JPS6254919B2 - - Google Patents

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JPS6254919B2
JPS6254919B2 JP59176145A JP17614584A JPS6254919B2 JP S6254919 B2 JPS6254919 B2 JP S6254919B2 JP 59176145 A JP59176145 A JP 59176145A JP 17614584 A JP17614584 A JP 17614584A JP S6254919 B2 JPS6254919 B2 JP S6254919B2
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JP
Japan
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paper
bast fibers
water
wet paper
raw material
Prior art date
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JP59176145A
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English (en)
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JPS6155285A (ja
Inventor
Shigenobu Hamada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KASHIKI SEISHI KK
Original Assignee
KASHIKI SEISHI KK
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、噴射装置を利用して抄紙された靭皮
繊維を原料とする美術用紙及びその抄紙方法に係
り、特には抄紙工程において抄紙後乾燥までの間
に、抄き上がつた湿紙の上に水中分散させた靭皮
繊維を噴射装置により分塊状に噴射させて、表面
に分散配置の立体的雲状模様を付着形成させるこ
とにより、主として美術用等の素材紙として独特
の立体的模様、質感を有し多用途に利用できるも
のに関する。
従来の技術 手漉、機械抄等の和紙の利用分野の開拓を図る
ため、抄紙の台紙に種々の模様を付け、美術用又
は工芸用として使用できるようにしたものが知ら
れている。これは抄紙時において、原料分散の工
夫、原料を薬品で凝集させたり、型金具による模
様付又は金網の使用による模様付け、落水や漉き
合せなどをすることによつて種々の模様を表出さ
せたものである。すなわち、金簀の上に模様とな
る原料を手で擦り付けたり、機械抄で抄き合せた
り、或いは薬品を用いて抄紙の一部に厚薄又は光
透過率を変更させ、若しくは型金具で人為的に模
様を画き、又は金網で抄紙に模様を付けることな
どが行なわれていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記した如き美術用紙等は、手漉
紙においては紙の大きさに限定があるうえ、ほと
んど人為的に製造しているため、価格が高く、使
用分野が限定されていた。また形成される模様は
いずれも平面的であつて立体感に乏しいものとな
つている。けだし、手で擦り付ける等するため繊
維を擦り潰した状態となるためである。更に、機
械抄にあつても抄き合せや落水等で、模様付けを
しているため、製造される紙にも限界があり、特
に靭皮繊維のもつ自然の風趣があつて、かつ、立
体的造形美を有する模様が形成された紙は生産さ
れていなかつた。
一方近時は、靭皮繊維のもつ自然の肌合、質感
が評価されており、靭皮繊維を使用した美術、工
芸用紙は、壁紙、襖用紙またはランプシエード等
各種のインテリア用紙としての需用が高く、しか
も、繊維そのものの質感が直接表われているも
の、若しくは凹凸があり又は部分的に模様がある
もの等立体的造形美を有する美術用紙の開発が強
く望まれている。
問題点を解決するための手段 そこで本発明は上記問題点を解決するため、靭
皮繊維の質感を直接表わすことができ、立体感に
富み部分的にも全体的にも任意に立体的模様を表
出させることができ、しかも量産が容易である等
の各種効果を奏する噴射装置を利用して抄紙され
た靭皮繊維を原料とする美術用紙及びその抄紙方
法を提供するものである。このため本発明は抄紙
を連続的に形成する工程中に、抄紙した湿紙の上
に水中分散させた靭皮繊維を噴射装置にて水とと
もに分塊状に吹き付けることを特徴とし、これに
より吹き付けられた靭皮繊維が立体的な凹凸のあ
