JPS6257413B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は閉塞鍛造装置に関するものである。

（従来技術） 従来鍛造プレスとしては、(1)油圧複動型プレ
ス、(2)機械式複動型プレス、(3)機械式又は油圧式
プレスに油圧式又は機械式複動機構を組込んだダ
イセツト等がしられている。これらのうち、(1)の
油圧複動型プレスと(2)の機械式複動型プレスは設
備費が高く、又(3)の機械式プレス又は油圧式プレ
スに油圧式又は機械式複動機構を組込んだダイセ
ツトは、一般に加圧力を得るためにだけプレスを
使用しており、高価なプレスを必要とする。

（発明の解決しようとする問題点） 本発明はこのような従来型鍛造プレスを改良
し、熱間又は温間に於ける閉塞鍛造が容易に実施
でき、又前後方向に２分割した金型を利用した鍛
造が可能であり、かつ従来の鍛造装置と同等の機
能を有する鍛造装置を安価に提供しようとするも
のである。

（発明による解決手段） 本体フレームの前後方向に分割可能な前部分割
金型及び後部分割金型と、ハードプレートの穴を
貫通している下パンチとで鍛造空間を形成し、前
記前部と後部分割金型の各ホルダーの外側には、
片側に油圧シリンダによつて出入される１対のス
ペースウエツジを、又これと対向して１対の半月
サドルと、これらの間に介在するリンクピンと、
金型締付用ウエツジの摺動で上下動するサイドリ
ンクとからなるトグルリングを設け、さらに前記
下パンチの下側には下パンチ押上機構を設け、又
前記本体フレームを上方へ延設したフレームの上
部に上部パンチが装着された上パンチ加圧機構を
設けたことを特徴とする。

（実施例） 以下本発明の実施例を説明する。１は本体フレ
ームで、該フレーム１からＣ型フレームが１体に
延設されその上部先端に上パンチ加圧機構が設け
られている。２は上パンチ加圧機構を構成する主
加圧シリンダ、３は同じく主加圧ピストン、４は
主加圧ピストンで作動する上パンチである。５は
後部分割金型、５′は前部分割金型で、これら金
型と上パンチ４及び下パンチ６とで鍛造素材を成
形品Ａ（第５図）に成形するための鍛造空間が形
成される。

７は１対の半月サドル８，８間に介在されたリ
ンクピンでその両端にはサイドリンク９がとりつ
けられている。そしてこのリンクピン７は、金型
締付用シリンダ１２（第４図）によつて摺動させ
られる金型締付用ウエツジ１１によつて作動する
サイドリング９によつて昇降する。かくして１対
の半月サドル８，８とリンクピン７及びサイドリ
ンク９とで金型締付用のトグルリンクを構成して
いる。１３，１４は油圧供給口である。なお本体
フレーム１内に１対の前記半月サドル８，８がブ
ツシユ１５を介して支持されている。又リンクピ
ン７と半月サドル８との間にもブツシユ１５が嵌
められている。

１６は前部金型ホルダー、１７は後部金型ホル
ダーである。１８，１８′は前部金型ホルダー１
６及び後部金型ホルダー１７用の引戻し用シリン
ダで、夫々油圧供給口を備えている。１９は本体
フレーム１と前部金型ホルダー１６との間に設け
たスペースウエツジで、該ウエツジ１９をシリン
ダ１９ａ（第３図）によつて抜き出すと、前部分
割金型５′を前部金型ホルダー１６と共に大きく
開けるようになつている。下パンチ６は以下に示
す下パンチ押上機構により押上げ可能となつてい
る。２０は下パンチ押上機構を構成する下パンチ
突出しウエツジで、下パンチ作動用シリンダ２３
にて作動し下パンチ６が固着された押上ブロツク
２１と蟻溝係合している。下パンチ６は押上ブロ
ツク２１に固着され、ハードプレート２２内の孔
を貫通している。そして突上げられた時、その上
端が鍛造空間内に突入されるようになつている。
２４，２５は油圧供給口である。

（作用） 次に作動について説明する。

(1) 鍛造しようとするとき、まずシリンダ１９ａ
に油を供給し、スペースウエツジ１９を矢印Ｏ
方向に戻しておく。次に引戻シリンダ１８に油
圧を供給し、前部金型ホルダー１６を矢印Ｏ方
向に後退しておく。又、後部ダイホルダー１７
はシリンダ１２を後退させて金型締付用ウエツ
ジ１１を後退させるとシリンダー１８′には常
時油圧が引戻し方向に供給されているので、リ
ンクピン７が作動し、後部金型ホルダー１７は
後方へ引かれている。他方、下パンチ６はシリ
ンダ２３の後退作動により、下パンチ突出ウエ
ツジ２０と下パンチ押上げブロツク２１を介し
て下つている。

