JPS6260572B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ ほぼチユーブ状の本体と、該本体にその第１
端において軸方向に取り付けられた回転運動の可
能なナツト部材とを有する単体の型打ち製クリツ
プよりなり、該ナツト部材がその一方の軸端に環
状の内方へ延びるフランジをもち、該ナツト部材
の該フランジにおける内径が前記クリツプの外径
より大きく、クリツプの他端が、クリツプにより
受入れられた末端と隣接する半径方向拡大部分を
有する細長部材を受入れ、かつ、保持するように
構成された型の改良型ターンバツクル組立体にお
いて、 複数の軸方向に延びる切り口が前記クリツプの
第１端に形成され、かつ半径方向外方へ延びる複
数のリブがクリツプの少なくとも第１端のまわり
に円周方向に延びていることを特徴とする改良型
ターンバツクル組立体。

２ 前記リブが前記クリツプの第１端に面する第
１の表面および前記クリツプの他端に面する第２
の表面を有し、該第２の表面がクリツプの軸線に
対し少なくとも50゜の傾斜角度をもつてクリツプ
の外側表面から延び、前記第１の表面がクリツプ
の第１端に実質的に連続して延びてクリツプの縁
部を終端とし、かつ、その部分で、前記ナツト部
材の半径方向内方へ延びるフランジにおける内径
よりも小さい外径を形成している、請求の範囲第
１項に記載の改良型ターンバツクル組立体。

３ 突起したリブが前記クリツプの前記第１端の
少なくとも２つの部分において、切り口から切り
口に延びている、請求の範囲第２項に記載の改良
型クリツプ。

発明の背景 発明の分野 本発明は改良型ターンバツクル組立体、特に、
ほぼチユーブ状の形と、その第１軸端にこれに対
して回転運動ができるように取付けられたナツト
部材を有する単体の型打ち製クリツプよりなり、
前記クリツプの前記第１軸端に複数の軸方向に延
びる切り口が設けられてナツト部材の軸方向の離
脱に抗するための大きい保持面を提供し、かつ、
クリツプへのナツト部材の比較的容易な組立を可
能にし、また、クリツプの他方の軸端が、拡大寸
法のリングまたはスリーブ部材が恒久的に取付け
られたケーブルのような細長部材の末端を受入れ
かつ保持するように造られている改良型ターンバ
ツクル組立体に関する。

従来技術の記述 一端にナツト部材が回転するように取付けら
れ、他端にケーブルのような細長部材を受入れ保
持するように造られた型打ち製の単体のほぼチユ
ーブ状クリツプよりなるターンバツクル組立体
は、従来、公知である。従来の装置は、大きい軸
方向の力がかかると型打ち製のクリツプからナツ
ト部材を離脱させようとし、および／またはナツ
ト部材を型打ち製クリツプに組付けるのに過大な
力を要するというような状況においては充分な満
足が得られなかつた。

発明の要約 本発明により、分離を伴なうことなく比較的大
きい軸方向の張力に抗し得る、組立が一層容易な
ターンバツクル組立体が提供されるまでに、上述
した従来装置の欠点が克服された。上述の成果は
ナツト部材を保持するために型打ち製クリツプの
第１軸端に比較的大きい保持面を提供すること、
およびナツト部材をクリツプに組込む際に保持面
を弾性的に内方へ逃げさせるように型打ち製クリ
ツプの第１軸端に複数の軸方向に延びる切り口を
提供することによつて達成される。保持面はクリ
ツプの第１軸端に向つて半径方向内方へ傾斜する
表面をもつ複数の半径方向に突起した円周方向に
延びるリブを含むことが好ましい。

したがつて、本発明の目的は、分離することな
く比較的大きい軸方向張力に抗し得て、しかも比
較的組立が容易な新規かつ改良されたターンバツ
クル組立体を提供することである。

本発明の上記および他の目的ならびに利点は図
面を参照して本発明の好適実施例の以下の説明か
ら明らかになるであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の、第１軸端においてねじ棒
に組付けられ、他端においてブレーキケーブルを
保持しているターンバツクル組立体の立面図であ
る。