る雲状模様となつて形成され自然の趣が深い美
術、工芸用和紙を得るものである。また、連続抄
紙工程中に靭皮繊維を抄紙した湿紙上に吹き付け
るので量産性に適しているものである。
実施例 以下に本発明の実施例を図面に基づき具体的に
説明する。
第1図は本発明に係る美術用紙1の平面図であ
り、図において2は手漉又は機械抄による湿紙、
3は本発明の特徴たる立体的な雲状模様である。
この湿紙2は楮、三椏等の靭皮繊維により抄紙さ
れたものであり、雲状模様3は湿紙2と同種或い
は異種の靭皮繊維によりなるものである。この立
体的な雲状模様3は湿紙2上に任意に散在して一
体形成されており、したがつて第2図に示すよう
に、雲状模様3の部分は二重構造となつており立
体的構成である。しかも、この雲状模様3は統一
的な一定パターンではなく、ひとつひとつがその
形状、厚み等において全て異なり、靭皮繊維の持
つ自然な質感、風趣を表出し、各種の美術用、工
芸用の素材紙として最適な立体的造形美を醗し出
している。このような自然的風趣をかもし出す雲
状模様3の形成は、後述する如く公知の抄紙工程
において、抄紙後乾燥までの間に抄紙した湿紙2
の上に噴射装置で水中分散させた靭皮繊維を水と
ともに任意に吹き付けることによつてなされる。
よつて噴射装置のノズルの間隔、原料の濃度、原
料の種類、吹き付け圧力、吹き付け量、吹き付け
高さ等を調節することにより雲上模様3の形状、
厚さ、間隔等は全く任意に形成し得るものであ
る。
以下に本発明方法について説明する。
第3図は本発明に係る抄紙方法の工程の概要を
示し、図は機械抄の和紙の中で比較的坪量の高い
障子紙や奉書紙、長繊維の和紙などが抄紙されて
いる短網抄紙機に本発明に係る抄造方法の工程を
組込んだ工程の略図である。図において4は抄紙
のためのエンドレスに移動するフエルトである。
このフエルト4を上位としてその下位に一定の長
さで摺接する他のエンドレスなワイヤ5が設けら
れ、このワイヤ5の上面に楮、三椏等の靭皮繊維
からなる原料6を供給する供給槽7が設けられ、
またこの供給槽7にはロール8が回転自在に内装
されている。この供給槽7内には原料6たる靭皮
繊維が適度に水中分散されている。この供給槽7
と段違いで近接しワイヤ5上に橋架された供給樋
9が設けられている。この供給樋9はワイヤ5の
幅寸法と略同様の凹形板からなり、ワイヤ5上に
均一幅で分散させた靭皮繊維10を戴置する。そ
してこのワイヤ5上に戴置された靭皮繊維10に
所定圧力の靭皮繊維を吹き付けるための噴射装置
11が設けられている。一方、フエルト4の終端
近傍位置においても、フエルト4の上方に所定圧
力の靭皮繊維を吹き付けるための噴射装置12が
架設固定されている。この噴射装置12は分散さ
せた靭皮繊維を吹き付けるのに際し詰り等の支障
がないように特別に工夫されたものであり、第4
図に示すようにノズル13の内側に開口するエア
パイプ14及び原料供給パイプ15を有し、内部
には水が充填されている。かかる噴射装置12の
使用に際しては立体的な雲状模様3を所望の通り
形成すべく、そのノズルの間隔、原料の濃度、原
料の種類、吹き付け圧力、吹き付け量、吹き付け
高さ、内部の水位を一定に保つこと等の調節を適
宜行う必要がある。なお、噴射装置11及び噴射
装置21も同一構成である。エアパイプ14は適
宜のコンプレツサ16に接続され、また原料供給
パイプ15は三槽式撹拌タンク17にポンプ18
を介し接続されている。19は吸引装置でフエル
ト4の下部に位置し、真空吸引ポンプを有し、噴
射した靭皮繊維の台紙への付着と脱水を行う。そ
こで供給槽4から供給樋9を介し、ワイヤ5上に
靭皮繊維10が所定の厚幅で被着すると、その靭
皮繊維10はワイヤ5の上面に一定の厚幅で湿紙
が形成される。そこで、フエルト4の移動に伴な
いその上面に形成された湿紙が噴射装置12の直
下に至れば、三槽式撹拌タンク17から原料供給
パイプ15により噴射装置12内に供給された靭
皮繊維が、コンプレツサ16からの圧縮空気によ
りノズル3から全体的又は部分的にフエルト4上
の湿紙上に噴射装置12内の水とともに吹きつけ
られる。噴射装置12から噴射される靭皮繊維は
分塊状となつて噴射装置12内の水とともにフエ
ルト4上の湿紙上に吹き付けられるのでフエルト
4上に被着した湿紙に立体的な雲状の模様を形成
させる。しかもこの模様は人為的に付けるもので
はなく、その時々の状態によつて機械的に吹き付
けるので、全ての模様は皆異なり、一定パターン
の統一をされた模様は生じない。また、水中分散
させた靭皮繊維を水とともに湿紙上に噴射するた
め、湿紙を構成する靭皮繊維と繊維相互の結合が
良好で、極めて自然な形で湿紙上に分塊状の靭皮
繊維が湿紙と一体として付着形成されて抄紙され
