JPS6259194B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6259194B2
JPS6259194B2 JP13777783A JP13777783A JPS6259194B2 JP S6259194 B2 JPS6259194 B2 JP S6259194B2 JP 13777783 A JP13777783 A JP 13777783A JP 13777783 A JP13777783 A JP 13777783A JP S6259194 B2 JPS6259194 B2 JP S6259194B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
pattern
treatment
age hardening
base pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP13777783A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6029489A (ja
Inventor
Yutaka Oota
Masaki Tsuboi
Shozo Yamamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
Yoshida Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshida Kogyo KK filed Critical Yoshida Kogyo KK
Priority to JP13777783A priority Critical patent/JPS6029489A/ja
Publication of JPS6029489A publication Critical patent/JPS6029489A/ja
Publication of JPS6259194B2 publication Critical patent/JPS6259194B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrochemical Coating By Surface Reaction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、時効硬化性能を有するアルミニウム
合金(純アルミニウムは除く)の表面に、木目
調、プリント調等の各種装飾模様を鮮明に生成で
きる表面処理方法に関するものであり、さらに詳
しくは、アルミニウム合金の表面に不完全時効硬
化処理操作、機械的操作、電気化学的操作を巧み
に組み合わせて施すことにより、極めて簡単な方
法で、アルミニウム合金表面に濃淡差のある美麗
な着色模様を生成できると共に耐食性のある着色
皮膜を形成できるアルミニウム合金の模様付け表
面処理方法に関するものである。
従来技術とその問題点 従来、アルミニウム材の表面に、人工時効硬化
処理を利用して着色模様を生成させる方法として
は、特開昭53―83941号が知られている。この技
術は、アルミニウム材の素材表面に所望の模様入
りシートを付着し、これを通常の条件下で人工時
効硬化処理した後、冷却前または後に前記模様入
りシートを取除き、次いでそのアルミニウム材を
陽極として電解着色処理を行なうことによつて、
アルミニウム材の表面に着色模様を生成させる方
法である。そして、この方法における着色模様の
生成機構は、時効硬化処理中にアルミニウム材に
模様入りシートの付着している部分と付着してい
ない部分とに加熱による結晶構造の差異をもたら
すことによつて、その後の電解着色時に模様を生
成させるものである。
しかしながら、この技術は以下の不具合を有す
る。
a 時効硬化処理炉内は、左右、上下、前後の各
端部と中央部の温度が必ずしも均一でなく、温
度差があるため、得られる製品の模様のコント
ロールが難かしい。
b アルミニウム材の熱伝導は非常に良好である
ので、模様入りシートの付着部分と付着してい
ない部分との温度差を出すことに困難性を伴な
う。従つて、鮮明な濃淡差のある着色模様の生
成は困難であり、また、例えば斑点模様、水玉
模様、木目調模様等の小さな模様をアルミニウ
ム材に表出させることは困難である。
c 模様入りシートを付着する工程、及び脱着す
る工程が必要であり、また、押出形材の形状毎
に模様入りシートを用意しなければならないの
で、極めて作業性が悪く、得られる製品もコス
ト高になる。
また、他の模様付き酸化皮膜の形成方法とし
ては、特公昭43―6365号に記載の方法が知られ
ている。この技術は、Al―Mn―Mg系合金の組
成を特別に選定したアルミニウム合金を使用
し、該アルミニウム合金を展伸加工し、該加工
