JPS625795Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレスに用いられるロールフイードに
関するものである。

ロールフイードは一対のロールで板材を挾持し
て、プレスに間欠的に一定ピツチずつ、プレスに
連動して送供するものである。ロールフイードは
プレスの回転軸にクランク機構又はこれとラツク
ピニオン機構を介して連結され、駆動されるも
の、あるいは、プレスと連動して制御されるモー
タによりプレスの駆動源とは別の駆動源により駆
動されるものとがある。いずれにしてもプレスと
連動して間欠的に一定ピツチずつ送給する。

プレス運転に先だつて、板材をプレスの金型部
まで挿入するとき、あるいは金型に対して板材を
徴量前進又は後退させて、位置決めをする作業は
不可欠であり、従来、この作業のために、ロール
フイードとは別にマイクロフイード用のロール装
置を付属させていた。マイクロフイード用のロー
ル装置を設けることは、経済的の問題は無論のこ
と、スペース的にも問題となる。できれば、ロー
ルフイードのロールを利用することが望ましい
が、前述の如くロールフイードは板材を間欠的
に、一定ピツチずつ、プレスと連動して送供する
構造となつているので、そのままでは前述の作業
には利用できない。本考案はこの問題に着目して
ロールフイードのロールを用いて、マイクロフイ
ードできる装置を提供するためになされたもので
ある。以下、本考案の一実施例である図面に基づ
いて説明する。

第１図において、板材を送供するための一対の
ロール、駆動ロール１と従動ロール２、は機体に
対して回転自在に設けられ、従動ロール２は、さ
らに、若干昇降自在になつている。駆動ロール１
の軸部には、ロール等の慣性力を吸収するための
ブレーキ１６が設けられている。駆動ロール１に
一方向クラツチ２８の外輪１２が回転自在に設け
られ、外輪１２にはピニオン１２′が固設されて
いる。ピニオン１２′はプレスと連動して往復動
するラツク１３と噛合つている。一方向クラツチ
２８の内輪１４は駆動ロール１にキー１７により
固設されている。駆動ロール１にはギヤー１１が
固設され、従動ロール２側のギヤー１０と噛合つ
ている。従動ロール２はブラケツト３により回転
自在に保持され、ブラケツト３はガイドブラケツ
ト５により昇降自在に案内されている。ガイドブ
ラケツト５は機体に固定されている。ブラケツト
３は、機体に固設されたロールクランプシリンダ
４のピストンロツドに連結されて昇降自在になつ
ている。従動ロール２の軸部は可撓継手６を介し
てシヤフト２９に連結され、このシヤフト２９は
機体により回転自在に保持され、このシヤフト２
９に前記ギヤー１０が固設されている。シヤフト
２９にはさらに、電磁クラツチ９を介してスプロ
ケツト８が設けられている。スプロケツト８は、
機体に設けられたモータ７の出力軸に固設された
スプロケツト８′とチエンを介して連結されてい
る。

第２図及び第３図において、内輪１４に設けら
れたプレート２５と外輪１２との間にカミ合いピ
ン２２が介在している。内輪１４にはケース２３
が摺動自在に組込まれ、その内部にスプリング２
４が挿入され、カミ合いピン２２を内外輪がカミ
合う向に付勢している。この構成は従来の一方向
クラツチと変りない。内輪１４にピン２６が可動
に組込まれ、圧力流体によりカミ合いピン２２
を、内外輪が互に解放される向きに付勢する。内
輪１４には板バネ２０が固設されピン２６を押戻
す役目をしている。ストツパピン２１は内輪１４
に固設され、ピン２６のストロークを規制してい
る。Ｏリング２７，１８は圧力流体のシールの役
目をしている。駆動ロール１の軸端部にはジヨイ
ント１５がねじ込まれ、圧力流体の通路に配管を
接続している。

以下、作用について説明する。

ロールフイードのロールをマイクロフイードと
して使用する場合は、駆動ロール１の軸端部に圧
力流体を供給し、ピン２６を作動させ、カミ合い
ピン２２を、内外輪が互に解放される向きに移動
させる。これと共に電磁クラツチ９を「ON」に
してモータ７を回転させると、両ロールは回転
し、板材は送供される。再び、ロールフイードと
して使用する場合は、駆動ロール１に供給してい
た圧力流体を排出させ、電磁クラツチ９を
「OFF」にすればよい。

本考案は以上のような構成であるので、マイク
ロフイーダ用として、新たなロールを設けること
は不要となり、経済的であると共に取付スペース
を確保する必要もなく、プレス全体としてはコン
パクトなものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部断面の正面図、第２図は第１図に
おける−断面図、第３図は第１図における
部詳細図。 １は駆動ロール、２は従動ロール、３はブラケ
ツトト、４はロールクランプシリンダ、５はガイ
ドブラケツト、６は可撓継手、７はモータ、８は
スプロケツト、８′はスプロケツト、９は電磁ク
ラツチ、１０はギヤー、１１はギヤー、１２は外
輪、１２′はピニオン、１３はラツク、１４は内
輪、１５はジヨイント、１６はブレーキ、１７は
キー、１８はＯリング、１９はピストン、２０は
板バネ、２１はストツパピン、２２はカミ合いピ
ン、２３はケース、２４はスプリング、２５はプ
レート、２６はピン、２７はＯリング、２８は一
方向クラツチ、２９はシヤフト、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動ロールと従動ロールとをギヤーで連動さ
   せ、駆動ロール軸に一方向クラツチを設け、一方
   向クラツチの外輪を往復回転駆動することによ
   り、一方向クラツチの内輪を固定した駆動ロール
   に一定ピツチの間欠送りを与えるプレスのロール
   フイードにおいて、一方向クラツチの内輪に設け
   られ、圧力流体を供給されて内外輪間に設けたか
   み合いピン２２を解放する向に付勢し、ばね２０
   により復帰するピン２６と、従動ロール軸に連結
   されたマイクロフイード用のモータ７と、前記従
   動ロール軸に設けられ、モータ７のトルクを従動
   ロールに伝達、解除自在とした電磁クラツチ９と
   を具備することを特徴とするマイクロフイードの
   できるロールフイード。