JPS625499Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドアをドア枠に引き寄せて気密保持す
る引き寄せ装置の駆動装置に関するものである。

引き寄せ装置としては、ドアの上下に一対の引
寄部材を設け、ドア枠の上下に一対の引寄受部材
を設け、上下一対の引寄部材を上下連杆を介して
ハンドルを備えた駆動装置に連結し、ハンドルを
回転することで駆動装置によつて、上下連杆を反
対方向に移動して一対の引寄部材を一対の引寄受
部材に係合してドアをドア枠に引き寄せるように
したもの等が知られている。

この様な引き寄装置の駆動装置としては、種々
のものが提案されている。

例えば、ハンドルの支軸を回転体に連結し、回
転体に上下連杆を枢着連結して、ハンドルによつ
て回転体を回転することで上下連杆を反対方向に
移動させるようにしたものが知られている。

しかし、この構造であると、ハンドルの支軸を
回転体の中心に連結し、上下連杆は回転体のハン
ドル支軸連結部を境とした両側位置に枢着連結す
る必要があるので、回転体はハンドル支軸及び上
下連杆を連結できるだけの大きさとしなければな
らず、装置全体が大きくなつてしまい、ドアの竪
框内部に取付けできない場合があると共に、上下
連杆は揺動しながら移動することになり、框内部
に干渉したりして好ましくない。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、全体を小型コンパクトにでき
て、竪框内に容易に取付けできると共に、上下連
杆を直線状に移動できるようにした引き寄せ装置
の駆動装置を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

矩形板状の第１、第２ベース１，２は長手方向
中間部において連結ピン３で所定間隔を置いて対
向配設され、該第１、第２ベース１，２の長手方
向中間部における巾方向一端寄には回転軸４の上
下小径部４ａ，４ｂが嵌合する孔５，５が形成さ
れて、回転軸４は第１、第２ベース１，２間に回
転自在に支承され、かつ角孔６が穿孔してあると
共に、回転軸４にはアーム７が一体形成してあ
る。

前記第１ベース１の長手方向中間部には回転板
８が支軸９で回転自在に支承され、該回転板８に
は第１、第２摺動板１０，１１がピン１２，１３
で枢着してあり、該ピン１２，１３は支軸９を境
として対向した位置となつている。

前記摺動板１０，１１は薄肉板状となり、巾狭
なる一側部１０ａ，１１ａと巾広なる他側部１０
ｂ，１１ｂとを備え、一側部１０ａ，１１ａが回
転板８に枢着され、他側部１０ｂ，１１ｂには長
孔１４と孔１５とが巾方向に離隔してそれぞれ形
成してあると共に、第１摺動板１０とアーム７と
に亘つてリンク１６がピン１７，１８で枢着連結
してある。

前記第１、第２ベース１，２の長手方向両側部
には、長孔１９と孔２０とが巾方向に離隔してそ
れぞれ形成されていると共に、第１、第２摺動板
１０，１１の他側部１０ｂ，１１ｂには、コ字状
となつた連杆取付具２１が、前記孔１５に嵌挿し
たピン２２で揺動自在にそれぞれ枢着連結され、
該ピン２２が前記第１、第２ベース１，２の長孔
１９，１９内に摺動自在にそれぞれ臨ませてある
と共に、前記第１、第２ベース１，２の孔２０，
２０間に取付けたピン２３が前記第１、第２摺動
板１０，１１の長孔１４内に摺動自在にそれぞれ
嵌挿してある。

前記第２ベース２の長手方向両側部には打抜き
折曲片２ａ，２ａが一体形成されて、取付係止部
を構成している。

２４はピン２３に遊嵌したスペーサであり、第
１ベース１と摺動板１０，１１との間に介在し、
摺動板１０，１１がスムーズに摺動するようにガ
イドの役目を果している。

しかして、角孔６にハンドルの角軸を嵌合し、
ハンドルを回転させて軸４を回転させると、アー
ム７が揺動し、リンク１６を介して第１摺動板１
０を、ピン２２，２３及び長孔１４，１９をガイ
ドとして長手方向に往復動する。

これと同時に、回転板８が支軸９を中心として
回転動され、第２摺動板１１を、ピン２２，２３
及び長孔１４，１９をガイドとして長手方向に、
前記第１摺動板１０と反対方向に往復動される。

これにより、一対の連杆取付具２１，２１は対
向離隔、対向操近するように往復動すると共に、
連杆取付具２１は摺動板１０，１１にピン２２で
揺動自在に支承され、かつそのピン２２が長孔１
９に沿つて長手方向に摺動するので、連杆取付具
１２は直線状に往復動でき、図示しない引き寄せ
装置の引寄部材に連結した連杆３０，３０を直線
状に往復動できる。

また、回転板８は第１摺動板１０の往復動を第
２摺動板１１に伝達するだけであり、ハンドルの
角軸に取付ける必要がなく、回転板８を小さくで
きるから、全体を小型コンパクトにできる。

また、軸４を一方向に回転して第１、第２摺動
板１０，１１を内向に移動すると、第１、第２摺
動板１０，１１の一側部１０ａ，１１ａの端面相
互が当接して、第１、第２摺動板１０，１１はそ
れ以上内向に移動しなくなり、ストツパの役目を
果すので、何らのストツパ手段を設ける必要がな
い。

本考案は以上の様になり、回転軸４の回転はア
ーム７、リンク１６を介して一方の摺動板１０の
往復動に変換され、一方の摺動板１０の往復動は
回転板８によつて他方の摺動板１１の往復動に変
換される。

したがつて、角孔６にハンドルの角軸を嵌合し
て回転軸４を回転することで、一対の連杆取付具
２１，２１を対向接近、離隔する方向に往復動で
きる。

また、回転板８には第１、第２摺動板１０，１
１のみを枢着すれば良いから、回転板８を小さく
できて全体を小型コンパクトにできる。

したがつて、框内に容易に取付けできる。

また、摺動板１０，１１はピン２３と長孔１４
とで摺動ガイドされ、連杆取付具２１はピン２２
と長孔１９とで摺動ガイドされ、かつ連杆取付具
２１は摺動板１０，１１に枢着連結されているか
ら、連杆取付具２１は直線状に往復動できる。

したがつて、連杆を直線状に往復動でき、框内
部に干渉したりすることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は正面図、第２図は平面図、第３図は一方のベ
ースを取外した状態の平面図、第４図は第１図の
側面図、第５図は分解斜視図である。 １，２はベース、４は回転軸、６は角孔、７は
アーム、８は回転板、１０，１１は第１、第２摺
動板、１４は長孔、１６はリンク、１９は長孔、
２１は連杆取付具、２２，２３はピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一対のベース１，２を所定間隔を置いて対向連
   結し、該一方のベース１に回転板８を回転自在に
   設け、該回転板８に第１、第２摺動板１０，１１
   の一端を枢着連結し、前記一対のベース１，２間
   に回転自在に支承されかつ角孔６を有する回転軸
   ４にアーム７を一体的に設け、該アーム７と一方
   の摺動ベース１０とをリンク１６を介して枢着連
   結すると共に、前記第１、第２摺動板１０，１１
   の他端側には連杆取付具２１をピン２２を介して
   それぞれ枢着連結し、該各ピン２２を、前記一対
   のベース１，２に形成した長孔１９にそれぞれ摺
   動自在に嵌挿すると共に、第１、第２摺動板１
   ０，１１に形成した長孔１４を挿通した各ピン２
   ３を、一対のベース１，２間に亘つてそれぞれ固
   設したことを特徴とする引き寄せ装置の駆動装
   置。