工程中または加工後に特別の熱処理を加え、そ
の後陽極酸化処理することにより、アルミニウ
ム合金表面にAl―Mn二元化合物の析出に起因
するコントラストのある黒白模様を生成させる
方法である。
この方法によつて得られる模様は、その形態
が全くランダムであり、任意の模様が得られな
いと共に、その模様も黒白のコントラストに限
定されるため、装飾性のある美麗な着色模様が
依然として得られないという不具合を有する。
発明の目的 従つて、本発明の目的は、アルミニウム合金の
表面に美麗な木目調、プリント調等各種所望の着
色模様を生成できるアルミニウム合金の模様付け
表面処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的と関連して、耐
食性、耐候性、耐摩耗性等各種性能に優れると共
に、濃淡差のある着色コントラストの良好な着色
模様の生成と、アルミニウム合金への機械的強度
の付与を一連の工程で生産性よく行なえるアルミ
ニウム合金の模様付け表面処理方法を提供するこ
とにある。
発明の構成 本発明は、押出成型後のアルミニウム合金に、
従来から一般に行なわれている押出成型後の完全
時効硬化処理に代えて、不完全時効硬化処理を施
し、その後機械的操作による下地模様を施した
後、該アルミニウム合金に交流電解による陽極酸
化処理及び電気化学的着色処理を施すことによ
り、これら各処理の相剰作用によつて、前記下地
模様部分と背景(下地模様部分以外の部分)との
間に着色の濃淡差が生じ、アルミニウム合金の表
面に前記下地模様が鮮明に表出するという知見に
基づくものである。
すなわち、本発明に係るアルミニウム合金の模
様付け表面処理方法は、 (A) 押出成型後のアルミニウム合金に不完全時効
硬化処理を施し、 (B) 次いで、該アルミニウム合金表面に機械的操
作による下地模様を施し、 (C) しかる後、前記アルミニウム合金に交流電解
により陽極酸化皮膜を形成した後、 (D) 該皮膜に着色処理を施す ことにより、前記下地模様をアルミニウム合金
表面に鮮明に表出させることを特徴とするもので
ある。
発明の態様 次に、前記本発明の各工程及びその態様につい
て詳細に説明する。
(A) 不完全時効硬化処理工程 まず、押出成型後のアルミニウム合金(以下、
アルミ合金と略称する)の押出形材に、不完全時
効硬化処理を施す。
この時効硬化処理は、アルミ合金が完全時効に
至らない条件で行なう。
時効硬化処理について説明すると、例えばアル
ミ合金A―6063S材の場合、時効硬化温度と時間
との合金の硬度に及ぼす影響は第1図に示すとお
りである。すなわち、いずれの時効硬化処理温度
においてもある時間経過後に硬度は最大値とな
り、この段階の時効硬化を完全時効硬化と定義す
る。従つて、不完全時効硬化とは、この段階に達
する以前の時効硬化を意味する。
第1図は高温時効あるいは人工時効の状態を示
すが、ここでいう不完全時効はこれのみに限られ
ず、室温時効あるいは自然時効をも含むものであ
る。従つて、極端なことをいえば、長期間放置し
て自然時効してもよい。しかし、通常は作業性等
の点から人工時効硬化処理を施すことが好まし
く、この場合、アルミ合金の材質によつても相違
するが、一般に155〜195℃の温度条件で20分〜8
時間行なうとよい。不完全時効硬化処理の時間と
温度の適正範囲を第2図に示す。特に第2図に示
す斜線部の条件が好ましい。
(B) 下地模様形成工程 前記のように、不完全時効硬化処理されたアル
ミ合金の押出形材(時効硬化処理直後の高温状態
の押出形材でもよいし、冷却後の常温の押出形材
でもよい)に、次に機械的操作により下地模様を
施す。
機械的操作とは、酸、アルカリによる食刻など
化学的処理以外の全ての操作を含む。
この下地模様は、例えば、砂、鉄粉等を吹き付
けるブラスト法、水等の液体を高圧で噴射する高
圧噴射法、ブラシによりアルミ合金表面を傷付け
るブラシ法、レーザー光線を照射するレーザー光
線法、エンボス版ロールを使用するローラー法、
型プレスにより圧刻するプレス法等の各種機械的
操作手段によりアルミ合金表面に施される。
より具体的に説明すれば、例えば作業性の向上
を狙い、アルミ合金の押出金型と同形状で一定間
隔のクリアランスのある金型もしくは金枠(治
具)に、例えば柾目模様間隔に高圧噴射の噴射溝
(穴)を設け、水または研摩剤等を噴射しながら
連続的に表面調整(下地模様付与)することによ
り、複雑な形状の凹凸部にも下地模様を施すこと
ができる。この場合、所望の連続模様(例えば、
印刷の如く長く通つた柾目の間隔、ぼかしに変化
のある模様等)を容易に付与できる。また、上記
高圧噴射に代えて、金型もしくは全枠内部に、例
えば柾目模様間隔に金属またはセラミツクの爪状
の治具を配設し、これによつて一定圧力でアルミ
合金形材をこする方法も採用できる。
