JPS626809Y2

JPS626809Y2 -

Info

Publication number: JPS626809Y2
Application number: JP1980158531U
Authority: JP
Priority date: 1980-11-07
Filing date: 1980-11-07
Publication date: 1987-02-17
Also published as: JPS5782811U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、密閉型開閉装置の接地容器内部の温
度を測定する内部温度測定器に関する。

近年、変電所はスペース縮少の関係から電力用
密閉型開閉装置を数多く採用している。この密閉
型開閉装置は内部導体を金属容器により囲んでい
るため、内部で事故が生じた場合、停電もしくは
それに準ずる現象が発生して初めて内部の悪化に
気付く次第であり、内部の悪化の進行過程は外部
からは検知できない。

そこで、事故を初期の段階で未然に防止するた
めに、予防保全システムの適用が行なわれてきて
いる。そのシステムの１つとして密閉型開閉装置
の内部温度測定がある。これは密閉型開閉装置内
部の導体が、接触不良等の原因で温度が上昇した
際、温度上昇を外部監視装置により検知し、早期
に事故を予防するものである。

一般によく用いられる温度検出器に熱電対があ
る。これは温度を電圧に変換するもので、使い易
く、機械的にも強固である。しかしリード線を有
するために稼動中の密閉型開閉装置の内部温度測
定は絶縁強度の関係から使用できない。またしや
断器の開閉にともなう開閉サージや50，60Hzのハ
ムの影響の除去が非常に困難である。さらに、熱
電対の出力電圧値が小さいため増幅器を用いる必
要性があり、この増幅器の入力インピーダンス
は、大きな値でなければならず、ノイズ発生の一
因となる。

本考案は上記の欠点を除去するためになされた
もので、電気的サージやノイズの影響を受けない
光を用い、また簡単な光検出部により、密閉型開
閉装置内部の温度を測定する内部温度測定器を提
供することを目的とする。

以下本考案を第１図、第２ａ図および第２ｂ図
に示す一実施例を参照して説明する。第１図は、
密閉型開閉装置の内部温度測定器の構成図であ
る。第１図においては、密閉型開閉装置のSF₆ガ
ス等の絶縁ガスを封入し接地された金属容器１内
に、高電圧導体２が挿通されている。また、金属
容器１内壁近傍には温度検出器３が設置されてい
る。この温度検出器３には、光を導くための光伝
送ケーブル４および光伝送ケーブル束５の一端が
夫々接続されている。さらに、光伝送ケーブル４
の他端は金属容器の外部に配置した光発生装置６
に接続されており、光伝送ケーブル束５の他端は
金属容器の外部に配置し光を電圧に変換する変換
装置７に接続されている。

温度検出器３の詳細は第２ａ図および第２ｂ図
に示す。即ち、金属容器１内壁には支持部材１ａ
を固着し、この支持部材１ａにバイメタル８の一
端が固着されている。また、このバイメタル８の
他端は自由端部となし、絶縁ガスの温度変化に伴
つてバイメタル８が支持部材１ａ周りに変形する
構成としている。さらに、光伝送ケーブル４の一
端は金属容器１を気密に貫通し金属容器内壁近傍
に解放している。そして、この光伝送ケーブル４
の解放端部はバイメタル８の自由端部に固着され
ており、光伝送ケーブル４の解放端部がバイメタ
ル８の動きに追従するようになつている。また、
光伝送ケーブル束５の一端は金属容器１を気密に
貫通し、光伝送ケーブル４の解放端に近接して対
向配置して解放している。即ち、本実施例におい
て光の気中伝播を行なう区間は、光伝送ケーブル
４及び光伝送ケーブル束の夫々の解放端間のみで
ある。さらに、光伝送ケーブル４と光伝送ケーブ
ル束５の夫々の解放端間には集光装置９を設けて
いる。

次に、本実施例の構成における作用を説明す
る。第２ａ図において、光発生装置６により発生
した光は、光伝送ケーブル４によりその解放端よ
り発せられる。この光は集光装置９を介して光伝
送ケーブル束５のうちの１本の光伝送ケーブルに
入射された後、変換装置７に送られる。この状態
から金属容器１内の絶縁ガス温度が変化し、バイ
メタル８が第２ｂに示すように曲がつたとする。
当然、光伝送ケーブル束５に入射する光の角度が
変化し、集光装置９からの光を受光する光伝送ケ
ーブル束５内の受光位置が変化する。この変化を
知ることにより、金属容器１内の温度変化を測定
できることになる。

本実施例においては、温度検出器３を金属容器
１のみに取付けたので取付及び調整が容易に行な
えるとともに、金属容器１近傍が低電界部なので
この部分に電界集中緩和用のシールドを設ける必
要もない。

また、測定手段として光を使用しているので、
電界の影響を受けることがなく正確な測定を行な
うことができる。

さらに、気中伝播を行なう区間を光伝送ケーブ
ル４及び光伝送ケーブル束５の夫々の解放端間の
みの短距離としたので、絶縁ガスの汚染した場合
でも測定感度が低下する恐れがない。

そして、光伝送ケーブル４及び光伝送ケーブル
束５の夫々の解放端間に集光装置９を設けたの
で、伝達する光の拡散による強度の減衰を防止す
ることができる。

以上、詳述したように、本考案においては、金
属容器内壁近傍に温度検出器を取付けるとともに
測定媒体として光を用いている。そして、光の気
中伝播距離は極めて短かくしている。これによ
り、取付調整が容易でかつ汚染、サージ、電界等
の悪影響を受け難い測定感度の優れた密閉型開閉
装置の内部温度測定器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の温度測定器における一実施例
を示す構成図、第２ａ図、第２ｂ図は温度検出部
における一実施例を示す動作状態を説明する構成
図である。１……金属容器、１ａ……支持部材、２……高
電圧導体、３……温度検出部、４……光伝送ケー
ブル、５……光伝送ケーブル束、６……光発生装
置、７……光−電圧変換器、８……バイメタル、
９……集光装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

絶縁ガスを封入し、内部に高電圧導体を挿通し
た接地された金属容器の外部に配置しこの金属容
器外部から内部に光を入射するための光発生装置
と、一端をこの光発生装置に接続し他端は前記金
属容器を気密に貫通してこの金属容器内壁近傍に
解放した光伝送ケーブルと、前記金属容器内壁に
固着した支持部材と、一端をこの支持部材に固着
し他端を自由端部とするとともにこの自由端部に
前記光伝送ケーブルの解放端部を固着したバイメ
タルと、一端を解放し前記光伝送ケーブルの解放
端に近接して対向配置するとともに他端は前記金
属容器を気密に貫通した光伝送ケーブル束と、前
記金属容器の外部に配置し前記光伝送ケーブル束
の一端に接続し光を電圧に変換する変換装置とを
備えることを特徴とする密閉型開閉装置の内部温
度測定器。