JPS62500076A - 人工眼球レンズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 人工眼球レンズ 技術分野 本発明は広い意味で医療器具に関し、さらに詳しくは眼科用医療器具、特に人工 眼球レンズ（ａｒｔｉｆｉｃｉａｌ　ｅｙｅ　１ｅｎｓ）に関する。

先行技術 種種の眼科的疾患に対する外科的処置において、水晶体を除去しく水晶体摘出術 ）、人工（眼球）レンズで代用させることはしばしば行なわれていることであり 、このことは常識になっている。一般的にそのような人工レンズの殆どの場合、 虹彩に支持素材を縫合することがさらに必要となり、このことは実際かなり複雑 な外科的処置であり、虹彩の底部にレンズを固定する必要がある場合、特にそう である。この手術に関しては、瞳孔が成長するにつれてレンズのずれが生じる可 能性がある。このようなレンズのずれを引き起す症例場合、例えばソ連発明者証 第５４５，３５２号から明らかなように、レンズが虹彩の穿孔部を通して導入さ れる。なお前記ソ連発明者証において、人工眼球レンズはレンズ部分および瞳孔 領域の外部支持脚部を備えており、このレンズは虹彩にレンズ自体を取付る縫合 糸が挿通する少なくとも１つの輪形脚部を有している。

このような人工眼球レンズ移植技術を簡略化すると共に固定状態の信頼性を高め るために、他の人工眼球レンズが考案され、これはソ連発明者証第８５８，８１ ９号に述べられている。このような人工レンズにおいては、上部輪形脚部が実際 ２つの突起から成り、これら２つの突起はその上部においてレンズの水平面内で 相互に向かい合って配列しており、上記輪形脚部の面は、弾力性を与えるために レンズ面に対して５〜８゜の角度で傾斜している。また上記人工レンズには底部 支持脚部が設けられている。

上記公知の人工眼球レンズに固有の欠点は、虹彩の上部に大きな切開部（長さ４ 龍以内）の形成およびそれに続いてスープラミド（Ｓｕｐｒａｍｉｄｅ）　（Ｒ ）の縫合が必要なことであり、このため手術時間がかなりかかると共にレンズ移 植技術が大変困難である、ということである。その上、虹彩組織により長い間圧 迫されていたために栄養が行渡らず薄くなり変化した構造組織を切断および縫合 する結果、切開部において瞳孔の変化および拡大の順応性がなくなり、このため 人工眼球レンズは離脱したり偏ったりする。これに加えて、そのような人工眼球 レンズの場合、血管および神経の多い眼球組織に対するレンズ支持部材の強い作 用のために、眼球に炎症性反応が起こることがしばしばある。

発明の要約 本発明の必須の主な目的は、人工眼球レンズの簡単で好結果な移植を確実にして 手術技術を簡素化し、眼球レンズ取り付けの信顧性を高め、かつ手術における外 傷を少なく抑えるように作られた支持部材付き人工眼球レンズを提供することで ある。

本発明の上記目的は次の人工眼球レンズによって達成される。即ち、レンズ本体 および３つの支持部材から成り、これら支持部材の１つが輪状部（ｌｏｏｐ）と して形成され、他の２つの部材がこの輪状部の反対側でレンズの同じ側に配列さ れている人工眼球レンズにおいて、レンズの同じ側に配置された２つの部材のそ れぞれがＶ字形脚部として形成され、各Ｖ字形脚部はその辺部の一端においてレ ンズ前面に固定されていること、およびＶ字形脚部の辺部がレンズ側面に沿って 広がり（ｄｉｖｅｒｇｅ）、かつレンズの後面に向かって傾斜しており、これに より上記脚部の他の辺部はレンズの主要面内に配置され、かつ脚部の自由端は相 互に向かい合っていることを特徴とする人工眼球レンズによって達成される。