また、不完全時効硬化処理されたアルミ合金形
材を、キズもしくはヒズミを与える装置、例えば
エンボス版ロールにて任意の模様に圧刻すること
により、柾目、板目、文字、絵等の所望の模様が
容易に形成でき、装飾性をより高めることができ
る。さらに、パネル関係においては、型プレスに
よる圧刻もでき、複雑な任意の模様を付与でき
る。
その他、形材形状との相剰効果法として、押出
成型の段階で形材自体に模様状に凹凸を付け、金
属、セラミツク、カーボン等で表面をこすること
によつても、模様を付与できる。
下地模様の形成手段は、以上の方法のみに限定
されるものではなく、アルミ合金の形状表面に作
業性の良い方法で装飾性のある模様状の表面調整
ができる方法であればよい。
この下地模様の形成は、前記不完全時効硬化処
理と後述する交流陽極酸化処理及び電気化学的着
色処理との相剰作用により、着色模様表出の下地
乃至核となるものであり、キズ部の凹部深さは表
面調整(下地模様形成)の不可欠要素ではなく、
外観上合格となる程度のダイスマーク以内で充分
であり、その後の酸化皮膜生成後の状態において
も、顕微鏡による観察でもそのキズによる性能低
下は全く認められない程度のものである。また、
ヒズミを与えた部分も同様であり、性能の低下は
全くない。
なお、押出成型直後の材料に機械的操作により
模様を形成する場合、材料の硬度がかなり軟かい
ので形状不良となる可能性があるが、本発明で
は、前記下地模様の形成は不完全時効硬化処理後
に行なうので、このような心配は殆んどない。
(C) 交流電解による陽極酸化皮膜形成工程 前記各工程を経たアルミ合金を、通常の方法に
より脱脂、水洗、必要に応じてスマツト除去等の
処置を施した後、周知の交流電解による陽極酸化
処理を行なつて陽極酸化皮膜を形成する。
すなわち、周知の無機酸及び/又は有機酸の電
解液、例えば硫酸、クロム酸、リン酸等、あるい
はこれらの混酸、シユウ酸、マロン酸等あるいは
これらのまたは無機酸との混酸などを含有する電
解液中で、交流またはこれに類似の電流波形を使
用して前記アルミ合金を陽極酸化処理する。陽極
酸化処理の印加電圧、印加時間等は常法のとおり
で充分であるが、好ましくは5〜60Vで10分〜1
時間行なう。
陽極酸化処理としては、アルミ合金を陽極に接
続して直流電解する方法がよく知られているが、
本発明の方法のように、不完全時効硬化処理後、
機械的操作により下地模様を形成し、その後陽極
酸化した後電解着色するという一連の工程におい
ては、上記陽極酸化として前記直流電解による陽
極酸化処理を行なつたのでは、下地模様を鮮明な
着色模様として表出させることは困難である。こ
れと逆に、上記一連の工程における陽極酸化とし
て、交流電解による陽極酸化処理を行なつた場
合、下地模様が鮮明な着色模様として表出する。
このような現象の理論的根拠は必ずしも明確で
はないが、交流電解による陽極酸化処理の場合、
溶解―析出の繰り返しによつて酸化皮膜が形成さ
れるので、下地模様としてのアルミ合金のキズ部
やヒズミ部と他の部分との酸化皮膜の析出速度や
性質に差異が生じ、これによつてその後の電解着
色により下地模様部分と背景(下地模様部分以外
の部分)との間に着色濃淡差が生じ、下地模様が
鮮明な着色模様として表出するものと推定され
る。
(D) 着色処理工程 前記のように、交流電解による陽極酸化皮膜が
形成されたアルミ合金を、次いで無機金属塩を含
む電解液中で交流電解または直流陰極電解して着
色皮膜を形成する。無機金属塩としては、例えば
ニツケル、コバルト、クロム、銅、カドミウム、
チタン、マンガン、モリブデン、スズ、マグネシ
ウム、銀、鉛等の硫酸塩、塩酸塩、シユウ酸塩、
酒石酸塩、クロム酸塩、リン酸塩等、従来周知の
各種塩が使用でき、また電解条件も常法通りで充
分である。
該着色処理によつて、アルミ合金表面に耐食性
や耐候性等、各種性能に優れた着色皮膜が形成さ
れると共に、前記下地模様部分(キズもしくはヒ
ズミ部)が背景(模様の付いていない部分)より
も濃く着色され、機械的操作によりアルミ合金表
面に施された下地模様が着色模様として表出す
る。
このように着色処理されたアルミ合金は、必要
に応じて塗装工程へ送られ、周知の方法により塗
装処理、焼付処理される。アルミ合金の合金成分
によつては、前記陽極酸化処理工程あるいはさら
に着色処理工程の後もしくは前における熱風炉で
の乾燥によりアルミ合金の完全時効が困難な場合
があり、このような場合には、塗装後の焼付によ
り完全時効にまで達するので、塗装、焼付処理を
行なうことが好ましい。また、このような場合に
は、アルミ合金の押出成型工程の焼付炉での時効
硬度をある程度まで上げておくことも一つの方策
である。
素 材 本発明では純アルミニウムは除かれるが、各種
アルミニウム合金が使用できる。アルミニウム合
