JPS6254778B2 - - Google Patents

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JPS6254778B2
JPS6254778B2 JP52039527A JP3952777A JPS6254778B2 JP S6254778 B2 JPS6254778 B2 JP S6254778B2 JP 52039527 A JP52039527 A JP 52039527A JP 3952777 A JP3952777 A JP 3952777A JP S6254778 B2 JPS6254778 B2 JP S6254778B2
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JP
Japan
Prior art keywords
reaction
diacetoxybutene
butanediol
catalyst
hydrogenation
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Application number
JP52039527A
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English (en)
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JPS53127405A (en
Inventor
Yoshinori Yoshida
Chihiro Nozaki
Hitoshi Oka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP3952777A priority Critical patent/JPS53127405A/ja
Publication of JPS53127405A publication Critical patent/JPS53127405A/ja
Publication of JPS6254778B2 publication Critical patent/JPS6254778B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、不飽和ジエステルから対応する飽和
ジオールを製造する方法に関するものである。更
に詳しくは、1・4−ジアセトキシブテン−2か
ら1・4−ブタンジオールを効率よく製造する方
法に関するものである。
1・4−ブタンジオールは種々の化学品合成の
原料として有用な化合物である。1・4−ブタン
ジオールは、従来、アセチレンを原料として、2
−ブテン−1・4−ジオールを経由して製造され
ていたが、近年、ブタジエンを原料として1・4
−ジアセトキシブタンを経由して製造する方法が
開発された。例えば、ブタジエンをパラジウム系
触媒の存在下、酢酸及び酸素と反応させて得られ
る1・4−ジアセトキシブテン−2を接触的に水
素添加して1・4−ジアセトキシブタンとし、次
いで1・4−ジアセトキシブタンを加水分解する
ことにより、1・4−ブタンジオールを製造する
ことができる。
然しながら、このような従来の方法は、いくつ
かの欠点を有している。例えば、1・4−ジアセ
トキシブテン−2の水素添加反応の際、水素化分
解反応によつて酢酸が副生するため、水素添加触
媒として酢酸によつて被毒を受ける触媒を使用す
ることができない欠点がある。例えば、ニツケル
触媒は水素添加触媒として安価で、かつ広く工業
的に利用されているが、1・4−ジアセトキシブ
テン−2の水素化触媒として用いた場合、副生す
る酢酸によつて被毒されるため、反応中に触媒活
性が低下して、十分な転化率が得られない場合が
しばしば起る。従つて、このような不利益を避け
るため、高価なパラジウム触媒や白金触媒の如
き、耐酸性触媒を用いる必要が生じる。
更に、1・4−ジアセトキシブタンの酸触媒に
よる加水分解反応に於いては加水分解生成物中
に、目的とする1・4−ブタンジオールの他に、
1・4−ジアセトキシブタン、1−アセトキシ−
4−ヒドロキシブタンを多量に含有するような平
衡を生じ、又、テトラヒドロフランを副生するこ
