JPS6262901A - カプセル衣服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カプセル衣服（；関する。更（二詳しくは衣
服内環境を調節する衣服Ｉ：関するものである。

従来の技術 従来、衣服内の温度、湿間を任意に調節する衣服として
、衣服、例えばジャンパーの内側にポケットを設け、ポ
ケットの中（ニカイロ等の加熱媒体を入れて衣服内温度
を上げる衣服、父はポケットの中に氷などの冷却媒体を
入れて、衣服内温度を下げる衣服などがある。これらの
衣服では、加熱媒体又は冷却媒体を入れたポケット周辺
のみに、加熱又は冷却の効果が現われ、衣服内全体を加
熱又は冷却するＣユは、多数の加熱媒体又は冷却媒体を
必要とし、衣服重量が増し、かつ不経済である。

これ（二対し、衣服内（：小型送風機を設置し、その近
傍に加熱媒体又は冷却媒体を設置し、小型送風機（二よ
り熱気又は冷気を衣服内で攪拌する衣服では、衣服内加
熱又は冷却する効果は得られるが、衣服と身体とが密着
している部分が多く、加熱又は冷却された空気が衣服の
全体（二行きわたらない。

衣服内全体を小型送風機により攪拌するには、多数の小
型送風機が必要で、これも衣服重量が増し、また、小型
送風機を動かす電源も携帯できないようなものになる。

さらに、これらの衣服内に加熱媒体、冷却媒体を有する
衣服とは別に、衣服外に加熱装置、冷却装置を設置し、
送風機とパイプ（チューブ）により衣服内を加熱又は冷
却する衣服も見られる。しかし、このような衣服でも、
衣服と身体とが密着している部分が多く、加熱又は冷却
された空気が衣服内均一（二行き渡らず、目的とする衣
服内１穫が得られない。

また、今まで述べてきた温度のみではなく、湿度を調節
する場合にも同様な事がいえる。

このように、衣服内環境を調節する衣服として、衣服内
の温度、湿度などの調節を衣服内均一に効率よく行なえ
る衣服は現在見当たらない。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、衣服内環境の調節が容易こ行なえ、しかも衣
服内はぼ均一な環境条件をとる事が可能な衣服を提供せ
んとするものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、引張弾性率１０〜２０θＧｐａの線状体を保
型材料に用いてなるカプセル衣服である。

本発明は、加熱媒体又は冷却媒体などの衣服内環境を変
化する媒体が持つ効果を、衣服内均一に行き渡らすには
衣服と身体とＶ）密着部を極力減じ、衣服内の空気が自
由に動く事が可能な構造にすれば良い事を見い出したも
のである。すなわち、身体（：合った衣服サイズよりも
やや大きいサイズの衣服をつくり、衣服と身体とが密着
しないように空間を設ける。その為に、衣服が常に脹ら
んだ状態であれば、身体と密着する部分は出来ないので
、この状態を保つために塑成された枠を衣服内に装着す
れば良い。この塑成された枠は、線状体により塑成して
いても、プラスチックなどで完全に塑成したものでも良
いが、後者のプラスチックなどの型成品では、任意な型
を多品種少量生産すればコストが高くつき、また、衣服
を収納するにも広いスペースがいる。従って、線状体Ｃ
二より塑成された衣服が適しているが、この線状体につ
いても、曲げかたさの選定が重要であり、塑成加工し易
い線状体を選ぶ必要性がある。

本発明でいうカプセル衣服とは、衣服内環境の調節が容
易で、しかも、衣服内がほぼ均一な条件となるよう、衣
服と身体との密着部分を極力少なくして空間を多くとる
よう、線状体により衣服の型を塑成及び保型された衣服
と定義する。すなわちカプセル衣服の一例を第７図に示
すが、衣服が常に脹らんだ状態になるよう、表生地に線
状体を組み合わせる事により型が保持されている衣服で
ある。

本発明では衣服を型作る保型材料として、引張弾性率、
つまりヤング率の大小が極めて重要である。すなわち、
本発明は線状体の引張弾性率が／θ〜コθθＧｐａであ
れば、衣服の保型材料として加工し易く、保型性にも優
れている。しかし、引張弾性率が／　Ｑ　Ｇｐａ未満の
場合１：は、保型加工性に欠け、目的とする型に出来ず
、また少しの力で型が崩れ、衣服内空間が塑成されない
。引張弾性率が２０００ｐａより大の場合には、曲げ書
；＜＜、目的の型にするには大変な労力が必要である。

従って、引張弾性率／θ〜、２０θＧｐａとする。より
好ましくは２０〜／　ｊ　ＯＱｐａの線状体を使用して
カプセル衣服を製造する。

本発明でいう線状体とは、引張弾性率が／θ〜２００　
Ｇｐａのものであれば材質は任意であるが、普通の合成
繊維を束ねたものでは、高い引張弾性率の線状体は得に
くい。しかし、ポリエチレン、ポリオキシメチレンなど
繊維の束の単位断面積の中Ｃ：入っている分子鎖が多い
ものほど、高い引張弾性率の線状体が得られ、例えば、
ポリオキシメチレンを溶融紡糸後１０〜２θ倍延伸すれ
ば、引張弾性率が７θ〜ｊ　ＯＧｐａの線状体が得られ
る。