金は、焼入れや焼もどしにより強度を高める合
金、すなわち主要添加物としてCu,Mg+Si,Zn
+Mg等を添加したものが好適例として挙げられ
るが、これだけに限定されるものではなく、また
添加元素、加工硬化、熱処理条件等の組合せによ
つて、着色模様の色調、模様のコントラストを調
整できる。また、熱処理効果を高め処理時間の短
縮を図るために、添加元素量を変えることもでき
る。例えば、Al―Mg―Siの合金において、ある
いはAl―Mg―Si―Fe合金において、添加量の組
合せによつて、例えば過剰Siとすることにより、
時効硬化を促進することができる。従つて、色
調、模様のコントラスト、処理工程の作業性改善
等を目的として、その処理工程、条件に合つた合
金成分のアルミニウム合金を用いることができ
る。
発明の効果 以上のように、本発明に係るアルミニウム合金
の模様付け表面処理方法によれば、不完全時効硬
化処理、機械的操作による下地模様の形成、交流
電解による陽極酸化処理、及び着色処理の各工程
の相剰作用により、前記下地模様部分と背景との
間に着色濃淡差が生じ、アルミニウム合金表面
に、耐食性、耐候性、耐摩耗性等各種性能に優れ
ると共に、木目調、プリント調等各種所望の美麗
な着色模様を、一連の工程でかつ生産性よく生成
できる。
また、本発明によれば、押出成型後のアルミニ
ウム合金に不完全時効硬化処理を施してその硬度
を高めた後に下地模様を付与するため、アルミニ
ウム合金に下地模様を付与する際にゆがみ、形状
不良等の変形が生ずることもなく、作業性が極め
て良好となる。このような利点の他にも、アルミ
ニウム合金への機械的強度、特に硬度の付与が、
従来の押出成型後の完全時効硬化処理によらず、
前記不完全時効硬化処理と、前記陽極酸化処理工
程等における熱風炉での乾燥、あるいはさらに塗
装焼付処理の利用によつて行なうため、省エネル
ギーの観点からも有利である。
さらに、本発明の方法によれば、下地模様がそ
のまま着色コントラスト模様として表出するた
め、表面処理工程のラツキング形態は横吊り及び
縦吊りのいずれでもよく、特に新しい技術を付加
しなければならない要素もなく、現在標準化され
ている方法でも充分対処できるという利点があ
る。
また、本発明に従つて処理したアルミニウム合
金形材は、下地模様付与によつても性能低下は全
くなく、顕微鏡による酸化皮膜あるいは着色皮膜
の観察によつても欠陥は全く認められず、各種試
験においても電解着色による着色形材と何ら変わ
らず、同用途、すなわち内外装の限定なく自由に
選択使用できる。
実施例 実施例 1 押出成形後のアルミニウム合金(A―6063S)
形材を180℃×5hrの条件で不完全時効硬化処理し
た。その直後、該アルミニウム合金形材を高温の
ままで高圧噴射装置を使用して100Kg/cm2の水を
噴射せしめて下地模様を形成した。しかる後、該
アルミニウム合金形材を脱脂、エツチング、スマ
ツト除去し、次に19w/v%の硫酸水溶液中に浸
漬し、電流密度2A/dm2(約9V)、液温21℃、対
極カーボンにて35分交流電解し、約10μmの交流
皮膜を形成した。その後着色処理として、長さ
200mm、幅150mm、高さ150mmの容器でカーボン対
極を容器の一方端に置いたものを電解着色用装置
として用い、長さ150mm、幅70mm、厚さ1.3mmの前
記アルミニウム合金形材を、極間距離180mmにし
て、下記の組成から成る液温16℃の電解液中に浸
漬して、初期電流密度1A/dm2、10Vの印加電圧
で5分交流電解したところ、前記下地模様部分が
背景に比較して濃いために着色されて、きれいな
装飾模様を表出した。
電解液浴組成:硫 酸 40g/ 三チオン酸ナトリウム 1g/ 硫酸第1錫 4g/ 実施例 2 押出成形後のアルミニウム合金(A―6063S)
を180℃×3hrの条件で不完全時効硬化処理し、し
かる後、該アルミニウム合金形材表面に、周波数
30KHz、16Aのレーザー光線にて、10mm/secの
速度にて、照射により下地模様を形成した。その
後、該アルミニウム合金形材を脱脂、エツチン
グ、スマツト除去し、該形状を18w/v%の硫酸
水溶液中に浸漬し、電流密度2.5A/dm2(電圧
約12V)、液温20℃、対極カーボンにて35分間交
流電解し、11μmの交流皮膜を形成した。次に、
着色処理として、実施例1と同様な装置を使用
し、下記の組成を有する浴温20℃の電解液中に浸
漬して、11Vの印加電圧で5分30秒交流電解した
ところ、下地模様部が背景に比較してかなり濃く
着色して、鮮明なオリーブ色の装飾模様となつ
た。
電解液組成:硫 酸 20ml/ 硫酸ニツケル 30g/ 硫酸第1錫 5g/ クレゾールスルフオン酸 10g/ 実施例 3 押出成形後のアルミニウム合金(A―6063S)
を常温まで冷やした後、170℃×3hrの条件で不完