となどのため、これらの混合物から、1・4−ブ
タンジオールを単離し又、未反応物を回収する必
要があり、その際、煩雑な工程を要し、しかも多
大のユーテリテイーを消費するなど、著しく不利
である。(例えば、特開昭50−64204、同50−
62916号には、ジアセトキシブタンの加水分解生
成物からブタンジオールを分離する方法として、
抽出分離による方法が記載されている。) 一方、1・4−ジアセトキシブテン−2から
1・4−ブタンジオールを得る他の方法として
は、1・4−ジアセトキシブテン−2を加水分解
して、2−ブテン−1・4−ジオールとし、次い
で接触的に水素添加して1・4−ブタンジオール
とする方法も考えられるが、この方法では1・4
−ジアセトキシブテン−2の加水分解反応に於い
て、不利益な問題が生ずる。
例えば、塩基による加水分解は、水溶性でかつ
生成物の2−ブテン−1・4−ジオールにも溶解
性を有する酢酸塩をモル単位で生成するため、単
離した酢酸塩を強酸によつて酢酸に転化して再循
環する際、多量の不用な塩が生成し好ましくな
い。
酸を触媒とする加水分解では、目的とする2−
ブテン−1・4−ジオールの他に1・4−ジアセ
トキシブテン−2、1−アセトキシ−4−ヒドロ
キシブテン−2を多量に含有するような平衡を生
ずること、及び、1・4−ジアセトキシブテン−
2が異性化して3・4−ジアセトキシブテン−1
及びその加水分解生成物を副生することなどのた
め2−ブテン−1・4−ジオールの収率が低く、
又、これらの反応混合物から2−ブテン−1・4
−ジオールを単離することは、著しい不利益を伴
う。しかも加水分解反応によつて生成した酢酸を
反応系外に溜去して平衡を目的とする方向に移動
させることは、酢酸より高割合の水が溜去されて
しまうため、著しく困難である。
本発明の目的は上述のような従来公知の方法に
おける欠点を解決した、1・4−ブタンジオール
の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、1・4−ジアセトキシブテン−
2から1・4−ブタンジオールを有利に製造する
方法に関して鋭意研究を重ねた結果、1・4−ジ
アセトキシブテン−2を、特定の方法によつてエ
ステル交換して2−ブテン−1・4−ジオールに
転化し、次いで得られたエステル交換反応液をそ
のまま水素添加することにより、既に述べた公知
の方法に比べて、著しく有利に1・4−ブタンジ
オールを製造することができることを発見し本発
明を完成するに到つたものである。
本発明の方法は、1・4−ジアセトキシブテン
−2から1・4−ブタンジオールを製造するにあ
たり、1・4−ジアセトキシブテン−2とC1
C4の1価アルコールとを塩基性触媒の存在下で
接触させて、エステル交換反応を行なうと共に、
生成したC1〜C4の1価アルコールの酢酸エステ
ルを反応系外に連続的に溜去して、2−ブテン−
1・4−ジオールを含むエステル交換反応液を
得、次いで前記塩基性触媒が含まれるこのエステ
ル交換反応液を水素化触媒の存在下に水素ガスと
接触させて水素添加反応を行なうことを特徴とす
る1・4−ブタンジオールの連続的製造方法であ
る。
本発明の方法によれば、前述した公知の方法に
於ける不利益を全て避けることができる。
即ち、本発明においては、1・4−ジアセトキ
シブテン−2のエステル交換反応を塩基性触媒を
用いて行なうので、酸性触媒を用いた場合と異な
り、異性化副生物の生成を避けることができる。
1・4−ジアセトキシブテン−2は、加水分解反
応に於いては勿論、エステル交換反応に於いて
も、酸触媒の存在下で容易に異性化して、3・4
−ジアセトキシブテン−1及びそのヒドロキシ置
換体を副生するので、エステル交換反応触媒とし
て塩基性触媒を用いることは、本発明において特
に重要である。
更に、1・4−ジアセトキシブテン−2とC1
〜C4の1価アルコールとを接触させ、生成した
C1〜C4の1価アルコールの酢酸エステルを連続
的に溜去することにより、エステル交換反応の平
衡は、容易に目的とする方向に移動させることが
できるので、殆んど定量的な収率で連続的に1・
4−ジアセトキシブテン−2を2−ブテン−1・
4−ジオールに転化することができる。又、必要
