JPS6254215B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6254215B2
JPS6254215B2 JP2258180A JP2258180A JPS6254215B2 JP S6254215 B2 JPS6254215 B2 JP S6254215B2 JP 2258180 A JP2258180 A JP 2258180A JP 2258180 A JP2258180 A JP 2258180A JP S6254215 B2 JPS6254215 B2 JP S6254215B2
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JP
Japan
Prior art keywords
resin
conductor
coating
acid
wire
Prior art date
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Expired
Application number
JP2258180A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56118216A (en
Inventor
Nobuyuki Nakamura
Isao Shirahata
Shigeharu Shiotani
Akira Kitamura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2258180A priority Critical patent/JPS56118216A/ja
Publication of JPS56118216A publication Critical patent/JPS56118216A/ja
Publication of JPS6254215B2 publication Critical patent/JPS6254215B2/ja
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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
  • Insulating Bodies (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリエステル系樹脂を被覆したマグネ
ツトワイヤーの製造方法に関するものである。 現在、例えばテレフタル酸で代表される芳香族
ジカルボン酸を多価カルボン酸成分の主成分とし
て用い、これに3価以上の多価アルコールを含む
多価アルコールを反応させて得たポリエステル系
樹脂を適当量の溶剤にて溶解した塗料を導体上に
塗布し300℃又はそれ以上の温度で加熱し遊離ヒ
ドロキシル基により硬化させて得た絶縁電線は優
れた電気特性を示すことから、マグネツトワイヤ
ーとして広く使用されている。かかるマグネツト
ワイヤーに使用される塗料は導体に絶縁被覆形成
を容易とするため比較的多量の溶剤を用い粘度を
調整して使用するのが一般的である。これに使用
される溶剤としてフエノール、クレゾール、キシ
レノールなどのフエノール類にキシレン、ソルベ
ントナフサなどを希釈剤として加えたものが使用
されるが、これらの溶剤は毒性が強くしかもその
回収が充分には行なえず一部を燃焼させて排出し
ているのが現状である。それ故作業環境の改善、
省資源の見地からも溶剤を使用しないでマグネツ
トワイヤーを製造する方法が強く望まれていた。 これらの要望に対し遊離ヒドロキシル基により
硬化可能な非直線性ポリエステル樹脂を少なくと
も100℃に加熱溶融しながら塗布する方法(特公
昭51−24704号)が試みられている。この場合、
溶融時にはもはや実質的に縮合反応が生起しない
程度まで縮合した樹脂を使用せねばならない。一
方、充分な特性を出すのに高縮合樹脂を使用する
と溶融塗装が困難となり、少量ではあるが溶剤を
添加せねばならないので本来の目的からずれたも
のであつた。 更に、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑
性樹脂を押出成型することによりエナメル線型の
絶縁電線を製造する方法(特開昭55−4875号)が
提案されているが、この方法で得られる絶縁被覆
の硬度、熱軟化特性をはじめ熱的特性が不充分で
到底通常のマグネツトワイヤーとして使用に耐え
得るものではなく、使用したとしても極く限られ
た機器に使用し得るのみであることが予想され
た。 本発明者等は溶剤を使用せず更に上記欠点のな
い絶縁電線を得るべく鋭意検討した結果、一般に
フイルム、フアイバー、成型品等に商用されてい
る直鎖状ポリエステル系樹脂を導電体上に被覆し
た後、この被覆された導電体を更に水溶性有機チ
タン化合物の水混浴槽を通し、次いでこれを樹脂