また、このようなプラスチックによる線状体とは別に、
鉄鋼線による線状体も勿論使用可能であるが、鉄鋼線で
は腐食の可能性があり、防錆処理を行なって使用するの
が好ましい。鉄鋼線では通常の鉄鋼線の他に、形状記憶
合金を使った場合、着用時Ｃ：変形したり、収納時に変
形しても、加熱又は冷却により元の形状に戻るので、最
初の衣服型態がいつまでも保たれる。

線状体の太さについては任意であるが、なるべく細い方
が衣服内で嵩張らなくて好ましい。

カプセル衣服の保型材料により形作られる衣服の表生地
としては、衣服内の空気が表生地を通過して外部へ流出
したり、外部の空気が表生地を通過して衣服内へ流れ込
んだりして、目的とする衣服内環境が乱れないような表
生地を選定する必要がある。従って、表生地の通気性が
、ＪＩＳＬ−１００乙　ガーレ法による測定で、３０秒
／１００印以上の表生地を使用すれば良い。通気度３゜
秒／１００Ｃｒ：、以上の表生地は、通常の編物、織物
、不織布では得られにくいが、編物、織物、不織布に樹
脂を塗布する！％（二より容易に製造できる。この編物
、織物、不織布の繊維素材、及び目付、組織は任意で、
自由に選定可能で、また、塗布する樹脂の種類も任意に
選定できる。

編物、織物、不織布（＝樹脂を塗布する方法は、編物、
織物、不織布に直接、樹脂を溶解した溶液を塗布し、脱
溶剤、樹脂凝固を行なう方法、あるいは、離型紙（：樹
脂を溶解した塗液を塗布し、脱溶剤、樹脂凝固後に、新
たに接着剤を塗布して、編物、織物、不織布と樹脂とを
接着する方法などがあり、任意な方法で行なう事が可能
である。

通気度３θ抄／１００Ｃｒ：、以上の表生地は、編物、
織物、不織布（−樹脂を塗布する事により容易（二得ら
れるが、さらに、樹脂だけでフィルム状にし、通気度３
０秒７ｉｏｏｃｔ−以上にしたものも勿論本発明カプセ
ル衣服の表生地として使用出来る。

本発明のカプセル衣服では、保型材料を使用して衣服内
環境の調節を容易に行ない、かつ、均一な温変分布にな
るようにするが、表生地と線状体との組み合わせ方法（
二ついては、任意の方法が利用出来る。例えば、第２図
に示す如く、表生地にタックを収り、タック下部を縫い
付けて、多ツクを取った生地内部に線状体を通す方法、
あるいは第３図に示す如く、表生地の上（−線状体を置
きその上から接着剤の付いた裏生地を接着する方法、あ
るいは、第９図に示す如く、表生地と線状体とを直接接
着剤で接着する方法がある。これらの方法を使用し、衣
服縫製の前のパーツ生地の段階で表生地と線状体を組み
合わせるのが良いが、タックを収る方法では、衣服縫製
後（二線状体をタック中へ通して行けば良く、衣服縫製
も行ない易いので好ましい方法である。

衣服内に線状体を組み合わすのｆ：、線状体の向きにつ
いては、衣服のタテ方向、あるいは衣服のヨコ方向、又
は衣服の斜め方向など任意であるが、線状体と線状体と
の間隔が３００−以上離れないようにするのが好ましい
。３θθ曝以上離れると、線状体と線状体間の表生地が
たわみ、身体と接触する事があるためである。

本発明では、衣服内に線状体を組み込み、衣服の型な型
作るが、必ずしも衣服全体に行なわなくとも、部分的な
衣服内環境調節をするカプセル衣服としてもよい。例え
ば、ジャンパーの身頃部分のみに線状体を組み込み、胸
部のみ衣服内環境の調節を行なうカプセル衣服などであ
る。

本発明のカプセル衣服では、衣服と身体との密布部分が
少ないが、線状体を表生地に真直に組み込むのみでは、
特に肩の部分で、衣服と身体との密着が避けられない。

このままでも特（二衣服内環境の調節が困難ではないが
、さらに調節を容易にするには、肩の型に合ったプラス
チックなどの成型品を使うか、あるいは線状体をコイル
状にし、片側を表生地と接合してあけば、衣服と身体と
の密着部分がさらに減じ、本発明の目的とする効果が十
分：二得られるようになる。