なら、微少量の未反応1・4−ジアセトキシブテ
ン−2、1−アセトキシ−4−ヒドロキシブテン
−2は、更にアルカリ処理することにより、2−
ブテン−1・4−ジオールに完全転化することも
できる。従つて、未反応の1・4−ジアセトキシ
ブテン−2、1−アセトキシ−4−ヒドロキシブ
テン−2及び、異性化副生物を分離する必要がな
く、著しく有利となる。
更に、このようにエステル交換反応を行なつて
得られた2−ブテン−1・4−ジオールを含むア
ルカリ性の反応液は、塩基性触媒成分を中和した
り、分離したりすることも又、2−ブテン−1・
4−ジオールを単離することもせずに、そのま
ま、すなわち塩基性触媒が含有された状態のま
ま、水素化触媒の存在下に、水素ガスと接触させ
ることにより、後述するように高い効率で2−ブ
テン−1・4−ジオールを1・4−ブタンジオー
ルに転化できるので、工程が簡素化され、ユーテ
イリテイー消費量も少くなり、著しく有利とな
る。
しかも、1・4−ジアセトキシブテン−2を水
素添加する場合と異り、水素化分解反応によつて
酢酸が副生することがなく、又、反応液はアルカ
リ性であるため水素化触媒として、パラジウムや
白金の如き高価な耐酸性の触媒を用いる必要がな
く、ニツケルの如く、酸性物質の存在により、活
性低下を来たす様な通常の触媒をも使用すること
ができる利点の他、エステル交換反応工程、水添
反応工程及び1・4ブタンジオールの精製工程の
いずれに於いても装置の材質として、耐酸性の材
質を用いる必要がないという利点がある。
更に驚くべきことには、エステル交換反応に於
いて、塩基性触媒を使用することにより、酸触媒
を用いてエステル交換を行なつた場合に比べて、
異性化副生物の生成を避けることができ極めて高
い収率で2−ブテン−1・4−ジオールを得るこ
とができるばかりでなく、塩基性の触媒成分を含
むエステル交換反応液をそのまま水素添加反応工
程、更には1・4−ブタンジオールの精製工程に
送り込むことにより、最終的に得られる1・4−
ブタンジオールの収量はむしろ良好となることが
見い出された。
本発明のエステル交換反応に於いて用いられる
C1〜C4の1価アルコールの具体例としては、メ
タノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、iso−ブチルアルコール等が挙げられる
が、特にメタノールが好ましい。エステル交換反
応に用いるC1〜C4の1価アルコールの使用量は
1・4−ジアセトキシブテン−2に対して2〜20
倍モルの範囲が好ましい。1価アルコールの使用
量が少な過ぎると2−ブテン−1・4−ジオール
の収率を十分高めることができず、又多過ぎると
経済的に不利となる。
エステル交換反応に用いる塩基性触媒の具体例
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの
如き水酸化アルカリ金属、ナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラートの如きアルカリ金属の
アルコラート等が挙げられる。
エステル交換反応に用いられる触媒の使用量
は、1・4−ジアセトキシブテン−2に対して
0.1〜20モル%の範囲が好ましい。
エステル交換触媒は、予じめC1〜C4の1価ア
ルコールや1・4−ジアセトキシブテン−2、或
いはその双方に予じめ溶解して用いることができ
る。
1・4−ジアセトキシブテン−2と、C1〜C4
の1価アルコールとの接触法としてC1〜C4の1
価アルコールの蒸気に対して、1・4−ジアセト
キシブテン−2を向流的に接触させる方法は、
C1〜C4の1価アルコールの使用効率を高める点
で好ましい方法である。
エステル交換反応に用いる反応装置は、エステ
ル交換反応によつて生成したC1〜C4の1価アル
コールの酢酸エステルを反応系外に連続的に溜去
できるよう配慮されたものであれば良く、例えば
蒸溜塔を備えた槽型反応器や充てん塔、或いは多
段蒸溜塔式反応器が適当である。
2−ブテン−1・4−ジオールの水素添加反応
に用いられる触媒としては、炭素−炭素不飽和結
合の水素添加反応に用いられる一般の水素化触媒
が有用であり、例えば、還元ニツケル触媒、ラネ
ーニツケル触媒、パラジウム触媒、白金触媒、ロ