このような人工眼球レンズのを益な特徴は、レンズ前面に固定された２つのＶ字 形脚部の上記配向状態により、虹彩を大きく切開する必要がないことである。な ぜならばレンズが後眼房または前眼房に配置されようとも、虹彩の後方にＶ字形 脚部を通過させる必要がないからである。このことはさらにレンズの移植技術を 簡素化し、かつ外科的外傷を小さくすることができる。これに加えて、ここに提 案した構造によれば、眼内域における中心合わせは極めて正確に行なうことがで き、実際レンズの中心からの偏りは起こらない。

レンズ前面に固定される各Ｖ字形脚部の辺部にエルボを設けて、レンズに対する 上記辺部の取り付けを容易にすることは好都合なことである。

人工眼球レンズのそのような構成配列は、患者の後眼房にレンズを正しく配置す る場合に、外科医の作業をがなり容易にするものである。

図面の簡単な説明 第１図は本発明の人工眼球レンズの正面図である；第２図は後眼房にレンズを移 植する場合における第１図に示された人工眼球レンズの側面図である；第３図は 前眼房にレンズを移植する場合における人工眼球レンズの側面図である。

発明の好ましい形態 第１図において参照番号（１）は人工眼球レンズ全体を表し、この眼球レンズは 適切なレンズ（２）と３つの支持部材とから成っており、これら３つの支持部材 の１つは輪状部（３）として形成され、一方２つの他の部材は脚部（４）として 形成されており、これら部材はレンズ（２）の直径方向の正反対の側にそれぞれ 設けられている。

上記レンズ（２）としては、この目的にふされしいこれ迄に知られている構造を 有する光学レンズを使用することができ、例えば第２図および第３図に最も良く 示されているような両凸レンズを用いることができる。

輪状部（３）として形成される支持部材は弾性の大きな材料、例えばスープラミ ド（Ｓｕｐｒａｍｉｄｅ）　（商品名）から作られ、この輪状部の両端はレンズ に固定されている。

上記に述べたように、かつ第１図に示されているように、２つのＶ字形脚部は輪 状部（３）と直径方向反対側のレンズ（２）の側縁に設けられ、スープラミドの ような弾性材料で作られている。本発明の有益な特徴を提供するのは、上記２つ のＶ字形脚部である。第１図から理解されるように、Ｖ字形脚部（４）の一方の 辺部（５）はレンズ（２）の側面に沿って広がるようにレンズ（２）の前面に固 定されている。上記脚部（４）の辺部（５）は第３図に示されているように直接 、または第２図に示されているようにエルボ（６）を介してレンズに固定されて いる。いずれの場合においても、第２図に明示されているように、辺部（５）は Ｖ字形脚部のもう１つの辺部（７）がレンズの主要面内に配置されるようにレン ズ（２）の後面に向かって傾斜している。上記脚部（４）の各辺部のそのような 配向により、辺部（７）の自由端は光学軸に対してほぼ直角に、かつ相互に向き 合っており、さらにこれら各辺部（７）間には隙間が置かれている。

第２図に示されている前眼房に移植するように設計した人工眼球レンズは、輪状 部（３）内にエルボが配置されていることを特徴とし、これにより眼内域にレン ズをさらに確実に固定することができる点に注目されたい。

次に第２図に示されている人工眼球レンズを後眼房に移植する技術について簡単 に述べる。

手術は、時計の時針に例えると１ｏ時と２時との間の部分で輪状切開を行−）こ とから始まる。特別な器具を用いて、虹彩切開部分に印が付られ、点状虹彩切開 部（９）が１１時と１時の経線に沿って形成される（第３図）。次に前眼房内に 空気が送られる。特別なピンセントを用いて、人工眼球レンズ（２）の脚部（４ ）のレンズ取り付は個所付近を把持ｊる。

