性塗料。 ３、自己乳化性エポキシ樹脂（Ａ）と塩化ビニル系樹脂
   （Ｂ）との組成比が樹脂分の重量比で９０／１０〜２０
   ／８０である特許請求の範囲第１項記載の缶内面用水性
   塗料。