る。そして、このような模様が形成された湿紙を
載せたフエルト4が、吸引装置19の上部に移動
すると、吸引装置19により吹き付けられて雲状
模様として形成された靭皮繊維は湿紙(台紙)へ
の付着と脱水が行なわれ、湿紙に強く付着して容
易に外れることがない。そこでフエルト4が吸引
装置19を過ぎると乾燥工程へと入る。したがつ
てフエルト4上の湿紙は乾燥し、そこでこの湿紙
をフエルト4から剥離して製造が終了する。な
お、雲状模様3の形成は、第3図に示すように、
供給槽7の近傍から原料6に靭皮繊維を落下させ
る分配箱オームロール20を設けるとともに、こ
の分配箱オームロール20に撹拌タンク17から
噴射装置21を介し一旦水中分散させたのちロー
ル22により供給する構成としてもよい。ワイヤ
5上において噴射装置11から靭皮繊維を吹きつ
け、雲状模様3を形成させてもよい。更に、この
ような雲状模様3の形成には、噴射装置12、分
配箱オームロール20及び噴射装置11をそれぞ
れ単独で若しくはいずれか二者又は三者を同時に
用いて行うこととしてもよい。
発明の効果 以上に説明した本発明によれば、連続的な機械
抄によるとともに、噴射装置により台紙と同一又
は異なる原料を抄紙された湿紙上に不規則に吹き
付けて従来にない立体的な雲状模様を有する紙を
能率良く量産できるから、美術又は工芸用紙とし
て最適する素材を安価に提供できる。しかも雲状
模様は型や人手により形成されるものではなく、
全て偶然の所産となり、さらに雲状模様の凹凸の
大きさはを変化させることも自在であり、靭皮繊
維特有の質感を立体的造形美として表出し、自然
であつて風趣が高い性質を有している。水中分散
させた靭皮繊維を水とともに湿紙上に噴射するた
め、湿紙を構成する靭皮繊維と繊維相互の結合が
良好で、極めて自然な形で湿紙上に分塊状の靭皮
繊維が湿紙と一体として付着形成されて抄紙され
る。また、雲状模様は噴射装置により原料が抄紙
された湿紙上に吹き付けられ、これが乾燥すると
雲状模様部分は二重断面となるので立体感もあ
り、従来存しない美術用紙としてその利用価値が
高く、かつ、これを用いてなる美術若しくは工芸
品の付加価値を高める、等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る美術用紙の部分平面図、
第2図は第1図A―A線断面図、第3図は本発明
の工程概要図、第4図は噴射装置の縦断面図であ
る。 1…美術用紙、3…雲状模様、4…フエルト、
5…ワイヤ、10…靭皮繊維、11,12,21
…噴射装置、16…コンプレツサ、17…撹拌タ
ンク、18…ポンプ、19…吸引装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 靭皮繊維を原料とする抄紙工程において、抄
    紙後乾燥までの間に、抄紙した湿紙上に水中分散
    させた靭皮繊維を噴射装置にて水とともに分塊状
    に吹き付けた後に、吸引装置により前記湿紙上に
    吸引せしめることにより、表面に分散配置の立体
    的雲状模様を付着形成してなることを特徴とする
    美術用紙。 2 靭皮繊維を原料とする抄紙工程において、抄
    紙後乾燥前に抄紙した湿紙上に水中分散させた靭
    皮繊維をノズルの内側に開口するエアパイプ及び
    原料供給パイプを有して内部に水が充填されてい
    る噴射装置にて水とともに分塊状に吹き付ける工
    程と、該吹き付け工程に後続して吹き付けられた
    原料繊維を吸引装置により前記湿紙上に吸着せし
    める吸引工程を有することを特徴とする美術用紙
    の抄紙方法。
JP17614584A 1984-08-23 1984-08-23 美術用紙及びその抄紙方法 Granted JPS6155285A (ja)

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JPS6155285A JPS6155285A (ja) 1986-03-19
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JP2592250B2 (ja) * 1987-06-18 1997-03-19 東洋通信機株式会社 時刻表示装置
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JPS55102463A (en) * 1979-01-31 1980-08-05 Matsushita Electric Works Ltd Relief patterning on fibrous plate

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