第２図は、本発明の組立体が受入れ、保持する
ように設計された型式のブレーキケーブル末端の
部分立面図である。

第３図は本発明のターンバツクル組立体の立面
図である。

第４図は本発明のターンバツクル組立体の底面
図である。

第５図は単体の型打ち製クリツプの立面図であ
る。

第６図は型打ち製クリツプの底面図である。

第７図は型打ち製クリツプの側面図である。

第８図は本発明のナツト部材の拡大立面図であ
る。

第９図は従来型型打ち製クリツプの立面図であ
る。

第１０図は第９図の従来型型打ち製クリツプの
底面図である。

好適実施例の説明 棒部材１２の外ねじが切られた端に保持され、
かつ、ブレーキケーブル１４の末端を軸方向に保
持した本発明の改良型ターンバツクル組立体を第
１図に示す。簡単に述べれば、本発明のターンバ
ツクル組立体の目的は、棒部材１２をブレーキケ
ーブル１４に取付け、これによつて軸方向引張力
がケーブル１４から棒１２に加えられ、かつ、ケ
ーブル１４の張力を予め定められた限度内に維持
することにある。第２図から明らかなように、ブ
レーキケーブル１４の軸端には、拡大寸法のリン
グまたはスリーブ部材１６が恒久的に取付けられ
ている。

このターンバツクル組立体１０は、その第１軸
端２２に、これに対して回転運動をするように取
付けられたナツト部材２０を有し、その他端２４
においてブレーキケーブル１４の末端を受入れか
つこれを軸方向に保持するように構成された、ほ
ぼチユーブ状の型打ち製単体のクリツプ１８より
なる。当業界において公知のように、ナツト部材
２０の回転は、ターンバツクル組立体１０を棒１
２に対し軸方向に移動させることにより保持され
たブレーキケーブル１４の張力を変化させる。動
作について述べれば、矢印Ｆ（図において左方に
指向する）であらわされた張力がケーブル１４に
加えられてターンバツクル組立体１０を介して棒
１２に伝達される。よつてナツト部材２０は引張
力Ｆの作用を受けた状態で充分に離脱に抗するよ
うにしてクリツプ１８に保持されなければならな
い。このターンバツクル組立体は棒１２へのケー
ブル１４の取付を容易にし、かつ、棒１２の末端
に対するケーブル１４の長さの不正確さの調節を
可能にする。

第５図ないし第７図に見るように、型打ち製、
単体のクリツプ１８は軸方向貫通孔２９をもち、
かつ、軸方向に延びる開口２６を有してほぼチユ
ーブ状をなしており、したがつてこのクリツプは
第７図を参照して明らかなようにチユーブ状本体
の軸線に垂直な平面上でほぼＣ字形断面をもつて
いる。貫通孔２９の内径はスリーブ１６の外径よ
りもわずかに大きいことが好ましい。軸方向に延
びる開口２６は拡大リングまたはスリーブ部材１
６の直径よりも小さいが、ケーブル１４の直径よ
りも大きい任意の弦方向間隔を有している。クリ
ツプ１８の他端２４は第９図および第１０図から
明らかなように、従来型クリツプ１１８の他端１
２４と機能的および／または構造的に同一であ
り、かつ、これは本発明の改良内容の部分を構成
するものではない。要約すれば、クリツプ１８の
他端２４から軸方向内方へ隔たつて、軸方向に延
びる開口２６の拡大部分２８がある。この拡大部
分または窓２８はその中に拡大リングまたはスリ
ーブ部材１６を受入れるに充分なだけの弦方向お
よび円周方向延長寸法を有する。クリツプの他端
２４と窓２８との間で軸方向にケーブルスリーブ
保持部分３０が位置している。ケーブルスリーブ
保持部分３０は半径方向内方へ延びる突起３２の
ような手段を含み、これはクリツプ部材１８の軸
方向貫通孔２９内に受入れられたケーブルスリー
ブ１６がクリツプ１８の他端２４に向け軸方向に
移動するのを防ぐ（図面の左方へ）。ケーブル保
持部分３０はまた、一方向ランプ部材３４を有
し、この部材はケーブルスリーブが貫通孔２９内
を左方へ動くのを許すが、非変形位置においては
貫通孔２９内をケーブルスリーブ１６が右方に移
動するのを許さない。動作について述べれば、ケ
ーブルスリーブ１６はケーブルを開口２６を通し
て貫通孔２９に納めるようにして拡大開口または
窓２８を通してクリツプ１８の軸方向に延びる貫
通孔２９内に挿入される。次にこのケーブルは、
クリツプに対し左方向へ引き動かされ、したがつ
てランプ部材３４が弾性で外方に押し上げられ
て、スリーブ１６は内方へ延びる突起３２と係合
するまで左方に移動する。この時点において、ラ
ンプ部材３４はそのもとの位置に弾性的に戻り、
かつケーブルスリーブ１６は突起３２とランプ部
材３４との間で軸方向に閉じ込められる。この組
立体は通常圧縮力より大きい張力を受けるから、
ケーブルスリーブ１６の右向きの移動に対する抵
抗力を大きくとる必要はない。ケーブルスリーブ
保持部分３０は、閉じ込められたケーブルスリー
ブ１６およびこれに取付けられたケーブルが型打
ち製クリツプ１８に対して回転するのを許す切抜
き部分３６を備えることが好ましい。