(2) この状態で分割金型５，５′を前部と後部金
型ホルダー１６，１７のそれぞれにボルトで固
定する。

(3) 次に鍛造素材を前後部分割金型５，５′及び
下パンチ６で形成される空間に入れ、引戻シリ
ンダ１８に圧油を入れて押すと前部金型ホルダ
ー１６が前進する。次いでシリンダ１９ａによ
つてスペースウエツジ１９を前進させると同時
に、シリンダ１２で締付用ウエツジ１１を前進
させると、サイドリンク９を介し高い締付力で
分割金型５，５′が締付けられる。

次にシリンダ２３によりウエツジ２０をスライ
ドさせて押上ブロツク２１を上向きに移動させて
下パンチ６を突上げると、同時に主加圧シリンダ
２を作動して上パンチ４を下げると素材の成形が
行われる。

成形が終了したならば、上パンチ４、後部分割
金型５、スペースウエツジ１９、前部分割金型
５′の順で後退させ図示しない取出装置によつて
成形品Ａ（第５図）がとり出され１つの工程が終
了する。尚上記実施例では、上パンチ及びその加
圧機構を本体フレームから１体に延設したＣ型フ
レームに装着しているが、本体フレームから延設
された門型フレームに装着するようにしてもよ
い。

（効果） 以上本発明装置によれば、前部と後部分割金型
の各ホルダーの外側には、片側に油圧シリンダに
よつて出入される１対のスペースウエツジを、又
これと対向して１対の半月サドルと、これらの間
に介在するリンクピンと、金型締付用ウエツジの
摺動で上下動するサイドリンクとからなるトグル
リンクを設け、これらを本体フレームに装着した
ので、分割金型を作動させる油圧シリンダが小型
にでき、しかも強力な締付け力を得ることができ
ると共に、それらの機構をコンパクト化すること
ができる。

その上、分割金型を本体フレームに設けている
ので、上部部材は上パンチ加圧機構を設けるだけ
ですみ、上部機構が軽量になると共に、構成も極
めて簡単なものになる。

以上のことから本発明装置は、小さい駆動源で
強力な締付け力を得ることができ、さらに装置全
体がコンパクトとなり設備費を大巾に低減するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る閉塞鍛造装置の斜視図。
第２図は同じく閉塞鍛造装置の要部断面正面図。
第３図は第２図〜線に沿う分割金型並びにダ
イホルダー部の平面図。第４図は第３図の−
矢視図で、後部側型締機構詳細図。第５図は鍛造
成形品の断面図。 図において；Ａ……成形品、１……本体フレー
ム、１′……Ｃ型フレーム、２……主加圧シリン
ダ、３……主加圧ピントン、４……上パンチ、５
……後部分割金型、５′……前部分割金型、６…
…下パンチ、７……リンクピン、８……半月サド
ル、９……サイドリンク、１１……金型締付用ウ
エツジ、１２……金型締付用シリンダ、１３，１
４……油圧供給口、１５……ブツシユ、１６……
前部金型ホルダー、１７……後部金型ホルダー、
１８，１８′……（前部及び後部金型ホルダー
の）引戻シリンダ、１９……スペースウエツジ、
１９ａ……シリンダ、２０……下パンチ突出しウ
エツジ、２１……押上ブロツク、２２……ハード
プレート、２３……下パンチ作動用シリンダ、２
４，２５……油圧供給口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体フレームの前後方向に分割可能な前部分
   割金型及び後部分割金型と、ハードプレートの穴
   を貫通している下パンチとで鍛造空間を形成し、
   前記前部と後部分割金型の各ホルダーの外側に
   は、片側に油圧シリンダによつて出入される１対
   のスペースウエツジを、又これと対向して１対の
   半月サドルと、これらの間に介在するリンクピン
   と、金型締付用ウエツジの摺動で上下動するサイ
   ドリンクとからなるトグルリンクを設け、さらに
   前記下パンチの下側には下パンチ押上機構を設
   け、又前記本体フレームを上方へ延設したフレー
   ムの上部に上部パンチが装着された上パンチ加圧
   機構を設けたことを特徴とする閉塞鍛造装置。