JPS626407Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気コンロ等に用いられる発熱盤に関
し軽量化を企るとともに熱盤表面の熱歪を防止
し、かつ煮こぼれ等の掃除性を向上させることを
目的としたものである。

近年この種の発熱盤に於ては、複数の発熱体を
一盤内に一体に内蔵せしめ、小容量（小径）の調
理容器から大容量（大径）の調理容器に至る種々
の容器に適応できる形態が強く要望されつつあ
る。この要望に対応すべく各種の発熱盤が提案さ
れているが、大容量（大径）容器に適合させるた
めに発熱盤が大型化すると反面また種々の欠点を
生じていた。まず重量が大となつて極めて扱いが
悪く、また加熱時に於て外周部と内周部の熱膨張
差が大となり表面に凸又は凹状の反りを生じ調理
容器底面との密着が悪くなり熱効率を低下させ、
さらに、小容器を用いて内周側の発熱部のみを使
用した場合において煮こぼれ（吹きこぼれ）を生
じその結果、外周発熱部の上面に固着し表面が凹
凸状となるため以後の使用時に容器との密着を悪
くするという様な多くの欠点を有していた。

本考案は上記従来の欠点を解消するもので、以
下本考案の実施例について添付図面を参照して説
明する。

第１，２図において、１は支持筐体１３に保持
された発熱盤で、略Ｕ溝２により区画される外周
発熱部３、内周発熱部４とそれぞれに対応する発
熱体５および６，７を備え、アルミニウム又は鉄
鋳物等により構成されるとともに上面は調理容器
１１，１２との密着をよくするよう平滑に仕上げ
られている。さらに前記略Ｕ溝２の底部には、複
数の連結部８を形成し、この連結部間には透孔９
を形成している。１０は略Ｕ溝２内に装着される
断面略Ｕ状の環状体で、小容器１１の下縁部の位
置決め機能もあわせて備えており、この環状体１
０は必要に応じて脱着できる様に設けられてい
る。１２は大容器の例で前記小容器１１と選択的
に使用することができる。

従来の発熱盤においても盤上に極小なスリツト
を設けたものが見られるが、この場合調理屑や煮
汁が支持筐体１３内に流れこみ電気絶縁特性等に
おいて不具合を生じたりするとともに大透孔に出
来ないという欠点をもつていた。しかし前述した
構成により、上記の様な不具合を生ずることなく
大きな透孔９が設けられ発熱盤１の大幅な軽量化
が可能となつた。また外周部と内周部を局部的な
連結部８で短絡することにより、この部分が緩衝
材の働きを成し発熱盤全面の凹状、又は凸状が防
止できる。さらに環状体１０により前記透孔９を
覆つており小容器１１の使用時における煮こぼれ
や調理屑が支持筐体内に侵入することを防止し、
電気的に極めて安全な熱盤を形成するとともに、
熱盤表面への煮汁の焼付き等がなく、常に清潔で
平滑な発熱面を維持できる。以上の説明から明ら
かなように、本考案によれば軽量でかつ熱歪に強
く、しかも掃除性に優れた発熱盤が得られる。尚
図面は発熱盤を円形としたがこの主旨は各種の多
角形に於ても同じ効果を生ずることは自明であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す発熱盤を設け
た調理器の断面図、第２図は同発熱盤の正面図で
ある。 １……発熱盤、２……Ｕ溝、３……外周発熱
部、４……内周発熱部、５，６，７……発熱体、
８……連結部、９……透孔、１０……環状体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板状発熱部の外周に間隔を設けて環状発熱部を
   配置するとともに両者を複数の連結部により一体
   に保持し、上記間隔は断面略Ｕ状の環状体で覆つ
   てなる発熱盤。