JPS625129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は超音波断層装置に係り、特に画像中に
所望の数値データの表示を行なうようにした超音
波断層装置に関するものである。

産婦人科領域における超音波断層装置の利用
は、生体に無害な検査法であることから、胎児、
胎盤や各種疾患の診断に近年ますます広まり、そ
の応用性をさらに広くすることが要望されてい
る。例えば最近の自己走査式リニアセンサープロ
ーブを用いた超音波断層装置では、極めて鮮明な
動画像を得ることができるようになつてきてい
る。また装置全体も小形軽量化が進んで往診にも
持ち運びできるようになつてきている。

従つてこのような超音波断層装置によれば、画
像の寸法精度が高いことから胎児の各部寸法の計
測が可能であり、カルテ作成に極めて有意義なデ
ータを得ることができる。

本考案は上述の状況に鑑みなされたもので、画
像から読取つたデータに基づいて胎児の身長およ
び体重の推定データを求め、これを画面に同時に
数値表示するようにした超音波断層装置を提供し
ようとするものであり、胎児の成長度合を一般的
なデータとして表示できるようにするものであ
る。

すなわち、本考案の超音波断層装置では、通常
のセンサープローブと受像装置の他に、データの
入力により求める数値データを演算する計算装置
とその演算結果を受像装置に与えて画像中に数値
表示する表示制御装置とを付加的に備えてなるも
のである。

以下、本考案の装置を実施例の図面に基づいて
説明する。１はセンサープローブで、例えば256
個の直線状に配列された超音波振動素子２と、そ
の順次作動のための切換を行なうスイツチング回
路３とを有し、スイツチング回路３の制御によつ
て、例えば30Hzの繰返し周波数で各素子を順次作
動させ自己走査動作を行う。４は上記センサープ
ローブ１による超音波エコーをその強度に応じた
明るさで二次元画面に画像表示するCRT受像装
置で、これは通常の超音波断層装置と同様であ
る。５はテンキーや各種の係数キーおよび演算キ
ーを備えた計算装置で、受像装置４の画面上の像
から胎児の各種寸法、例えば胴まわり寸法、大横
径寸法、頭部から尻までの寸法を読みとつて入力
すると共に、妊娠経過週数等必要な入力データを
キー操作によつて入力することにより、過去の統
計的なデータ集積に基づく演算式によつて胎児の
身長および体重を演算し出力する。実施例を挙げ
ると、前記胴まわり寸法の一部である腹部前後長
及び腹部横断長から胎児の体重を推定するための
下式が入力されている場合、 推定体重（ｇ）＝腹部前後長（cm） ×腹部横断長（cm）×40−244 前記受像装置から計測される胎児の腹部前後長が
９cm、腹部横断長が9.5cmのとき、胎児の推定体
重値3.176ｇが表示されることとなる。

６はこの計算装置５の出力を文字画像信号に変
換する表示制御装置であり、インターフエース回
路７を介して上記文字画像信号を受像装置４に入
力し、その画像中に身長および体重の演算結果を
同時表示するようになつている。この場合、演算
結果のみならず入力データも表示するようにして
もよく、従つてデータ表示の付加された断層画像
を妊婦に呈示することにより胎児の成長度合が妊
婦自身に理解されると共に、画像の写真記録によ
つてカルテの参考データに利用できる。

以上に述べたように本考案によれば簡単な付加
装置によつて既存の装置の機能向上が果せると共
に、超音波断層装置の利用分野を一層広げること
ができ、胎児の成長度合の確認が一般的な身長と
体重の数値データと実測画像とにより果される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の実施例を示すブロツク
図である。 １……センサープローブ、４……受像装置、５
……計算装置、６……表示制御装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の超音波振動素子を直線状に並べて各素子
   を順次作動させるようにした自己走査式リニアセ
   ンサープローブと、該プローブによる超音波エコ
   ーの受信結果により生体の断層像を表示する受像
   装置と、該受像装置による断層画像から計測した
   胎児の胴まわり寸法、大横径寸法および妊娠経過
   週数等の数値データを入力することにより胎児の
   身長および体重の推定値を演算する計算装置と、
   該計算装置による計算結果を上記受像装置に与え
   てその画像中に表示させる表示制御装置とからな
   ることを特徴とする超音波断層装置。