の融点以上の温度で加熱することにより、ポリエ
ステル絶縁のマグネツトワイヤーとしての必要特
性を有した製品を得ることを見出した。 即ち、本発明方法は芳香族またはその一部を脂
肪族に置き換えたジカルボン酸を主とする酸成分
と、脂肪族ジオールを主とするジオール成分とか
らなるエステル結合を主成分とする実質的に直鎖
状のポリエステル系樹脂を導体上に被覆した後、
この被覆された導電体を更に水溶性有機チタン化
合物の水混浴槽を通し、次いでこれを加熱するこ
とを特徴とするものである。溶剤を使用した従来
の方法においては樹脂皮膜を形成させるための樹
脂塗料等の塗布焼付工程は溶剤及び反応生成物の
揮発のため1回の塗布量が制限され、例えば直径
1.0mmの導電体を使用した場合には少なくとも3
回以上塗料の塗布−焼付を繰返す必要があつたの
に対し、本発明の方法は1回の塗装、加熱で充分
である利点を有する。 本発明における直鎖状ポリエステル系樹脂を構
成する酸成分である芳香族ジカルボン酸としては
例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエ
ニルスルホンジカルボン酸、ジフエノキシエタン
ジカルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン
酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸等
が挙げられるが特にテレフタル酸が好ましい。ま
た酸成分である芳香族ジカルボン酸の30モル%以
下、好ましくは20モル%以下の割合でコハク酸、
アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸
が含まれてもよい。また直鎖状ポリエステル系樹
脂を構成する脂肪族ジオールとしてはエチレング
リコール、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、デ
カンジオール等が挙げられるが、特にエチレング
リコール、テトラメチレングリコールが好まし
い。また、脂肪族ジオールの一部がオキシ(アル
キレン)グリコール、例えば、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールであつて
もよい。これら成分より得られる代表的なポリエ
ステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹
脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂等が
挙げられる。一方、水溶性有機チタン化合物とし
ては、アミノアルコールチタンキレート、ジイソ
プロポキシチタンビス(アセチルアセトネー
ト)、チタンラクテート、アンモニウムチタンラ
クテート、チタンアセチルアセトネートアンモニ
ウムラクテートが挙げられるが、特にアンモニウ
ムチタンラクテート及びチタンアセチルアセトネ
ートアンモニウムラクテートが好ましい。これら
は水混浴中で安定であるため利用し易い。 尚、水溶性有機チタン化合物の水混浴中の濃度
は、該成分濃度が1〜50%、特に10〜50%が好ま
しい。 本発明方法におけるポリエステル系樹脂の導電
体上への被覆方法については加熱溶融状態にして
塗布する方法、或は押出機による押出被覆など公
知方法が採用できる。また、水溶性有機チタン化
合物の水混浴を通過させる際、そのまま被覆導電
体を浸漬するだけでもよいが、超音波発生器を組
み込み有機チタン化合物の樹脂層への浸透を促進
させることは本発明の目的を達成するのに効果が
ある。 また、該混浴中を通過した被覆導電線の加熱条
件としては少なくとも使用する樹脂の融点以上が
必要で、これ以下の温度であると樹脂の結晶化が
進行する場合もあり、皮膜の可撓性を消失し折返
し巻取りなどの時に被膜が脱落するおそれがあ
る。更にこの加熱雰囲気は酸素含有雰囲気、特に
工業的には空気中での加熱が良い。また加熱処理
程度は、得られる絶縁電線の皮膜を剥ぎとり、こ
れをm−クレゾール中90℃で加熱溶解させた場合
の試料樹脂皮膜重量に対する不溶解残分の比率、
いわゆるゲル分率を測定した時、この値が20%以
上となることが必要である。 このゲル分率が20%以下であるとポリエステル
系エナメル線として要求される必要な諸特性が得
られ難くなるものである。 ところで、従来前述の例(特開昭53−4875)に
も見られるようにポリエチレンテレフタレートの
如き直鎖状熱可塑性樹脂を単に押出し被覆し、マ
グネツトワイヤ或は機器用配線材として使用が試
みられている。 しかしながらこれらの樹脂を単に押出被覆した
線をマグネツトワイヤーとして使用した場合、次
のような欠点が見出されている。 即ち、これら樹脂は結晶性ポリマーであるので
コイル加工時に伸長或は曲げ等の加工が加わると
皮膜に微細な亀裂いわゆるクレージングが生じ電