本発明カプセル衣服のアイテムは、ペスト、ジャンパー
、ズボン、上下続きの服などであるが、袖口、裾口、首
部などの開口部は、伸縮性のあるニットやゴムを使用し
、身体に密着するようにし、衣服内の温度、湿度の外部
への流出、あるいは外気の流入を防止し、衣服内環境の
乱れをなくする。

実施例／ タック組織のナイロン−６乙織物に、ポリウレタン系重
合体を塗布し、水中で脱溶剤及び凝固を行ない、目付／
　／　ｏ　ｆ／ｒｒ？、通気度５００秒／１ｏｏｃｔ：
。

以上の表生地を製造した。次に、引張弾性率３θＧｐａ
のボリオキンメｔレンの線状体を保型材料とする第１図
に示すハイネック上下続きのサイ１５寸で、袖口、裾口
はゴムを入れたカプセル衣服を製造した。表生地と線状
体との組み合わせ方法は、表生地のパーツ段階に、線状
体を衣服ヨコ方向：二１００ｍ間隔（＝置き、その上か
ら表生地パーツと同じ大きさの接着芯地を接着し、線状
体を固定した。この作業の後にパーツを縫製し、カプセ
ル衣服とした。このカプセル衣服の内側腰部（：、メツ
シュ生地のポケットを設け、その中（＝加熱媒体として
市販の使い捨てカイロを入れ、また、ポケット上部に５
．２０θｂ−の風量を持つ小型送風機を置き、下方に向
って送風した。

このカプセル衣服の性能を、次の条件で着用試験を行な
いその結果を第１表に示す。

着用試験条件 着用者の最適衣服サイズ　Ｍ寸 着用者の下着　綿パンツ、綿長袖シャツ、綿ハイソック
ス 着用環境条件　コθ℃　４θ％ＲＨ 温度センサーの位置　胸、背、上腕、下腕、下腹、腰、
大腿、下腿 着用姿勢　立位 着用時間　６θ分で、第１表には１０分後の各部位温度
を示す。

また、実施例／に於て、引張弾性率が異なる線状体を使
用してカプセル衣服を縫製し、これらの性能を実施例／
と同様の方法で行ない、その結果を第７表に示す。

なお、比較例としては、実施例／に於て線状体を全く使
用しない衣服を縫製したものである。

第１表 第１表に示す如く、線状体の引張弾性率が、１０〜Ｊ　
００　ＱｐｌＩＬであれば、衣服の縫製加工容易で保型
性に優れ、衣服内環境も身体各部でほぼ均一になる。ま
た、線状体を使用していない比較例では、衣服内環境の
バラツキが大きい。

実施側御 実施例１で製造した表生地と、引張弾性率デ。

Ｇｐａの鉄鋼線を使用してＬ寸のカプセル衣服１１造し
た。カプセル衣服のアイテムはハイ゛ネックジャンパー
で、身頃の部分Ｃニタックをヨコ方向で／夕θＩ間隔に
とり、タック下部をミシン縫いした。このタック部の中
へ線状体を入れて、身頃部のみ型成し袖口、裾はニット
で絞ったカプセル衣服とした。さらに、腰部にメツシュ
調の生地でポケットをつくり、中に除湿媒体として塩化
カルシウムを入れた袋をポケット中に納めた。この衣服
の評価を実施例／（＝準じ、次の項目を変更して行ない
。その結果を第２表に示す。

Ｏ着用者の下着　綿パンツ、綿長袖シャツ、羊毛ズボン
、ソックス Ｏ湿度センサーの位置　胸、背、下腹、腰、上腕、下腕 Ｏ着用環境条件　２　ｓ　℃ｘ　、６０　％　ＲＨ第２
表 第２表より、身頃部のみ線状体を使ったカプセル衣服で
も、身頃部が低湿度に各部はぼ均一に保たれ、快適な衣
服となる。

発明の効果 本発明のカプセル衣服の内部に、加熱媒体や冷却媒体を
入れる事（二より、加熱又は冷却効果が十分に、かつ衣
服内均一に行なえる。また、これらの媒体と小型送風機
を入れて送風すれば、それぞれの効果がさらに向上する
。さらに、加熱又は冷却媒体以外にも、加湿媒体、除湿
媒体、さらには、除塵媒体などの使用も、各媒体の効果
が十分（二得られる。勿論、衣服内に各種媒体を入れる
のみでなく、外部からの、例えば加熱空気、冷却空気吹
り入れに際しても、衣服内加熱又は冷却が容易（−１か
つ均一に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第７図は本発明カプセル衣服の一例を示し、第２図、第
３図、第グ図はカプセル衣服の表生地と線状体との組み
合わせ方法の例を示す断面図である。 １・・・表生地、２・・・線状体、２′・・・衣服内側
の線状体、３・・・ファスナー、４・・・縫１．Ｎ糸、
５・・・接着斉ｊ。 ６・・・裏生地 特許出願人　旭化成工業株式会社 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 引張弾性率１０〜２００Ｇｐａの線状体を保型材料に用
   いてなるカプセル衣服