ジウム触媒、ルテニウム触媒などが挙げられる。
水素添加反応温度は、通常0〜200℃の範囲が
望ましく又、水素の反応圧力は1〜300Kg/cm2
範囲が望ましい。
本発明を実施する場合には、例えば、第1図に
示した如きフローシートによる連続反応装置を用
いることができる。
第1図において、パイプ1から1・4−ジアセ
トキシブテン−2を、又、パイプ2からは、C1
〜C4のアルコールを、それぞれ、エステル交換
触媒と共に、エステル交換反応器4に連続的に送
り込む。このエステル交換反応器内で1・4−ジ
アセトキシブテン−2とC1〜C4のアルコール蒸
気との向流接触を行ない、エステル交換反応によ
つて生成したC1〜C4のアルコールの酢酸エステ
ルは、未反応のC1〜C4のアルコールと共に、反
応塔頂部のパイプ3を通じて連続的に溜去する。
一方、反応塔上部から触媒と共に送り込んだ
1・4−ジアセトキシブテン−2は、反応塔下部
に移動しながら、エステル交換反応により、2−
ブテン−1・4−ジオールに転化し、残溜した
C1〜C4のアルコールや酢酸エステル等と共に塔
底部から、連続的に取り出し、パイプ5を通じて
水素添加反応器9に送り込み、水素添加触媒の存
在下に水素添加反応を行なう。
水素添加反応器9は、下部に水素吹き込みノズ
ルを有しパイプ7から送り込んだ水素ガスは、反
応器内の水素ガスと共に、ガス循環器によりパイ
プ8を通じて水素吹き込みノズルから反応液中に
供給される。
このようにして、水素添加反応により、2−ブ
テン−1・4−ジオールを1・4−ブタンジオー
ルに転化した後、水素添加反応器底部のパイプ1
0を通じて取り出した反応液は気液分離器11で
水素ガスを分離放出した後、更に固液分離器14
で水素添加触媒残渣を分離除去し、パイプ16を
通じて連続的に蒸溜塔17を送り込む。
ここで、反応液中に残留したC1〜C4のアルコ
ールや酢酸エステル及び、水素添加反応で副生し
たブタノールや水など1・4−ブタンジオールよ
り低沸点の溜分を塔頂部のパイプ18を通じて、
溜去する一方、塔底部から取り出した液はパイプ
19を通じて、更に蒸溜塔20に送り込み、ここ
で、1・4−ブタンジオールより高沸点の溜分等
を塔底部のパイプ22を通じて排出し、塔頂部か
らは、パイプ21を通じて高純度の1・4−ブタ
ンジオールを取り出す。
本発明を更に詳細に説明するため、以下に具体
的実施例を挙げるが本発明は、その主旨を越えな
い限り、これらの実施例に制約されるものではな
い。
実施例 1 第1図に示したフローシートによる連続反応装
置を用いて1・4−ジアセトキシブテン−2から
1・4−ブタンジオールを以下の如く製造した。
エステル交換反応器4としてはマクマホン充填
物を充填した内径8cm、長さ2mの充填塔式蒸溜
反応器を用いた。
又、水素添加反応器9としては、撹拌機及び除
熱装置を備えた内容積7の槽型反応器を2基並
列に設置し水素添加反応は、回分式で交互に行な
うことにより、製造装置全体を連続的に運転でき
るようにした。
パイプ1を通じて、65℃に保持した1・4−ジ
アセトキシブテン−2と水酸化カリウム濃度
20wt%のメタノール溶液とをそれぞれ毎時1720
g及び毎時50gでエステル交換反応器4に連続的
に送り込み、一方、パイプ2を通じて65℃に保持
した水酸化カリウム濃度0.3wt%のメタノール溶
液を毎時1600gで連続的に送り込んだ。
定常状態に於いて、反応塔頂部のパイプ3から
は、70℃にて毎時1410gの酢酸メチルと毎時780
gのメタノールとの混合物を溜去し、一方、反応
塔底部からは、100℃にて毎時1180gのエステル
交換反応液を取り出し、そのまま、パイプ5を通
じて、水素添加反応器9に連続的に送り込んだ。
ガスクロマトグラフイーによる分析結果から、
このエステル交換反応液は74.1%の2−ブテン−
1・4−ジオールの他は主にメタノール及び酢酸
メチルを含む溶液であり、エステル交換反応に於
ける1・4−ジアセトキシブテン−2の転化率は
99.8%、2−ブテン−1・4−ジオールの選択率
は99.5%、1−アセトキシ−4−ヒドロキシブテ
ン−2の選択率は0.5%であつた。
水素添加反応器9に、このエステル交換反応液
を3540g仕込んだ後60gのケイソウ土担持ニツケ
