JPS6251441A - 浮子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、魚網用、海苔養殖用その他に利用されるアバ
などの浮子に関し、非常に堅牢であるとともに、海苔、
貝類が付着せず、耐候性。

ロープの滑り性、耐摩耗性に優れた浮子に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

魚網用、海苔養殖用その他に使用されるアバは、中央に
網等のロープ部分を通す孔を有するとともに、その浮力
にて各種魚網類を水中に保持するもので、古くは、木を
使用していたが最近では、エボナイト、ウレタンなど、
プラスチックの発泡体によって、成形されたアバ、さら
には、特開昭４９−５７７６で開示されているＡＢＳ、
ＡＥＳ、オレフィン系樹脂で成形されたアバがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし従来使用されてきたアバなどの浮子の材質は、海
苔、海藻、貝類が付着する、ロープの滑り性が悪い、耐
候性が悪い、等の欠点がある。本発明者らは、この欠点
を改良するために従来使用の材質の表層にポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂を積層する事により、これらの欠点が改
良されることを見出し１本発明に至った。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、表層と内層とを有し、表層がポリフッ化ビニ
リデン系樹脂であることを特徴とする浮子を提供するも
のである。

ここでいうポリフッ化ビニリデン系樹脂としてはフッ化
ビニリデンのホモポリマーのみならず、フッ化ビニリデ
ン含有量５０モル％以上、好ましくは９０モル％以上の
コポリマーをも含み、又ポリフッ化ビニリデンとポリメ
タクリレート等のアクリル樹脂などからなりポリフッ化
ビニリデンを少なくとも４０重量％、好ましくは７５重
量％以上含有する組成物であってもよい。

ポリフッ化ビニリデン系樹脂に着色剤を添加すると、本
発明のアバの耐候性を更に向上させることができる。

着色剤としては顔料が好ましく例えば次のものが挙げら
れる。

すなわち酸化チタン、カーボンブラック、カドミウム赤
、カドミウムオレンジ、コバルトブルー、コバルト紫、
コバルトグリーン、群青、ベンガラ、酸化鉄黒、シアニ
ンブルー、シアニングリーン、フタロシアニングリーン
、フタロシアニンブルーＢ１等である。

このポリフッ化ビニリデン系樹脂を表層に使用すること
により、以下の優れた性質を有する浮子が得られる。

■　アバの場合、ロープの滑性が良好であり、ロープ通
し作業能率が向上する。

■　耐候性が良好であり、基材の劣化が少なく、衝撃強
度の保持率が大となり、破損率が減少する。

■　海苔、海藻、貝類が付着せず、又取扱時の傷がつき
にくい。その為に、海水中での抵抗が少なく又ロープ等
の滑り性が良好で、取扱性、作業性が非常にすぐれてい
る。基材としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、金属
、木製の材質を用いる。好ましい材質は、ＡＢＳ、ＡＥ
Ｓなどのスチレン系樹脂やオレフィン系樹脂であり、更
に好ましくは、耐衝撃性強度、ポリフッ化ビニリデン系
樹脂とめ接着強度の面から考え、ＡＢＳ、ＡＥＳである
。

ポリフッ化ビニリデン系樹脂層と基材との接着力を高め
る為に、それらの少なくともいずれか一方の層にアクリ
ル系樹脂を含有させると、更に接着力が向上する。アク
リル系樹脂としては、エチレン性不飽和カルボン酸エス
テルのホモポリマーあるいは、該単量体それと他の共重
合可能なビニル単量体との共重合体、あるいはこれらと
ゴム状重合体との共重合体である。好ましいエチレン性
不飽和カルボン酸エステルとしては、メチルメタクリレ
ートである。

ポリフッ化ビニリデン系樹脂および／または基材の層に
アクリル系樹脂を含有させる方法としては、アクリル系
樹脂を直接添加混合してもよく又、ポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂あるいは、基材の樹脂の製造時（重合時）にエ
チレン性不飽和カルボン酸エステルを共重合させる方法
で、含有させてもよい。

アクリル系樹脂の含有量については、ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂に対しては、エチレン性不飽和カルボン酸エ
ステル量で、好ましくは１〜５０％１ｔ％、更に好まし
くは２〜３０ｗｔ％である。一方基材に対しては、アク
リル系樹脂を基材とするときは、特に制限しないが、ア
クリル系樹脂以外の場合は１〜５０ｗｔ％、好ましくは
２〜３０ｗｔ％である。

表層がポリフッ化ビニリデンのアバの作製方法の例とし
ては、 ■　二層射出成形方法：ポリフッ化ビニリデンを一旦、
真空成形しておき、その上に（内側に）基材の樹脂を射
出する方法を用いて、アバを２分割したものを成形し、
それらを合せて接着し、製品とする。

■　真空成形方法：材料にポリフッ化ビニリデン系樹脂
と内部基材との積層シートを用いアバのロープ通道部分
を除いた球形の部分の２分割したものを成形する。ロー
プ通道部の材料としては、内層がポリフッ化ビニリデン
であり外層がＡＢＳなどの樹脂からなる２層パイプ成形
品を用いる。そしてこれらの成形品を合せ接着し、製品
とする。

などの作製方法があるが、■の作製方法がより好ましい
ものである。

本発明の浮子としてはアバの他、浮子、各種ブイ、救命
イカダ、浮輪、養殖用イカダ、オイルフェンス、桟橋な
どをあげることができる。

〔実　施　例〕

以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本実施例は本発明を制限するものではない。

海藻の繁った岩盤底層の湾内であり、水深約１５〜２０
ｍの海中にアバを浮べ、海苔、海藻類、貝類の付着状態
の１ｌｉｌｌ察を行う。又、耐候性による、内部材質の
劣化状態（落錘衝撃）を測定する。

実施例に使用したアバは前記の製法■に準じて次表のよ
うに製造した。

注）ＰＭＭＡ：ポリメチルメタクリレートテスト結果 ※（）内は０日に対する衝撃強度保持率〔発明の効果〕 本発明は、従来の浮子に比べ、海苔、海藻類、貝類が寄
生せず、ロープ等との滑り性が優れており、更に耐候性
、耐摩耗性、耐海水性が優れている。また油類などが付
着しにくく、付着しても落ちやすく汚れにくいなどの優
れた性能を有している。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 表層と内層とを有し、表層がポリフッ化ビニリデン系の
   樹脂であることを特徴とする浮子。