全時効硬化処理し、次いで常温まで冷やした後、
該アルミニウム合金形材表面に周波数30KHz、
16Aのレーザー光線にて、10mm/secの速度に
て、照射により下地模様を形成した。その後、該
アルミニウム合金形材を脱脂、エツチング、スマ
ツト除去し、次に19w/v%の硫酸水溶液中に浸
漬し、電流密度2.5A/dm2(電圧約11V)、液温
21℃、対極カーボンにて40分間交流電解し、約11
μmの交流皮膜を形成した。続いて、着色処理と
して、実施例1と同様に行なつたところ、前記下
地模様部分が背景に比較してかなり濃いめに着色
され、実施例1よりはるかに美しい黄土色の装飾
模様を表出した。
実施例 4 押出成形後のアルミニウム合金(A―6063S)
形材を160℃×7hrの条件で不完全時効硬化処理を
施し、次いで、一旦常温にまで冷却した後、該ア
ルミニウム合金形材表面に凹凸状のカーボンを接
触させて下地模様を形成した。しかる後、該アル
ミニウム合金形材を脱脂、エツチング、スマツト
除去し、次に19w/v%の硫酸水溶液中に浸漬
し、電流密度1.2A/dm2(電圧約8V)、液温20
℃、対極カーボンにて50分間交流電解し、約10μ
mの交流皮膜を形成した。続いて、着色処理とし
て、実施例1と同様な装置を使用し、下記の組成
からなる液温20℃の電解液中に浸漬して、15Vの
印加電圧で2分間、該アルミニウム合金形材を陰
極にして直流電解したところ、前記下地模様部分
が背景に比較してかなり濃く黒茶色に着色して、
鮮明なブロンズ色の装飾模様を表出した。
電解液組成:硫酸ニツケル 30g/ 硼 酸 20g/ 硫酸アンモニウム 15g/ PH4.5 実施例 5 予め肉厚約0.1m/mのステンレス板を食刻
し、約30μmの凹凸のある模様状エンボス板を作
製した。
押出成形後のアルミニウム合金(A―6063S)
形状を180℃×2hrの条件で不完全時効硬化処理し
た。その後、該アルミニウム合金形材の上に上記
エンボス板を置き、さらにその上よりローラーに
て圧刻して該アルミニウム合金表面に下地模様を
形成した。その後、該アルミニウム合金形材を脱
脂、エツチング、スマツト除去し、該形材を
19w/v%の硫酸水溶液中に浸漬し、電流密度
1.9A/dm2(電圧約12V)、液温20℃、対極カー
ボンにて40分間交流電解し、約12μmの交流皮膜
を形成した。次に、着色処理として、実施例1と
同様な装置を使用し、下記の組成を有する浴温20
℃の電解液中に浸漬して、11Vの印加電圧で5分
30秒交流電解したところ、下地模様部分が背景に
比較してかなり濃く着色して鮮明なオリーブ色の
装飾模様となつた。
電解液組成:硫 酸 20ml/ 硫酸ニツケル30g/ 硫酸第1錫 5g/ クレゾールスルフオン酸 10g/ 実施例 6 押出成形後のアルミニウム合金形材(A―
6063S)を常温にまで冷やした後、190℃×2hrの
条件で不完全時効硬化処理し、次いで、高温のま
まステンレスカツトワイヤー(粒度100)を6.4mm
φのノズルより空気圧2Kg/cm2で噴射し、下地模
様を形成した。その後、脱脂、エツチング、スマ
ツト除去し、該形材を17w/v%の硫酸水溶液中
に浸漬し、電流密度2.8A/dm2(電圧約12.5V)
対極カーボンにて35分間交流電解し、11μmの交
流皮膜を形成した。次に、着色処理として、実施
例1と同じ容器にて、下記の組成を有する浴温28
℃の電解液中に浸漬して、11Vの印加電圧で3分
交流電解したところ、サンドブラストを当てた面
のみが黒茶色となり、一方、サンドブラストを当
てない面が淡茶色となり、形材の面により着色の
異なる美しい形材が得られた。
電解液組成:硫酸ニツケル 25g/ 硫酸マグネシウム 15g/ 硫酸アンモニウム 30g/ 硼 酸 20g/ チオ硫酸アンモニウム 1g/ PH 5.5 比較例 1 実施例1において、陽極酸化処理を1.1A/d
m2(約12V)、液温21℃、35分の条件で直流にて
陽極酸化し、11μmの直流皮膜を形成した以外
は、実施例1と同様の処理をしたところ、背景が
淡黄色となり、下地模様部分が背景と比べわずか
に濃く着色されたが、実施例1に比べ不鮮明であ
つた。
【図面の簡単な説明】
第1図はアルミニウム合金(A―6063S)の硬
度に及ぼす時効硬化処理温度と処理時間の影響を
示すグラフであり、第2図は不完全時効硬化処理
の時間と温度の適正範囲を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 押出成型後のアルミニウム合金に不完全
    時効硬化処理を施し、 (B) 次いで、該アルミニウム合金表面に機械的操
    作による下地模様を施し、 (C) しかる後、前記アルミニウム合金に交流電解
    により陽極酸化皮膜を形成した後、 (D) 該皮膜に着色処理を施す ことにより、前記下地模様をアルミニウム合金