ル触媒(ニツケル担持率50wt%)と混合し、水
素添加反応器内の温度100℃、水素圧30Kg/cm2
水素ガス循環量は毎時1.5Nm3に保持して、90分
間水素添加反応を行なつた。
反応終了後の水添反応液のガスクロマトグラフ
イーによる分析結果から水素添加反応に於ける2
−ブテン−1・4−ジオールの転化率は99.5%で
あり、1・4−ブタンジオールの選択率は95.3%
であつた。
水素添加反応液は、パイプ10を通じて、気液
分離器11、次いで固液分離器14を経て水素添
加反応液貯槽に送り込んだ。
水素添加反応工程では、並列した2基の水素添
加反応器を用いて、同様の操作を交互にくり返し
た。
水添反応液貯槽に貯えられた反応液は、パイプ
16を通じて毎時1200gで、蒸溜塔17に送り込
み、塔頂部からは、メタノール、酢酸メチル、
水、ブタノール等の混合物を毎時330gで溜去
し、一方塔底部から取り出した液はパイプ19を
通じて更に蒸溜塔20に送り込み、塔頂部から純
度99wt%以上の1・4−ブタンジオールを毎時
840gで取り出した。
実施例 2 実施例1と同様の連続反応装置を用いて運転し
た。
水素添加触媒としてケイソウ土担持ニツケルの
代りに、30gの活性炭担持パラジウム触媒(パラ
ジウム担持率5wt%)を用い水素添加反応器の内
温を50℃に保持したこと以外は実施例1と全く同
一の条件下で運転した。
エステル交換反応では、実施例1と殆んど同じ
結果が得られ、又、水素添加反応では、2−ブテ
ン−1・4−ジオールの転化率99.7%、1・4−
ブタンジオールの選択率は98.9%であつた。
又、蒸溜塔17の塔頂部からは、メタノール、
酢酸メチル、水、ブタノール等の混合物を毎時
300gで溜去し、蒸溜塔20の塔頂部からは純度
99wt%以上の1・4−ブタンジオールを毎時870
gで取り出した。
比較例 更に、比較のため、エステル交換触媒として、
水酸化カリウムの代りに同じ当量の硫酸を用いた
以外は、実施例2と全く同一条件下で連続反応装
置を運転した。
パイプ3から溜去した酢酸メチルとメタノール
の量及びエステル交換反応器底部から取り出した
反応液量は、実施例2の場合と殆んど同じであつ
たが、ガスクロマトグラフイーによる分析結果か
ら、このエステル交換反応液は、69.4wt%の2−
ブテン1・4−ジオール、3.5wt%の1−ブテン
−3・4−ジオール、1.5wt%の1−アセトキシ
−4−ヒドロキシブテン−2の他は主にメタノー
ル及び酢酸メチルを含む溶液であり、エステル交
換反応に於ける1・4−ジアセトキシブテン−2
の転化率は99.6%、2−ブテン−1・4−ジオー
ルの選択率は93.5%、1−ブテン−3・4−ジオ
ールの選択率は4.7%、1−アセトキシ−4−ヒ
ドロキシブテン−2の選択率は1.8%であつた。
更に、水素添加反応後の反応液のガスクロマト
グラフイーによる分析結果から、2−ブテン−
1・4−ジオールの転化率は98.5%、1・4−ブ
タンジオールの選択率は96.2%であつた。
この反応液を同様に気液分離器、次いで固液分
離器を経て水素添加反応液貯槽に送り込んだ。
更にこの反応液貯槽から毎時1200gで蒸溜塔1
7に連続的に送り込み、塔頂部からはメタノー
ル、水、酢酸メチル、ブタノール及びテトラヒド
ロフランなどの混合物を毎時350gで溜去し、蒸
溜塔20の塔頂部からは4.7wt%の3・4−ブタ
ンジオールを含む純度94.0wt%の1・4−ブタン
ジオールを毎時800gで取り出した。
この結果から1・4−ジアセトキシブテン−2
のエステル交換触媒として酸性触媒を用いた場合
は、本発明の方法に比べて副生物が多く、1・4
−ブタンジオールの収量が低くなることがわか
る。
参考例 実施例1において、エステル交換反応器4の塔
底部から取り出される毎時1180gのエステル交換
反応液を、実施例1と異なり、陽イオン交換樹脂
「アンバーリスト15」(ロームアンドハース社製)
20を充填した脱触媒塔に供給してイオン交換処
理した。
この脱触媒塔による処理により、エステル交換
反応液は、脱触媒塔に入る前においては、エステ
ル交換触媒の残渣である水酸化カリウムと、エス
テル交換触媒として用いた水酸化カリウムが反応
して生じた酢酸カリウムとを含むために若干アル