気特性を低下させてしまうことと、コイルの乾燥
工程や機器の温度上昇により樹脂の結晶温度以上
に加熱された場合に結晶化による可撓性の消失が
見られた。またエナメル線の耐熱劣化性の試験法
として、JIS C 3203、3210、3211等に規定され
ている所定時間加熱後の可撓性を観察する方法
(例えばポリエステルエナメル銅線においては200
℃6時間加熱後の巻付性)においてやはり皮膜樹
脂の結晶化により全く可撓性を消失してしまうこ
とである。またこれら熱可塑性樹脂は機械的強度
特にJISに規定されている耐摩耗性や、耐溶剤、
耐薬品性に劣ることも欠点である。 ところが本発明者らが見い出した如く、実質的
に直鎖状のポリエステル系樹脂を導電体上に被覆
した後、この被覆された導電体を更に水溶性有機
チタン化合物の水混浴槽を通し次いで加熱するこ
とによつて得られた絶縁電線では最早上記欠点は
解消され、マグネツトワイヤーとして充分なる特
性を有する。以下本発明を実施例によつて説明す
る。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレート樹脂(帝人社製商
品名テトロンTR4550BH以下PETと称す、融点
250−260℃)を直径0.85mmの銅線上に押出機を用
いて25μ厚に押出した。押出条件は、押出機の入
口から出口まで260−280−300℃、ヘツド部300
℃、線速100m/分である。この被覆導電体を引
き続きアンモニウムチタンラクテート(松本製薬
社MC−5000、Ti含有量6.3%、成分濃度50重量%
水溶液)の成分濃度30重量%水混浴槽中を通した
後、加熱炉(炉長5m、炉温400℃)中をくり返
し3回通して加熱処理した後巻取つた。尚、該混
浴槽は超音波発生器を組み込み更に連続して加熱
された被覆導電体が通過することによるチタン水
溶液の温度上昇を防ぐため水冷管を用いて冷却し
た。 而して得た絶縁電線より樹脂皮膜を剥ぎとり、
前述した方法でゲル分率を測定したところ97%で
あつた。 比較例 1 実施例1において全く同じ条件でアンモニウム
チタンラクテート水混浴槽を通過する工程のみ省
略して同様のポリエステル絶縁電線を得た。同樹
脂皮膜のゲル分率は25%であつた。 比較例 2 実施例1において同じ条件でPETを押出した
だけのポリエステル絶縁電線を得た。 同樹脂皮膜のゲル分率は0%であつた。 実施例 2 実施例1と同じ条件でPETを押出した後、引
き続きアンモニウムチタンラクテートの成分濃度
5重量%水混浴中に通し次いで、これを炉長5
m、炉温400℃の加熱炉を3回通して絶縁電線を
得た。而して得た絶縁電線より樹脂皮膜を剥ぎと
り、前述した方法でゲル分率を測定したところゲ
ル分率は44%であつた。 以上上記の実施例及び比較例で得られた各々の
絶縁電線の諸特性をJIS C 3210に従つて測定し
た結果を表に示す。
【表】
【表】 以上、詳述した如く、本発明方法によればポリ
エステル絶縁のマグネツトワイヤーとして従来の
樹脂塗料を用いて製造したものと比べて何ら遜色
のない諸特性をもつた絶縁電線が得られるもので
その工業的価置は極めて大きいものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 芳香族またはその一部を脂肪族に置き換えた
    ジカルボン酸を主とする酸成分と脂肪族ジオール
    を主とするジオール成分からなるエステル結合を
    主成分とする実質的に直鎖状のポリエステル系樹
    脂を導電体上に被覆した後、この被覆された導電
    体を更に水溶性有機チタン化合物の水混浴槽を通
    し、次いでこれを樹脂の融点以上の温度で加熱す
    ることを特徴とする絶縁電線の製造方法。
JP2258180A 1980-02-25 1980-02-25 Method of manufacturing insulated wire Granted JPS56118216A (en)

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JP2258180A JPS56118216A (en) 1980-02-25 1980-02-25 Method of manufacturing insulated wire

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JPS56118216A JPS56118216A (en) 1981-09-17
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JPH09204820A (ja) * 1996-01-25 1997-08-05 Kurabe Ind Co Ltd 車輌用灯具

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