輪状部（３）およびレンズ（２）が輪状切開部を通し゛て前眼房（１０）内に導 入され、さらに瞳孔を通して後眼房（１１）に導入される。輪状部（３）は６時 の眼球径線るご沿って水晶体包（１２）の薄片間に挿入され、かつ二重ホルダ（ １２）で固定される。次に人工眼球レンズを保持しているビンセ、！！・を眼用 から取り出す。脚部（４）を前眼房内にそのまま残１．７．１１時および１時間 の経線に沿、って前もって形成された点状虹彩切開内Ｑご上記脚部（４）の辺部 （７）をピンセラ１−で挿入する。その後空気および生理食塩水を前眼房に注入 する。

次にループ′４［１糸縫合により輪状切開部を縫合すると共に、結膜切傷部を連 続縫合により縫い合わせる。

次に幾つかの症例経過について述べる。

１９８３年１２月１２８に患者Ｓ（女性、年令３４才）が眼科を訪れた。彼女の 両眼はイ〕（全白内障と診断された。

来院時：ＯＤ−光射投射矯正 Ｏ３０，１ｎ／ｃ ］９８４年１２月１３日に外科的手術を行なった：特殊水晶包白内障の摘出後、 後眼房用人二り眼球レンズ２２０Ｄを移植した。手術および術後の経過は良好で あった。

退院時：０Ｄ−０，８／１．Ｏｃ＋１．Ｏｙｌ、眼球軸９０゜０３−０．１無矯 市 次Ｑこ第３図に示されている本発明の人工眼球レンズを前［ＩＮ房に移植する場 合について部位に説明する。

１０時と２時との間の区域内において輪状切開が行われる。

特殊な器具を用いて虹彩切開の個所に印が付けられ、その後１］、時と１時の経 線に沿って点状虹彩切開が行なわれる。この前眼房内に空気が送られる。人工眼 球レンズの脚部（４）をビンセットで把持する。輸（３′）を限定切開部を通し て前眼房（１０）に導入し１、さらに瞳孔を通し７て後眼房に導入する。

人工眼球レンズを保持しているビンセノｌ−を眼用から取り出ず。この時、人工 眼球し・：／ズのレンズ（２）自体は前眼房内に配置されている。前眼房に脚部 （４）はそのまま配置され、１１時と１時の経線に沿って前も−って形成された 点状虹彩切開部に上記脚部の辺部（７）が挿入される。次に空気および生理食塩 水が前眼房に注入される。断続絹糸縫合により輪状切開部が縫合されると共乙こ 、粘膜切傷部をｉ！！続縫合により縫い合わず。

１９８４年１月１７日に患者Ｇ（男性、年令２２才）が眼利を訪れた。彼の左眼 は無水晶体症と診断された。

来院時：ＯＤ　１．０　；ＯＳ　１．０　ｔ、＋１１．０Ｌ）１９８４年１月１ ８日に前眼房用人工眼球レンズ１．７００の移植を行なった。手術および術後の 経過は良好であった。

退院時：ｏｏ−ｔ、ｏ　、０Ｓ−１，０゜産業上の利用可能性 ここに提案した人工眼球レンズは、老人性または外傷・ト支白内障の外科的処置 に加えて無水晶体症の矯正に適用可能なものである。

国際調査報告

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．レンズ本体および３つの支持部材から成り、これら支持部材の１つが輪状部 （３）として形成され、他の２つの部材がこの輪状部と直径方向反対側でレンズ （２）の同じ側に配列されている人工眼球レンズにおいて、レンズ（２）の同じ 側に配置された部材のそれぞれがＶ字形脚部（４）として形成され、これらＶ字 形脚部（４）の辺部（５）の端部がレンズ（２）の前面に固定され、かつ上記Ｖ 字形脚部の前記辺部（５）がレンズ（２）の側面に沿って広がるき共にレンズの 後面に向かって傾斜しており、これにより上記脚部の他の辺部（７）がレンズの 主要面内に配置されると共に上記脚部の自由端が相互に向い合っていることを特 徴とする人工眼球レンズ。 ２．上記レンズの前面に固定される各脚部の辺部（５）が、この辺部をレンズに 固定するためのエルボ（６）を有することを特徴とする請求の範囲第１項記載の 人工眼球レンズ。