    表面に鮮明に表出させることを特徴とするアルミ
    ニウム合金の模様付け表面処理方法。
JP13777783A 1983-07-29 1983-07-29 アルミニウム合金の模様付け表面処理方法 Granted JPS6029489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13777783A JPS6029489A (ja) 1983-07-29 1983-07-29 アルミニウム合金の模様付け表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13777783A JPS6029489A (ja) 1983-07-29 1983-07-29 アルミニウム合金の模様付け表面処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6029489A JPS6029489A (ja) 1985-02-14
JPS6259194B2 true JPS6259194B2 (ja) 1987-12-09

Family

ID=15206590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13777783A Granted JPS6029489A (ja) 1983-07-29 1983-07-29 アルミニウム合金の模様付け表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6029489A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5965325B2 (ja) * 2013-01-09 2016-08-03 四国化成工業株式会社 アルミニウム形材の模様付け方法
JP2014133238A (ja) * 2013-01-09 2014-07-24 Shikoku Chem Corp アルミニウム形材の模様付け方法
CN110565095A (zh) * 2019-09-25 2019-12-13 华为技术有限公司 电子设备的工件、制备方法、壳体以及电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6029489A (ja) 1985-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4221640A (en) Method of treating a surface of an aluminum or aluminum alloy
US4420378A (en) Method for forming decorative colored streak patterns on the surface of an aluminum shaped article
JPS6259192B2 (ja)
JPS6259194B2 (ja)
CA1153980A (en) Method of producing colour-anodized aluminium articles
JPS6317919B2 (ja)
JPS6259195B2 (ja)
JPS6259197B2 (ja)
JPS6317918B2 (ja)
JPS6259193B2 (ja)
JPS6259196B2 (ja)
JPS61183497A (ja) アルミニウム合金の模様付け表面処理方法
JPS6340880B2 (ja)
CA1074725A (en) Process for electrolytically coloring aluminum and aluminum alloys
KR950012426B1 (ko) 알루미늄재의 나뭇결 무늬 형성법
KR950012428B1 (ko) 알루미늄재의 표면 처리방법
JPS5919995B2 (ja) アルミニウム材の表面処理方法
JPS5847473B2 (ja) アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面処理方法
JPH06272082A (ja) アルミニウム材料表面に形成された着色皮膜及び電解着色法
KR810000090B1 (ko) 알루미늄 또는 알루미늄 합금에 나무결모양을 형성하는 표면처리 방법
JPS5919996B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理法
JP2002241993A (ja) アルミニウム合金の電解着色方法及び着色アルミニウム合金材
JPS6130038B2 (ja)
JPS6167800A (ja) アルミニウム合金の模様付け表面処理方法
JPS6215640B2 (ja)