本発明１０の改良型トグル組立体のナツト部材
２０は第８図を参照してその詳細が判る。このナ
ツト部材はほぼチユーブ状で、かつ、一方の軸端
の内ねじ４２付きの小内径部分４０と他方の軸端
の大内径部分４４をもつ内部貫通孔３８を形成し
ている。ナツトの本体はねじ部分から最も遠い軸
方向端で、半径方向内方に彎曲して半径方向内方
へ延びる環状フランジ４６を形成する。フランジ
４６における貫通孔３８の内径４７は、チユーブ
状型打ち製クリツプ１８の第１軸端２２に近いそ
の外径４８よりも幾分大きいことが好ましい。

クリツプ１８の第１軸端２２はほぼ開口２６と
平行な少なくとも１個の軸方向に延びる切り口５
０を有する。クリツプ１８の第１軸端２２と隣接
して円周方向に延び軸方向に突出した複数のリブ
５２が設けられ、突出リブ部分の外径は、ナツト
部材２０の半径方向内方へ延びるフランジ４６に
おける内径４７よりも大きい。円周方向に延び半
径方向に突出したリブ５２の表面５４は、貫通孔
２９の軸線に対して50゜以上の角度でクリツプ１
８の外側表面から外方へ鋭く延びるのが望まし
く、かつ、組立てられたターンバツクル組立体１
０のクリツプ部材１８からナツト部材２０が軸線
方向に抜け出るのに抗するための保持面積を提供
する。突起リブ５２の他の表面５６は半径方向内
方へ、かつ、クリツプ部材１８の末端２２に向つ
て延びる。この表面５６は、ナツト部材２０の半
径方向内方へ延びるフランジ４６におけるナツト
２０の内径４７よりも小さい外径６０をもつ縁部
５８を終端とすることが好ましい。円周方向に延
び軸方向に突起するリブ５２と、そのリブの半径
方向内方へ傾斜する表面５６と、軸方向に延びる
切り口５０とは、クリツプ部材１８を最小の努力
をもつてナツト２０の大内径部分３８内への挿入
を許し、かつ、鋭く半径方向外方へ傾斜する表面
５４は、ナツト部材がクリツプ部材から軸方向に
抜け出ることに対し優れた抵抗を示す。このよう
に組立が容易なことはまた、リブを従来可能とさ
れていた以上に円周方向に延長せしめ、かつ、従
来よりも半径方向外方への一層大きい延長を可能
にし、この両者がクリツプ１８からナツト２０の
軸方向の抜け出しに抗する一層大きい支持面積を
提供する。

第９図および第１０図に従来型装置のクリツプ
１１８を示す。第９図から判るように、従来型の
型打ち製クリツプ１１８のリブ１５２は、クリツ
プ１８のリブ５２よりも円周方向および半径方向
への延長が可成り小さく、これは従来型クリツプ
はナツト内への挿入が容易でなく、かつ、前記リ
ブを拡大することは、過度の困難と費用を伴わず
にはクリツプ１１８のナツト部材へのこのような
組立を困難とするからである。

本発明は或る特定性を有する推奨実施例につい
て上述の如く説明したが、この推奨形態のものは
単なる例示を目的とするもので、構造と諸部品の
組合せおよび配置の細部における多くの変形が、
本発明の要旨および請求範囲を逸脱することなく
実施し得ることが理解されるであろう。