カリ性であつたものが、含有される水酸化カリウ
ムおよび酢酸カリウムがイオン交換されて水およ
び酢酸に変化したため、若干酸性のものに変化し
た。しかし、それ以外に組成の変化は全くなかつ
た。
このようにしてエステル交換触媒の残渣を除去
したエステル交換反応液を水素添加反応器9に供
給し、実施例1と同様のケイソウ土担持ニツケル
触媒(ニツケル担持率50wt%)を用いて、実施
例1と同様の条件で水素添加反応を行つた。
反応終了後の水添反応液のガスクロマトグラフ
イーによる分析結果から、水素添加反応における
2−ブテン−1・4−ジオールの転化率は91.5
%、1・4−ブタンジオールの選択率は93.2%で
あり、実施例1の場合と比較して転化率および選
択率はいずれも低いものであつた。
そして水素添加反応後は実施例1と同様に連続
運転を行い、蒸溜塔17の塔頂部からメタノー
ル、酢酸メチル、水、ブタノール、酢酸等の混合
物を毎時340gで溜去し、また蒸溜塔20の塔頂
部からは7.0wt%の2−ブテン−1・4−ジオー
ルを含む純度92.0wt%の1・4−ブタンジオール
を毎時830gで取り出した。
以上の結果から、塩基性触媒でエステル交換反
応を行い、当該塩基性触媒が残留しているエステ
ル交換反応液に対してそのまま水素添加反応が行
われる本発明に比較して、塩基性触媒を除去して
水素添加反応を行つた場合には、水素添加反応に
おける2−ブテン−1・4−ジオールの転化率、
並びに1・4−ブタンジオールの選択率が共に低
く、蒸溜精製後に得られる1・4−ブタンジオー
ルの収量および純度が低いものとなつてしまうこ
とが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明により、1・4−ジアセトキ
シブテン−2から1・4−ブタンジオールを連続
的に製造するフローシートの1例を示したもので
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1・4−ジアセトキシブテン−2から、1・
    4−ブタンジオールを製造するにあたり、1・4
    −ジアセトキシブテン−2とC1〜C4の1価アル
    コールとを塩基性触媒の存在下で接触させてエス
    テル交換反応を行うと共に、生成したC1〜C4
    1価アルコールの酢酸エステルを反応系外に連続
    的に溜去して、2−ブテン−1・4−ジオールを
    含むエステル交換反応液を得、次いで前記塩基性
    触媒が含まれるこのエステル交換反応液を水素化
    触媒の存在下に、水素ガスと接触させて、水素添
    加反応を行うことを特徴とする1・4−ブタンジ
    オールの連続的製造方法。
JP3952777A 1977-04-08 1977-04-08 Continuous preparation of 1,4-butanediol Granted JPS53127405A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3952777A JPS53127405A (en) 1977-04-08 1977-04-08 Continuous preparation of 1,4-butanediol

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3952777A JPS53127405A (en) 1977-04-08 1977-04-08 Continuous preparation of 1,4-butanediol

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS53127405A JPS53127405A (en) 1978-11-07
JPS6254778B2 true JPS6254778B2 (ja) 1987-11-17

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JPS4949910A (ja) * 1972-09-19 1974-05-15
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